ラジヘリ空撮

空撮用マテリアルの開発状況に係る情報発信や、現場での出来事及び、日常の情報発信を致します。

この時期の写真撮影は、ダスターに御用心

2013-06-04 12:00:00 | 出張
この処の数日間を・・・VoyagerGSR260改のオーバーホールと、
更なる耐久性を持たせる為の改造作業に費やしていた。


振り返れば・・・H19年度~H21年度の3年間、ある機関からの依頼を受けて、
どノーマルのVoyagerGSR260に、ただ市販の簡素な雲台を取り付けた
だけの機体を使用して、2000個所以上の撮影を行なった事がある。

その時・・・借り受けたこの機種に限定して感じた事は・・・振動に起因するカメラの
誤動作でシャッターが切れない症状があった事にも困ったが、何て耐久性が無い機体
なのだろう・・・と言う事だった。

当然の事ながら、雲台の防振は根本的に改修し、撮影前日にはプリチェックを
念入りに施してはいたが・・・撮影中に異変を感じ、作業を中断する事も度々であった。


そこで初年度は・・・この機体で撮影業務を行いながら、その原因究明と対策を施す
事に、終始する事になったのである。


とは言え・・・あくまでも貸与された機体であって、弊社所有機では無い訳だから、
あまり大幅な構造変更を行う訳にもいかない事情があった。


そこで、致命的な部分に限定して、必要最小限の加工を施すに留め、後はきめ細かな
メンテナンスを施す事で、対応せざるを得なかったのである。

しかし・・・この業務を行う事で、それら施した対策の有効性の証明と、効率のいい
耐久テストを行なう事が出来たのは、弊社にとっても凄く有意義な事であった。

勿論・・・それぞれのパーツや、ベアリングに付いても、時間管理が出来る様に
データも取得出来ている。


これらの状況から・・・ノーマルのままの状態で、模型機を業務に使用する事の危うさを、
その時正に再認識したと言う訳だ。



もっとも弊社では、その様な理由から撮影業務に耐えれる様にと、H6年から40ccと
44ccの空撮専用機を独自に開発して実際に使用しており、過酷な砂漠地帯での
海外ロケ等にも度々持参し、その高い信頼性を証明して見せた。

しかし、これらの海外ロケに持参する機体は・・・何時も、ただ1機のみである。

国内の撮影作業でも、バックアップは必須だと言うのに・・・一見、無謀の様でもあるが、
このブログをご覧頂いている皆さんは、どの様に感じるのだろうか?



少し話が脱線したが・・・その時VoyagerGSR260を実際に業務に使ってみて
感じた事は、海外にも気軽に持参出来るその機体サイズの可能性に付いてであった。


このサイズの機体で、撮影業務が行えるのであれば、確かに魅力的な事ではあるが、
あくまでも耐久性をクリア出来ての話であるので、安易な模型機の使用は控えて頂きたい。


そんな訳で・・・弊社でVoyagerGSR260をベースに、業務用としての
資質を身に着けさせるべく、どれだけ強度UPと耐久性を向上させられるか?を
コンセプトに、H21年12月から本格的な改造に取り組む事としたのである。


これが今回、オーバーホールを実施した機体・・・と、言う訳だが、この機体が
ロールアウトしたのは、H21年12月の事であって、様々な現場を全て無事熟し、
既に3年半が経過しようとしている。


この機体は・・・昨年行なわれたギリシャでの調査にも持参していて、極めて順調に
撮影作業を終了させる事が出来たし、この機体に使用されている物と同様のパーツも、
数年前から同業の数社に供給されていて、調子良くなった・・・と言うよりも、
やっと安心して業務に使用出来る様になった・・・との感想を頂いている。

この事は・・・業務使用にも耐える性能を得た・・・と、言う事の証明ではなかろうか?



このオーバーホールなった機体を携えて・・・昨日中京地区の撮影に出かけた。


撮影終了後・・・着陸態勢に入りながら、自分の趣味で序でに撮影したこのカット・・・
この時期に逆光気味で撮影したものだから、流石にダスターが酷く見られたモノではない。



写真は、納品成果で無くて本当に良かったが・・・例えこんな写真でも、
機体が安全に飛べなければ、撮影する事も出来ない。

皆さんも・・・機体整備の徹底と、撮影時の逆光とダスターには、お気を付け下さいませ。




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1 コメント

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Unknown (WING)
2013-06-04 21:19:09
めっちゃ低いねー!
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