Poncoの ぴろ~・ぶっく 

枕元においたノートに
日々の生活で感じたことを
好き勝手に綴りたい・・・・。

まねき猫

2009年09月20日 | Weblog
私は、猫が好きなので
家には、猫の飾り物雑貨がいくつかある。

結婚して、最初にかったのが、
招き猫。

地元から離れた、厳しい生活になり、
お金がないことがつらくて、つらくてたまらなかった。

そんなとき、横浜ルミネの雑貨店でふと、目についたのが
金運アップのまねき猫。
そんなに高いものではないので
すがるように買った。

あれから、○○年。

その猫さんの顔はよごれ、
先日、本物の猫のたい吉が棚にあがったときに
あたって、下へおち、腕がくだけてしまった。
抱えていたお金も、いつのまにか、どこかへいった。

だから、いやだなあ・・。
とおもっていた。
捨てるに捨てられない。

貧しくて、
この子をみるたびに、ああ、お金がたまればいいのに・・。
と願った。

今だって、たいしてお金持ちにはなっていないが、
ここまで、家族が無事に生活できた。
子供たちに、苦しいなかから、
習い事もさせられたし、学校にもいかせたし、
すむ場所もある。

それで、なんとか、同じものがほしいなあ・・・。
と、漠然と思いながら、欠けた猫を眺めていた。

****

先週、横須賀のどぶ板通りの入り口の
お土産やさんのウィンドーの前を通ったら、
たくさんの日本情緒の置物の中に
同じ招き猫があった。
「あっ!」といって
即、店にはいって、「あの招き猫、お願いします」といっていた。
値段も、○○年まえもこれくらいだったような・・・。
私が、瞬時に購入を決めるのは
奇跡的である。

「○○年まえのすごくお金がないとき、同じのをかったんです。」
というと、御年70歳くらいの店主のおじさんが
「あら、そんなに、古くからあるの?
私より、古いね~」

そのユーモアに、ほっとした。
このお店で買えることになって
よかった、と思った。
「これをみて、がんばって、やっと三崎のマグロが
かえるようになったんです。
(たかだか、1000円の柵ですが・・。
○○年前は、1000円のマグロなんて、買えなかった)
割れたから、探していたんです!」と、そういう話をしながら
たくさんの置物から探して、包んでくれるのを待った。

どこにでもある、招き猫である。
新しい猫さんを置いたら
顔が白くて、神々しい。

前の猫さんの薄汚れたこと。
本当にありがとうね。

この猫さんは、私を支えてくれたものの
ひとつだったことは、間違いない。
何とか、きれいにしないくちゃね・・。
とおもいつつ、まだ、そのままにしてしまっている。
元気があるとき、この猫さんに第二の命をあたえよう、
とおもっている。