内外政策評論 TheOpinion on Global & Domestic Issues

このブログは、広い視野から内外諸問題を分析し、提言を試みます。
Policy Essayist

過剰反応 ケース3 ― 「桜パパ」と「トラ退治の姫」のスキャンダル -

2007-09-01 | Weblog
過剰反応 ケース3
― 「桜」パパと「トラ退治」の姫のスキャンダル -
 内閣改造、自民党人事の一新後も、事務所経費の不適切な処理や先の参院選での選挙違反などの報道が続く中で、今度は、参院選で当選した民主党の横峯良郎議員(女子プロゴルファーの父親で、通称「桜パパ」)と「姫の虎退治」で知られている姫井由美子議員のスキャンダルがそれぞれ週刊誌で報道され、議員辞職の可能性を含め、議員としての「資質」が問われている。
 横峯議員については、議員になる以前における「高額」の賭けゴルフと一時期愛人が居たことである。横峯議員は、事実に反する誇張等があるとして、週刊新潮に対し5500万円の賠償を求める民事訴訟を行っているので、真偽の程は裁判で明らかにされて行くであろう。いずれにしても事実とすれば、好ましくない行為である。
 しかし、責任の取り方は、公職に就いている間の行為かそれ以前の行為かや、その行為が政治資金などの公的活動に関する行為かなどにより自ずと異なるのであろう。「愛人」を持ったり、不倫は許されてよいものではない。事実であれば、家族や有権者に謝罪し、今後身を正すべきであろうし、当事者同士で問題があれば当事者同士で双方が責任ある社会人として解決を図るべきであろう。成人間の「不倫」は双方に責任がある。相手側は、明らかに「桜パパ」、即ち既婚者であることを知っていたはずであり、等しく責任がある。それを公表するのであるから、報酬その他の目的があると思われても仕方がない。
 賭けゴルフについても容認されて良いことではない。特に、「高額な」賭けは非社会性が強くなる。しかし、私人としてお互いに鼓舞したり、「愛嬌で」小額の賭けをすることは日常茶飯事であり、公人は別として、それまで否定することは実情に反し、建前論の過剰反応ではないのだろうか。特に、「桜パパ」は、当時「レッスン・プロ」であり、同伴プレーにはレッスン料を取ったり、「賞金を掛ける」なども一般的に行われていることも事実である。プロ・ゴルファーの間で、可なり高額の「賞金」を掛けた試合なども、極く一般的に行われている。「プロ」が指導やサービスでラウンドをする対価として代償を受けることは認められて良い。だから「プロ」なのである。「賭け金」が、相手の支払えないほどの高額であったり、そもそも同意していないような非社会性が強い場合は別であるし、公人としては額の如何を問わず好ましくない。他方、過剰反応も実情に反することが多く、ゆとりや寛容性を失い、好ましくない。
姫井議員については、当時既に家庭もあり、好ましい行為とは言えない。しかし、相手側は、バツイチとは言え、高校教諭の立場にありながら「不倫」をした上、それをあたかも相手の責任であるかのように暴露していることは、教育者であった立場を顧みない軽薄・軽率な行為であり、悪意に満ちた誹謗、或いは報酬のための中傷と受け取られても仕方がないのではないか。
いずれのケースも過剰反応は無用のようだ。両議員が、公人として身を正し、有権者のために公務に励むことを望みたい。

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