内外政策評論 TheOpinion on Global & Domestic Issues

このブログは、広い視野から内外諸問題を分析し、提言を試みます。
Policy Essayist

歴史的な英文著書‘The Mystery over Lord Buddha’s Roots’ が国際出版

2016-05-30 | Weblog

歴史的な英文著書‘The Mystery over Lord Buddha’s Roots’ が国際出版

歴史的な英文著書‘The Mystery over Lord Buddha’s Roots’(著者小嶋光昭)が国際出版され(Nirala Publications, New Delhi, India)、Amazon India(タイトル又は著者名で検索)又は Manohar (Lord Buddha’s Roots又は著者名で検索)でも購入出来ます。

タイトルは“ミステリー”となっていますが、これまで明らかにされていなかった驚くべき真実が示されています。シャキア(釈迦)王国の存亡の真実。修行後ブッダとなったシッダールタ王子が29歳まで過ごしたカピラヴァスツ城の場所の真実。そしてそのような真実に新たな光を当てることにより、劇的に変化するブッダ時代の歴史的、社会的な背景の真実。そしてブッダの基本となる思想や哲学。これまで多くの点で闇とされ、或いは解明が阻まれて来た真実が明らかにされています。

本著は、ブッダのルーツ、そしてシャキア部族王国の社会的、文化的背景等につき、驚くような歴史的な解明を行っています。2500年以上前にネパールのルンビニで生まれ、カピラヴァスツ城で過ごしていたシッダールタ王子は、城を出て修行し、偉大なる思想家、賢者であるブッダとなる道を歩んだ。しかし、カピラヴァスツ城の具体的な場所や恵まれた立場にあったシッダールタ王子が何故城を後にしたのか、そしてシャキア部族王国が何故ジャングルの中に消えることになったのか。謎は未だ解明されていない。それどころか、カピラヴァスツ城と言われる遺跡は、今日でもネパールのテイラウラコット村とインド側のピプラワ・ガンワリアの2か所にあり、イギリスの著名な百科事典でも明確な説明がされていない。本著はその真実を解明しており、歴史的な意義があります。

その上、そのような真実の解明の過程から、ブッダ時代の社会的、文化的背景がより明らかになります。そして、そのような社会的、文化的時代性を背景にして、人類平等思想、生命の摂理に基づいて自然に生活すること(中庸の法、中庸の道)の重要性、病・老・死に直面した社会福利思想、そして不殺生・非暴力思想などのブッダ思想が生まれたことが鮮明に示されています。そのような根本思想は、ユーラシア大陸の東西に伝波し、その後生成して行く東西の思想、哲学や宗教の発展に影響を与えています。

そして、そのようなブッダの中核的な思想は、今日の世界にも重要な指針を提供していると言えるのではないでしょうか。

日本には、仏教は飛鳥時代に(仏教公伝西暦552年)中国、朝鮮を介して漢語訳されたと経論等と共に伝えられ、推古天皇が仏教を普及するようにとの勅令を出し、聖徳太も17条憲法(西暦604年)で僧侶を敬うようにとの趣旨を明らかにして以来、朝廷に受け入れられることになった。

そして武家勢力の伸張に伴い、仏教は武家、庶民へと普及し、江戸時代には檀家制度や寺子屋などを通じ統治機構の末端の役割を果たす仏教制度として確立され、日本の思想、文化へ幅広い影響を与えている。

仏教は、日本固有の仏教制度として定着しているが、ブッダ教は、アーリアン(インド・ヨーロッパ語族)の長期にわたるインド亜半島への移動という大きな社会変動の中で生まれた思想である。ブッダの基本思想は、その後ユーラシア大陸の東西に伝播し諸思想、哲学に影響を与えた普遍性のある国際的な思想であることを改めて理解する必要があろう。本著はそのようなブッダ思想誕生の真実と歴史的、社会的な背景を提供している。

 

*出版社: Nirala Publications, New Delhi, India.

*インターネット・ブックショップ:Amazon India、及びManohar他

・日本語版「お釈迦さまのルーツの謎」(初版、東京図書出版)は、アマゾン他、インターネット・ブックショップで購入出来ます。

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Historic new book ‘The Mystery over Lord Buddha’s Roots’ is now available

2016-05-30 | Weblog

Historic new book ‘The Mystery over Lord Buddha’s Roots’ is now available

on e-bookshops

The historic new book ‘The Mystery over Lord Buddha’s Roots’, written by Mr. Mitsuaki KOJIMA, Ambassador Ret., is now available on Amazon India(search by Title or Author’s name). It is also available on Manohar (e-book shop, search by Lord Buddha’s Roots, or Author’s name).

The title of the book is ‘The Mystery over Lord Buddha’s Roots.’, but it is only a mystery until you read it through and find the Truth. Its real theme is the truth. Truth about the rise and fall of the Shakya Kingdom, and Truth about the location of Kapilavastu, the resident Castle where Buddha, as Prince Siddartha, lived until 29 years old. Truth about Buddha’s thinking and philosophy. So many aspects which have been kept in the dark and unsolved are shed light.

The book offers an amazing and historic revelation of the facts about Lord Buddha's roots and the social and cultural background around Buddha’s period. Prince Siddhartha, born in Lumbini, Nepal, over 2,500 years ago and raised at the Castle Kapilabastu of the Shakya Kingdom, but left the Castle to become a Buddha, great thinker or Sage. There still remains mystery about the location of the Kapila Castle, the historical and cultural background of why he left the Castle, giving up his prestigious position as Crown Prince, and how Shakya Kingdom vanished in the jungle. Over the centuries around Buddha’s time, there started a dynamic population flow of the Aryan race from Europe to the Indian subcontinent, naturally causing a racial fusion with indigenous population. And the dramatically changing historical and social background of Buddha’s age required a new way of thinking, wisdom and philosophy.  

The author points out, by shedding light on such facts, how the Buddha teachings such as human equality, human welfare facing ailing, aging and dying, the Law of the Golden Mean to live naturally in accordance with the providence of life and no killings, non-violence must have travelled far and wide from the area and influenced the subsequent developments of philosophical schools and religions across the Eurasian Continent.

And the core elements of Buddha teachings still offer an important guidance at the present time.

 

*The publisher is Nirala Publications, New Delhi, India.

*Available also on Amazon India, Manohar, and other e-bookshops

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NHK受信料の義務化と放送枠の大幅自由化を支持 (その2)

2016-05-30 | Weblog

NHK受信料の義務化と放送枠の大幅自由化を支持          (その2)

 自民党情報通信戦略調査会の放送法改正に関する小委員会は、9月24日、NHKの受信料を契約の有無に拘わらず支払いを義務化する提言をまとめたようだ。NHKの受信料の世帯支払い率は全国値推計で75.6%(2014年度末現在)と低い上、家庭訪問などの徴収コストが735億円(2015年度予算、受信料収入の10.7%)にも達しており、徴収コストが膨大なことに加え、4分の1近くが未払いとなっていることが問題視されている。

 このようなことから、同小委は、不払い者に対する罰則(英国BBCの例)やテレビの有無に拘わらず世帯毎に徴収(ドイツ公共放送の例)などを参考にして、受信料義務化を検討するよう提言している。

 NHK受信料の徴収コストが巨額な上、世帯不払い率が全国で4分の1に達している状況は速やかに是正することが望ましいので、徴収コストが掛からない形での受信料支払いの義務化を支持したい。

 しかし義務化の前に、公共放送としてどのような番組を放送すべきかなどを精査することが不可欠ではないだろうか。

 1、「公共放送」として維持すべき放送事業とは                          (その1で掲載)

 2、英国の国営放送BBCも巨大化から事業規模縮小に転換              (その1で掲載)

 3、受信料徴収の義務化と徴収コストの削減    

 上記の通り、「公共放送」としての事業規模を大幅に縮小し、それ以外で民営化(民間委託等を含む)出来るものを自由化すると共に、「公共放送」の受信料については義務化し、735億円もの巨額な徴収コストを無くす一方、公平な受信料支払いに基づく事業収入の安定化を図ることが望ましい。

 徴収方法については、世帯別や個人からの徴収を前提とする義務化であれば、税金として徴収する方が合理的であろうが、税金化には財源の制約や「報道の自由」との問題がある。また受像機、受信機を持たない者からも徴収することは不適当であろう。

 上記の観点から、「テレビ受像機、ラジオ受信機」の購入時点に、‘NHK受信料’として製品価格の一定比率の低額料金を徴収し、販売業者がNHKに納付する方式を検討してみてはどうだろうか。「テレビ受像機、ラジオ受信機」の定義や受信料の額については別途定めることとするが、「テレビ受像機、ラジオ受信機」以外からは徴収しない。これにより、視聴者との関係では製品購入時での契約となり、政府(総務省)の関与もほとんど無くなるので、「報道の自由」についても確保し易くなろう。

 なおBS衛星放送についてはコード化が可能であるので、世界各国で行われている通り、有料の個人契約とする。既にNHK海外放送(衛星放送)については有料の個人契約となっている。(2015.11.25.) (All Rights Reserved.)

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NHK受信料の義務化と放送枠の大幅自由化を支持 (その1)

2016-05-30 | Weblog

NHK受信料の義務化と放送枠の大幅自由化を支持          (その1)

 自民党情報通信戦略調査会の放送法改正に関する小委員会は、9月24日、NHKの受信料を契約の有無に拘わらず支払いを義務化する提言をまとめたようだ。NHKの受信料の世帯支払い率は全国値推計で75.6%(2014年度末現在)と低い上、家庭訪問などの徴収コストが735億円(2015年度予算、受信料収入の10.7%)にも達しており、徴収コストが膨大なことに加え、4分の1近くが未払いとなっていることが問題視されている。

 このようなことから、同小委は、不払い者に対する罰則(英国BBCの例)やテレビの有無に拘わらず世帯毎に徴収(ドイツ公共放送の例)などを参考にして、受信料義務化を検討するよう提言している。

 NHK受信料の徴収コストが巨額な上、世帯不払い率が全国で4分の1に達している状況は速やかに是正することが望ましいので、徴収コストが掛からない形での受信料支払いの義務化を支持したい。

 しかし義務化の前に、公共放送としてどのような番組を放送すべきかなどを精査することが不可欠ではないだろうか。

 1、「公共放送」として維持すべき放送事業とは

 視聴料を義務化して全国的な「公共放送」を維持するということであれば、事業の範囲を、そもそもの原点に立ち返りコマーシャル・ベースでは困難な文化・教育番組(幼児向けや老齢者向けやコミュニテイ活動を含む)と報道番組(日本語海外放送を含む)、国会中継や地方議会中継などを中心とすると共に、ドキュメンタリーや歴史的、地理的、社会的な取材番組、史実に則った長編ドラマや伝統的芸能文化・工芸など、芸術性の高い番組と放送技術に関する研究・開発など、製作コストや視聴率を余り気にせず、コマーシャル・ベースでは困難で、興味ある質の高い番組に特化して行くべきではなかろうか。

 このようにすれば、「公共放送」の事業費は例えば現在の2分の1から3分の1程度の規模でも十分であろう。それでも年間3,500億円~2,400億円程度の事業規模であり、TBS、日本テレビやテレビ東京以上の放送事業となる一方、視聴者負担を大幅に軽減出来る。

 その他の事業については全て止めるということでは決して無い。その他の分野については、緊急時や災害時については適切な形で割り込めることを条件として、時間帯を民放や地方放送局などに委託や売却するなどで自由化することが望ましい。チャンネルを1つに統合して行うことも選択肢となろう。

 そのような形で、全体として事業規模や事業内容の見直しが行われても良い時期ではなかろうか。放送事業に参入を希望する企業家は地方にも多く、放送枠の自由化により放送事業が活性化し、地方ベースの放送関連産業や芸能産業が発展することが期待されると共に、地方それぞれの工夫や特性を生かし易くなり、地方の発信力が高まり、若い世代にも活躍の場が提供出来るものと期待される。若い世代も引き付ける地方活性化のためにも、NHK放送権の分権化が必要なっているのではないだろうか。

 なお地震、台風その他の緊急な放送については、公共放送の大きな役割であり、自由化された時間帯においても放送出来るようにすべきであろう。しかし携帯電話やインターネットを通じる媒体が多様化している今日では、緊急時に多くの人がNHK以外の放送やインターネット・サイトを見聞きしている可能性が高いので、インターネット・携帯電話での配信がより重要になっていると言えよう。しかしそのような媒体は、児童、年少者も使う可能性が高いので、NHK「公共放送」の受信料を課すのは適当ではないのではなかろうか。

 NHKは、戦後のTV事業の発展や娯楽・情報の提供など、特に地方で果たして来た役割は大いに評価される。しかし今日では、民放も大きく発展し、TV以外の娯楽も豊富となり、外国衛星放送を含め番組選択の範囲も飛躍的に拡大するなど、放送事業発展への役割はほとんど果たされている。従って民放で頻繁に放送している芸能・娯楽番組に類似する番組や、視聴率が極めて低い番組などは、視聴者に負担を掛ける公共放送としては必要性がなくなっていると言えると共に、民放や地方テレビ局の発展を圧迫しているとも言えよう。

 2、英国の国営放送BBCも巨大化から事業規模縮小に転換

 英国の国営放送BBCは、2010年以降、1990年代よりの拡大路線から‘事業量削減、質の向上’路線に転換を図っている。具体的には、コメディー番組、バラエティー番組の削減、海外からの番組購入費の20%削減やスポーツ放送権の上限設定、ラジオ2波の削減、ウエッブ半減、一部出版事業からの撤退などを行う一方、ニュース、子供番組などを質量共に充実させている。

 その理由は、‘景気後退による家計収入の低下、不動産市場の崩壊’とそれに伴う‘民放放送の広告収入等の減少’であり、国民のBBC巨大化への反発であった。

 日本と英国では文化的土壌や放送分野での歴史、人口などが異なるので、一概に対比は出来ないが、BBCが巨大化路線を転換せざるを得なかった経済的、社会的背景は類似するところがあり、また民放や国際衛星放送が飛躍的に発展した今日、娯楽番組等を縮小し、報道や子供教育等の質の向上を図るという方向性も参考にすべきであろう。日本も時代の変化への対応が急務となっているようだ。

 3、受信料徴収の義務化と徴収コストの削減     (その2に掲載)

(2015.11.25.) (All Rights Reserved.)

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長寿化を前提とした就業・社会モデルへの転換が必要   (その4)

2016-05-30 | Weblog

長寿化を前提とした就業・社会モデルへの転換が必要   (その4)

 厚生労働省の調査の調査によると、2014年の日本人の平均寿命は女性86.83歳、男性80.50歳となり、いずれも過去最高を更新した。男女平均でも84歳を越える。また試算によると、2014年生まれの子供では、75歳まで生きる人の割合は4分の3( 女性87.3%、男性74.1%)となっており、更に90歳でも女性でほぼ半分、男性でも4分の1にも達するという。

 長寿化は喜ばしいことであるが、年金や健康維持等の社会福祉費は増加の一途であることは明らかであるので、少子化、人口減による国民の税負担能力の低下傾向を勘案すると、生産・就労モデルや年金給付・社会福祉モデルの転換は不可欠になっていると言えよう。

 1、65才で‘老人扱い’は早過ぎる                                         (その1で掲載)

 2、定年年齢の弾力化―「働ける間は働ける社会」の構築       (その2で掲載)

 3、定年年齢と切り離した年金制度                                   (その3で掲載)

 4、人口減を見据えた行財政モデルと統治機構の簡素化 

 少子化、人口の減少傾向により、現在の‘定年制’を前提とすると、将来的に労働力人口は減少し、国民の税負担能力は低下する一方、長寿化により年金受給者や受給期間が長期になる等、福祉関連の歳出は増加する。

 またこのような人口減は、全国一律に起こるのではなく、地方から人口が流出し、地方の人口減が起こる一方、首都圏等の大都市に人口が集中する傾向が民間の研究でも指摘されている。

 他方、経済については、グローバル化が進み、国内市場ではなく世界市場を目標として企業の大規模化、多国籍企業化が進む一方、裾野産業がそれを支えると共に、特異な技術や製品が世界市場に向かうなど、中小企業についても国際競争力が問われるものと見られる。

 このような変化の中で、2040年を一つの目標年として、中央及び地方の体制を次のように誘導して行くことが望まれる。なお、人口増について、出生率の増加や外国人労働力の受け入れなどが検討されており、それにより若干の効果はあろうが、日本人の人口減と長寿化は趨勢としては継続すると見られるので、それを前提とするべきであろう。

(1)中央、地方行政組織、議会それぞれにおける適正な定員管理

 人口減、労働力人口減が予測されている以上、行政組織を適正規模に調整して行くことが不可欠であろう。それを行っておけば、経済停滞期に行政組織で景気対策としての雇用増を行う余地が出来る。そのためまず新規採用を着実に削減して行くことが望ましい。新卒者も減少していくのでその影響は限定的になると予想される。この場合、特殊法人や独立行政法人などの関連組織を含む。また、規制の原則撤廃や簡素化を進めることが望まれる。

 特に相対的に急速な人口減が予想されている市区町村については、新規採用の削減などの定員管理と共に、市区町村の統廃合を進め、持続可能な自治体規模としていく必要があろう。同様に選挙区についても定期的な整理・統合が必要となる。これを怠ると将来財政破綻となり住民は大きな被害を受けることになろう。

 なお全体の定員管理については、雇用機会の確保(ワークシェアリング)に重点を置き、給与・報酬を抑える方法と、優先分野を明確にし、優先度の低い部局や効率の悪い部局やムダを削減すると共に、規制の撤廃を促進して定員を縮小する一方、給与・報酬など労働環境を改善する方法がある。将来的にはより豊かな家計、生活、即ち高所得、高消費の社会に導くことが望まれるので、後者の方法が望ましいが、その選択については、中央は中央として、またそれぞれの自治体の規模や特性を踏まえ各自治体の選択に委ねられるものであろう。

 また全く発想を転換し、少子化、長寿化を前提とした定員管理、人件費削減に取り組むための公務員定員・給与管理モデルを真剣に検討すべきであろう。中央、地方を問わず公務員のいわゆる定年制を撤廃し、経験も時間もある年長者が社会活動にフルに参加出来るようにする一方、人件費の削減、若手世代の待遇の改善が出来るよう、例えば当面65才以上については給与を当初3割減とし、6割減を下限として毎年漸減する。これにより年長者を社会活動に積極的に活用できると共に、一定所得以上の者については健康保険料や年金保険料を徴収することとし(但し年金は一定額を支払い、各年の所得に加える)、社会福祉コストの縮小を図ることが可能となろう。また少なくても公務員については、採用に際する年齢制限を撤廃し、年齢を問わず国民に公務への門戸を開くことが望まれる。

 その上で、魅力あるコミュニテイ作りを進めることが望まれる。

(2)公共施設、社会インフラの適正な管理と魅力あるコミュニテイ作り

 これまでの経済成長期、人口増を前提とした経済社会インフラ作りのための公共事業モデルは今後困難となるので、低位成長、人口減を前提とし、コミュニテイの生活インフラに重点を置いた公共事業モデルに転換して行く必要があろう。新たな公共施設や道路等は、当面の利便性を高めようが、その維持管理と修復等の後年度負担が掛かるので、人口減となる自治体にとっては将来住民への大きな負担となる可能性がある。従って、人口動態予測や適正な需要予測を実施し検討されなくてはならない。

 他方、自治体生活圏のコンパクト化については、居住の自由との関係や一部地域が原野化する一方、生活圏が縮小する恐れがある上、不動産価格が局部的に高騰し、移転費の問題等が生じるので、新たなコミュニテイ作りについて住民との協議を通じ理解と協力が不可欠であろう。同時に、折角スペースが空くことになるのに、生き苦しい狭隘なコミュニテイ作りは望ましくない。可能な限り道路を拡幅すると共に、駅や公共施設はもとより、道路沿線のビルや商店などには駐車・駐輪場の設置を義務付けることなども検討することが望ましく、また移動ショップの普及なども考えられよう。

 機能的ではあるが、地域の特性を活かし、人を惹きつける魅力が有り、豊かさを感じられる特色あるコミュニテイとなるよう、グランド・デザインを作ることが望まれる。

 (2015.9.4.)(All Rights Reserved.)

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北朝鮮の挑発と和解の繰り返しで進む軍事開発 (その3)

2016-05-30 | Weblog

北朝鮮の挑発と和解の繰り返しで進む軍事開発              (その3)

―朝鮮労働党創建70周年に北朝鮮は世界に何を見せるのかー

「まえがき

北朝鮮は、2月7日午前、地球観測用との名目で長距離ロケット(光明星4号」)を発射した。このロケットには‘衛星’が搭載されているが、核などの兵器を搭載すれば大陸間「弾道ミサイル」にも転用出来る。今回のロケット(テポドン2改良型)飛行距離が12,000-13,000キロと見られており、米国本土の東海岸にも到達するものと見られている。

 今回の発射は国際海事機関(IMO)他、関係国際専門機関に通告されていたが、北朝鮮が1月6日に水爆とされている爆発実験を行っており、核と運搬手段であるロケットの軍事開発を目的としていると見られることから、米国、韓国や中国など世界各国が東アジアの不安定化につながり、これまでの国連安保理決議に反するなどとして強く非難し、また国連安保理が全会一致で非難決議を採択し、新たな制裁措置を検討している。米国では北朝鮮制裁法案が上下両院で採択され、大統領が署名(2月18日)して成立し、日本は北朝鮮のミサイル開発は‘認められない’などとして北朝鮮船舶の日本寄港の禁止や人的交流の制限など‘独自の制裁’を決定した。また韓国も開城工業団地よりの引き上げを行うなど制裁を強化している。

 北朝鮮の核兵器開発やミサイル開発は、東アジアのみならず国際の平和と安全に対する脅威であると共に、核不拡散体制の形骸化を加速することになるので、国際社会が重大な関心を持ち批判、非難すべきことである。しかし残念ながらこのような批判、非難にも拘わらず、北朝鮮が5回の核爆発実験を重ねて10年、長距離弾道ミサイルに転用出来るテポドン2改良型の発射実験を3回重ねて6年余となるが、ある程度の抑止効果はあったとしても結果として阻止は出来ていない。逆に、開発の時間を北朝鮮に与えた結果となっていることは否めない。

 日本独自の制裁強化については、北朝鮮による同国内日本人の特別調査委員会の‘解体’を呼ぶ結果となり、被害者家族の悲痛な期待に反し、拉致問題はまたも振り出しに戻る結果となっている。朝総連の解体を含む、新たな対応と発想の転換が不可欠になって来ているように見える。

 北朝鮮の核、ミサイル開発は思った以上に進んでいるのが実態だ。一連の制裁により一定の抑止効果はあるとしても、これまでの制裁の繰り返しでは、北朝鮮の核、ミサイルの開発を‘認めない’どころか、その実用化、配備の阻止も困難とも映る。この問題のカギを握っているのは、地域の核兵器国である米国と中国、ロシアと言えようが、これまでの‘制裁’を超える対応と発想の転換が迫られていると言えよう。

 このような観点から、本稿を継続掲載したい。」

 2015年8月10日、南北非武装地帯の韓国側付近で韓国軍兵士2人が敷設されていた地雷により負傷した。韓国側は、‘地雷は北朝鮮が最近埋めたものであることが確実’と発表し、南北朝鮮を分断する軍事境界線(通称38度線)を挟み、韓国と北朝鮮の軍事的緊張が再び高まった。北朝鮮側のこの種の挑発は、7月11日にも北朝鮮軍10人余が軍事境界線中央付近(江原道鉄)で韓国側に侵入する事件などが起こっている。

 これに対し韓国側は、地雷敷設事件に謝罪を要求、北朝鮮がこれを厳しく非難し、地雷爆発事件は‘でっち上げた’として否定するなど、南北が非難の応酬を行った。

 韓国側は、対抗措置として2004年6月に南北で合意した‘批判宣伝合戦停止’を中断し、北に向けた大音量の拡声器による金正恩体制への批判等を8月22日から再開した。これに対し北朝鮮側は、拡声器が敷設されている方面に2発の砲弾を発射、韓国側もこれに応じ2発の砲弾を発射した。北朝鮮は‘準戦時状態’を布告(8月20日)していたが、韓国側は最高レベルの‘警戒態勢’を取って応じるなど、緊張が更に高まった。各紙、テレビでは南北間は一触即発で、局地的に不測の事態も起こりかねない等と報じた。

 しかし北朝鮮が一転して南北会談を呼びかけ、8月22日、板門店で南北代表(韓国側代表 金寛鎮(キム・グァンジン)大統領府国家安保室長、北朝鮮側黄炳瑞(ファン・ビョンソ)朝鮮人民軍総政治局長)が会談を開始し、数次の協議を重ねた後、8月25日、南北は相互の挑発中止で合意した。合意した内容は、北朝鮮側が地雷爆発により韓国軍兵士が重傷を負った事件に対し遺憾を表明する一方、韓国側は拡声器を使った宣伝放送を同日正午に中断することが中心となっている。その上で北朝鮮は‘準戦時状態’を解除すると共に、関係改善に向けてソウルか平壌で当局者会談を開催し、また朝鮮戦争などで生じた離散家族の再会に向けた実務者会議を開催することや、多様な分野での民間交流活性化などが合意されている。

 これで南北間において多様な分野での民間交流が行われることになるとの印象を受けるが、この種の挑発と和解のプロセスはいわば年中行事となっている。

 1、 年中行事化した米韓合同軍事演習への北朝鮮の反発        (その1で掲載)

 2、   密かに進められる核とミサイル開発                      (その2で掲載)

 3、朝鮮半島非核地帯の創設が緊要       

 北朝鮮を含め、新たな核保有国を容認することは出来ないが、北朝鮮が‘核保有国’を宣言している以上、容認出来ないと言い続けていても事態は深刻化するばかりであろう。北朝鮮の核問題を解決するため、現実を客観的に把握することが不可欠で、その上で新たな方途と関連国首脳の決意が必要になって来ているように見える。南北朝鮮の統一についても、核問題の解決無しには不可能であろう。

 北朝鮮が核保有を主張する一方、在韓米軍の核攻撃を脅威とし、北の核抑止力を正当化しようとしていることを勘案すると、南北とも朝鮮半島から核兵器を排除し、非核地帯として双方の安全を保障する朝鮮半島非核地帯を創設することが効果的な選択肢となろう。

 ‘朝鮮半島の非核化’の概念については、6か国協議が2005年9月19日に出した “共同声明”において、“6か国協議の目標は、検証可能な朝鮮半島の非核化である”ことが再確認され、2007年2月に初期段階の行動計画に合意されたが、北朝鮮の核開発の放棄には至っていない。

 米国は、戦後通常兵器と核抑止で安全保障を維持して来ているので、元々非核地帯構想や核不使用には反対であったが、地域的な非核地帯は容認するようになっている。

 中国は、本来米国の核兵器が韓国に存在することは自国の安全保障への脅威となるので反対であると共に、北朝鮮が核兵器を持つことも容認していない。中国の胡錦濤主席(当時)は、2009年9月に北朝鮮に特使(戴国務委員)を送り、当時の金正日総書記に親書を渡しているが、その中で‘隣国として、朝鮮半島の非核化の目標実現に強い関心を持っている’とし、北朝鮮と共に努力したいとの意向を伝えている。これに対し金正日総書記は、主権と安全の維持の必要性に言及する一方、‘非核化の目標を保持し、朝鮮半島の平和と安定の維持に努める’との趣旨を伝えたとされる。

 ロシアも中国同様、朝鮮半島の非核化を支持している。また核兵器の使用については、2015年8月5日、プーチン大統領にも近いと言われるロシア連邦議会のナルイシキン下院議長が、自らが主催する広島・長崎への原爆投下70周年をテーマとする知識人会議で、‘あの原爆投下は非人道的で均等性を欠く’とすると共に、‘人道に対する罪に時効はない’として核の使用について批判している。この批判は、米国をけん制するためのものであろうが、ロシアとしては朝鮮半島での核の交戦は望んでいないであろう。

 米国、中国、ロシアと韓国、北朝鮮がまず朝鮮半島非核地帯の設立に向けて真剣に協議することを期待する。基本的には、韓国、北朝鮮双方から核施設を撤去或いは封鎖・凍結する一方、米、中、ロ3国が核を朝鮮半島持ち込まず、また核による攻撃を行わないことを誓約し、これを国連が確認することを骨子として、速やかに朝鮮半島非核地帯の設立を実現することが望まれる。但し、原子力の平和利用については、IAEAによる厳格かつ定期的な査察を条件として認める。もっとも国連事務総長は、対立当事者の一方である韓国出身であるため、南北朝鮮問題における役割は極めて限定的と見られる。その上シリアの調停を途中で放棄し、IS問題やウクライナ問題等においても見るべき役割を果たしておらず、またシリア難民問題でさえ有効な措置を講じていないなど、国連の役割が問われるところであろう。

 なお核拡散防止条約(NPT)については、インドやパキスタン、及びイスラエルなど、NPT枠外の核兵器保有国が出現していることから形骸化が懸念されるが、南アジア非核地帯や中東非核地帯など、地域的な非核地帯の設立により核拡散防止の枠組みを補強する措置が、地域的な安全を高める上でも効果的な選択肢となろう。そのためにも、5核兵器国がNPT上の義務(6条)に従い、抜本的な核軍縮を実現することが核拡散への信頼性と真剣性を高めることになろう。

 いずれにしても、南北朝鮮の将来的な統一のためにも、またこの地域の安全を確保する上でも、朝鮮半島非核地帯の実現が望まれる。

(2015.10.11.)(All Rights Reserved.)

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北朝鮮の挑発と和解の繰り返しで進む軍事開発 (その2)

2016-05-30 | Weblog

      北朝鮮の挑発と和解の繰り返しで進む軍事開発              (その2)

       ―朝鮮労働党創建70周年に北朝鮮は世界に何を見せるのかー

「まえがき 

 北朝鮮は、2月7日午前、地球観測用との名目で長距離ロケット(光明星4号」)を発射した。このロケットには‘衛星’が搭載されているが、核などの兵器を搭載すれば大陸間「弾道ミサイル」にも転用出来る。今回のロケット(テポドン2改良型)飛行距離が12,000-13,000キロと見られており、米国本土の東海岸にも到達するものと見られている。

 今回の発射は国際海事機関(IMO)他、関係国際専門機関に通告されていたが、北朝鮮が1月6日に水爆とされている爆発実験を行っており、核と運搬手段であるロケットの軍事開発を目的としていると見られることから、米国、韓国や中国など世界各国が東アジアの不安定化につながり、これまでの国連安保理決議に反するなどとして強く非難し、また国連安保理が全会一致で非難決議を採択し、新たな制裁措置を検討している。米国では北朝鮮制裁法案が上下両院で採択され、大統領が署名(2月18日)して成立し、日本は北朝鮮のミサイル開発は‘認められない’などとして北朝鮮船舶の日本寄港の禁止や人的交流の制限など‘独自の制裁’を決定した。また韓国も開城工業団地よりの引き上げを行うなど制裁を強化している。

 北朝鮮の核兵器開発やミサイル開発は、東アジアのみならず国際の平和と安全に対する脅威であると共に、核不拡散体制の形骸化を加速することになるので、国際社会が重大な関心を持ち批判、非難すべきことである。しかし残念ながらこのような批判、非難にも拘わらず、北朝鮮が5回の核爆発実験を重ねて10年、長距離弾道ミサイルに転用出来るテポドン2改良型の発射実験を3回重ねて6年余となるが、ある程度の抑止効果はあったとしても結果として阻止は出来ていない。逆に、開発の時間を北朝鮮に与えた結果となっていることは否めない。

 日本独自の制裁強化については、北朝鮮による同国内日本人の特別調査委員会の‘解体’を呼ぶ結果となり、被害者家族の悲痛な期待に反し、拉致問題はまたも振り出しに戻る結果となっている。朝総連の解体を含む、新たな対応と発想の転換が不可欠になって来ているように見える。

 北朝鮮の核、ミサイル開発は思った以上に進んでいるのが実態だ。一連の制裁により一定の抑止効果はあるとしても、これまでの制裁の繰り返しでは、北朝鮮の核、ミサイルの開発を‘認めない’どころか、その実用化、配備の阻止も困難とも映る。この問題のカギを握っているのは、地域の核兵器国である米国と中国、ロシアと言えようが、これまでの‘制裁’を超える対応と発想の転換が迫られていると言えよう。

 このような観点から、本稿を継続掲載したい。」

 

 2015年8月10日、南北非武装地帯の韓国側付近で韓国軍兵士2人が敷設されていた地雷により負傷した。韓国側は、‘地雷は北朝鮮が最近埋めたものであることが確実’と発表し、南北朝鮮を分断する軍事境界線(通称38度線)を挟み、韓国と北朝鮮の軍事的緊張が再び高まった。北朝鮮側のこの種の挑発は、7月11日にも北朝鮮軍10人余が軍事境界線中央付近(江原道鉄)で韓国側に侵入する事件などが起こっている。

 これに対し韓国側は、地雷敷設事件に謝罪を要求、北朝鮮がこれを厳しく非難し、地雷爆発事件は‘でっち上げた’として否定するなど、南北が非難の応酬を行った。

 韓国側は、対抗措置として2004年6月に南北で合意した‘批判宣伝合戦停止’を中断し、北に向けた大音量の拡声器による金正恩体制への批判等を8月22日から再開した。これに対し北朝鮮側は、拡声器が敷設されている方面に2発の砲弾を発射、韓国側もこれに応じ2発の砲弾を発射した。北朝鮮は‘準戦時状態’を布告(8月20日)していたが、韓国側は最高レベルの‘警戒態勢’を取って応じるなど、緊張が更に高まった。各紙、テレビでは南北間は一触即発で、局地的に不測の事態も起こりかねない等と報じた。

 しかし北朝鮮が一転して南北会談を呼びかけ、8月22日、板門店で南北代表(韓国側代表 金寛鎮(キム・グァンジン)大統領府国家安保室長、北朝鮮側黄炳瑞(ファン・ビョンソ)朝鮮人民軍総政治局長)が会談を開始し、数次の協議を重ねた後、8月25日、南北は相互の挑発中止で合意した。合意した内容は、北朝鮮側が地雷爆発により韓国軍兵士が重傷を負った事件に対し遺憾を表明する一方、韓国側は拡声器を使った宣伝放送を同日正午に中断することが中心となっている。その上で北朝鮮は‘準戦時状態’を解除すると共に、関係改善に向けてソウルか平壌で当局者会談を開催し、また朝鮮戦争などで生じた離散家族の再会に向けた実務者会議を開催することや、多様な分野での民間交流活性化などが合意されている。

 これで南北間において多様な分野での民間交流が行われることになるとの印象を受けるが、この種の挑発と和解のプロセスはいわば年中行事となっている。

 1、 年中行事化した米韓合同軍事演習への北朝鮮の反発        (その1で掲載)

 2、   密かに進められる核とミサイル開発   

 8月の米韓合同演習を巡る北朝鮮の姿勢は、一見挑発から和解に転じたように映るが、その背後で核と長距離ミサイルの開発が着実に進められていることが北朝鮮の当局者の見解として明らかにされている。

 (1)ミサイル開発

 北朝鮮の国家宇宙開発局長官は、9月14日、朝鮮中央通信を通じ、‘朝鮮労働党創立70周年に際し’宇宙開発分野での成果について述べるとして、国家宇宙開発局は‘気象観測等のため、新たな地球探査衛星開発の最終段階にある’旨明らかにしている。そして世界は、中央委員会が決定する場所と時期に打ち上げられる‘先軍朝鮮の一連の衛星’を見ることになろうと締めくくっている。

 (2)核開発

 翌9月15日には同じく朝鮮中央通信が、北朝鮮の核開発について‘原子力研究院’の院長へのインタビューを伝え、その中で‘北朝鮮の核の対応は、米国の北朝鮮に対する敵視政策と核の脅威である’としている。そして既に明らかにされているように、‘経済建設と核戦力開発を同時並行的に進めるとの中央委の方針に沿って、寧辺にあるウラン濃縮施設や黒鉛減速炉を初めとして、すべての核関連施設は再整備或いは変更、再調整され、既に正常な稼働を開始した’ことを明らかにした。

 この方針は2013年4月に北朝鮮原子力総局により明確にされたとしているが、経済建設と共に、核戦力開発が進められていることが公言されており、核開発の既成事実化を狙ったものと思われる。

 9月3日に中国で‘抗日戦争勝利70年’の行事が開催され、天安門で中国の最新兵器を含む大軍事パレードが行われたが、10月10日の朝鮮労働党創立70周年の行事おいても、北朝鮮は‘核抑止を含め公にしていない最新の兵器’を含む軍事パレードを大々的に行った。張り子の兵器などが含まれている可能性はあるが、野心に満ちたパレードとなった。金正恩総書記の演説では、米国に対抗する能力を強調したが、直接核抑止力に触れることはなく、核カードを温存した形となったと言えよう。

 また上記の内容は‘朝鮮労働党創立70周年’と絡めて公表されていることから、その前後に、核爆発実験や長距離ミサイルの発射実験が行われる可能性がある。特に、‘新たな地球探査衛星開発の最終段階にある’としていることから、長距離ロケットの発射実験の可能性が高い。他方、‘気象観測’等のためのロケット開発であれば、韓国を含め多くの国が行っているので、国連安保理決議は決議として、北朝鮮には認めないと繰り返し言ってみても説得力に欠け、問題解決には結びついてはいないので、平和目的でのロケット開発について国際的な枠組みや機構が必要になって来ていると言えよう。

 3、朝鮮半島非核地帯の創設が緊要       (その3に掲載)

(2015.10.11.)(All Rights Reserved.)

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北朝鮮の挑発と和解の繰り返しで進む軍事開発 (その1)

2016-05-30 | Weblog

北朝鮮の挑発と和解の繰り返しで進む軍事開発              (その1)

―朝鮮労働党創建70周年に北朝鮮は世界に何を見せるのかー

「まえがき 

 北朝鮮は、2月7日午前、地球観測用との名目で長距離ロケット(光明星4号」)を発射した。このロケットには‘衛星’が搭載されているが、核などの兵器を搭載すれば大陸間「弾道ミサイル」にも転用出来る。今回のロケット(テポドン2改良型)飛行距離が12,000-13,000キロと見られており、米国本土の東海岸にも到達するものと見られている。

 今回の発射は国際海事機関(IMO)他、関係国際専門機関に通告されていたが、北朝鮮が1月6日に水爆とされている爆発実験を行っており、核と運搬手段であるロケットの軍事開発を目的としていると見られることから、米国、韓国や中国など世界各国が東アジアの不安定化につながり、これまでの国連安保理決議に反するなどとして強く非難し、また国連安保理が全会一致で非難決議を採択し、新たな制裁措置を検討している。米国では北朝鮮制裁法案が上下両院で採択され、大統領が署名(2月18日)して成立し、日本は北朝鮮のミサイル開発は‘認められない’などとして北朝鮮船舶の日本寄港の禁止や人的交流の制限など‘独自の制裁’を決定した。また韓国も開城工業団地よりの引き上げを行うなど制裁を強化している。

 北朝鮮の核兵器開発やミサイル開発は、東アジアのみならず国際の平和と安全に対する脅威であると共に、核不拡散体制の形骸化を加速することになるので、国際社会が重大な関心を持ち批判、非難すべきことである。しかし残念ながらこのような批判、非難にも拘わらず、北朝鮮が5回の核爆発実験を重ねて10年、長距離弾道ミサイルに転用出来るテポドン2改良型の発射実験を3回重ねて6年余となるが、ある程度の抑止効果はあったとしても結果として阻止は出来ていない。逆に、開発の時間を北朝鮮に与えた結果となっていることは否めない。

 日本独自の制裁強化については、北朝鮮による同国内日本人の特別調査委員会の‘解体’を呼ぶ結果となり、被害者家族の悲痛な期待に反し、拉致問題はまたも振り出しに戻る結果となっている。朝総連の解体を含む、新たな対応と発想の転換が不可欠になって来ているように見える。

 北朝鮮の核、ミサイル開発は思った以上に進んでいるのが実態だ。一連の制裁により一定の抑止効果はあるとしても、これまでの制裁の繰り返しでは、北朝鮮の核、ミサイルの開発を‘認めない’どころか、その実用化、配備の阻止も困難とも映る。この問題のカギを握っているのは、地域の核兵器国である米国と中国、ロシアと言えようが、これまでの‘制裁’を超える対応と発想の転換が迫られていると言えよう。

 このような観点から、本稿を継続掲載したい。」

 

 2015年8月10日、南北非武装地帯の韓国側付近で韓国軍兵士2人が敷設されていた地雷により負傷した。韓国側は、‘地雷は北朝鮮が最近埋めたものであることが確実’と発表し、南北朝鮮を分断する軍事境界線(通称38度線)を挟み、韓国と北朝鮮の軍事的緊張が再び高まった。北朝鮮側のこの種の挑発は、7月11日にも北朝鮮軍10人余が軍事境界線中央付近(江原道鉄)で韓国側に侵入する事件などが起こっている。

 これに対し韓国側は、地雷敷設事件に謝罪を要求、北朝鮮がこれを厳しく非難し、地雷爆発事件は‘でっち上げた’として否定するなど、南北が非難の応酬を行った。

 韓国側は、対抗措置として2004年6月に南北で合意した‘批判宣伝合戦停止’を中断し、北に向けた大音量の拡声器による金正恩体制への批判等を8月22日から再開した。これに対し北朝鮮側は、拡声器が敷設されている方面に2発の砲弾を発射、韓国側もこれに応じ2発の砲弾を発射した。北朝鮮は‘準戦時状態’を布告(8月20日)していたが、韓国側は最高レベルの‘警戒態勢’を取って応じるなど、緊張が更に高まった。各紙、テレビでは南北間は一触即発で、局地的に不測の事態も起こりかねない等と報じた。

 しかし北朝鮮が一転して南北会談を呼びかけ、8月22日、板門店で南北代表(韓国側代表 金寛鎮(キム・グァンジン)大統領府国家安保室長、北朝鮮側黄炳瑞(ファン・ビョンソ)朝鮮人民軍総政治局長)が会談を開始し、数次の協議を重ねた後、8月25日、南北は相互の挑発中止で合意した。合意した内容は、北朝鮮側が地雷爆発により韓国軍兵士が重傷を負った事件に対し遺憾を表明する一方、韓国側は拡声器を使った宣伝放送を同日正午に中断することが中心となっている。その上で北朝鮮は‘準戦時状態’を解除すると共に、関係改善に向けてソウルか平壌で当局者会談を開催し、また朝鮮戦争などで生じた離散家族の再会に向けた実務者会議を開催することや、多様な分野での民間交流活性化などが合意されている。

 これで南北間において多様な分野での民間交流が行われることになるとの印象を受けるが、この種の挑発と和解のプロセスはいわば年中行事となっている。

 1、 年中行事化した米韓合同軍事演習への北朝鮮の反発

 上記の北朝鮮の挑発は、8月17日より開始された米韓合同軍事演習の前後で発生している。北朝鮮側は、これまでも米韓合同軍事演習に対し激しく反発しており、いわば年中行事化している。

 2014年12月から翌2015年1月に掛けて、北朝鮮は一連の政治的粛清や人権侵害について国際的な批判に晒されていたが、2月下旬から予定されていた米韓合同軍事演習を非難した。同年1月16日、北朝鮮国防委員会は、南北朝鮮間に良好な環境を作り出すためとして、相互に批判し挑発し合うことを止めると共に、米韓両国の合同軍事演習の中止を訴えている。その後北朝鮮は、韓国との南北離散家族再開事業を実施(2月20日から6日間)した他、日朝赤十字会談や日朝政府間協議を行うなど、融和姿勢を示す一方、短、中距離のミサイルの日本海向け発射などの示威行為を行い、硬軟両用の姿勢を示しており、今回の動きと酷似している。

 今回も米韓合同軍事演習を前にした8月15日、北朝鮮国防委スポークスマンは、8月17日より開始される米韓合同軍事演習を北朝鮮の‘中枢部の除去’を狙った奇襲を意図するものであり、最大限の反撃を行う旨の声明を発表した。更に、北朝鮮は‘核抑止を含め公にしていない最新の攻守双方の兵器を装備している’旨述べると共に、米国による経済制裁を非難した。そして米韓合同軍事演習が開始された後の8月20日、北朝鮮は‘準戦時状態’を布告した。

 このように緊張が高まる中で北朝鮮側は、8月22日、韓国が北朝鮮向けに敷設した拡声器の方面に2発の砲弾を発射、韓国側もこれに応じ2発の砲弾を発射し、‘最高レベルの警戒態勢’を取って応じるなど、緊張が更に高まった。

 これを受けて米国は、同日より米韓合同軍事演習を中断することを発表した。北朝鮮が8月22日、一転して南北会談を呼び掛け、南北代表の会談が開始されることになったが、米韓合同軍事演習の中断がそのきっかけとなっていると見て良いだろう。

 こうして8月22日から板門店で南北代表が会談を開始され、数次の協議の末、8月25日、緊張回避のための6項目に合意したが、年初の米韓合同軍事訓練に際する南北の緊張と融和のパターンに類似する流れとなっている。

 しかし今回の北朝鮮の対応から次のようなことが明らかになった。

(1)まず、北朝鮮が人権問題での国際的な悪評や韓国による北朝鮮国内に向けた中枢部批判や宣伝に非常に神経質であることが明らかになった。

 このことは逆に、北朝鮮の人権問題等に対する国際世論の形成やの中枢部批判や北朝鮮の社会文化的な遅れ、貧困問題などに関し北朝鮮国内に発信して行くことが効果的ということである。

(2)米韓合同軍事演習は、在韓米軍から韓国軍への戦時作戦統制権の移譲が予定されていた2015年12月から再び延期されたことから明らかのように、韓国軍の体制が未だに整っていない以上、軍事的には必要である。他方、軍事優先の専軍主義を取る北朝鮮側にとっても、毎年実施される大規模な米韓合同軍事演習は、米韓両国の北への攻撃準備等として格好の批判材料となり、国内引き締めや軍備拡張の理由に使えるので、好都合であろう。

 このことは、米国政府としても、米韓合同軍事演習の頻度や規模、実施場所などのあり方については、国防総省や軍事当局に任せるのではなく、政治的、外交的な意味合いを含めて検討するため、国レベルの国家安全保障会議や国家安全保障担当大統領補佐官により、大局的に判断すべき時期にあることを示唆している。

(3)北朝鮮が‘核抑止’を含む軍事力を誇示

 北朝鮮は既に自らを‘核兵器国’であると宣言しているが、8月15日、北朝鮮国防委スポークスマンは、米韓合同軍事演習を‘北朝鮮への米国の核攻撃の準備’として非難すると共に、北朝鮮は‘核抑止を含め公にしていない最新兵器を装備’しているとし、核兵器への対応を強調している。米韓合同軍事演習に対する北朝鮮の認識は歪曲されているが、北が核兵器開発に自信を持っていることが伺える。

 北朝鮮の核問題については、1995年より米国を中心として北朝鮮との協議が開始されたが、失敗に終わった朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)を経て協議の場は6か国協議に移っているが、過去20年間、具体的な成果が無いばかりか、北朝鮮は、挑発と和解を繰り返しつつ核兵器開発とミサイル開発を実質的に推進して来ているのが現実であるので、新たな方法を模索する時期に来ていると言えるだろう。

 2、   密かに進められる核とミサイル開発    (その2に掲載)

 3、朝鮮半島非核地帯の創設が緊要       (その3に掲載)

(2015.10.03.)(All Rights Reserved.)

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長寿化を前提とした就業・社会モデルへの転換が必要  (その3)

2016-05-30 | Weblog

長寿化を前提とした就業・社会モデルへの転換が必要  (その3)

 厚生労働省の調査の調査によると、2014年の日本人の平均寿命は女性86.83歳、男性80.50歳となり、いずれも過去最高を更新した。男女平均でも84歳を越える。また試算によると、2014年生まれの子供では、75歳まで生きる人の割合は4分の3( 女性87.3%、男性74.1%)となっており、更に90歳でも女性でほぼ半分、男性でも4分の1にも達するという。

 長寿化は喜ばしいことであるが、年金や健康維持等の社会福祉費は増加の一途であることは明らかであるので、少子化、人口減による国民の税負担能力の低下傾向を勘案すると、生産・就労モデルや年金給付・社会福祉モデルの転換は不可欠になっていると言えよう。

 1、65才で‘老人扱い’は早過ぎる                                         (その1で掲載)

 2、定年年齢の弾力化―「働ける間は働ける社会」の構築       (その2で掲載)

 3、定年年齢と切り離した年金制度 

 問題は、年金受給年令に達する65才以上の社会保障上の対応であるが、これを従来のように年令で一律に区分するのではなく、所得(年金を除く年収)を基準とした対応とすることが適当ではなかろうか。社会保障の基本的な目的は、困窮者や社会的弱者へ手を差し延べ、それを国民が経済力に従って支えるということであるので、65才以上でも例えば年収360万円以上(年金は除く)の人達については給付額を90%とし、その以上は年収を例えば100万円刻みで給付額を10%刻みで減額して行く(但し高所得者でも10%は給付)などとするなど、所得に応じた給付を行う年金モデルとして行くことが望ませる。

また医療費についても、健保料は所得がある者は所得に応じ支払うこととなるが、固定収入がないものについては者について国民保健料を低額に維持する一方、原則として現役世代の60%程度とするが、受診料については、可能であれば所得に応じたものとすることが望ましく、所得が例えば年収760万円以上については現役世代と同額とするのもやむを得ないのではなかろうか。75才以上となる人達についても同様として良いのではなかろうか。

 財政が潤沢な時代であれば従来通りで良かろうが、財政、特に社会保障の財源が不足しているので、従来通りに支給等するために就労者、特に若い世代に追加的な負担を強いることは、社会保障のための負担感がより強くなり、活力を失わせかねない。基本的に、今後経済は高成長モデルから低位の安定成長モデルとなる一方、財政上の制約などで行政が必要な施策を全て行うような社会行政モデルは維持困難となって来ているので、国民それぞれの自己責任、受益者負担の意識や観念が一層重要になって来ていると言えよう。自然災害等から身を守ることについても、行政任せでは所詮困難であり、自己責任の意識を持ち、普段から自ら身を守るとの意識と準備をすることが重要であり、そのような自己責任の意識があって初めて被害を最小にすることが出来ると言えよう。

 他方年長者が若い世代の活躍や新しい発想、チャレンジ等を阻害しないように十分配慮する必要があると共に、若い世代が安定的な職業機会を持てるよう細かい配慮と施策が必要であろう。そもそも「皆保険」、「皆年金」の社会を目指すというのであれば、‘正規’社員であろうと派遣、アルバイト等の‘不正規’社員であろうと、就業形態を問わず全ての就業者が報酬レベルに応じて健康保険料や失業保険料、年金拠出料を納付出来るような制度としなければ達成困難であろう。

 長寿化の進展は喜ばしいことであるが、それを前提とした新たな社会保障モデルや社会モデルを構築して行くことが必要であろう。少子高齢化は、1990年代初期より政府の各種統計資料でも予測されていたことであり、そのような統計資料を施策の中に生かして行くことが望まれる。                                        

 4、人口減を見据えた行財政モデルと統治機構の簡素化    (その4に掲載)

(2015.9.4.)(All Rights Reserved.)

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長寿化を前提とした就業・社会モデルへの転換が必要   (その2)

2016-05-30 | Weblog

長寿化を前提とした就業・社会モデルへの転換が必要   (その2)

 厚生労働省の調査の調査によると、2014年の日本人の平均寿命は女性86.83歳、男性80.50歳となり、いずれも過去最高を更新した。男女平均でも84歳を越える。また試算によると、2014年生まれの子供では、75歳まで生きる人の割合は4分の3( 女性87.3%、男性74.1%)となっており、更に90歳でも女性でほぼ半分、男性でも4分の1にも達するという。

 長寿化は喜ばしいことであるが、年金や健康維持等の社会福祉費は増加の一途であることは明らかであるので、少子化、人口減による国民の税負担能力の低下傾向を勘案すると、生産・就労モデルや年金給付・社会福祉モデルの転換は不可欠になっていると言えよう。

 1、65才で‘老人扱い’は早過ぎる                                         (その1で掲載)

 2、定年年齢の弾力化―「働ける間は働ける社会」の構築 

 日本は、国家公務員を含め終身雇用制を採っているので、学卒後多くの人が定年になるまで同じ会社、組織に属し、人生で最も長く会社、組織の同僚や上司や部下と接して来ているので、定年退職するとその接点が無くなるばかりか、65才定年制により、65才以上になると再就職なども事実上阻まれる結果となる。日本は、多くの場合学卒優先であり、公務員でも27才前後を新規採用の年齢制限とし、65才を定年とし、そして65から74才までが「前期高齢者」、75才以上を「後期高齢者」とするなど、年齢により国民を細分化、規定化し過ぎているように見える。それによるメリットもあろうが、年令により国民を一律に細分化し、年令グループにより就職や社会保障等において制度的な差別化を図り、自由を奪っている形となっている。

 特に国民に開かれていることが望ましい国家公務員や地方公務員について、新規採用年令を27才前後とする一方、独立行政法人など政府関係機関の役員への応募を原則65才以下とすることなどを閣議で決めていることは、国民の行政への参加の機会を年齢で阻むものであり、望ましくない。国家的なエージハラッスメントとは言わないまでも、年齢差別と言える。

 人の年令には身体能力や意識の面で個人差があり、65才以上を一律に「高齢者」として仕分けし、生産活動や就業から外すことは、多くの場合個々人の希望に沿わない。多くの人は“体が動く間、働ける間は働きたい”という気持ちではないだろうか。

 就労者2人、或いは将来は2人以下で「高齢者」1人を支えるような結果となる社会モデルは、就労者、特に若い世代に過大な負担を負わせる結果となり、社会的活力を失わせる。

 更に70才から74才までを「前期高齢者」、75才以上を「後期高齢者」と区分し、行政上医療費の自己負担比率を変えたり、自動車運転免許の取得、更新条件を変えたりしているが、能力、意識の上で個人差があるので余りにも一律で不必要な年齢規制と見られている。

 現在‘定年年齢’を65歳、或いは68歳とする企業、団体が多くなってきているが、‘定年年齢’自体を撤廃する一方、基本給(役職手当を除く)について、60歳以上の伸び率を抑え、65歳については段階的に3割~4割するなどにより、65歳以上になっても“働ける間は働ける社会”を構築して行くことが望ましい。

 3、定年年齢と切り離した年金制度             (その3に掲載)

 4、人口減を見据えた行財政モデルと統治機構の簡素化    (その4に掲載)

(2015.9.4.)(All Rights Reserved.)

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新学年の9月開始を推奨する

2016-05-30 | Weblog

新学年の9月開始を推奨する

 学校の新学年9月開始につき大学レベルでも検討されているが、小・中・高についても新学期の9月開始を早急に検討されるべきであろう。

 1、 学年途中の長期の夏季休暇は非効率で子供に負担

 1か月半前後の夏休み中に、多くの宿題、課題が課されているが、学習の継続性を保つためなどと思われ、旧来から行われている。しかし最近では宿題、課題の種類や量が多いため、「宿題代行業」が全国に普及している状況のようだ。このような状況では、学年途中での長期の休みによる学習中断の弊害は補い切れていないどころか、9月の学期初めに宿題、課題を学校に提出しなくてはならないので、夏休みの終盤は子供たちにプレッシャーやストレスを与えている。夏休み後の新学期を前にして子供の自殺が一番多いと言われているが、楽しく、自由に能力を伸ばせる夏休みが、悲劇の種ともなっているようだ。個人レベルで学習塾などを利用している生徒も多いようだが、それは夏季休暇が学年途中の学習中断になっているからに他ならない。

 9月に新学年開始とすれば、子供たちは夏の間は学校から課される宿題などから解放され、自由に能力を伸ばせるし、家族とゆっくりと過ごし、また新学年に向けてそれぞれの準備や新しい習い事なども始められるだろう。少なくても子供たちにプレッシャーやストレスを与えることは少なくなろう。他方、休みの間の生徒への指導や安全対策などは必要となろう。

 新学年開始を9月とすれば、日本の学校から海外の学校への転出、転入が円滑となるので、海外留学や外国人の日本への留学等も障害が少なくなり、日本からの海外留学、外国人の日本留学を促進し易くなろう。

 入試試験は7月中、下旬から8月に実施可能であり、また高校野球も維持できる。

 2、新卒者の就職活動と採用試験や予算編成などの時期の調整は可能

 新卒者の就職試験については、8月頃採用広報開始、翌年1月に選考(面接)開始とすることは可能であろう。

 また予算編成については、米国同様10月1日を新予算年度開始とすると、翌年度の政府予算につき各省庁の概算要求案の予算当局への提出を10月か11月までとし、翌年4月下旬までに政府原案の決定、4月下旬国会提出、5月の連休明けに国会での予算審議開始、9月下旬までに国会(8月は原則国会休会)での予算採択を軸に行政府と国会の間で調整、検討することは可能であろう。

 このスケジュールで行くと、国会の予算審議は1か月の夏季休会を挟んでほぼ3か月間取ることも可能となるので、十分な審議が出来るようになる。日本の場合、議院内閣制のため、指名された政権が予算の政府原案を作り国会での承認を求めるが、政府原案が修正されることはほとんどない。衆議院で採択されたものが参議院で否決されても、30日ルールで衆議院が優越することになり、両院協議会で修正協議されることもない。国家、国民の生活に大きな影響を与える予算であり、また有権者の4割前後は無党派層であるので、政府原案は政府原案として、国会での審議を通じ、或いは参議院で異なる要請を出した場合などには両院協議会を通じる衆・参両院の調整が行えるようにし、広く国民の関心が反映出来るようにすることが望まれる。そのために一元的に予算を検討できるよう、国会内に衆・参合同の予算管理局のような組織を設置する必要が出て来よう。

 10月1日が新会計年度となると、諸法令を修正しなくてはならず、行政事務当局や国会事務局の手間は掛かると予想されるが、決めればそれに従って対応する問題であろう。世界が更にグローバル化し、諸国間の交流もボーダーレスになって行くと共に、少子化の中で就労者の確保、学生の確保等の上で年長者や女性の就労機会の拡大と共に、外国人の人材や学生の受け入れがよりスムーズに行えるようにすることが望ましいので、9月新学年制が望ましい。今後環太平洋経済連携取り決め(TPP)が実現する場合にはなおさらのことであろう。(2015.9.8.)(All Rights Reserved.)

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オバマ米国大統領の広島訪問を歓迎する

2016-05-27 | Weblog

 オバマ米国大統領の広島訪問を歓迎する

 5月26日より2日間、主要7か国(G7)首脳による伊勢志摩サミットが開催されたが、会合後の5月27日、米国のオバマ大統領が広島市を訪問する。オバマ大統領の広島市での具体的日程については、原爆死没者慰霊碑での献花の他、原爆資料館訪問などが行われるが、オバマ大統領の広島市訪問を歓迎する。

 米国要人の広島市、長崎市訪問については近年懸案となっていたが、2010年8月6日にルース駐日大使が広島平和記念式典に初めて出席したのを始め、ケネデイ大使が2015年8月に広島市及び長崎市における平和記念式典に出席すると共に、2016年4月にはケリー国務長官がG 7外相会議に際し、岸田外相他G 7外相と広島市の平和記念公園を訪れ原爆死没者慰霊碑に献花しており、いわば地ならしがされて来た。これは、オバマ大統領(民主党)が大統領就任直後の2009年4月に、プラハで米国の核兵器国としての責任を認めつつ、‘核兵器のない世界、安全保障’の実現を訴えたが、オバマ政権となり米国政府の姿勢が変化したことによる。

 この訪問については、米国国内でも大きく報道され反響を呼んでいる。特に、オバマ大統領の広島市訪問に際し、‘謝罪’するのかという点が争点となっている。米国は第2次世界大戦の終結に向け、1945年8月に広島、長崎に原爆を投下し、行方不明を含め20万人以上の死者を出し、同年8月15日、日本は降伏し第2次世界大戦は終結した。

 米国の従来の姿勢は、‘米国の原爆投下により第2次世界大戦の終結を早め、多くの米軍兵士の命を救った’として原爆投下を擁護するものである。今回も、退役軍人や原爆開発に携わった技術者等は、‘多くの米軍兵士の命を救った’のであり、謝罪すべきでないとする声が多い。このような米国内の反響を考慮し、大統領報道官等は、何故謝罪しないのかとの記者の質問に対し、謝罪するものではなく、亡くなられた方々に哀悼の意を表するためと説明している。

 このような米国内での議論は、1995年の第2次世界大戦終結50周年に際しても活発に行われた。当時、首都ワシントンにあるスミソニアン航空博物館に原爆を投下したB29爆撃機エノラ・ゲイの機体の展示計画があったが、一方で若手研究者、学者等が、原爆投下により多数の一般人(シビリアン)が殺害され、過剰な攻撃で非人道的であり、戦争終結に原爆投下は必要なかったとの趣旨の論文、書籍が出され、これらの研究者、学者は米国の従来の歴史認識を修正する、‘修正主義(リヴィジョニスト)’と言われた。テレビ、新聞でも頻繁に取り扱われ、賛否両論が紹介されたが、‘戦争終結に有効だった’、‘多くの軍人の命を救った’等の観点から肯定される声が強く、爆撃機エノラ・ゲイの機体は展示されることとなった。

 このように米国内の世論の根強い原爆投下肯定論を背景として、特に11月に大統領選挙を控えていることから、今回のオバマ大統領の広島訪問は、政治的なリスクを承知の上で政治的なリーダーシップを発揮した勇気ある決断であり、これを歓迎したい。

 オバマ大統領が広島市で‘謝罪’するか否かの議論は、米国内で、そうであれば日本側がハワイ島のパールハーバーに先に来て奇襲攻撃し、太平洋戦争を開始したことを謝罪すべしとの意見まで出ており、不毛な感情的対立となろう。不毛である以上に、日本と米国はじめ連合国他とは1951年9月にサンフランシスコ平和条約を締結しており、いろいろな経緯はあろうが、相互にそのような経緯を理解し和解の上平和を約束している上、日米関係は安全保障面や貿易投資、学術文化交流、スポーツ交流など広範な分野で実態面での緊密な関係を構築しているので、お互いに謝罪云々の議論は不必要であろう。

 他方、‘米国の原爆投下により、多くの米軍兵士の命を救った’との議論については、米国の退役軍人等の心情論としては理解できるが、第1次世界大戦以降、国家間での戦争における一般市民、民間施設への攻撃は人道上避けるべきという国際世論が支配的な潮流となっており、この点についての理解に欠けているように見える。だからこそ、被害が一般市民等に広範に及ぶ化学兵器については、1925年のジュネーブ議定書で「窒息性ガス、毒性ガス等の戦争における使用」が禁止され、1993年1月13日にはパリで署名式が開催された。発効は1997年4月29日。化学兵器禁止条約が1993年1月に署名(1997年4月発行)されたのである。

 広島市及び長崎市への原爆投下では、婦女子を含む一般市民など約20万人が死亡し、被爆後5年間では約34万人が死亡している上、その後も多くの被爆者が苦しんでいる。

 これは客観的に見て、一般市民(シビリアン)など非戦闘員を保護するという陸戦法規(1899年ハーグ陸戦条約など)の趣旨に反するところであり、これら戦争法規の趣旨や人道上の観点から、本来的には適否が問われても良いのであろう。確かに戦争であるから仕方がない。しかし、戦争だから何をしても良いということでもない。‘大統領としてすべての選択肢を持っているべきである’との米国の姿勢は理解できるが、一般市民を含む大量殺傷などの非人道的な行為は今日の世界では容認されてはいない。

 今後の世界において、国家間の戦争を避ける努力が必要であると共に、武力紛争を抑止するための安全保障措置は必要である。しかし同時に、軍事活動のシビリアン・コントロールやシビリアンの保護、人道の観点から、今後の戦争法規のあり方や化学兵器の他、核兵器など民間人や民間施設をターゲットとする無差別攻撃の抑止や大量破壊兵器自体の禁止などを考えて行く必要があろう。そのような問題点を指摘する勇気も必要であろう。それは、日本国民の安全保障だけでなく、世界70億人の安全保障環境の向上にも繋がることである。

 今回のオバマ大統領の広島市訪問を、謝罪云々の感情論的な議論ではなく、より安全な世界を構築するための契機とすることが望まれる。

(2016.5.26.)(All Rights Reserved.)

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歴史的な英文著書‘The Mystery over Lord Buddha’s Roots’ が国際出版

2016-05-27 | Weblog

歴史的な英文著書‘The Mystery over Lord Buddha’s Roots’ が国際出版

歴史的な英文著書‘The Mystery over Lord Buddha’s Roots’(著者小嶋光昭)が国際出版され(Nirala Publications, New Delhi, India)、Amazon India(タイトル又は著者名で検索)又は Manohar (Lord Buddha’s Roots又は著者名で検索)でも購入出来ます。

タイトルは“ミステリー”となっていますが、これまで明らかにされていなかった驚くべき真実が示されています。シャキア(釈迦)王国の存亡の真実。修行後ブッダとなったシッダールタ王子が29歳まで過ごしたカピラヴァスツ城の場所の真実。そしてそのような真実に新たな光を当てることにより、劇的に変化するブッダ時代の歴史的、社会的な背景の真実。そしてブッダの基本となる思想や哲学。これまで多くの点で闇とされ、或いは解明が阻まれて来た真実が明らかにされています。

本著は、ブッダのルーツ、そしてシャキア部族王国の社会的、文化的背景等につき、驚くような歴史的な解明を行っています。2500年以上前にネパールのルンビニで生まれ、カピラヴァスツ城で過ごしていたシッダールタ王子は、城を出て修行し、偉大なる思想家、賢者であるブッダとなる道を歩んだ。しかし、カピラヴァスツ城の具体的な場所や恵まれた立場にあったシッダールタ王子が何故城を後にしたのか、そしてシャキア部族王国が何故ジャングルの中に消えることになったのか。謎は未だ解明されていない。それどころか、カピラヴァスツ城と言われる遺跡は、今日でもネパールのテイラウラコット村とインド側のピプラワ・ガンワリアの2か所にあり、イギリスの著名な百科事典でも明確な説明がされていない。本著はその真実を解明しており、歴史的な意義があります。

その上、そのような真実の解明の過程から、ブッダ時代の社会的、文化的背景がより明らかになります。そして、そのような社会的、文化的時代性を背景にして、人類平等思想、生命の摂理に基づいて自然に生活すること(中庸の法、中庸の道)の重要性、病・老・死に直面した社会福利思想、そして不殺生・非暴力思想などのブッダ思想が生まれたことが鮮明に示されています。そのような根本思想は、ユーラシア大陸の東西に伝波し、その後生成して行く東西の思想、哲学や宗教の発展に影響を与えています。

そして、そのようなブッダの中核的な思想は、今日の世界にも重要な指針を提供していると言えるのではないでしょうか。

日本には、仏教は飛鳥時代に(仏教公伝西暦552年)中国、朝鮮を介して漢語訳されたと経論等と共に伝えられ、推古天皇が仏教を普及するようにとの勅令を出し、聖徳太も17条憲法(西暦604年)で僧侶を敬うようにとの趣旨を明らかにして以来、朝廷に受け入れられることになった。

そして武家勢力の伸張に伴い、仏教は武家、庶民へと普及し、江戸時代には檀家制度や寺子屋などを通じ統治機構の末端の役割を果たす仏教制度として確立され、日本の思想、文化へ幅広い影響を与えている。

仏教は、日本固有の仏教制度として定着しているが、ブッダ教は、アーリアン(インド・ヨーロッパ語族)の長期にわたるインド亜半島への移動という大きな社会変動の中で生まれた思想である。ブッダの基本思想は、その後ユーラシア大陸の東西に伝播し諸思想、哲学に影響を与えた普遍性のある国際的な思想であることを改めて理解する必要があろう。本著はそのようなブッダ思想誕生の真実と歴史的、社会的な背景を提供している。

 

*出版社: Nirala Publications, New Delhi, India.

*インターネット・ブックショップ:Amazon India、及びManohar他

・日本語版「お釈迦さまのルーツの謎」(初版、東京図書出版)は、アマゾン他、インターネット・ブックショップで購入出来ます。

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Historic new book ‘The Mystery over Lord Buddha’s Roots’ is now available

2016-05-27 | Weblog

Historic new book ‘The Mystery over Lord Buddha’s Roots’ is now available

on e-bookshops

The historic new book ‘The Mystery over Lord Buddha’s Roots’, written by Mr. Mitsuaki KOJIMA, Ambassador Ret., is now available on Amazon India(search by Title or Author’s name). It is also available on Manohar (e-book shop, search by Lord Buddha’s Roots, or Author’s name).

The title of the book is ‘The Mystery over Lord Buddha’s Roots.’, but it is only a mystery until you read it through and find the Truth. Its real theme is the truth. Truth about the rise and fall of the Shakya Kingdom, and Truth about the location of Kapilavastu, the resident Castle where Buddha, as Prince Siddartha, lived until 29 years old. Truth about Buddha’s thinking and philosophy. So many aspects which have been kept in the dark and unsolved are shed light.

The book offers an amazing and historic revelation of the facts about Lord Buddha's roots and the social and cultural background around Buddha’s period. Prince Siddhartha, born in Lumbini, Nepal, over 2,500 years ago and raised at the Castle Kapilabastu of the Shakya Kingdom, but left the Castle to become a Buddha, great thinker or Sage. There still remains mystery about the location of the Kapila Castle, the historical and cultural background of why he left the Castle, giving up his prestigious position as Crown Prince, and how Shakya Kingdom vanished in the jungle. Over the centuries around Buddha’s time, there started a dynamic population flow of the Aryan race from Europe to the Indian subcontinent, naturally causing a racial fusion with indigenous population. And the dramatically changing historical and social background of Buddha’s age required a new way of thinking, wisdom and philosophy.  

The author points out, by shedding light on such facts, how the Buddha teachings such as human equality, human welfare facing ailing, aging and dying, the Law of the Golden Mean to live naturally in accordance with the providence of life and no killings, non-violence must have travelled far and wide from the area and influenced the subsequent developments of philosophical schools and religions across the Eurasian Continent.

And the core elements of Buddha teachings still offer an important guidance at the present time.

 

*The publisher is Nirala Publications, New Delhi, India.

*Available also on Amazon India, Manohar, and other e-bookshops

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NHK受信料の義務化と放送枠の大幅自由化を支持 (その2)

2016-05-27 | Weblog

NHK受信料の義務化と放送枠の大幅自由化を支持          (その2)

 自民党情報通信戦略調査会の放送法改正に関する小委員会は、9月24日、NHKの受信料を契約の有無に拘わらず支払いを義務化する提言をまとめたようだ。NHKの受信料の世帯支払い率は全国値推計で75.6%(2014年度末現在)と低い上、家庭訪問などの徴収コストが735億円(2015年度予算、受信料収入の10.7%)にも達しており、徴収コストが膨大なことに加え、4分の1近くが未払いとなっていることが問題視されている。

 このようなことから、同小委は、不払い者に対する罰則(英国BBCの例)やテレビの有無に拘わらず世帯毎に徴収(ドイツ公共放送の例)などを参考にして、受信料義務化を検討するよう提言している。

 NHK受信料の徴収コストが巨額な上、世帯不払い率が全国で4分の1に達している状況は速やかに是正することが望ましいので、徴収コストが掛からない形での受信料支払いの義務化を支持したい。

 しかし義務化の前に、公共放送としてどのような番組を放送すべきかなどを精査することが不可欠ではないだろうか。

 1、「公共放送」として維持すべき放送事業とは                          (その1で掲載)

 2、英国の国営放送BBCも巨大化から事業規模縮小に転換              (その1で掲載)

 3、受信料徴収の義務化と徴収コストの削減    

 上記の通り、「公共放送」としての事業規模を大幅に縮小し、それ以外で民営化(民間委託等を含む)出来るものを自由化すると共に、「公共放送」の受信料については義務化し、735億円もの巨額な徴収コストを無くす一方、公平な受信料支払いに基づく事業収入の安定化を図ることが望ましい。

 徴収方法については、世帯別や個人からの徴収を前提とする義務化であれば、税金として徴収する方が合理的であろうが、税金化には財源の制約や「報道の自由」との問題がある。また受像機、受信機を持たない者からも徴収することは不適当であろう。

 上記の観点から、「テレビ受像機、ラジオ受信機」の購入時点に、‘NHK受信料’として製品価格の一定比率の低額料金を徴収し、販売業者がNHKに納付する方式を検討してみてはどうだろうか。「テレビ受像機、ラジオ受信機」の定義や受信料の額については別途定めることとするが、「テレビ受像機、ラジオ受信機」以外からは徴収しない。これにより、視聴者との関係では製品購入時での契約となり、政府(総務省)の関与もほとんど無くなるので、「報道の自由」についても確保し易くなろう。

 なおBS衛星放送についてはコード化が可能であるので、世界各国で行われている通り、有料の個人契約とする。既にNHK海外放送(衛星放送)については有料の個人契約となっている。(2015.11.25.) (All Rights Reserved.)

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