26日の夕方は、Hさんと錦糸町駅までご一緒し、Hさんはそのまま京都に帰り、
私は、本所で「吉緑独演会」に行きました。
寄席ではないので、いつもは幕開きのお囃子はCDでしたが、今回は、「お囃子
教室」も有りと言うことで、本物の生のお囃子でした。
@開口一番の前座の柳家寿伴の出し物は「新作物」でしたが、古典好きの私には、
受け狙いの駄洒落のオンパレードのようで、いただけませんでした。
@吉緑の「寄合酒」は、与太が空き地で拾ってきた?新聞紙の包みを開けて、「**
と味噌を判別する」ための動作が、年季を感じさせて良かった。
@同じく「夏泥」も時節柄の出し物だったが、何度も出てくる「殺!」は、その都度
少し違いが有ったらもっとよかったかな?と感じた。
@今回のゲストは、寄席囃子の太鼓、笛、三味線での演奏でした。
寄席では、太鼓は前座が叩くそうで、吉緑さんも5年間の前座時代叩いていたということです。
今回は、寿伴さんが太鼓をたたきましたが、大変な腕前で、篠笛教室で太鼓に苦しんで
いる私には羨ましい限りでした。
*最初は「一番太鼓」---大太鼓でドンドンドンと来いと叩き、太鼓の面に「入」
という文字を描くように撥を置いて〆る。
*次は、開演前の「二番太鼓」---大太鼓は吉緑さん、〆太鼓は寿伴さん、笛(能管)
は春風亭一花さんで賑やかでした。
ちなみに、落語家さんで笛の吹ける人は多くないそうです。
*「追い出し太鼓」---大太鼓でデテケデテケドンドンバラバラと叩いた後、
撥で太鼓の面の押さえ金具を「カラカラカラ」と慣らして終ります。
*次に、三味線の岡田まい(吉緑さんもメロメロの美人さんです)さんも入って、夫々の落語家
の出囃子の演奏でした。
・前座の上がり
・中の舞
・源太郎囃子(リクエスト)
・柳家吉緑(リクエスト)
・白鳥の湖
・ミッキーマウス・マーチ
岡田さんは、殆どの落語家さんの出囃子を暗譜しているそうで、これまた教室で暗譜に苦しんで
いる私としては、信じがたいことでした。
*一花さんが、篠笛で祭りばやし(屋台)を吹いてくれました。
*二番太鼓と同じ構成で、中入り太鼓が打たれ、中入りになりました。
@後半の初めは、一花さんの「辻占の駒」でした。
小僧の語り口は一寸気になりましたが、お妾さんの声は本当に艶っぽくて、旦那が参るのも分かりました。
@トリは、吉緑さんの「お菊の皿」です。
3年前の同じ8月26日に池袋演芸場で二つ目昇進後初の独演会でも演じた出し物で、吉緑さん自身
、「どのくらい成長したか、見て欲しい」と言っていました。(プログラム)
お菊の表情、手さばき、口上とどれをとっても成長の跡が著しいものが有りました。
また、今回は、三味線、笛、太鼓の効果音も加わり、一層、ドロドロドロという感じが出ていました。
なお、帰りに両国駅までNさん、nさんと3人で歩き、汗をかいたので、氷水の飾りを見て「食べたい」と
思い、店に訊いたら、「食材が全て切れてしまい、出来ません」とのことで、残念さは、最大値。
暑い中各駅停車に揺られて帰宅し、家で、冷やした日本酒を飲みながらアジア大会を見ました。