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田中利典師の 「蔵王供正行/第47日 有朋自遠方来(朋有り遠方より来たる)」

2024年07月01日 | 田中利典師曰く
今日の「田中利典師曰く」は、〈蔵王供正行47日目「山を下りて、どうするの?」〉(師のブログ2015.6.16 付)。師は〈「山を下りて、どうするの?」という命題を持った蔵王供修行であると、昨日の日記に認(したた)めたが、この遠来のみなさんのご参拝が、ひとつの答えでもあるように思う〉とお書きである。
※トップ写真は、吉野山の桜(2024.4.5 撮影)

まさに「朋(とも)有り遠方より来たる、また楽しからずや」の境地である。修行に入って47日間、ほぼ途切れることなく、ご参拝者・ご協力者が続いている。それは師の人間的魅力のなせるワザであろう。3日後に満行を控えて、お護摩にも熱が入る。では、以下に全文を紹介する。

蔵王供正行47日目「山を下りて、どうするの?」
蔵王供正行47日目(6月16日)。晴れ時々曇り。今日の一日。
5時に起床。
5時40分、第93座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 
9時10分、第94座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
10時20分、本堂法楽・例時作法     於本堂
12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
13時45分、法楽勤行          於本堂

参拝者4名。河内(利心)さんが行中7度目の助法。そして今日も遠来の随喜者が3名。一人は(千葉県)柏市から2泊3日でお越しいただいたHさん。東京の講演会などにもおいでの方。でも、わたし的には今日が初対面です。それから、奥駈仲間で(真言宗)智山派の安田さんと、高尾の行者戸田さん。有り難い随喜をしていただいた。いいお護摩でした。

****************

「山を下りて、どうするの?」
今日もとんでもない遠方からのお客様だった。考えてみると、この47日間、ほとんど絶えることなく、参拝者、随喜の方々においでいただいている。

奈良、大阪はいうにおよばず、福岡や東京、茨城…と、ほんとに、こんな不便な片田舎にお出まし頂いて、恐縮である。来た方の多くが「遠かった」と感想を述べられているが、ほんとの話である。

その中、今日のHさんや、一昨日の広島の若者?などはじめ、初対面の方に、たくさん来て頂いている。きっとこんなご縁がなかったら、一生、綾部なんぞにはおいでにならなかったであろう人々も多いはず。有り難いし、いかにも希有な出来事だと思っている。

「山を下りて、どうするの?」という命題を持った蔵王供修行であると、昨日の日記に認めたが、この遠来のみなさんのご参拝が、ひとつの答えでもあるように思う。

Hさんも、一昨日の広島の若者も、とてもいい護摩にお参りしたと言っていただいた。来た甲斐があったとも思っていただいたようだった。

Hさんは何故か泣けた仕方がなかったともおっしゃっておられた(護摩の煙ではなく…(^_^;) )。奈良のMさんのように、二度も足を運んでいただいた方もある。本当に行者冥利に尽きるといえよう。

そしてなにより、この随喜の方のお蔭で、曲がりなりにも、真っ当に今回の修行が行えているのだと確信している。今まできていただいた人も含めて、みなさんに深く感謝申し上げたい。残すところ、明日・明後日。3日後は満行である。いよいよ心を引き締めて、修行をやり遂げたいと思っている。
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