tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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恵方巻き食べ比べ

2006年02月05日 | 日々是雑感
節分になると売り出される恵方巻き。「デイリー新語辞典」(三省堂刊)によると、

「江戸末期における大坂、船場の風習などが創始とされる。明治半ばに一度廃れたが、1977年(昭和52年)に行われた海苔業界のイベントをきっかけに復活した」

とある。つまり海苔業界が仕掛けた「売上げ増強キャンペーン」だったのだ。それがこんなにヒットするなんて、海苔屋さんにもなかなかの知恵者がいるものだ。

なお「恵方巻き」は00年7月刊の新語辞典に載っていて、95年11月刊の「大辞林 第二版」には載っていない。98年にセブンイレブンが全国販売を開始し、それにローソンやファミマが追随して広まっていったからだ。

恵方巻きは年々バラエティ豊かになっていて、イトーヨーカドーの折込チラシ(2/3付)を見ても、恵方巻(418円)、上恵方巻(780円)、海鮮恵方巻(880円)のほか、まぐろ太巻、うなぎ太巻(各598円)と、5種類の巻寿司から選べるようになっている。

親切にも具材がちゃんと書いてあって、「上」にはエビや煮アナゴ、「海鮮」には子持ち昆布やマグロに(マスの)イクラが入っている。逆に「海鮮」にはおぼろが入っていない。

この「おぼろ」(そぼろ、でんぶ)には恨みがある。昨年やや高いが美味しいだろうと、ある持ち帰り寿司チェーンの巻寿司を買ったところ、ごはんがやたら多くて海苔は青々。特に不味かったのが具で、大量のピンクのおぼろが入っていた。甘ったるくて、とても食えた代物ではなかった。

恵方巻きの進化度合をリサーチしようと、今年は4か店の恵方巻きを食べ比べることにした。斬新だったのがサークルKの「丸かぶり海鮮恵方寿司」(ハーフサイズで300円 保存料・合成着色料不使用)。エビ、イカ、カニかま、シシャモ卵などが入り、いかにも若者に受けそうだ。私には化学調味料の味が邪魔だったが。

ampmの「節分丸かぶり寿司」(360円)も悪くはなかったが、穴子の椎茸和えが妙に甘くて余計だった。コープ(市民生協)の具だくさん「七福恵巻」(580円)は、まずまず。結局、商店街の店頭販売で買った近鉄観光(月日亭)のシンプルな巻寿司(350円)が、最も美味しかった。

ちなみに私が最も好きな巻寿司は「きぬ巻時雨(しぐれ)寿司」。具は貝の佃煮だけで、海苔でなくとろろ昆布で巻く。柳屋(奈良県御所市)が出していた吉野口駅(JR・近鉄)の駅弁だったが、今はもう売っていないそうで、とても残念だ。

それにしても恵方巻き、色街のおネエさんが巻寿司を男性自身に見立てて口にくわえたのが発祥というから、世の女性たちは、あまり大っぴらにかぶりつかないようにお願いしたい。
※写真は春日大社・節分万燈籠のアーチ(05.2.3 参道入口で撮影)

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1 コメント

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時雨巻きすし 柳屋 (あかずきん)
2015-01-24 20:04:53
恵方巻きを検索していてみつけました。奈良県御所市古瀬にある明治時代から創業している柳屋は今も時雨巻き、柿の葉すし、鮎寿司など売っておられますよ。吉野口駅の売店もやってました。田舎のローカル線だけど味があってなんか昭和な感じでした。
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