tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

大和焼きそうめん、B-1グランプリ挑戦へ

2011年06月23日 | グルメガイド
5/5(木)、平城京天平祭のイベントとして「ならB級グルメ決定戦」が平城宮跡行われた。そこで優勝したごちどりの「大和焼きそうめん」(580円)が、B-1グランプリをめざす、という記事が朝日新聞奈良版(6/17付)に載っていた。見出しは「奈良からB-1挑戦へ 大和焼きそうめん、道のりは…」。

《B級ご当地グルメの日本一を競う祭典「B―1グランプリ」。その頂を目指す取り組みが奈良で動き出す。切り込むメニューは、大和肉鶏などの地元食材を使った「大和焼きそうめん」だ。大和焼きそうめんは、生そうめんと野菜を鶏ガラスープのダシで炒め、大和肉鶏のスライスをトッピング。そうめんの食感と地鶏のうまみが絶妙に合う一品だ》。

《考案したのは奈良市大宮町6丁目の焼き鳥店「ごちどり」(畑純平店長)。5月5日に平城宮跡で開かれた「ならB級グルメ決定戦」に出品したところ、来場者の割り箸による投票で優勝に輝いた。主催した奈良市飲食店組合の増井義久理事によると、決定戦終了後、参加店舗から「大和焼きそうめんをご当地グルメに認定し、B―1グランプリを目指そう」という話が出た。今は「ごちどり」でしか食べられない(580円)が、7月には奈良、天理両市の居酒屋や小料理屋など11店舗(16日現在)でも食べられるようになる。ごちどりの笹井康之サブマネジャーは「食材は地元産に限定するが、細かい味付けは各店に任せたい」と話す》。


写真はすべて「ならB級グルメ決定戦」(5/5)で撮影

《今後、NPO法人「奈良の食文化研究会」と協力して町おこしの任意団体を発足させ、グランプリ運営団体「愛Bリーグ」への加盟を目指す。「奈良の食文化を全国に発信したい」と増井さん。仲川元庸・奈良市長も「行政としてもできることがあれば応援していきたい」とエールを送る。グランプリで上位に入るとテレビや雑誌に取り上げられ、観光客が増加。2006、07年大会優勝の富士宮やきそば(静岡県富士宮市)による地元への経済効果は、07年度以降で200億円以上、昨年優勝の甲府鳥もつ煮(甲府市)は年間28億円とみられている》。

《ただ、グランプリ出場への道のりは険しい。愛Bリーグ(本部・富士宮市)の渡辺英彦会長は「グルメのイベントではなく、あくまでも町おこしが目的」としたうえで、「加盟申請が殺到し、今は正会員になるまでに最低2年はかかる」と釘をさす。大和焼きそうめんのような開発型メニューはご当地グルメと認定されるまで時間がかかり、「最低でも30店舗以上で食べられるようにならないと厳しい」という》。

記事にあるとおり、B-1グランプリは営利目的ではなく、地域おこしを主眼としたイベントである。正式名称も「B級ご当地グルメの祭典 B-1グランプリ」で、「ご当地」というところがポイントだ。Wikipedia「B-1グランプリ」にも《B-1グランプリは、安くて旨くて地元の人に愛されている地域の名物料理や郷土料理を「B級ご当地グルメ」と定義し、その日本一を決めようという趣旨の大会である》《「B級ご当地グルメ」で地域おこしをしようという動きが日本各地で見られる中、ご当地グルメを利用し全国に知ってもらえるような宣伝活動をしようとする団体・グループが、日々の活動の成果をお披露目するイベントである》とある。



だから単独の飲食店では出場できず、「最低でも30店舗以上」という条件がつく。しかも、最初は準会員(支部加盟会員)となり、審査を経て正会員(本部加盟会員)に昇格して、はじめて B-1グランプリに出場できる。「加盟申請が殺到し、今は正会員になるまでに最低2年はかかる」とは、このことである。私は、奈良県から B-1グランプリ出場チームを輩出するには、県下各地の特産食材を使った料理をまず各地で普及させ、それがそれぞれの地域の名物料理に根付いたことを見極めてから準会員(支部加盟会員)をめざす、という格好を想定していた。

そういう意味で今回の「大和焼きそうめんがB-1挑戦へ」というニュースはやや意外だったが、奈良の特産品であるそうめんや大和肉鶏を使い、さっぱり美味しく仕上げたこの逸品は、もっと普及させればB-1出場も夢ではない。なお、大和焼きそうめんについて、よく「コシのある生そうめんを使用」と出ているが、そうめんは乾麺のほうがコシが出る。生そうめんの「モッチリ感」と、野菜をたっぷり使った「ヘルシー感」が、今どきの若者などに受けたのだろう。何しろ、半数以上の人が「大和焼きそうめん」に投票したのだから。

今年の奈良は、「食」のあたり年である(「食あたりの年」と言い間違えないように)。10月にはミシュランに奈良の店が登場するし、奈良のうまいもの会の「奈良のご当地グルメ決定戦」(仮称)が橿原公苑で開かれる(10/29~30)。これらは「奈良にうまいものあり」を全国にアピールするチャンスである。皆さんも、ぜひ地産地消で奈良を盛り上げてください!
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