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ニューヨーク、雨でも傘をさすのは、私の自由 読後感

2024年05月21日 02時00分00秒 | 読書評

ニューヨークに移住した9年間の現地でのエピソードがたくさん
散りばめられた人間味溢れるエッセイ。ニューヨークと
聞くと、ひと昔前までは、まず危険という言葉がよぎり
日本人は、絶好のカモにされる的な被害妄想が先だった
けど、このエッセイを読むと、ニューヨーカーも人なのだと
ほっとする気持ちになる。1980年代私はニューヨークに対し
勝手な幻想を抱いていた。摩天楼、世界のビジネスの中心
音楽、エンターテイメント、人種は多岐に渡り、冷徹な
街の雰囲気、そんなものが混在しながらもタフに生きる
人々。人間の野心、野望みたいなものが見え隠れしながら
なんとか1日を乗り切るような場面が彼方此方で垣間見える。
勝手な妄想である。
そんな幻想は、クレイマークレイマーなどの映画、
Billy Joelのニューヨークを舞台にした音楽が土台になって
膨らんだ代物である。

筆者の移住してからの日常にまつわるニューヨーカーとの
小さな出来事、わずかなコミュニケーションから
体現したニューヨークでの生活の処世術。年を取った
私からすると、ほんとかなと思える暖かみある人との
やりとりが小気味良く、東京にもないようなホットな
日々が、幻想を壊していくのが面白く読めた。

他人のことを気にしない、生活をして、いろいろな事を
決定していくのは、自分で人としての基本的な軸があると
楽に過ごせる。そんな事を勘気する文書でした。
心が乾いたら読むと、じわじわ湧き立つものがあるかと
思います。

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