寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第3210話) 東海豪雨

2021年10月05日 | 活動

 “県内を中心に死者十人、浸水家屋約七万棟の被害が出た東海豪雨の発生から二十一年となった十一日、堤防が決壊した新川近くにある名古量市西区のあし原公園で東海豪雨を語り継ぐ集いが開かれた。住民ら四十人が犠牲者らの冥福を祈り、災害対策の大切さに改めて思いを巡らせた。
 名古屋市や清須市の被災者らでつくる「東海豪雨を語り継ぐ会」が毎年開催。午前六時ごろ、水害を記録する石碑前で参加者が黙とうをささげ、豪雨後から復興の象徴にしているスイセンの球根を園内に植えた。
 会場には、水害への注意喚起や未来への希望を込め、氾濫寸前の川やスイセンの花を描いた絵画パネルを設置。例年は竹灯龍を並べて豪雨が起きた日の「9・11」の形を作るが、今年は人の密集回避のため絵画パネルに付けた電球で数字を表した。被災当時の様子を記録した写真も展示した。”(9月12日つけ中日新聞)

 記事からです。東海豪雨については、昨年9月26日の「話・話」 第3026話で取り上げたばかりである。でもその話は、小島さんという女性が避難所で席を譲らなかった後悔の話が主題である。また、一宮友歩会では平成28年10月1日にこの記事にあるあし原公園を訪れている。愛知県に住む人には忘れられない豪雨である。
 この豪雨災害により、多くの河川、場所で改修が図られた。ボクの家の近くの河川でも一挙に改修が進められた。川幅は広げられ、堤防は高くなった。少々の雨ならサッと河川の水位は下がる。一面水浸しになった田畑もすぐに水が引く。これほど効果のあることなのかと、驚く。この改修工事が災害後速やかに進んだのは、改修計画に沿って用地買収が進んでいたからである。ところがボクの家から2kmほど上流からは以前のままである。地元の状況や役所の財源、計画などいろいろな都合があるだろうが、どういう目で改修のなった下流を見ているだろうか。ボクはその事情を知らないが、その地域では少し雨が降ると今も水害を起こしている。最近の雨の降り方を見ていると、改修の進んでいないところはもとより、改修の進んだところでも再び災害が起こる恐れがある。今や毎年どこかで前代未聞の災害が起こっている。地域防災は国防である。今政府や役所が第一にしなければならない国防は、災害に強い地域作りではなかろうか。