寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第3209話) 命の贈り物

2021年10月03日 | 出来事

 “四十歳で受けた腎生検で、二十年後までに透析になると診断され、真っ暗になりました。それからはいっときも頭から離れたことかありません。食事療法を頑張っていましたが、急速に悪化し、その時が来てしまいました。
 数年前から、妹が腎移植のことを調べ「私の腎臓を移植しよう」と言ってくれました。夢のような話でしたが、リスクもあり、健康な体に傷を付けることの申し訳なさに悩みました。妹は「今まで30年間、辛かったのに、寄り添ってあげなくて後悔してるし、役に立てることがうれしいからぜひに」と強く背中を押してくれました。「姉が元気になれるから、手術が楽しみ」と先生を驚かせ、手術室に入った妹に頭が下がりました。私も何の不安もなく、手術室へ。結果、大成功。順調に回復し、三ヵ月過ぎた今、元気です。妹からの命のおくりもの、感謝しかありません。これからは、自己管理をしっかりと行い、楽しく前向きに暮らすことが、恩返しだと思っています。
 お世話になった病院の先生、スタッフはもちろん、応援してくれた妹の家族、留守を預かってくれた主人や息子、友人たちに感謝し、幸せを感じています。”(9月12日つけ中日新聞)

 岐阜県土岐市の主婦・山内さん(71)の投稿文です。妹さんから腎臓移植を受けた話です。身内でこうした移植を受ける話を時折聞きますが、聞くと言ってもまだ珍しいことでしょう。透析をしている方は沢山あるのですから。幸いボクは身内に透析をしている人がいないから、あまり知識はありませんが、透析は1日に何時間も時間を取られ大変なことのようです。山内さんは腎臓を患って30年も立つようです。人様々、病様々です。降りかかってきたことは、上手に受け止め、付き合っていくしかないでしょう。そして思いがけない道が開かれるかも知れません。
 今のところ、ボクの不都合は前立腺全摘のよる尿漏れです。少しの注意が必要ですが、何でもしようと思えばできます。でもどうしても行動が少し押さえられ、これが最大の不都合です。後は毎朝2錠の薬だけです。膝や腰の痛みもなく、ありがたいことです。立派なことを言っていてもボクも普通だな、と言うことがありました。今年3月にがんセンターで1年1回の検査を受けました。ガンの手術をしてから6年目で、始めて数値が少し上がりました。そこで今回は半年後の9月に再度検査に行きました。元の最低の数値に戻っていました。ホッとしました。やはり気になっていたのです。毎日いろいろな体験をして過ぎていきます。体験を価値あるものにしたいものです。