吐露と旅する

きっと明日はいい天気♪

私だって、たまには「おりこうさん」と言われてみたい

2011-09-29 17:58:41 | インポート
さっちゃんは小学生の時に、事故で永久歯になりたての前歯を脱落してしまい
その治療のために、いまも矯正装置をつけているので
どうしても、汚れが付着しやすいようです。
ですから、食後の歯磨き後に、必ず仕上げ磨きをしているのですが
でも、歯磨きの時以外は、起きている時も寝ている時も装置をしたままなので
時々、虫歯になってしまいます。

先日、私が仕上げの歯磨きをしていたときに
右側の下の歯に、小さな虫歯らしきものを見つけたので
数日後、歯医者さんに連れて行くことにしました。
今回は、いつもの歯医者さんではなく、駅の近くにある歯医者さんで
つい最近まで、私が治療を受けていた歯医者さんです。
最初の診察ということもあって、最初に問診票を書いたのですが
問診票の生年月日を記入欄には、もちろん正確な生年月日を書きます。
職業欄にはは、軽作業と記入。
問診票を受付に出して、暫くすると、さっちゃんの名前が呼ばれました。
「テケテケさとみさん」

ここまでは、私たちが治療を受けるまでの流れと全く同じです。

ところが、診察室に入って、歯科衛生士のおねえさんに会って
さっちゃんがもじもじと頭を下げてご挨拶したころから
なんとなく、雰囲気が変わってきます。
「おくちを、あーんってできるかな?」
「はい、じょうずじょうずー」
「一回、おくちぶくぶくしようか」
「はい、もういっかいあーんしてね、はーい、じょうずだねー」
「今度は、いーってしてくれるかな?はい、いーって」
成人女子への話し掛け方じゃないなぁ。
さっちゃんも、若くて綺麗で優しい歯科衛生士のおねえさんに気を良くして
言われるまま、素直に言うことをきいています。

おまえは中年のおっさんか。

歯のレントゲン撮影も、普段は数秒たりともじっとしていられないくせに
おねえさんに励まされたり、ちやほやされながら無事終了。
褒めるって大切なことなんだなぁと、しみじみ感じさせられました。

そして、ついに歯医者さん登場。
ここの歯医者さんは、すらりと背が高くて、口数も笑顔も少なく
サイドの髪の毛を後ろの方へ風になびいているかのようにセットしていて
後ろ髪は外側へ向けてカールし、全体をアニメ風にまとめていて
例えば、待合室にガンダムシリーズをずらっと並べたりしている
ざっくり言えば、ヲタク臭がぷんぷん漂っている人です。

「こんにちわー」
と、声を掛けられて、もじもじと小さくおじぎをするさっちゃん。
「はい、おくちを大きく開けてくれるかな?あーん」
「ちょっとおくちに機械はいるよ?だいじょうぶかな?」
「ガリガリってするよ?痛かったら言ってね?」
「はい、じょーず、じょーず、おりこうさんだねー」
「あともうちょっとだから頑張ろうね」
これまた成人女子への話し掛け方ではなく
しかも、いつもに比べて随分口数も多いじゃありませんか。

診察を終えた後、先生が近くにあった20センチ四方くらいの箱を手に取り
「おりこうさんだったから、この中から好きな物をひとつだけえらんでね」
と、言って、さっちゃんに渡しました。
箱の中には、キャラクター消しゴムが沢山入っていて
ケーキやドーナツやアイスなどの食べもの類や
自動車や船や飛行機などの乗り物類があったのですが
さっちゃんは、手に取っては戻し、手に取っては戻しと、慎重に選んだ結果
バスの消しゴムを選びました。
110926_2250~01.jpg

問診票に生年月日は書いたし、保険証にも生年月日は記載されているのに
みてくれが「若い」を通り越して、「幼い」ものだから、完全にお子様扱い。
おりこうのご褒美までもらえちゃって、いいなぁ…。
なんて言いつつ、親の私でさえ、時々うっかり幼児語で話し掛けてしまい
お父さんに突っ込まれてしまうのですが。
(そういうお父さんだって、しょっちゅう幼児語で話しかけているのですが)
ここでいくつか例を挙げようかと思ったけれど…、恥ずかしくてとてもムリ。