吐露と旅する

きっと明日はいい天気♪

毒抜き

2011-09-19 20:26:05 | インポート
「うちの近くの神社で秋祭りをやるよー」
昨夜は、そんな表向きの口実で、あくゆーず2人を呼び出しました。

昨日の札幌は、朝から1日中雨で、気温も低めでしたが
「秋祭りのために集まったんだから!」
と、無理矢理お祭り見物をする40代半ばの中年女3名。

雨が降る中を、「寒い」「寒い」と、ひたすら文句を言いながら参拝し
再び、「寒い」「寒い」と、文句を言いながら、露店を見物。
そして今度は、「高い」「高い」と文句。

しかし。
嗚呼、しかし。

衛生的には全く信用できず、内容に全然合わない暴利なお値段にも関わらず
どうしてお祭りで売っている食べ物って、美味しそうに見えてしまうのでしょうか。

広島風お好み焼き500円、五目お好み焼き500円、たこ焼き500円
フレンチドッグ250円、フランクフルト300円(←魚肉だぜ)
わたあめ500円、チョコバナナ200円、りんごあめ400円、チュロス350円
(わたあめって、原料はざらめだよね?それで500円って…)
今は、とり皮を油で揚げた、とり皮せんべいなんてお店も出てるのね。
こちらは、小300円、大500円…。ヘイ!ぼってるね!

お?
3人の足が止まりました。

「あれ、なんだかそそられません?」

私たちの視線の先にあったのは、「イタリアンスティック」300円

半円形の小麦色のそれは、カルツォーネより小さく、揚げ餃子より少し大きめ。
分かる人にしか分からないけど、エンパナーダが一番近い。
名前から察するに、チーズとピザっぽい具が入っているに違いない。
そして我々は、揃いも揃ってチーズ好き。

「行きますか」
「行きましょう」

集団ちゅうのは面白いもので、何の打ち合わせをしたわけでもないのに
自然と役割分担のようなものが出来るものです。
で、こう言う場面に出くわしたときに、率先して買いに行く係りは私。
他の2人も、私が行くと分かっているので、「待て」の体勢。
もしかしたら、ハズレかもしれないことを想定して、取り敢えず1個購入。
紙の袋に入れられた揚げたてのイタリアンスティックは
私の手の中で、ほわほわと湯気を立てています。
あくゆーずの1人が、私が雨に濡れないようにと、カサを差しかけます。
いや、本当は、イタリアンスティックを雨から守ったのかもしれません。
アツアツのそれを、私は大雑把にほっくりと手で割ると
「ほれ!」「ほれ!」と、2人に渡しました。

こういうときに、真っ先に口をつけるのも私の係です。
揚げたてですが、躊躇なくぱくっといきます。
ひとくちかじって引き離すと、溶けたチーズがびょろ~んと伸びます。
具は…トマト?けちゃっぷ?と…ハム?なんかよう分からん。
サクサクの生地に、とろけるチーズ。
それだけで、充分です。
予想外に美味しかったので、逆に意表を衝かれたような気がしました。

しかし寒い。
相変わらず、雨は止む気配もなく降り続けています。

「もうダメだ!焼き鳥いこ、焼き鳥!」
私たちは、大急ぎでいつもの居酒屋へ走りました。
「さむいー」
「あったかいもの食べよう」
寒い寒いと、キレ気味に文句を言っていた私たちですが
数分後には、いつものように笑い過ぎで暑くなっていました。
「今度は暑いし」
「喉渇くし」
「顔痛いし」
なにをテーマにそんなに笑っていたかと言うと
『猛烈に悲しい場面の筈なのに、つい笑ってしまう、去り際の男のひと言』

これは笑えますよ。
男性陣は笑えないかもしれないけど。
だから、ここにも書けないけど。

ここ暫くの間に、腹の底に澱のように毒が溜まっていたので
思いっ切り出してやったぞ。
※いま現在抱えている問題について話したわけではありません。
心のデトックス、大事だもんね。