天使幼稚園

カトリックの精神に基づいて未来を生きる子どもたちを育てます

<園長だより9月号>目標達成シート

2021年09月03日 08時00分00秒 | 園長だより

 この夏、MLB(Major League Baseball)ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平選手の活躍が、連日伝えられてきました。投手として8勝を挙げ、打者としても42本のホームランを打ち、さらに22個の盗塁を決めるなど、投げても打っても走っても一流の成績を収めています。


 大谷選手は、日本ハムファイターズに入団する前から投打の二刀流を希望し、栗山英樹監督もその意志を尊重して二刀流を認め、移籍したエンジェルスでも同様に起用したことが、今の活躍につながっています。


 さらに遡(さかのぼる)ると、大谷選手は高校生時代から高い理想を掲げ、目標に向かって努力してきたエピソードが紹介されています。そのひとつに「目標達成シート(マンダラチャート)」が挙げられています。

 

このシートは、下図のように真ん中に九つのマスがあり、その周りを八つの枠で囲んだものです。


① シートの中心のマスにテーマ(目的や目標)を設定します。
② 中心を囲む八つのマスに、テーマを達成するため必要と思う項目を書き込みます。
③ シート外側の各3×3の枠には②の8つの項目それぞれを達成するために求められる具体的な方法を書き込みます。


 大谷選手は、グラウンドにゴミが落ちているとさりげなく拾い、またその笑顔が多くの人々に好感を持たれています。それらの行動や性格は、高校時代からこうして目標を達成するために必要なことを、分析し実行してきたことにつながっているようです。さらに二刀流を認める監督に恵まれたことは、シートに掲げた「運」の部分も、強い願いと実践によって自分のもとに引き寄せることができた結果でした。


 この目標達成シートは子育ての課題にも役に立ちます。例えば「片づけができない」をテーマにして中心に書き、片づけが出来ない要因を②に書き出し、③でその解決策をピックアップして実行するといった使い方です。課題やその解決策を見える化することで具体的な対応ができるようになるものです。


 「どこかまだ足りないところがある」「まだまだ道があるはずだ」と、
考え続ける人の日々は輝いている。~松下幸之助~


 未来に向けて育ちゆく子どもたちだけではなく、その子どもたちの成長を援け見守る私たちも、今以上に大きく成長する可能性を持っています。


 子どもも大人も、その第一歩は「現状を改善すること」。これは、日常生活の中で度々必要になることです。でも多くの場合、何をすれば良いか思いつかないまま流れていってしまいます。現状を改善するためにはどんな課題があるかを②に書き出し、③でその解決策を考えていくことを通して、日常の生活を大きく変えていくことができるものです。


 さらに、日常生活に追われていると未来を見据えることがなかなかできないものです。「将来に向けて大きな目標を持つこと」これもまた、人生には欠かすことができないことです。「5年後・10年後、そして人生の終わりの時まで」という目標を掲げ、それに向けて歩み続けることができると、日々の生活もまた豊かなものになっていくことでしょう。その気づきのために、この目標達成シートを使ってみるのも良いものです。きっと今までに気づかなかった、子どもや自分の良さ・特性を見つけ、目標に向かって歩むことを通して、日々の生活もさらに充実したものになっていくではないでしょうか。 

                 (園長 鬼木 昌之)

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