天使幼稚園

カトリックの精神に基づいて未来を生きる子どもたちを育てます

<エンジェル>いっしょに あそぼ

2024年01月25日 13時17分49秒 | 2023年度エンジェル・フランソワ
エンジェルクラスの様子を見に行くと
「いっしょに あそぼ。」
という声が聞こえてきました。
「いいよ。」
会話も弾むようになってきました。

しばらくすると
「〇〇ちゃんのは、あっち。」
自分の自動車を押しのけられた一人の子が、
後ろの机にあるもう一つの道路のおもちゃを指して言っています。

おやおや?けんかが始まるのかなと思ってみていると
もうひとつの道路に一人が移動した後
「あっち。」と言っていたお友だちが、自分の自動車をこちらに持ってきて遊び始めました。

お互いに自分の思いを言葉にしながら、仲良く遊んでいます。
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<園長だより「風」2月号>みんなから愛される子に

2024年01月25日 08時00分00秒 | 園長だより
 毎年1月に大田区私立幼稚園連合会の新年の集いが開かれ、そこでは区内の幼稚園に勤める先生の永年勤続表彰や、教養講演会が行われます。今年も1月17日(水)に開かれた集いに、天使幼稚園の先生も全員が参加しました。今年の教養講演会の講師は、武士道研究家の石川真理子先生で「女子の武士道」というテーマでお話をしてくださいました。「武士道」というと、堅苦しく厳しいという印象がありますが、石川先生は、人として成長していくための本質は何か、そしてそれを生かすためにはどうするべきかという、これから育ちゆく子どもたちにとって大切な教えを語ってくださいました。

 このお話の中で最も印象に残ったのは、石川先生がご自身の子育ての中で大切にしてきた「みんなから愛される子に育てたい。」という思いでした。子を持つ親として、その子が将来、どのように成長していくのかは、楽しみでもあり、心配でもあるものです。「幸せな人生を送ってほしい。」「人の役に立つ人になってほしい。」「自分らしく生きてほしい。」「賢く成長してほしい。」「スポーツや芸術の道を究めてほしい。」等々。それぞれの家庭の中で、いろいろな思いがある中で、「みんなから愛される人に。」という目標は、多くの保護者の方々の共通の思いにつながるのではないでしょうか。

 チャールズ・ディケンズが著した「クリスマス・キャロル」の主人公スクルージは、金儲け一筋に生きていましたが、ある年のクリスマスの夜、過去、現在、未来の精霊によって、自らの人生を見せられます。人々から厭(いと)われ、見捨てられた墓碑に刻まれた自分の名前を見せられたスクル―ジは、今までの人生観を改め、街の人々の中に飛び込んでいきます。このお話だけでなく、人は一人では生きていけず、多くの人々との交わりの中でこそ幸せに暮らしていけるという例は、枚挙に暇(いとま)がありません。「みんなから愛される」ことは、その人の人生の重要な要素となっています。

 石川先生は、そのために必要な子育てのポイントを六つ示してくださいました。

 一つ目は「礼」。挨拶ができるよう育てること。人と人とのつながりの中で、自分の心を開き、相手を大切に思いながら言葉を交わし合うことを通して、互いの心が通っていきます。二つ目は「義」。うそをつかないことや、正しいことを貫き通すことで、周りの人からの信頼も厚くなるものです。三つ目は「悌」。弱い者をいじめないこと。小さな人を思いやり、大切にしていくことを、日ごろから心掛けていくことが大切です。四番目は「勇」。自分から進んでできる意欲や積極性、勇気が求められています。五つ目は「孝」。目上の人に丁寧に接すること。現代社会ではみんな平等という発想で、目上の人にでも自分の意見をしっかり伝えることも大切だと教えられるようになりました。もちろん、それも大切なことですが、目上の人であろうが目下の人であろうが、相手の思いや考えを尊重し、より良い考えを生み出す努力が、人と人とのふれあいの中でとても大切です。そして六つ目が「恥」。これは、他人に見られて恥ずかしいということではなく、自分自身の心で自分を見た時、恥ずべきことをしていないかということが重要だということです。

 3学期の始業式の日に、子どもたちに三つのお願いをしました。それは「我慢すること・譲り合うこと・話し合うこと」の三つです。今、教育の世界では「主体性」を重んじることが大切にされています。ただ、それは自分がしたいことを自由気ままにするということではなく、主体的に自分を高める行動ができるようにすることです。また、自分がしたいことを我慢して相手に譲ることも大切になります。もし、目の前の子が、自由気ままにわがままを言っていたら、「みんなから愛される子ども」になっているでしょうか。自分を高めるためには、がまんをすることを含め、自ら困難なことに立ち向かうこと、そして、周りのおとなは、子どもがしたい放題にしていることを放置するのではなく、時には毅然(きぜん)としてやるべきことを教える姿勢がとても大切になります。

 「みんなから愛される子どもに育てる」ために、今、どのように子どもと向かい合うかが、問われています。
             (園長 鬼木 昌之)


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