国慶節の連休期間中の10月初めに、2017年ノーベル文学賞の受賞が決定したカズオ・イシグロ氏(1954年生れ)。名前の通り、5歳の時に両親と一緒に英国に移住し、英国籍を取得するまでは、日本で生まれ育ったという日本にルーツを有する英国人作家…。学校教育は全て日本の外で英語で受けている訳だし、実際、日本語もほとんど話すことはできないというのだから、まあ~、日本人作家とはいえないけれど、幼少期の日本での生活が作品背景のベースにあるなどとして、日本国内では大々的に採り上げられている。
ということで、もともと発行部数が多くないこともあって、発表の翌日には、書店の店頭から作品は一気に消えてしまい、折角、日本に居たのに、新たな購入はできなかった…。が、実は、manamiの手許には、1930年代の上海を舞台にした同氏の作品「わたしが孤児だったころ」があったので(他にも、2~3冊あったはずなのに、行方不明)、北京に戻って来た最初の週末の1日を使って、500ページ余りを一気に再読した…。日本語で読んでも、非常に美しい言葉使いと繊細なタッチで描かれていることが印象的で、単にストーリーを追うだけではない魅力が詰まっていて、2回目にして改めて感じ入るような部分も少なからずあった…。
近年、毎年のように噂にのぼりながら受賞に至らない村上春樹氏を残念がる向きもあり、またカズオ・イシグロ氏の今回の受賞を意外感を持って受け留める人も多いと伝えられたりもしているけれど、文章の美しさと、描いている題材や主張などをみると、素直に受賞を受け入れることができるのではないかな~。
増刷されたら、他の作品も、読みますよ!あ~、楽しみだね!
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