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フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

もう異界もう妖怪

2016-05-30 08:04:37 | Weblog

「香美異界談義」というシンポジウムに行ってきた。(いざなぎ流から妖怪まで)という副題がついている。高知工科大の講堂で12時から17時までの5時間。講堂は500人くらいはいるのでしょうか。時間を1分くらい過ぎて到着したんだけどほぼ満席。かろうじて空いていた席に座りオープニングの司会者のあいさつを聞く。2~3分経つと完全満席。これにはビックリ。恐るべし「いざなぎ流」。客層は老若男女。今回は京極夏彦氏の講演もあるというからこちらの人気もあるのかな。その京極氏、ポスターがやたら強面の写真だったから「ハードボイルドだぜ」と思っていたら着物で出てきてこれに扇子もってたら「落語家」じゃねーかとまたビックリ。小説家と自ら言うくらいだから話が上手く面白い。それでいて深い洞察力で行政の観光事業をチクリと刺す。      

日本人は何もないところを見てもここに先人の暮らしがあったと想像できる感性を持った文化を育んできた。妖怪も想像できる暮らしを延々と続けてきた。いざなぎ流も暮らしの中で普通のこととして受け継がれてきたからすべてが残っている。誰も意識はしてないけど残っている。捨ててない暮らしというものを誇りに思ってもらいたい。当たり前に思ってることを行政が観光の為にやってくれと頼んだ時から別のものになる。やるほうも別のものと思う。本当の観光とは、ここから考えなくてはならない。今見た神楽、見るだけじゃなくて「お祈りをしてもらってる」って思って見てください。と言ってました。                                  真ん中にいる白っぽい人が京極さんなんですが鮮明じゃなくてすみません。こういうアドバイスをいただける「いざなぎ流」ですから過疎とか限界集落とかに負けず残る文化として継承されていくだろうと思います。橋尾直和氏の土佐弁採取の話をもっと聞きたかったな。自分が知らない土佐弁言葉が沢山あるのに驚いた。「れる」「らる」は許可の言葉なのに土佐弁では否定禁止となる。「はいられん」と大学のフェンスの写真を見せての説明が面白い。5時間があっという間に過ぎたシンポジウムでした。土佐のミステリーゾーン「奥物部」は面白い。妖怪は島根の境港ではなく土佐にいるのだ。                                                   

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