情報操作

2011-09-30 | ビジネス業界
どんな業界でもどんなことでもそうですが、マイナスの情報はなかなか耳に入らず、自分にとって都合のいい話しほど頭に残ったりするものです。

昔は海外の相場なんてものは買い付けに行ってる人間だけの貴重な「情報」でした。それが今では現場の買い付け価格が、「業界紙」なんかで報道されたりします。
で、この価格が相当精度が高いので、買い付けに行ったほうは、結局コストをすべて開示しているようなそんな状態になってしまいます。
もっともその中でも上手く買い付けしていく方法はあるのでしょうが、以前ほど旨味のある商売はできなくなってきました。

さて、価格や漁獲は事実ですが、その相場が上がるか下がるか、これは分析になりますので、「事実」というわけではなくなってきます。事実に対する「評価」と言ったほうがいいでしょうか?
今旬の話しとしては、秋刀魚に鮭、ノルウェーサバなんかがありますが、業界紙この「評価」が実体とはずいぶん違うのではないかな、という気がします。
どちらかというと、日本の「ユーザーの希望」が書かれています。昔はこの「希望」を記事として流すことで、市場を誘導していたこともありました。
しかし、最近の商売、特に「輸入品」については、日本の動向とは全くことなる次元で取引が進んでいます。
こういった業界紙の「誘導」が結果として「嘘」になり、日本の市場が世界から離れているのではないかな、と、少し心配になってきました。


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4 コメント

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こんばんは (デバンニング)
2011-10-01 21:24:47
紐付きという取引でないとなかなか上手くゆきません 下手をするとその条件を平気で他所に話す始末 ある意味 契約世界の海外の方が 口約束のドメスよりも良心的かも知れません 冷蔵庫探検家しておりますと 突然現れる在庫(特に西もの)に びっくりしております 消費地価格が酷すぎますね 一本気のある人が減りつつあるのは寂しい限りです では
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デンバンニングさんへ (tare@)
2011-10-02 09:03:08
毎度様です。
以前の日本は阿吽の呼吸というか、暗黙の了解、というか、紙に書かないグレーな部分で一定の「節度」をもって仕事をしていた、といえるかもしれません。その裏には、どの会社も一応「利益」があり、まあ多少のことは吸収できる、というのが通常取引だったのでしょう。
ところが今皆さん(私も含め)全く余裕がない状態。WIN-WINどころではなく、ゼロサムの商売ばかり。いつの間にか言ったいわないのトラブルばかり増えてきています。
昨日でてきたフライ物の在庫、めちゃくちゃ安いと思ったのですが、それも買い叩かれるのが現状。いったいどうなってるんでしょうかね、日本の市場は・・・ちょっと出物の話しをすると、そこに漬け込んだいやらしい指値が多く、本当に悲しくなってきます。
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初めまして (エビマイスター)
2011-10-19 13:58:01
初めまして、
突然のコメントで失礼いたします。
私も水産物の貿易取引を行っております。
土橋様のブログを読んで全く同感でした。
かつてのプレイヤーたちは自分の収支を鑑みて
自分の非があると思ったらその中から補てんしていましたが、今は余裕がなく、会社でも一つ一つの商売にまで制約がつけられておりますから、筋を通すことすらままならない現状かと思います。

突然のコメントにて失礼いたしました。
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エビマイスターさんへ (tare@)
2011-10-21 17:25:16
コメントありがとうございます。
大手さん含め、みなさん余裕がないな、というのが最近の印象です。
商売への制約・・・ よくありますよねー。私が以前勤務していた会社でも年々制約が増え、営業マンが自分の裁量でできる仕事がどんどん減ってきていました。それが度を超すと、もう営業マンが自分の仕事だと思わない=感情も入らず、商売に対する責任も持てないような状態になってくるのでしょうね。
大変な時代になってきました。
今後とも宜しくお願いします。
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