無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

大地の再生×自然菜園講座(上野原)3月 2日目「里山の大地の再生講座 菜園に生きた点穴を開ける」

2018-03-19 00:29:06 | 自然菜園スクール
新刊発売中!!さっそくの重刷決定!ありがとうございます。『とことん解説!タネから始める 無農薬「自然菜園」で育てる人気野菜』(洋泉社)

自然菜園スクール2018只今、生徒さん募集中~

本日、

3日ぶりの帰宅。
お蔭さまで、自然菜園スクール安曇野校の開校に続き、山梨大月校「自然菜園集中入門コース」も無事2日連続開校できました。




2日目は、大地の再生で学んだことを菜園に活かす試みです。

まずは、畑来るまでの農道を5分メンテナンスしてから、自然農法からのアプローチ自然観察をみんなでしました。






畑に生えている草を観察し、菜園の現状を草から教えてもらいます。

畑の隅にこんもりとしたイネ科の根は、大地をしっかりと耕して、土の団粒化を促進していました。




畑の畦の方が、菜園の中よりも緑が濃く、野生のノビルの育ち方から、大地が確実に豊かになっている軌跡をたどりました。

草に教わることは多く、菜園の中で最も自然な存在であり、先生でもあります。

「野菜と草の間」にこそ、栽培のカギがあると思っております。




畑にハコベを移植。

自然の草の中でも、もっともこの時期菜園の指標になり、オアシスであるハコベ先生を畝に植えてみました。

大地の再生では、点穴(てんあな)といって、水脈に沿って穴を掘り、気圧などを変化させ、空気と水の流れを調整します。

ハコベの移植は、私なりの試みで、ハコベの根が大地を耕し、リードしてくれる生きた点穴だと感じたことをやってみました。




夏野菜の定植予定地には、腐葉土とクン炭、そしてちょびっとの米ぬかを少々、穴に埋め、底にネギを植え付けるネギくらつき。

堆肥のクラツキではなく、養分がほとんどない腐葉土とクン炭で大地を深呼吸させ、ネギの根っこで、土の団粒化を促進させるネギの点穴という試みです。

あくまで試みなので、この後の野菜と草の変化で大地が作物を育てる環境が生まれるきっかけが生まれたらラッキーです。






お次は、ネギとジャガイモによるパイオニア野菜たちによる、菜園の団粒化です。

去年生えて枯れている畝の上の草を、ネギの土寄せによって、団粒化を促進。

ジャガイモは、ネギと全く逆のアプローチで、草を封印。ジャガイモの跡地で、ネギが育つための布石をやってみました。


自然農法の伝統を踏まえたうえで、大地の再生にインスパイヤーされた風土を活かす栽培法を模索してみました。

この畑は、土壌分析で、そこそこバランスがいいが、野菜が育つ程のチッソはなく(EC0.03)今までの方法であれば、完熟堆肥と米ぬかを補うところを、
余り養分のない腐葉土とクン炭をいう、テコ入れで生きた植物(草やネギなど野菜たち)の根に働いてもらい、痩せているから育つ仕組みを発動させるイメージが湧きました!

今後の野菜の育ちかた、草の生え方を観ないと何とも言えませんが、大地の再生で新たな境地が垣間見れました。

山に野菜が生えないように、野菜が育つ場所は畑という特殊な空間であり、その中に自然を見出すこと、生物多様性と土の団粒構造の発達によって、野菜が自然に育つ環境になるように新たな風が吹き込んだ感じでした。

今後が楽しみです。
次回は4月の屋久島講座。5月は、5/12(土)~13(日)大地の再生×自然菜園講座
5~12月の連続講座はじまります。

実験畝で実際に栽培してみたい方大募集中です。





3/8(木)スタート!! 千曲市戸倉創造館で2018年3~2月に千曲市教室開校します!!
『無農薬無化学肥料でもしっかりやればできる!自給稲作入門講座』

場所:戸倉創造館2階会議室
日時:第2木曜日 18:00~20:45まで(全12回座学のみ)
受講料:1回1,500円、一括申し込み15,000円
対象:米の自給をしたい方。米作りが初めての方大歓迎!
参考テキスト:『自給自足の自然菜園12ヶ月』(宝島社)153~174ページ

●問合せ・申し込み先●
千曲市役所経済部農林課農業振興係服部
電話026-273-1111(内線7244)
Email:nousin@city.chikuma.nagano.jp(件名を「自給稲作入門講座」として送信下さい)




現在、『竹内孝功さんの自然菜園講座オンライン動画サイト試験発信中~
※有料サイトの都合、登録などの際に一部英語表記になっております。

※最新動画、「畑での野良仕事(実技編)」前編・後編もアップグレードできました。


2018年土内容充実で、
城山公民館「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。
毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

この冬の菜園ができない時期にこそ、知っておいてほしい土づくりの基本を行います。
次回から2回にわたって、今度は菜園の環境を調え、病虫害を出にくくし、体力や持久力をつけるトレーニング(菜園プラン)にするのかを行います。
少量多品目を育てることは農家さんでも難しく、家庭菜園ならではの最低限の知識や工夫を学び、病虫害、連作障害が起こりにくく、それでいて野菜を育てれば育てるほど土が良くなっていく菜園プランをご紹介する予定
です。

今年度は、いつもの第1水曜日に
長野市城山公民館 18:30~21:25(当日、記録用動画撮影いたしております)
18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答


新年度も第一水曜日で、「無農薬・自然菜園入門講座」を行います。
◆次回以降の予定
【テーマ】
1/10(水) -病虫害に負けない無農薬栽培の土づくり
2/ 7(水)-菜園プラン① 連作障害の出ないプランの立て方
3/ 7(水)-菜園プラン② 菜園プランの極意

こちらも冬の菜園の出来ない時期に、お楽しみに~

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4 コメント

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ハコベ (ゆっぴ)
2018-03-21 11:25:32
竹内さんこんにちは。

私の畑は去年の秋に借りた市民農園で、60代以上の大先輩方がたくさんいらっしゃいます。
「自然菜園は草を生やすため勘違いされやすいので回りの人との人間関係が何より大事、とにかく挨拶!」と
このブログか動画講座かで教えていただいたこともあり、実践し良好な関係が築けております。
おかげさまで一番の新入りで若造の私は皆さんに可愛がってもらっています。ありがたいことです。

去年の秋に畝立てし、移植したハコベがこんもり大きくなり、通路に蒔いた緑肥MIXも大きく育ちました。
普通よりは畝幅も通路も広く、緑肥も生やしてある自然菜園は珍しいらしく皆さんからよく
質問されます。

緑肥MIXについては「通路の水はけ改善」「最後は敷き藁にする」と説明すると「そうかそうか、藁も買うと馬鹿にならんからな。」
と納得し感心してくれますが、ハコベについてはうまく説明できず困っています。
「早く土がよくなって野菜が育ちやすくなる・・・という説・・・というか本に書いてありました」と説明も歯切れが悪くなってしまい、
さっきまでは緑肥MIXの時はニコニコ感心感心という感じで聞いてくださっていたのに、急に顔がこわばり
「そうは言ってもこれは草やろ。草が野菜の養分も水も取ってしまうから野菜が育たんくなるぞ」と
こいつは何を言っているんだ?といった感じの微妙な空気が流れてしまいます。

竹内さんは昔関東で市民農園を借りてやられていたこともおありなので、何かその時こう説明したらうまく伝わったみたいな、ハコベの移植についての説明でいいアイデアがありましたら、教えていただけないでしょうか?
ご質問ありがとうございます。 (竹内孝功)
2018-03-22 04:14:54
ゆっぴさんへ

よい質問ですね。

1つ目の安直な答え方としては「『これならできる!自然菜園』(農文協)にハコベの移植が紹介されており、その通りやってみて、試しています。」という本の力を借りてみる方法。

2つ目は、ハコベが生えている畑は肥えてきた証拠なので、ハコベを移植すると、「水はけが良く、水持ちがよくなり、保肥力が高まる」団粒構造を発達するきっかけになるので、まだまだ痩せた大地に微生物、ミミズなどを誘致する方法」という説明。

3つ目は、「ハコベは、せたが高くならない生きた草マルチで、暑くなると勝手に枯れてくれて、それまでは背が互い草の台頭を抑えてくれるから」という説明、2年目からハコベが生えてきて、除草しないいいわけとして。
ハコベを除草しないことで、夏の草を野菜と共存しやすいハコベに抑えてもらう方法ですね。

以前、千葉の農家さんが、その話を聞いて、黒マルチの間に生えてきたいつもは除草に大変だったハコベをそのままにしたら、勝手に枯れて、敷き草になり、カボチャが120%増収したことがあり、それ以来ハコベに対して除草しなくなった、ケースがあります。

私は、「草を植えるのは、常人からすれば、気違いの沙汰」だと思われて仕方ないと思っておりますから、3mおきに、ひっそりハコベを移植して思わず生えてきたように見せています。

しかし、やってみるとわかるのですが、効果が高いものです。ハコベが育つようなステージ3の環境が移植され、オアシス的に広がっていくからです。

相手が納得する説明をしたあとは、挨拶をして、野菜が良く育ったり、楽しそうに一生懸命お世話をしていれば、周りはそれぞれこだわって育てているので、お互いをリスペクト(尊重)し合いながらうまくいくものです。
ご回答ありがとうございました。 (ゆっぴ)
2018-03-23 22:53:05
お返事遅くなり失礼いたしました。

「周りはそれぞれこだわって育てているので、お互いをリスペクト(尊重)し合いながらうまくいくものです」

言われてみて、ハッとしました。
周りの方は皆、慣行農法でやられているので、自然農・自然農法を目指す自分のやり方は
どうせ理解されないと、どこか最初から諦めていた気がします。

だから、きちんと説明しようとせず、その場を切り抜けるだけの上手い言い回しばかり探していた気がします。

次回聞かれる機会があれば、逃げずに自分はこんな栽培がしたい、実際にそれでうまくいっている人たちも
たくさんいて、本にもなっている。だから自分も挑戦していると正直に話してみようと思います。

竹内さんに相談して大事なことに気づけました。ありがとうございました。
コメントありがとうございます。 (竹内孝功)
2018-03-24 07:20:49
ゆっぴさんへ

そうですか。よかったですね。

私は、やり方は違えど、真剣にやっているのか、楽しんでいるのかなどは、行為でよく伝わると想っております。

それは人に対してだけでなく、野菜に対してもです。

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