この映画、舞台がブルックリンと聞いて嬉しくなって観に行って来た。NYでも特に好きな街だ。しかも主演が「許されざる者」「インビクタス・負けざる者たち」のモーガン・フリーマンとウッディ・アレン映画で活躍して来たダイアン・キートン。地味そうな映画だが、見逃したくないではないか。
主人公は黒人と白人の結婚に偏見があったであろう時代に一緒になり、40年間苦楽を共にして来た画家アレックスと妻ルース。その住まいはブルックリンの余り豪華ともいえないアパートメントだが、部屋は美しい景色を一望できる最上階にある。屋上の家庭菜園でトマトを作り、愛犬と三人で暮らしている。二人にとっては最高の住まいだ。しかしアレックスも愛犬も相当高齢となり5階までの階段が辛い。そんな姿に心を痛めるルースはアパートを売って転居しようと提案する。そんな夫婦の物語である。
二人のさりげない演技が実にいい。アパートの売却交渉が一気に進展しそうになった物語の後半、アレックスは橋の上のテロ騒ぎに大騒ぎする人々の喧噪を見て、ふと不動産ブームに振り回される自らの姿に虚しさを感じる。そして「とんだ空騒ぎだったな」と我に帰り、妻に「ここに住み続けようじゃないか」と語るシーンは心を打つ。監督は「人生の価値は所有する資産では測れない」ことを言いたかったのであろうか。
ラストシーンに流れるヴァン・モリソンの曲「Have I Told You Lately」が実にいい。
・・歌詞は「Have I Told You Lately that I Love You 」、「最近、僕は君に愛してると言ったかな・・」、ジーンと来る。
主人公は黒人と白人の結婚に偏見があったであろう時代に一緒になり、40年間苦楽を共にして来た画家アレックスと妻ルース。その住まいはブルックリンの余り豪華ともいえないアパートメントだが、部屋は美しい景色を一望できる最上階にある。屋上の家庭菜園でトマトを作り、愛犬と三人で暮らしている。二人にとっては最高の住まいだ。しかしアレックスも愛犬も相当高齢となり5階までの階段が辛い。そんな姿に心を痛めるルースはアパートを売って転居しようと提案する。そんな夫婦の物語である。
二人のさりげない演技が実にいい。アパートの売却交渉が一気に進展しそうになった物語の後半、アレックスは橋の上のテロ騒ぎに大騒ぎする人々の喧噪を見て、ふと不動産ブームに振り回される自らの姿に虚しさを感じる。そして「とんだ空騒ぎだったな」と我に帰り、妻に「ここに住み続けようじゃないか」と語るシーンは心を打つ。監督は「人生の価値は所有する資産では測れない」ことを言いたかったのであろうか。
ラストシーンに流れるヴァン・モリソンの曲「Have I Told You Lately」が実にいい。
・・歌詞は「Have I Told You Lately that I Love You 」、「最近、僕は君に愛してると言ったかな・・」、ジーンと来る。