TAOコンサル『市民派・リベラルアーツ』

「エッセイ夏炉冬扇独り言」
「歴史に学ぶ人間学」
「僕流ニュースの見方」
「我が愛する映画たち」

心にしみるパブロ・カザルスの鳥の歌

2012年11月12日 | 讃美歌など心に響く音楽
 このところ、続けて『鳥の歌」を聞く機会があった。パブロ・カザルスの鳥の歌はあまりにも有名であるが、ちょっと触れておきたい。
鳥の歌は、元々、スペインのカタルーニャ地方の民謡であり、キリストの誕生を鳥たちが祝って歌うというクリスマス・キャロルであったものを、パブロ・カザルスが編曲したものである。カザルスはチェロ奏者であるとともに、世界平和を訴える運動を続けてきた音楽家である。そして、1971年10月24日、国連に招かれて演奏会を持ったのだが、その最後に演奏したのが、この『鳥の歌』である。この時、カザルスは聴衆に向かって、「私の故郷カタルーニャでは、鳥たちはピース(平和)、ピース(平和)と鳴きながら飛んでいます」と挨拶し、喝采を浴びた。そしてこの曲を演奏したのだが、静まり返った大勢の聴衆の心を打ち、長く語り継がれてきたのである。
私はバッハの無伴奏チェロ組曲が好きで時々聞くのであるが、きまってこの曲を思い出す。短い曲だが、しみじみ心に沁みわたる。(山下)


無伴奏チェロ組曲CD・・鳥の歌は収録されていない。                

Casals "El Cant dels Ocells" at the U.N. Day カザルス『鳥の歌』

新潟砂丘館でのコレクション展で、かけていたのもこのCDである。