TAOコンサル『市民派・リベラルアーツ』

「エッセイ夏炉冬扇独り言」
「歴史に学ぶ人間学」
「僕流ニュースの見方」
「我が愛する映画たち」

本多庸一記念教会でのヘンデル『メサイア』音楽礼拝

2010年11月28日 | 時代を駆け抜けた男たち
 友人の本多一雄さんから、代官山の本多記念教会で開催されるG・F・ヘンデル『メサイア』による音楽礼拝のお誘いを受け、喜んで出かけた。というのは、亡き妻は若い頃、奥田耕天率いるコーラスグループ『オラトリオ』に所属し、クリスマスの季節になるとコンサートでこのメサイアを歌っていた。そんな思い出もあって礼拝に参列したのだが、実は以前より、この教会には一度行ってみたかったのである。

 というのは、この教会は幕末・明治期のキリスト教会の指導者である本多庸一に繋がる教会だからである。本多庸一は陸奥の国(青森県)の生まれで、東奥義塾塾頭などを経て、アメリカに留学、その後、青山学院長などを歴任、明治の時代に日本にキリスト教を根付かせるために尽力した人物であったからである。しかも、本多庸一は、小生の大学時代の友人であり、かつこの教会の会員でもある本多一雄さんの曽祖父にあたる。この教会の牧師は女性の梅津裕美さん、聖書のイザヤ書40章9節による説教『子羊を抱く救い主』もとてもよかった。

 そんな教会で、メサイア合唱を聞けるとは何と幸せなことか。

合唱は、教会の聖歌隊とコール・アトレ合唱団、そして独唱は井内理恵(ソプラノ)、尾形泉美(アルト)、長尾隆央(テノール)、小藤洋平(バス)、指揮は鈴木惇弘、ピアノは奥山初枝であった。(敬称略)

ヘンデルのメサイアはとても長い曲であるが、素晴らしいソロと合唱であった。最後のハレルヤコーラスは会場の全員で合唱、その声は教会の礼拝堂に響き渡った。いい音楽会であった。(山下)


本多庸一氏画像

ヘルマンハープで讃美歌を歌う会

2010年11月13日 | 酔って吟じたあの一篇
 11月13日、東京YWCAで、『ヘルマンハープで讃美歌を歌う集い』が開催された。演奏したのは、ヘルマン・ハープ演奏グループ、主宰の蛎田千栄子さん、T・稲垣さん夫妻、H・岩崎氏、T・佐藤氏、K・垂水氏など。

小生、この演奏会の司会を頼まれたのであるが、映画に使われた讃美歌のことなども交えて、おおいに楽しませていただいた。演奏曲目はよく知られた讃美歌10曲。その一部を披露させていただく。

①讃美歌312番・・「・いつくしみ深き友なるイェスは・・」・・とてもポピュラーな讃美歌である。作曲はコンバース。「明治時代の中学校の唱歌集に掲載された「星の代」という曲の原曲は、この312番であり、あの頃の日本人は讃美歌を元にした歌に親しんでいたことになる。

②讃美歌310番・・「静けき祈りの 時はいとたのし なやみある世より 我を呼びいだし・・」。この曲の作詞はウイリアム・ウォルフォート。1800年代前半にイギリスで伝道した盲目の説教者であるが、記憶力に優れ、聖書の言葉のほとんどを暗記していた。

③讃美歌294番・・「みめぐみ ゆたけき ・・」・・アメリカの讃美歌中、最も有名なものの一つである。作詞はヘンリーギルモア。「主は我が牧者なり、われ乏しきことあらじ・・」への思いから作られた。作曲はバプテスト教会のオルガニスト、ブラドウェリ。単純であるが、美しい曲である。

④讃美歌285番・・音楽の好きな人は、この讃美歌を聞くと、あれっと思うかもしれない。実はこの285番はクラシックで有名な作曲家ウェーバーの代表作『魔弾の射手』の序曲か編曲されたものである。


ヘルマンハープ演奏風景


元青山学院大学教授関田寛雄氏他


司会・・賛美歌のルーツなど語る

讃美歌312番