映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

マリアンヌ

2017年02月18日 | 映画(ま行)
久々に端正なブラピ



* * * * * * * * * *

1942年、モロッコのカサブランカ。
そう、あの「カサブランカ」と同じ舞台、ほぼ同時代、
というところから本作は始まります。
当時のモロッコはフランスの領土ですが、
フランス自体がドイツに占領されているため、
この地もつまりはドイツ軍の支配下にあるのです。
そこで、イギリスから派遣された秘密諜報員のマックス(ブラッド・ピット)と、
フランス軍レジスタンスのマリアンヌ(マリオン・コティヤール)が、
ドイツ大使を暗殺するという任務に当たります。

二人は初対面なのですが、
ドイツ大使館のパーティーに出席するため、パリから来ている夫婦を装うことになるのです。
任務のために出会った二人。
しかし、毎日をともに過ごすうちに次第に心も接近してきます。

命がけのミッションは成功し、二人はロンドンで実際に結婚。
子どもも生まれ、この上ない幸せなひとときを過ごしますが・・・。
ある日、上層部に呼び出されたマックスは、
マリアンヌは二重スパイだと告げられるのです。



いやあ、久しぶりに端正なブラピを拝見しました。
最近は無精髭を生やし、やさぐれて、男っぽさを強調するような役柄が多かったですからねえ。
もう年も年だし、仕方ないのかなあなどと思っていましたが・・・。
かつての美貌のブラピ復活!! 
どんな魔法を使ったのやらそうでないのやら、よくはわかりませんが、
でも歓迎します!!



マックスは、なんとか妻の無実を晴らしたいと、
命がけで危険な地へ踏み込んで過去の事実を探ろうとします。
ルックスにこだわるばかりではなくて、こういう見せ所もある、
まさにブラピありきの作品なんですが、満足、満足。
そしてまた、マリオン・コティヤールも美しいですよね―。
最後の最後まで、彼女は秘密を抱える素振りは見せません。
そこが優秀なスパイであるゆえんですが、
それは実際にマックスを愛しているからでもあるわけです。
けれど、彼女の決断がまた切ない。
美しい悲恋です。
思いがけずいいものを見てしまった・・・、そんな感じ。



二人が初めて思いを遂げる、車の中のラブシーンが圧巻でした。
というか、狭いはずの車内で、どうしてあんなふうなカメラワークができるのか、
全く不思議。
そのように覚めた部分を持ちながら、同時にこの情熱的な抱擁に圧倒されていた私。
やはりこれがさすがのロバート・ゼメキス監督なのか。



「マリアンヌ」
2016年/アメリカ/124分
監督:ロバート・ゼメキス
出演:ブラッド・ピット、マリオン・コティヤール、ジャレッド・ハリス、サイモン・マクバーニー、リジー・キャプラン

悲恋度★★★★★
サスペンス度★★★★☆
満足度★★★★☆



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