映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ANNIE アニー

2015年01月30日 | 映画(あ行)
文句なく、好き!



* * * * * * * * * *

ミュージカルは嫌いではないので、
随分前から劇場でも予告編が流れていた本作、
楽しみにしていました。
アニーは有名なミュージカルですが、
実のところ先の映画化作品も見たことはなく、
でもテーマ曲だけは聞き覚えがありました。
それにしても、予告編って、うまくつくるものですよね・・・。
私はクワベンジャネ・ウォレスちゃんのTomorrowの
さわりの部分を聞いただけで泣きそうでした。



舞台はニューヨーク、マンハッタン。
赤ん坊の頃に両親に捨てられ、
横暴な里親ハニガン(キャメロン・ディアス)のもとで、
他の数人の里子たちとともに生活しているアニー(クワベンジャネ・ウォレス)、10歳。
いつかきっと両親が迎えに来てくれると固く信じています。
ある日、事故に合いそうなところを
市長候補のスタックス(ジェイミー・フォックス)に助けられました。
アニーの存在が、選挙戦に有利と考えたスタックスは、
彼女を引き取り一緒に暮らし始めます。



本作のオリジナルは大恐慌時代が舞台なのだそうですが、
本作はまさに現代のニューヨーク。
何しろスタックスは携帯電話の会社で財を築き上げた大富豪。
住む家も大きなお屋敷・・・ではなくて、
高層ビルの最上階、スマートハウス。
彼は貧乏人も子供も大嫌いなのですが、
何事も有権者の人気取りのため・・・ということで
やむなくアニーと同居を始めるわけです。



一方アニーは、スタックスに利用されていることは承知の上。
利発で、生きる力に富んでいて、なんとも魅力的です。
ギブ&テイクの関係を踏まえつつも、
それでも次第に気持ちが接近していくのは無理もないこと。
お互い、孤独なのですよね・・・。
頑ななスタックスの心が、次第に解けていくのを見るのは心地よい。


本作は何と言ってもクワベンジャネ・ウォレスの起用が成功でした。
「バスタブ島の少女」は、
本作に彼女を起用するための前段階としてあったのだ・・・
といいたくなってしまうくらいです。
この役、10歳前後の少女の時にしかできないですものね。
もう、白人の可愛い子ちゃんの演じる「アニー」なんて、考えられません。



キャメロン・ディアスは、やけにアクは強いが、しかし中途半端(?)な悪人役。
なんだか彼女のところだけ、漫画チックに過ぎるような気もしましたが・・・。
マンハッタンの上空、ヘリコプターの散歩。
ステキでしたねえ。
なんとも心が浮き立ちます。
愛犬のサンディも可愛かったなあ。
文句なく、「好き!」な作品。


「ANNIE アニー」
2014年/アメリカ/118分
監督:ウィル・ブラック
出演:ジェイミー・フォックス、クワベンジャネ・ウォレス、ローズ・バーン、ボビー・カナベイル、キャメロン・ディアス

アニーの魅力度★★★★★
音楽性★★★★☆
満足度★★★★★


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