映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ザ・ファブル

2019年06月28日 | 映画(さ行)

変人ぶりを楽しむ

* * * * * * * * * *


超人的戦闘能力を持つ伝説の殺し屋ファブル(岡田准一)。
育ての親でもあるボス(佐藤浩市)から
1年間殺しをせず、普通の人間として生活をするようにと命じられます。
「休業中に誰かを殺したら俺がお前を殺す」、とも。
そこでファブルは佐藤アキラと名前を変え、
相棒のヨウコ(木村文乃)を妹として
大阪で「プロの普通」を目指して暮らし始めます。
ところが、親しくなった女性ミサキ(山本美月)が事件に巻き込まれたことから、
裏社会のいざこざに深入りせざるを得なくなってしまうファブル・・・。

ヤクザ映画は守備範囲外ではありますが、
本作、なんだか楽しそうなので見てみました。
ファブルは子供の頃から殺人者になるべく育てられたので、
普通の生活を知らないというところがミソ。
それでちょっぴり天然系で何故か真面目なので、一般の人から見るとちょっと変人。
枝豆を皮ごと食べたり、聞けばスイカも皮まで食べるという。
自室では素っ裸で過ごす。
大阪でついた仕事は時給800円・・・。



こんななんだかトホホな変人・佐藤アキラくんにも
優しく思いやりがあるミサキちゃん、良い子だわ~。

そして彼を付け狙う面々がまた、豪華キャストで洒落ている。
向井理さん、柳楽優弥さん、福士蒼汰さん。
いかにも「悪人」の顔で恫喝する彼らがすごく楽しんでいるように見受けられるのです。
殿方なら一度はこういう役をやりたいと思うのだろうなあ。
俳優をやっている限りは一度では済まないでしょうけれど。

柳楽優弥さん、この間の「泣くな赤鬼」の腑抜け男より
こっちのほうがずっといいですよ~。



そして岡田准一さんは重い役柄が多いので、
今回のようなトボけた役はどうなのかと思いましたが、いやいやそれは杞憂でした。
常に生真面目な役だからこそ、ボケが面白いということか。
アクションはスタント無しで、全てご自身だそうで、
建物の外壁をひょいひょいと登っていくあたりには見惚れました・・・!
殺人マシンでありながら、一切それを封じるということで、
人が死なないというところもいいですよね。
続編があればまたみたいです。

<シネマフロンティアにて>
「ザ・ファブル」
2019年/日本/123分
監督:江口カン
原作:南勝久
出演:岡田准一、木村文乃、山本美月、福士蒼汰、柳楽優弥、向井理、井之脇海、安田顕、佐藤浩市
アクション度★★★★☆
天然度★★★★☆
満足度★★★★☆



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