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見えない目撃者

2020年05月30日 | 映画(ま行)

殺人鬼と対峙する盲目の女性

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韓国映画「ブラインド」のリメイク。

警察学校の卒業式を終えたなつめ(吉岡里帆)。
ところがその夜、過失による交通事故で、弟を亡くし、自身も失明してしまいます。
警察官への道をあきらめた3年後。
未だになつめは弟の死を乗り超えられずにいます。
そんなある夜、なつめは車とスケボーに乗った人物の接触事故に遭遇します。
車に近寄ってみると、車中から助けを求める少女の声が。
なつめは誘拐事件の可能性を思い、警察に話をしますが、
盲目で声を聞いただけというなつめの話を、まともに取り合ってもらえません。
なつめは事故現場で車に接触したスケボー少年の元を訪ね、少女の行方を捜す協力を求めます。
やがてこの少女誘拐は、少女残虐殺人事件の一角であることがわかってきます・・・。

さすが韓国作品が元ということで、かなりの残虐、血みどろ・・・。
私、目をそらすようなシーンはホントに目をそらしていますから・・・。
それでも、盲目の主人公が持ち前の推理力・盲目故の敏感な五感を働かせ
事件に立ち向かっていこうとするさまはとても魅力的です。
初めは事なかれのスケボーくん・春馬(高杉真宙)も、次第に彼女に引き込まれて行きますね。



盲導犬のパルがまたいい!! 
盲導犬は決して人に吠えかかったり噛んだりしないように訓練されています。
けれど終盤、なつめが犯人に襲いかかられる寸前、パルは猛然と犯人に襲いかかるのです。
実際にそんなことがあるかどうかはわかりませんが、いいシーンではありました。
そのため、パルは犯人に刺されてしまうのですが、なんとか命は無事だったようです。
ほ~っ。
盲導犬一頭一人前に訓練するには凄い労力とお金がかかりますからねえ・・・、
って、そういう問題じゃないですけど。



さて、盲目の女性が室内で殺人鬼と対峙。
このときの定番はなんといっても明かりを消してしまうことですよね。
きっとそうなる・・・!と思っていたらやはり、でした。
なつめは電気をショートさせて明かりを消してしまいます。
ところが、犯人はすぐに懐中電灯を取り出した!! 
それはない。
意味ないじゃん。
つまり定石を外した作りになってました・・・。
なるほど。
ともあれ、スリルたっぷり。
意外な犯人像、楽しめます。

<WOWOW視聴にて>
「見えない目撃者」
2019年/日本/128分
監督:森淳一
出演:吉岡里帆、高杉真宙、大倉孝二、浅香航大、酒向芳、田口トモロヲ

サスペンス度★★★★☆
猟奇殺人度★★★★★
満足度★★★.5



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