MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

「In The Eye Of The Storm」 Michael Franks 和訳

2020-05-02 00:54:40 | 洋楽歌詞和訳

 英文学者の島弘之の『月に憑かれて』(福武書店 1990.3.15)を読んでいたらマイケル・フランクスの「イン・ジ・アイ・オブ・ザ・ストーム」の歌詞を引用していて(p.54)変な歌詞だと思ったので改めて和訳してみる。因みに島は「大意は、少々乱暴に要約すれば、〈太陽〉への過剰接近の後、台風の眼の中にとどまるということである。」と説明しているのだが、問題なのはその前後の歌詞だと思う。
 しかし「私事になるが、先月、拙著をお送りした際、篠田一士氏からハガキを頂戴し、まあ頑張ってみろ、というようなお言葉を肉筆でかけていただいた。『御体調はいかがでしょうか』と記した私のハガキが届いたと思われるほんの三週間ほど後に、まさか氏の訃報に接しようとは夢にも思わなかった。二年前、磯田光一氏が亡くなったと知らされた時もそうだったが、平均寿命が前代未聞の延びを示しているなどというのは一体どこの国のことなのか改めて考え込んでしまった。(p.74)」と書いていた島本人が2012年に55歳の若さで亡くなっている。同僚の鈴木晶のブログに拠るならば島は難病を患っていたらしい。因みに篠田は享年62歳、磯田は享年56歳である。

「In The Eye Of The Storm」 Michael Franks 日本語訳

君は僕を親切心で悩殺する
君は僕を「殿下」と呼ぶけれど
僕が落ち込んでいる時は
絶対に僕は君を見つけることができないんだ
循環が止まることはないし
空はいまだに燃えている
僕にはいちいちチェックする癖があるから
前妻から非難される

でもしばらく僕を抱きしめて欲しいんだ
そうすれば僕は「武装解除」するから
僕は飛んでいるうちに太陽に近づきすぎたんだ
僕たちは山に移動して
体が冷えないように愛し合おう
暴風の目の中の二羽の小鳥のように

このクローバー型の狂気は
僕を悲しみで満たすだけで
僕たちの夢を先延ばしさせるためだけに
僕たちはこれらの流れに導かれる
僕たちが胸に秘める愛が
どうして二人を別つというのか?
コール・ポーター(Cole Porter)のようにはならないとしても
「急いては事を仕損じる」

でもしばらく僕を抱きしめて欲しいんだ
そうすれば僕は「武装解除」するから
僕は飛んでいるうちに太陽に近づきすぎたんだ
僕たちは山に移動して
体が冷えないように愛し合おう
暴風の目の中の二羽の小鳥のように

 コール・ポーターに関してはウィキペディアに委ねたいと思うが、歌詞の内容がいまいちよく分からない。離婚経験があるから「僕」は新しい恋愛に臆病になっているということなのか? しかしやはり同性愛者のコール・ポーターの名前を出していることを勘案するならば「君」は男性なのかもしれない。因みにフランクスにはクラウディアという妻がいる。

Michael Franks - In The Eye Of The Storm


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