MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『泣くな赤鬼』

2019-06-19 00:56:48 | goo映画レビュー

原題:『泣くな赤鬼』
監督:兼重淳
脚本:兼重淳/上平満
撮影:向後光徳
出演:堤真一/柳楽優弥/川栄李奈/竜星涼/堀家一希/武藤潤/佐藤玲/キムラ緑子/麻生祐未
2019年/日本

子どもっぽい「赤鬼」について

 「赤鬼先生」と呼ばれる高校教師の小渕隆が何歳なのか具体的な言及はなかったが、主人公を演じた堤真一が50歳を過ぎており、それが現在の主人公の年齢と捉えるならば「ゴルゴ」と呼ばれる教え子の斎藤智之を受け持ったのは30代後半から40代前半であろう。
 ところで赤鬼とゴルゴが関係をこじらせた原因は、野球に関するセンスは誰よりも良かったにも関わらず、それが災いして野球に真摯に取り組もうという気概が野球部の顧問をしていた赤鬼に感じられなかったためで、三塁手として定位置にいたゴルゴに対して和田圭吾を競争相手にして奮闘させようとするのだが、明らかに自分の方が上手いと確信しているゴルゴは不満を持ち、練習に参加しなくなり、和田が言った嘘を信じたゴルゴは赤鬼に不信感を抱き、学校も辞めてしまうのである。
 ゴルゴに根性が無いというのは間違いないと思うが、それは赤鬼も同じであろう。例えば、赤鬼が教師になりたての20代くらいであるならば、感情の行き違いという事態はあり得ると思うのだが、40歳くらいのベテラン教師ならばもう少し大人になって野球部を辞めるというゴルゴを身を挺して止めるべきなのである。どうも赤鬼が生徒に対して意固地になる子供っぽさが気になって共感できなかった。


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