MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『人数の町』

2020-09-19 00:59:30 | goo映画レビュー

原題:『人数の町』
監督:荒木伸二
脚本:荒木伸二
撮影:四宮秀俊
出演:中村倫也/石橋静香/立花恵理/山中聡/橋野純平/菅野莉央/柳英里紗
2020年/日本

『人数の町』という作品の「人数」について

 行方不明者などが実は特定の場所に集められて、衣食住を保証する代わりに名前と戸籍を失い、政府に都合が良いように投票することやネットに描き込むことや反政府テロの被害者などを装う仕事に携わる人々が描かれているSF作品である。
 途中まではそれなりに味わいがあったのであるが、勝算もないまま主人公の蒼山哲也が木村紅子と紅子の妹の末永緑の娘を引き連れて施設から脱出を試みるために火災報知器を鳴らすも施設は静かなままで、音を聞いた施設関係者が一人出ていった後の部屋へ忍び込んだ哲也が、施設を離れる時に脳内で鳴る音を止める機器を簡単に盗めてしまい、子供たちが集まっている場所も子供たちは眠ったままで全く危機感が感じられない。施設を脱出した3人を捕まえにきた関係者も女性が一人だけで緊張感がないために哲也たちに彼女が乗って来た車を簡単に奪われて逃走されてしまうのである。
 ラストのオチは悪くないが、伏線が全くないので唐突で、ところで本作の制作に携わっている「人数」はどうなっているのか心配されてしまうのではないだろうか。


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