MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『あやしい彼女』

2016-04-30 00:22:58 | goo映画レビュー

原題:『あやしい彼女』
監督:水田伸生
脚本:吉澤智子
撮影:中山光一
出演:多部未華子/倍賞美津子/小林聡美/北村匠海/要潤/志賀廣太郎/金井克子
2016年/日本

年の差カップルの「成立条件」について

 別に恨みはないのであるが、ここで改めて『仮面ライダー1号』(金田治監督 2016年)を話題にしようとしている理由は、70歳の本郷猛と女子高生の立花麻由のカップリングの奇妙さが上手く伝わらないと思われるからで、要するに本郷猛を演じている藤岡弘、が70歳に見えないのである。
 例えば、本作において主人公で73歳の高齢者であったはずの瀬山カツが20歳の大鳥節子に変身し、カツの幼馴染で、志賀廣太郎が演じる70代であるはずの中田次郎が部屋で節子と一緒にいるところを40歳過ぎて未婚で父親と同居している娘の中田麻衣子(三鴨絵里子)に見られ激怒される。つまり麻衣子のようなリアクションが本来正しいのであるが、本作はコメディー作品だからその奇妙さが面白みとして活かされるのであるが、『仮面ライダー1号』はコメディ映画ではないが故にその奇妙さに違和感が残ってしまうのである。因みに志賀廣太郎は67歳で藤岡弘、よりも年下である。他意はない。
 ところで本作の評価であるが、このような作品で最も重要な要素となるのがオリジナル曲なのである。さすが小林武史が挿入歌のプロデュースに関わっているだけあって、anderlustの「帰り道」は良い曲で、主人公を演じている多部未華子も期待以上の歌唱力で結果的に映画そのものも素晴らしい出来になっている。のど自慢会場のバックには歴代の優勝者の写真が飾られているのであるが、そのほとんどが瀬山カツである。


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