原題:『The Visit』
監督:M・ナイト・シャマラン
脚本:M・ナイト・シャマラン
撮影:マリス・アルベルティ
出演:オリビア・デヨング/エド・オクセンボールド/ディアナ・デュナガン/ピーター・マクロビー
2015年/アメリカ
娘と息子のそれぞれの父親の「赦し方」について
15年前に担任の高校教師のロバートと19歳で駆け落ちしたポーラは、今はシングルマザーとして15歳の娘のベッカと13歳の息子のタイラーと過ごしており、両親のジョンとドリスとはそれ以来絶縁状態だった。ベッカは母親と彼女の両親の関係を訊こうとするが、ポーラが語りたがらないためにそれならば祖父母に訊こうと、タイラーと2人で1週間の休日に祖父母が住むペンシルバニア州へ遊びに行く。
そこで起こった出来事を語ることは作品の性格上避けるが、実はタイラーは父親がいなくなった原因は自分にあると思っており、5年前に父親が観ているラグビーの試合中に、ボールを持って向かって来た相手に足がすくんでしまって何もできずに負けてしまったことを後悔しており、その「克服」がクライマックスで効果的に描かれている。一方、ベッカは自分が撮影したドキュメンタリー作品に父親の写真をスライドとして使うことで彼を赦すことになる。
ジョンとドリスと一緒にタイラーが「ヤッツィー(Yahtzee)」というダイスゲームをしている時に、ジョンが席を立った後、ドリスがクッキーを次々と口に入れる様子を見たタイラーが何故か突然「ケイティ・ペリー(Katy Perry)」と言った意味が分からなかったのであるが、「シャキーラ(Shakira)」同様にどうやら「shit」のような四文字語を言う代わりに女性の名前を言うことが流行しているらしい。誰の名前でもいいのかどうかは定かではないのであるが。