原題:『Mr.GO』
監督:キム・ヨンファ
脚本:キム・ヨンファ
撮影:チョン・デソン/パク・ヒョンチョル
出演:シュー・チャオ/ソン・ドンイル/キム・ガンウ/オダギリジョー
2013年/韓国
どうしても韓国のコメディー映画に慣れない理由について
主人公のゴリラであるリンリン(後のミスターGO)が韓国プロ野球のトゥサン・ベアーズに入団してバッターとして活躍するシーンそのものはCGが駆使されて全く違和感を感じることはなく、中国ロンパサーカス団から借金返済を名目に韓国の球界に入団させられて、あわよくば日本の球団に高値で取引しようとする自国への皮肉も織り込まれているのではあるが、キム・ヨンファ監督の前作『国家代表!?』(2009年)同様にコメディーとしての部分を見ると演出が上手くいっているとは思えない。
ところでよく分からなかったシーンがあり、主人公のウェイウェイがテレビで借金取りたちとサーカスにいたゴリラのゼロズの様子を見た後に、急にウェイウェイがリンリンに不信感を抱くようになったことで、実はウェイウェイは「ゴリラ語」を理解していないことが判明するものの、彼女の微妙な心の変化が上手く捉えられていないように思うのであるが、結局、吹き替えで観賞したために、出演者たちが中国語かハングルか「ゴリラ語」か何語で会話しているのか分からなかったことも本作の理解の妨げになったのかもしれない。