YouTubeで SP盤の音源と思われる 藤山一郎さんが歌う 「影をしたいて」を聴いた。
藤山一郎さんが歌われていることもあると思うけれど 西洋のクラシックの歌曲に 匹敵する歌だなと思った。
歌詞に 「身は焦がれつつしのび泣く」とある。
しのび泣く って もう 半ば死語になった言葉かもしれないと思う。
けれど いい言葉だなと思って。
人の 知らないところで 泣いているというのは 悪いことでないような気がする。
作詞は どなたかと思って 調べたら 作曲した 古賀政男さん自身の作詞となっている。
いやあ すごいなと思う。
中島みゆきさんの 五つのころ という歌に。
「時は流れすぎて 大人になって 涙流しながら 泣けなくなった
思い出してみたら 悲しくなって 泣きだそうとしても 泣き顔がない」という一節がある。
このフレーズは 「泣けないことが 悲しくて 泣きだそうとしても 泣き顔がない」という意味にとっていいように思う。
悲しいから泣く というのが 普通の発想だと思うけれど
泣けないことが悲しい というのは 芸術家の発想だと思う。
その 芸術家の 発想が いろいろなことを 救ってくれることがあると思う。
それは ともかく いちにち いちにち 無事に過ごせますように
それを第一に願っていきたい。