二年ほど前に家の窓を開け放してそして冷房をつけたままでかけて帰ってきて本当に心の底からしまったと思ったことがある。
冷房は開け放された窓から吹き込んでくる暑い空気を冷やそうとフル回転していた。
その月の電気代はいつもの月よりかなり高いものになってしまった。
今、この暑いのに窓を開けて冷房をつけて電車を走らせている鉄道会社は基本的に窓を開け放して冷房をつけっぱなしにしてでかけてしまった僕と同じことをしているように思える。
そこの鉄道会社の社員は自分の自宅の窓を開け放して冷房をつけっぱなしにして毎日仕事に出かけられるだろうか。
そんなことしたら電気代は無茶苦茶高くなるしクーラーの寿命も縮んでしまう。怖くてできないのではないだろうか。
鉄道会社がこの暑いのに窓を開け放して冷房をつけて電車を走らせるのなら、そこの鉄道会社の社員の人は毎日出勤中は自分の家の窓を開け放して冷房をつけっぱなしにしてほしいと思ったりすることがある。
会社の金だから、窓を開け放しにして冷房をつけっぱなしにして走っても社員のふところは痛くないし、大手の会社だから給料は保証されるだろうし、電気代は会社の出費だし、お気楽な身分でいいなあと思う。たぶん大手の会社に就職できなかった僕の僻みも入っていると思うけれど、、。
そして強烈な冷気にさらされて僕はしゃっくりがとまらなくなってしまうことがしばしばという状態になったりする。
鉄道会社の偉い人は頭のいい人が多いからまたいろいろ窓を開け放して冷房をつけっぱなしにして電車を走らせる言い訳と言うか理屈をうまく考えるのだと思う。
コロナの感染予防だと言って。鉄道会社に都合のいいデータを出していかにも窓を開け放して走ることが公共の利益になるということを示したりして。
客にはやれマスクをしろ、咳エチケットに注意を払え、車内での会話は控えろ、周りに気を使え、いっぱい注文をつけておいて、自分たちはいったい何をしているのか。
英語でshowing consideration to othersとアナウンスしている。
へんな英語だなと思っていつも聞いているけれど、ようするに他人への配慮を示せという英語表現がそんなにないから、そんなちょっとへんてこな英語のアナウンスになるような気がする。
外人には意味が通じていない可能性も高いような気がする。
勝手がいいのにもほどがあると思う。
一度だけ「この車両弱冷車となっているのにめちゃくちゃ寒かったですよ」と車掌さんと駅員の人に言ったら車掌さんも駅員の人も「すみません」と口先だけで言ってヘラヘラしたした顔をしておられるように僕には見えた。
コロナだけが病気ではない。コロナ以外にもいっぱい病気はある。窓を開け放して冷房をつけて強烈な冷気を乗客に当てることで生じる様々な病気もあるのではないか。
そして、コロナとコロナ以外の病気を全体的に考えて、窓を開け放して冷房をつけっぱなしにしたほうが確実にコロナ以外の病気も含めて、人が死ぬ確率を低くすることができるということを客観的に、科学的に示すことができたら鉄道会社は堂々とまどを開け放して冷房をつけたらいいと思う。
そして冬は窓を開け放して暖房をしたらいいと思う。
コロナの感染予防と言って何をやっても許されると思ったらそれは鉄道会社の傲慢ではないかと最近思うことが多くなった。
もちろん僕もどの方法ががいいのかわからないでいるのだけれど。
それを考えるために専門家がいるのではないか。
それともコロナの専門家はいないのか?
このままでは、外ではTシャツ一枚で歩いて電車の中ではマフラーをするというところまで考えなければならないところまで来ているなと思う。