ケンのブログ

日々の雑感や日記

三月二十九日

2018年03月29日 | 日記
日に日に暖かくなって今日は日中は初夏の陽気になっている。
桜も僕の自宅近辺は満開になっている。
H電鉄の駅には桜情報のポスターが出ているけれど
早いところで満開、それ以外でも五分咲きになっている。
それほど路線距離の長くないH電鉄の沿線でも
桜の開花の時期にはある程度差があるようだ。
しかし、これだけ昼間は初夏の陽気でも夕方になるとまだ
気温が下がることが多いから鞄のなかに上着は入れておかないと安心できない。
昼間の気温にあわせて薄着をしていて夕方になってもそのままでいると
くしゃみが出たり寒気が来てしまう。
町を歩いていてもTシャツ姿の人から上着を着ている人まで
いろいと人によって服の着方が季節の変わり目は違っている。
春ならではの装いを楽しめるのはほんの少しの間で
あっという間に季節は初夏になってしまう。
必然的に春ならではの装いを楽しむ人は女性が多いということになる。
先日の歌声サロンで先生はスカーフのような薄いマフラーをしていらした。
春の装いという感じだ。
このようなマフラーができるのは一年のうちでもほんのわずかの間に違いない。
「先生、スカーフのようなマフラーがよくお似合いですね」と僕は言った。
「ああ、これもうずっと昔に買ったのですよ。私は古い人間ですから
昔のものを使い回ししているんです」と先生は言った。
「いいものだから長い間使えるんですよ」と僕は言った。
「最近、幅の広いズボンとか多いでしょ?あんなの私は
こわくて着られません」と先生は言った。
「そうですね」と僕は言った。
確かに幅の広い流行りのズボンが似合うのは40代くらいまでのような気がする。
ちなみに先生はアイボリー色のブラウスに下は黒いストレートのズボンだった。
それにおおぶりのネックレスをしておられた。
しかし、話があちこち飛ぶけれど春は短いと思う。

だけど春の短さを誰も知らない
と井上陽水さんのいつのまにか少女はという歌の歌詞にある。

隣の町の青少年センターは青少年の利用が優先ということになっていて
机の上に青少年センターのスタッフが席の移動などをお願いしたときは
ご協力をお願いします。と書いてある。
しかし、席を移動するようにスタッフから言われたことは一度もない。
靴を脱ぐスペースだけは申し訳ないけれど青少年に限らせてもらえないかと
言われたことはあるけれど。
僕がわかりましたというとしばらくあとになってそれを僕に言ったスタッフと
廊下ですれ違ったときスタッフのかたは「さっきは本当にごめんなさい」とおっしゃった。
きっとスタッフのかたも本当は言いたくないことをいろんな事情で言わなければ
ならなかったと言うことなのだろうと思った。
今日80才過ぎと思われる老人の男の人が
スタッフの方に「席の移動をお願いしたときはご協力をお願いします
と書いてあるけれど、こんなん書いてあったら、移動させられるんやないかと
心配で落ち着いて本が読まへんやん。
あんたら、税金で飯食っとってどういう考え方してるんや。
今の安倍さんかてなあひどいもんやろ」というようなことをえんえんと
話していた。
スタッフのかたは話を聞いていろいろ説明しておられたけれど
議論は国会中継と同様どこまでも平行線のようだった。
しばらくするとスタッフのお姉さんは説明をしながら
咳をしだした。まったくタンのからんでないストレス性の咳だ。
ところがおじいさんの話が一段落してスタッフのお姉さんが
席に戻ると五分もたたないうちにそのせきはやんだ。
うまい具合にストレス性の咳も出るもんだなあと思った。
村上春樹さんのエッセイに女性は怒ることがあって
怒るのではなく怒りたいから怒るのだという主旨の記述がある。
お年寄りも同様で怒る内容があって怒るというよりも
怒りたいから怒るのかもしれない。
しかし、おじいさんの気持ちもわからないではない。
僕はカラオケボックスでごく標準的なボリュームで歌っていたら
スタッフがボックスのなかに入ってきて
「ちょっとこの部屋は音が響きますのでボリュームを下げます」といって
ボリュームを下げて出ていったことが二度ほどある。
それ以来カラオケのボックスに入るときには
もしカラオケのスタッフがボリュームを下げに来ても
決して腹をたてることなく、素直にスタッフの指示に従うことが
できますように、と祈っている。
八王源先生は独特の論理の考え方をする人で
線路の近くにすんでいる人が電車の音がうるさいと訴訟を起こすと
「線路の近くは土地が安い。土地が安いからといってそこの土地に
家を建てておいて電車の音がうるさいと訴訟をおこす
そんな勝手のいい理屈があるかね」と僕によくおっしゃっていた。
この八王源先生の論理は普遍的道徳則として通用するかどうかは
わからないけれど、安い飲食店や娯楽施設に入ったときは
少々のことがあってもその分値段が安いんだからと自分に言い聞かせるように
心がけている。