和宮様からの拝命により、43回目を迎える地元の「はるの産業まつり」に同行することとなった。つまりは買った荷物を運搬する任務である。開会前だったが浜松の巨大なゆるキャラ・出世大名家康と磐田市の霊犬「シッペイ太郎」が会場に迎えてくれた。悉平太郎は紅白の綱と赤い褌が特徴だ。
会場には触れる移動動物園があったり、「チョウザメ」タッチプールがあったりしたほか、70店舗ほどの出店がぎっしり並んだ。職員や関係者の頑張りで舞台も例年以上の多彩な出演者で賑やかになってきた。隣の国道にはぐんぐん会場につめかける車の列で渋滞気味だ。
過疎化に悩む町としてはそれは画期的なのは間違いない。しかし、モノの売り買いだけの「まつり」であったり、行事をこなすだけが目的だったりする陥穽におちいりがちだ。そんなこともあってしばらくまつりには遠のいていた。地道な商工業発展のための活動がなければこれはバブルなのだ。
そんな疑問がいつも離れなかった。要の商工会の活動がまったく目に見えない。地元の気田商店街はシャッターだけが目につく。身近なスーパーは開店したのか閉店したのかわからないほどに活力がない。それらを一つずつ改善・前進していくための「産業祭」にしないとイベントの運営だけに目を奪われてしまう。まちづくりと商業発展とを一体にしないと本物は育たない。その意味での官民協働のイノベーション・心意気が問われる。賑やかな雰囲気が漂う中、そんな冷めた感覚がぬぐえない秋のイベント参加となった。