農的生活が忙しいというのに、それを尻目にわがぐーたら農園に侵出する「資禍帝国」の軍団がいる。先日、病気になったクワノキの一部の枝を伐採したところ、その枝のすべての葉を食べてしまった。お見事というよりほかに言葉がない。
普通にしていれば枝の周りは落ち葉だらけになるはずだ。それが枝にも周りにも1枚もないのだ。これは「一人」だけの仕業ではなくまさに軍団でなければできない行為である。しかも、決行日は早朝か深夜の限られた時間帯としか考えられない。桑の実や葉は毎年食害を受けているが、大木なので今まで気にしていなかった。今回は実が病気になっているのでそれはすでに落果していて食べられない。クワノキの周りは防獣柵は作っていない。
また、畑に「パープルシャドウ」という紫のポリフェノール満載のジャガイモを植えていたが、それも見事に先端の葉を食べられていた。こちらはジャガイモが出来上がってからの食害だったので、本体そのものには影響はないので許すとしよう。ただし、ここは防獣柵の内部の区域であるので、ジャガイモ以外の被害が頻発している。
「資禍帝国」の国民は、バラ科の植物が好物なのである。今まで何度となく枝が折られ樹皮を剥がされて、バタフライガーデンの進捗が滞っていたのだった。それでも、やっと、3mに至らんとする「ハナモモ」が生育してくれた。予算がないので手持ちの資材でカバーしたが、これもちょくちょく破壊されているので、高さを高くして手直しをする。
そのそばにある2m足らずの若いハナモモの存在はまだ軍団には気づかれていないので、やっときょう周りを肥料袋でガードする。これだって、体当たりされれば某帝国のミサイル効果と同じ運命となる。早く大きくなってしまえば手が出ないようなのだけど。
今回、一番の被害はサクラだった。葉はもちろんのこと、せっかく伸びだした枝を折られていたのだ。人間だってこれくらいの太さの枝(2.5cmくらい)を折るのは大変だ。この桜は囲いが破られたまま、放置していた油断が玉に瑕だった。「資禍帝国」の男性は角があるので侵入が難しいはずで、これはきっと角がない女性の仕業ではないかと、当局は分析している。V字で折っているパワーは母親ではないかという。
「資禍帝国」の執拗さは、某帝国の執念深さと似ている。とはいえ、「資禍帝国」のなせる業は人間界の原発や核戦力に比べればかわいいもんだ。「資禍帝国」をそこまで追い込んでしまった人間界の欲望にすべての悪霊がある。と、言ってしまうとついオラの防御が緩くなってしまう。防衛は地道なエネルギーが必要だからねー。