山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

注目されなかったアジサイの歴史だったが

2022-06-17 12:50:43 | バタフライガーデン

 挿し木で育てたアジサイを3月末にバタフライガーデンに植栽する。合計すると約60本近くなる。全部が咲いたわけではないが、植えてから三か月ほどで開花したのがうれしい。庭の主役になりそうな勢いがある。

           

 しかし、アジサイの歴史を見ると、はなはだながら日陰者に甘んじていた。初めて登場した万葉集でも2首しか詠まれていない。萩が141首、梅が116首、桜が47首というぐあいなのに。また、源氏物語・枕草子・古今和歌集などにはアジサイのアの字も登場もしていないらしい。安土桃山時代になって狩野永徳によって初めて画壇に登場する。その後、光琳・宗達・抱一・北斎などがポツリポツリと描かれ、芭蕉も2首詠んでいる。

  

 むしろ、シーボルトがガクアジサイなど14種の新種をヨーロッパに紹介する。1900年代になってフランスで育種が成功するや「西洋アジサイ」が注目され、日本に逆輸入される。アジサイが脚光を浴びるのは太平洋戦争後のことだった。死者の手向けの花としてお寺に植えられたアジサイが観光資源として人気になり、大衆化され現代にいたるというわけである。だから、アジサイはしばらく歴史に埋もれていたが、戦後になってついに本領を発揮したというわけだ。

  

 その意味で、そんな忍耐の歴史を背負った??アジサイが、わが庭にじわじわと咲き出し始めたのが感慨深い。挿し木で増やしたから、もとはと言えば10cmくらいの枝だったのだ。ここまでなるにはやはり2年近くはかかっている。水やりも肥料も忘れたりしてのぐーたら栽培だったので成功率は5割ということだろうか。どんなアジサイなのかは咲いてみないとわからないという有様であることも告白しなければならない。ガクアジサイが少ないこともわかった。間もなく「ヤマアジサイ」が開花本番となる。

 

 

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