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高屋敷の十字路
十字路で立ち話し(あるいはワッツニュー)
から
神仏問わず
供えるのは
みあかしと
線香の煙を
解きほぐす
結び目から
階段の上り
下りを通過
する身体感
手を上げて
下ろすだけ
の稽古始め
掻き入れて
掻き出せば
溶ける結び
糸が切れて
縫い直せば
縁の切れ目
十字路で立ち話し(あるいはワッツニュー)
から
山歩きなど
始めた頃の
開けた斜面
辺り一面が
石楠花だけ
の群生地に
登り下りを
忘れた様に
山歩きの虜
から逸れさ
させられた
腰痛や痔疾
宮澤賢治の
詩や童話の
豊かな幻想
老いて読む
石牟礼道子
に中空異景
十字路で立ち話し(あるいはワッツニュー)
から
夏鳥などの
飛来もない
梅雨時の庭
垣間見れば
健康だけが
大手振る巷
見たことや
触ったもの
でもないよ
ものうくて
かなわない
老体の囀り
知己の如く
慣れ親しむ
身体なのに
生きてると
生きるとの
隙間の呼吸
十字路で立ち話し(あるいはワッツニュー)
から
思ふからと
想ふからも
フをぬけば
フとくなる
重心をもて
余すように
掲げた鞘を
抜き身から
引き抜けば
遡り辿った
縮図を書き
変える縮地
左右を反転
させ続ける
扇状地の要
フを突けば
立ち上がる
浮力の中身