「広島・平和と人類の希望」と題した彫刻が広島の市庁舎に飾られている。制作者はアルゼンチンの人権の闘士であり、彫刻家のエスキベル博士。破壊された建物を背に、立ち上がる被爆者の逞しい姿が刻まれている▼1988年、初めて爆心地を訪れ、その悲惨さに深く心を痛めた博士が、翌年の再来日を機に寄贈した。同じモチーフで94年、博士からSGIに贈られたブロンズ彫刻「太陽の扉」がある。自由と希望の扉を開こうとする人間が象られ、人類平和のために闘争する池田SGI会長への共感が込められた力作だ▼生命を奪う戦争こそ、権力の魔性による最大の人権破壊。だから、平和は戦い勝ち取らねばならない! 人間が主役の彫刻には、博士の熱い思いが託されている▼連載対談「人権の世紀へのメッセージ」(「東洋学術研究」第46巻)で、平和達成には「自身を照らす内面の光が必要」と語る博士に、SGI会長は「人間を尊敬し、人間の尊厳のために力を尽くしていく。人間と人間の連帯を強めていく。そうした行動のなかにこそ、『平和の精神』『平和の力』そのものが脈動してくる」と▼創価の魂は一人のために悩み、尽くす行動にある。そこに、まぶしい人間性が彫刻されるのだ。(刻)
その人権に、一番暗いのが、日本という国なのである。
| Trackback ( 0 )
|