仕事柄、あらゆる鳥を調理した。ほとんどの鳥は、胃袋に、いろんなものがたくさん入っている。ところが、鶴だけは、そうしたことがなかった、と。過食を戒める創作かもしれないが、”なるほど、それが長寿の秘訣か”と納得した覚えがある。仏典にもこんな挿話がある。大食家で肥満に悩む王に、釈尊はこう教えた。「常に自ら気をつけて、量を知って食をとらなければなりません。そうすれば、苦しみは少なく、老いることも遅く、寿命をたもてるでしょう」。王は、食事のたびに、お付にこの教えを繰り返させた。ついに王はスマートで健康な体になった。スペインのことわざに「百人の医師を呼ぶより、夜食と夜更かしをやめよ」と。酉年は、鶴を見習い、「教養ある食生活」を目指したい。
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