○刀豆(とうず)
熱帯アジア原産のマメ科のつる性多年草ナタマメ(Canavalia gladiata)の種子を用いる。ミャンマーや中国雲南省に自生し、インドや東南アジア、中国南部では栽培されて食用とされる。ナタマメや刀豆の名はさやの形が刀や鉈に似ていることによる。
ナタマメはタンパク毒を有するが、水煮のあと数時間水にさらせば食用二できる。日本にも江戸時代に渡来し、現在ではおもに若い豆果を福神漬けとして用いている。
一般にナタマメ属の完熟種子にはサポニンや青酸配糖体、有毒性アミノ酸のカナバニンやコンカナバリンAなどの有毒成分が含まれている。ナタマメ属の毒性は品種により異なり、タチナタマメ(C.ensiformis)やタカナタマメ(C.microcarpa)などには強い毒性がある。
日本で栽培されているナタマメには、アカナタマメとシロナタマメの品種がある。アカナタマメにはある程度の毒性があるが、水煮の後、数時間水にさらせば食用にできる。一方、シロナタマメには毒性はほとんどないといわれている。
カナバニンはアルギニンとよく似た化学構造をしており、タンパク質を生合成するときにアルギニンと識別できないため、生命に重大な支障をきたすといわれている。一方、カナバニンの排膿作用、抗炎症作用、血行促進作用なども報告されている。
コンカナバリンAは、世界で始めて精製、結晶化された植物性の赤血球凝集素であり、抗腫瘍作用が知られている。漢方では温裏・止嘔・補陽の効能があり、しゃっくりや嘔吐、下痢、腰痛などに用いる。日本の民間では膿とりの妙薬といわれ、蓄膿症や歯槽膿漏、痔漏などに用いられる。近年、豆を焙煎したナタマメ茶が慢性的な炎症体質者の健康茶として利用されている。
熱帯アジア原産のマメ科のつる性多年草ナタマメ(Canavalia gladiata)の種子を用いる。ミャンマーや中国雲南省に自生し、インドや東南アジア、中国南部では栽培されて食用とされる。ナタマメや刀豆の名はさやの形が刀や鉈に似ていることによる。
ナタマメはタンパク毒を有するが、水煮のあと数時間水にさらせば食用二できる。日本にも江戸時代に渡来し、現在ではおもに若い豆果を福神漬けとして用いている。
一般にナタマメ属の完熟種子にはサポニンや青酸配糖体、有毒性アミノ酸のカナバニンやコンカナバリンAなどの有毒成分が含まれている。ナタマメ属の毒性は品種により異なり、タチナタマメ(C.ensiformis)やタカナタマメ(C.microcarpa)などには強い毒性がある。
日本で栽培されているナタマメには、アカナタマメとシロナタマメの品種がある。アカナタマメにはある程度の毒性があるが、水煮の後、数時間水にさらせば食用にできる。一方、シロナタマメには毒性はほとんどないといわれている。
カナバニンはアルギニンとよく似た化学構造をしており、タンパク質を生合成するときにアルギニンと識別できないため、生命に重大な支障をきたすといわれている。一方、カナバニンの排膿作用、抗炎症作用、血行促進作用なども報告されている。
コンカナバリンAは、世界で始めて精製、結晶化された植物性の赤血球凝集素であり、抗腫瘍作用が知られている。漢方では温裏・止嘔・補陽の効能があり、しゃっくりや嘔吐、下痢、腰痛などに用いる。日本の民間では膿とりの妙薬といわれ、蓄膿症や歯槽膿漏、痔漏などに用いられる。近年、豆を焙煎したナタマメ茶が慢性的な炎症体質者の健康茶として利用されている。