台湾に到着した。日本の年号(元号)は「平成」だが、台湾では「中華民國(民國)」である。辛亥革命、清宣統3年(1911)の翌年が中華民國元年(1912)となる。なお、大陸では公元(西暦)を使用している。台湾滞在中は当地の年号を用いる事とする。曜日も中文の「星期」を使う。
民國94年7月14日星期四(木曜日)。いよいよ台湾上陸である。中正國際機場には2つのターミナルがあり、中華航空(華航)は今年の1月21日より日本路線に第二航站大廈(Terminal 2)を使用している。民國89年(2000)7月28日に供用開始となった第二航廈だが、まだ新しくきれいで気持ちよい。以前、香港への乗り継ぎで利用したのは今の第一航廈で、結構くたびれた印象を受けた。入境(入国)まで随分歩かされる。建物内の表示は中文と英文で「出口」と日本語そのまま、「洗手間」と少し違うのもある。ちなみに「搭乗口」は「登機門」。
免税品店の店員が日本語で声を掛ける。到着早々に荷物を増やしても…。SARS対策でサーモグラフィーで体温を監視する場所もある。台湾銀行があるので両替をする。「成田よりレートが悪い」との声が聞こえて驚くが、後で計算してみるとそんな事は無かった。あまり現金を持っていなかったので、とりあえず日本円で2万円、何故か米ドルで98ドルを両替する。円高ドル安だと思って両替していた米ドルだが、更に円高が進み面白くなかったものだが、今は両替時とレートは同水準である。JPY 20,000.は Rate 0.27690 で NT$ 5,538.となり、Charge を引かれて NT$ 5,518.となった。USD 98.は Rate 31.57000 で NT$ 3,094.となった。こちらは Charge は無かった。米ドルだから手数料を取らないのか、日本円の両替と同時だったからかは判らない。新台幣(NT$)の紙幣と硬貨を受け取り署名する。8612元を手にする。多いのか少ないのか判らない。
いよいよ入境。非中華民國護照の列に並ぶ。また混んでいる。成田から何番目の行列か。小さな三姉妹を連れた若い母親がいる。海外旅行というと大袈裟に考えてしまうが、新幹線で名古屋にでも行くような気軽さだ。治安の悪い国では別なのだろうが、台湾は安全なのだろう。列の前の方になり、護照(旅券)の他に入境登記表を見せよとある。入境登記表が必要とは知っていたが、入手することなくここまで来てしまった。ガイドブックには機内で配るとあったのだが。自分の番になり、係官に入境登記表を持っていない旨告げると、用紙をくれた。しかし行列の後に並び直さなければならない。列の後方に記入台と用紙が用意されていた。全く気がつかなかった。馬鹿にも判るぐらい張り紙でもしておけ、と思うがこちらの落ち度である。帰国後に中正國際機場のWebsiteを見ると「若空服員未發給,請於下機後,向入境証照査驗櫃檯索取。」とある。今更遅いが…。
入境登記表記入後に再び列に並んでようやく入境を果たした。旅券には「中華民國」のスタンプが押された。着陸から1時間も経過していた。それでも明るい内に着いて良かった。最初は米国の航空会社で夜に到着する予定だった。1階に下りる。香港(啓徳)では出迎え(客引き)の多さに戸惑ったが。昔の羽田でも同様だったらしいが、この空港はそうではなかった。タクシーの客引きらしいのが1人やってきたが。市内へのバス乗り場を探して建物外へ出る。流石にムッとする程暑い。バス乗り場と切符売り場、待合室を見つける。切符売り場、待合室は建物内にあり、わざわざ暑い思いをする事は無かった。ホテルの最寄駅を経由する長榮巴士(バス)で停留所を確認し切符を買う。台北市-中正機場(機場線)135元。18時20分、発車時刻が近づいたので冷房の効いた待合室から出る。暑い。バスはいない。乗車位置を確認する。ぞろぞろと人が待合室から出てきて、バスも入ってきた。第一航廈で乗車した客が既に乗っている。それでも窓側の席は確保できる位に空いている。
バスはすぐに高速道路に入った。結構速度を出している。未開業の新幹線の高架をくぐる。ジャンクションで別の路線に入る。右側通行だが日本と似た印象を受ける。九州道のようでもあり、中国道のようでもある。再び新幹線の高架をくぐる。料金所で一旦停止して市街地へ。淡水江を渡り、台北市に入り、一般道へ。最初の停留所で随分客が下りた。次の捷運民權西路で私は下車。運転手に"Thank you"と言うと「謝謝」と返ってきた。北京語と若干発音が違う気がする。航空会社の制服を着た女性もここで降りている。長榮巴士はエバー航空(長榮航空)と同じグルーブなのだ。
ついに台北の街を歩く。帰宅時間なのか人が多い。そしてやはり暑い。道行く車、スクーターの騒音。蝉も鳴いていて、なかなかうるさい。日本でもお馴染みのコンビニエンスストアが多い。大通りから狭い道に入る。屋台も出ている。ちょっと道に迷う。既に暗くなった蒸し暑い街をさまよう。地図をよく見ておけば良かった。ホテルを見つけた時にはホッとした。扉を開けて冷房の効いた建物へ入っていった。 (つづく)
民國94年7月14日星期四(木曜日)。いよいよ台湾上陸である。中正國際機場には2つのターミナルがあり、中華航空(華航)は今年の1月21日より日本路線に第二航站大廈(Terminal 2)を使用している。民國89年(2000)7月28日に供用開始となった第二航廈だが、まだ新しくきれいで気持ちよい。以前、香港への乗り継ぎで利用したのは今の第一航廈で、結構くたびれた印象を受けた。入境(入国)まで随分歩かされる。建物内の表示は中文と英文で「出口」と日本語そのまま、「洗手間」と少し違うのもある。ちなみに「搭乗口」は「登機門」。
免税品店の店員が日本語で声を掛ける。到着早々に荷物を増やしても…。SARS対策でサーモグラフィーで体温を監視する場所もある。台湾銀行があるので両替をする。「成田よりレートが悪い」との声が聞こえて驚くが、後で計算してみるとそんな事は無かった。あまり現金を持っていなかったので、とりあえず日本円で2万円、何故か米ドルで98ドルを両替する。円高ドル安だと思って両替していた米ドルだが、更に円高が進み面白くなかったものだが、今は両替時とレートは同水準である。JPY 20,000.は Rate 0.27690 で NT$ 5,538.となり、Charge を引かれて NT$ 5,518.となった。USD 98.は Rate 31.57000 で NT$ 3,094.となった。こちらは Charge は無かった。米ドルだから手数料を取らないのか、日本円の両替と同時だったからかは判らない。新台幣(NT$)の紙幣と硬貨を受け取り署名する。8612元を手にする。多いのか少ないのか判らない。
いよいよ入境。非中華民國護照の列に並ぶ。また混んでいる。成田から何番目の行列か。小さな三姉妹を連れた若い母親がいる。海外旅行というと大袈裟に考えてしまうが、新幹線で名古屋にでも行くような気軽さだ。治安の悪い国では別なのだろうが、台湾は安全なのだろう。列の前の方になり、護照(旅券)の他に入境登記表を見せよとある。入境登記表が必要とは知っていたが、入手することなくここまで来てしまった。ガイドブックには機内で配るとあったのだが。自分の番になり、係官に入境登記表を持っていない旨告げると、用紙をくれた。しかし行列の後に並び直さなければならない。列の後方に記入台と用紙が用意されていた。全く気がつかなかった。馬鹿にも判るぐらい張り紙でもしておけ、と思うがこちらの落ち度である。帰国後に中正國際機場のWebsiteを見ると「若空服員未發給,請於下機後,向入境証照査驗櫃檯索取。」とある。今更遅いが…。
入境登記表記入後に再び列に並んでようやく入境を果たした。旅券には「中華民國」のスタンプが押された。着陸から1時間も経過していた。それでも明るい内に着いて良かった。最初は米国の航空会社で夜に到着する予定だった。1階に下りる。香港(啓徳)では出迎え(客引き)の多さに戸惑ったが。昔の羽田でも同様だったらしいが、この空港はそうではなかった。タクシーの客引きらしいのが1人やってきたが。市内へのバス乗り場を探して建物外へ出る。流石にムッとする程暑い。バス乗り場と切符売り場、待合室を見つける。切符売り場、待合室は建物内にあり、わざわざ暑い思いをする事は無かった。ホテルの最寄駅を経由する長榮巴士(バス)で停留所を確認し切符を買う。台北市-中正機場(機場線)135元。18時20分、発車時刻が近づいたので冷房の効いた待合室から出る。暑い。バスはいない。乗車位置を確認する。ぞろぞろと人が待合室から出てきて、バスも入ってきた。第一航廈で乗車した客が既に乗っている。それでも窓側の席は確保できる位に空いている。
バスはすぐに高速道路に入った。結構速度を出している。未開業の新幹線の高架をくぐる。ジャンクションで別の路線に入る。右側通行だが日本と似た印象を受ける。九州道のようでもあり、中国道のようでもある。再び新幹線の高架をくぐる。料金所で一旦停止して市街地へ。淡水江を渡り、台北市に入り、一般道へ。最初の停留所で随分客が下りた。次の捷運民權西路で私は下車。運転手に"Thank you"と言うと「謝謝」と返ってきた。北京語と若干発音が違う気がする。航空会社の制服を着た女性もここで降りている。長榮巴士はエバー航空(長榮航空)と同じグルーブなのだ。
ついに台北の街を歩く。帰宅時間なのか人が多い。そしてやはり暑い。道行く車、スクーターの騒音。蝉も鳴いていて、なかなかうるさい。日本でもお馴染みのコンビニエンスストアが多い。大通りから狭い道に入る。屋台も出ている。ちょっと道に迷う。既に暗くなった蒸し暑い街をさまよう。地図をよく見ておけば良かった。ホテルを見つけた時にはホッとした。扉を開けて冷房の効いた建物へ入っていった。 (つづく)