活字の海で、アップップ

目の前を通り過ぎる膨大な量の活字の中から、心に引っかかった言葉をチョイス。
その他、音楽編、自然編も有り。

動け!動け!動いてよ!  BMW K1100RS メンテ日記(その1)

2009-11-02 00:00:14 | バイクの海
■はじめに

先日の、渡嘉敷紀行(その1)にも書いたのだけれど…。


最近、我が愛車。BM子の調子がすこぶる悪い。

こいつも、平成7年に初年度登録。
もう15歳だ。
人間ならまだまだこれからだけれど、バイクにしてみれば
あちこち草臥(くたび)れ始めてもちっとも不思議ではない
お年頃である。

とはいえ。

ここ1年以上、単身赴任先との往復にBM子を使い出して
以来、すこぶる元気だったのだけれど…。

寄る年波には勝てないのか?
頑張れ、BM子!


…ということで。
今回は、BM子のメンテ日記。

題して、燃料ポンプ編。
(それで、終わってくれればいいんだけれど、ね)


■BM子、不調となる。

そもそもの発端は、1年程前にも合った。
走行中に、急にエンジンがくぐもった音を立ててストールしたのである。

慌てて反射的にアクセルを捻ったが、何の反応も無い。
もう停車してしまう?!と思った矢先。
両足の間のエンジンから力強い爆発音が蘇り、BM子はその息を
吹き返した。

ちょうどETCを取り付けにバイク屋に向かう途中だったので、
お店でメカさんに症状を話してみるが、それだけでは何とも、と。

今、発生していないのであれば、暫く預かって徹底的に見てみないと
分からないですよ。と言われてしまう。

至極ごもっとも。

納得して、その場は元気よく動くようになったBM子と共に帰った。


その後も…。
数回、この症状は再発したのだが、その都度復活してくれていたのを
いいことに、ついそのまま乗ってしまっていた。

思えば、渡嘉敷前夜のトラブルも、その予兆の大きなものだったの
だが、喉元過ぎれば何とやら。だったのだ。


■10月23日
会社帰りに、その悲劇は起こった。
仕事を終え、さぁまた湾岸を走って家に帰ろう。
そう思ったその時に。
また、その事象はやってきた。

いつもなら。
イグニション・キーを回し、サイドスタンドを跳ね上げれば。

さぁいつでもセルを回せよ。
どこへでも、お前を連れて行ってやるぜベイベ的な。
あるいは、開戦の狼煙的な。

燃料ポンプの作動音が響いてくるのだけれど。
そして、それはその日の朝も、確実に響いて僕を寮から会社の
駐車場まで運んでくれていたのだけれど。

今は、うんともすんとも言わない。

とはいえ。
最近は、立て続けに起こっているこの症状。

前回の故障の際に、ネットで色々と相談してサイドスタンドの
マイクロスイッチの不調では?という結論に達していたため、
慌てず潤滑剤をマイクロスイッチへと吹きかける。

が、症状に改善は見られない。

30分ほども、あれこれと格闘を続けた後。
とうとうその日は断念して、バイクをおいて自転車で寮へ帰宅
する羽目に。


■10月24日
一晩寝かせたことで、ひょっとして我が愛しのBM子の期限が
直ってやしないかと淡い(でも結構強い)願望を持ってキーを
回してみたけれど、結果は変わらず。

とうとう観念して、バイク屋さんに電話。
自分でレッカーを手配するか、もしくはバイク屋から車を差し
向けるかを問われる。

一年前のトラブルの後。
路上で急に動かなくなった時のことを想定して、バイク用の
レスキューサービスに加入しておいたことを思い出す。

バイク自体の修理は店晒しとなっていたが、一応副次的な
措置はしていた自分を褒めながら(笑)レスキューを手配。
50Kmまでの運搬は無料と聞いて一安心。

早速、手配を依頼する。


30分ほどで、車が到着。
でかい! なんだ、このでかさは?と思ったら、本来は
車専門の業者さんのよう。

たまさか、レスキューサービスと契約しているために、
運搬に馳せ参じていただいた次第。

お礼を言って、バイクをトラックの後ろへと回す。

お兄さんは、荷台にあるリモコンを操作している。
と!
荷台が滑るように後ろにずれてきて、なんと地面と平行に接地
したではないか!

てっきり、荷台後部が簡易エレベーターっぽくなっているか、
最悪は荷台を斜めに渡したレールで押し登らないといけないかと
びくびくしていたのだが。
#多分、二人がかりでも。BM子は押し上げられないだろうな。


首尾よく荷台に収まったBM子。
気分は、♪ドナドナド~ナ~ である。


何とか無事、バイク屋に到着。
50Kmを10Kmほどオーバーしてしまったので、差額を払う。
これも痛いが、全てレッカーするとなった時のことを考えれば
安いものである。


バイク屋さんには到着見込み時間を携帯で伝えてあったため、
すぐに見てもらえることに。

タンクキャップを開け、そこにあるネジを4つ外すと…。

ガソリンがほぼ満タンに入っているため、一旦手動ポンプで中の
ガソリンを移し変える。

タンクの中が、ぽっかりと良く見えてくる。


う~ん。恥ずかしながら、このBM子を中古車で購入して以来、
もう10年近く乗っているが、初めて見る光景である。

メカさんは、タンクの中に手を入れて少しこじるように手を動かす。

と、そこからせり上がってきたものは。

「燃料ポンプだよ」と、メカさん。

何~? 我がBM子の燃料ポンプは、タンクの中に付いていたのか?
ガソリンの中に電極を通して動かすポンプ。
う~ん。怖い。怖すぎるぞ!ドイツ技術者魂!(笑)

う~ん。と感心しつつも己の無知さ加減に嘆息しつつ、メカさんの
話しを聞く。

「もう15年も経ってるからね。
 ポンプは、駄目になっても全然おかしくない。
 中に古いガソリンが詰まってニスみたいに固まってしまうんだよ。」

そう言いながら、メカさんはポンプの電極にテスターを挟んで、
おもむろにキーを回す。

と!

なんと、ポンプが動作してエンジンが回るではないか!?


(驚愕しつつ、この稿、続く)



ビーエムダブリューバイクス/アーカイブス (Vol.2) (Neko mook (390))

ネコ・パブリッシング

このアイテムの詳細を見る

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ただのナマズと思うなよ | トップ | 不肖・宮嶋南極観測隊ニ同行ス »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (宇宙ハンター55)
2009-11-02 23:20:23
>ガソリンの中に電極を通して動かすポンプ。
う~ん。怖い。怖すぎるぞ!ドイツ技術者魂!

ドイツ技術者ってすごいんだと思い、ネットで調べてみましたら、インジェクション車はタンク内にポンプがあることが多いそうです。

BM子によく乗っているわりに、BM子の体のことはよく知らなかったんですね(笑)
返信する
Unknown (MOLTA)
2009-11-03 04:00:44
いやまあ。
世の中なんぞ、そんなもんです。

何年付き合っても。何時になっても。
まだ見知らぬ顔を隠し持ち、新鮮な驚きとともにチラホラ見せてくれる。

それこそが、いい相棒ではありませんか。
ねぇ(笑)。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

バイクの海」カテゴリの最新記事