活字の海で、アップップ

目の前を通り過ぎる膨大な量の活字の中から、心に引っかかった言葉をチョイス。
その他、音楽編、自然編も有り。

破獄 吉村昭  (前編)

2010-03-05 23:55:26 | 活字の海(読了編)
著者:吉村昭 新潮文庫刊 初版刊行:昭和61年12月20日 49刷刊:平成21年 6月 5日(入手版) 寂寥たる、光景だ。 雪に覆われた、凍てつく大地。 その中を、まっすぐに伸びる軌条。 夕焼けが、その全てを朱に染め上げている。 まるで。 そこでは。 光さえもが、一切の温もりを拒絶しているようだ。 この小説の主人公である、佐久間清太郎も。 脱獄中に、こうした光景を一人眺めたのだろう . . . 本文を読む
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