原田康子著、講談社文庫刊
原田さんの著作は朗読で聞いたことがありますが、いずれもいずれも小品でした。本作品は幕末から明治に掛けて、函館で出会った男女が、後の釧路で商売を始め成功を納める。夫婦に娘二人が生まれ、時代が移り変わり・・・。大河ドラマを見るごとき大きなうねりを感じる物語でした。男が全面に立ちながら、物語の主人公は女達です。一人ひとりの描写が見事で、実在の人物を彷彿とさせます。特に、主人公夫 . . . 本文を読む
サグラダ・ファミリアの遠大な建築事業を紹介しているナショナルジオグラフィック社のドキュメント映画です。
憧れ続けたサグラダファミリアは、観光の際に実際に見ると想像以上の造形美でした。ガウディの造形を探りながら後継者達が築き上げつつある藝術作品と思いました。
その後、何冊か本を読みましたが、本作品で、更に多くの事を知ることが出来ました。戦争で全て破壊された後、残されたわずかな資料を手がかりに、ガウデ . . . 本文を読む
ユーチューブの中で好きなシリーズが「~ができるまで」です。その中で七輪の作り方がありました。今は七輪が登場するのは、旅館の宴会場や居酒屋くらいですが、昔は大概の家にあったと思います。父母も使っていました。恐らく団塊の世代から使わなくなったのだろうと思います。
作り方を見ていて驚きました。焼き物の一種で形を形成して焼成するのかと思いきや、紹介されたものは、珪藻土の塊を切り出して削り出すのでした。思わ . . . 本文を読む
2017年日本公開のドイツ映画です。第二次世界大戦終了から程ない西ドイツの検事長フリッツ・バウアーはアウシュビッツを経験したユダヤ人。ナチの残党が公職についており、追求がしにくい中、執念で逃亡中のアイヒマンを追う作品です。日本は敗戦で外国の様々な影響下で反省しましたが、ドイツ国内では、戦中の戦争犯罪を直視できずにいた。しかしバウアーの行動はドイツを戦争犯罪に向き合わせる契機となったとのこと。一人の . . . 本文を読む
児玉清著、新潮文庫刊
児玉さんはテレビドラマで何度か見掛けましたが、何と言っても「パネルクイズ アタック25」の司会役が印象的でした。表情を変えず生真面目に進行する姿が印象に残っています。つまり、素顔をほとんど知らない。
本書は、無類の本好きの児玉さんが、ご自身の読書の履歴を幼少期に遡り披露し、続いて様々な本とその著者を紹介しています。好きな余り、そして教養の蓄積故に原書で読まれたとのこと。私もか . . . 本文を読む
2016年日本公開のイギリス映画です。冴えない中学校の教師が、超能力を授かり望みが適ってしまうようになりました。その力は凶暴で圧倒的な力を持つ宇宙人達が与えたもので、与えられた生物の言動を観察し、その結果により地球を消滅させるかどうかという状況です。冴えない主人公らしく、超能力をくだらないことに使い続けてしまい・・・。
私の好きなサイモン・ペグが主人公のニールを演じていますが、相変わらずいい感じで . . . 本文を読む
買い物依存症だそうな吉田さんの動画が面白い。(ex => 下記URLの上のリンク)気取らない淡々としたアナウンスが魅力です。オタクの香りがしつつ常識をわきまえて楽しんでいるように感じます。しかし、実際は退職しネットの収入を頼りに頑張っているそうな。下記URLの下のリンクでブログが見られますが、女子向きではないようです。私には面白い。「生活感」+「オタク感」+「人柄の良さ」がにじみ出ています。ご自分 . . . 本文を読む
萩原遼著、祥伝社刊
それぞれの理屈があって国を統治しているのでしょうが、訳が分からない横綱は、トランプ大統領が西(側)の横綱、金正恩氏が東(側)の横綱という感じです。本書は北朝鮮を永らく研究してきた著者が、金日成と金正日の確執とその後の北朝鮮の真相など、北朝鮮の内実を記しています。
大変に興味深く読み納得できましたが、記述が整理されておらず繰り返しが多い。そこが少し残念でした。
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2011年製作のアメリカとオーストラリアの合作映画です。凄腕の殺し屋が仕事に嫌気がさして引退するが、友人が人質になり、仕方なく危険な仕事を引き受ける。何とか仕事を終えるものの、政治がらみの込み入った事情があるようだ・・・。
設定は大きいが、脚本は中途半端で立派な俳優陣と巧みな演出が台無しです。ちょっぴり残念感が残る映画でした。
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米原万里著、文春文庫
米原さんの著書は面白い。今まで読んだ作品著書(マイナス50℃の世界、不実な美女か貞淑な醜女か、ロシアは今日も荒れ模様、嘘つきアーニャの真っ赤な真実、旅行者の朝食、など)はそれぞれに個性を持っていた。
本書は、愛犬、愛猫との生活を通して、著者の日常が描かれており、著者の性格も浮き彫りにしていて興味深い。知的で強烈な個性、迫力ある容姿を思い浮かべますが、本書からは、純真無垢なお人 . . . 本文を読む
2014年製作のノルウェーとスウェーデン合作映画です。北欧に移民した主人公は、除雪車で道路の除雪を行う地味な仕事を長年続けて市民栄誉賞を受賞します。夫婦共々喜んでいる所へ、息子が麻薬の過剰摂取で死亡したと知らせがあり・・・。
息子の死因に不審を抱いた主人公が、悪党どもに復讐する話です。若干のユーモアを交え陰惨にならない脚本で、主人公役のステラン・スカルスガルドがいい感じでした。
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浅田次郎著、朝日文庫刊
とても泣かせる浅田さんの長篇です。浅田さんは幅広い作風をお持ちですが、人間への信頼が通底しているように感じます。
本書の主人公はバブル崩壊で身を持ち崩したしょぼい男。別れた妻子への扶養費を送る日々を何とか、そして無気力に過ごしています。どうなるんだろうと読み進めると、重い心臓病の母親の命を救おうとする主人公の願いが、一筋の灯りとなって、天国への百マイルを歩み始めます。山本周 . . . 本文を読む
30年程使い続けた浴室の照明は20W型の丸型蛍光管。照明器具がグローランプ方式で点灯が遅く、安定器の性能劣化の為かチラツキが多くなりました。加えて老化による(と思われる)視力の低下で、結構暗い感じがします。取り替えようと調べると、浴室用で明るいLED照明器具は電気量販店で10,000円、ネットで5,000-6,000円。結構な値段です。しかも電気工事が必要とのことで、工賃を加味すると結構な値段です . . . 本文を読む
酒井順子著、文春文庫刊
久しぶりに堺さんの著作を手に取りました。今回はマナーをテーマとしたエッセーです。マナーを分類して論じていますが、日常の機微を察する鋭い感性がこのような著作をものするには不可欠だと思います。一番面白かったのは「悪口のマナー」でした。ご自身が得意な分野だそうですが、ご本人は「悪口」ではなく「評価」だと感じているそうで、私もその類なので親近感を覚えました。寝る前に、数編を読んで楽 . . . 本文を読む
百均の爪切りを10年以上使ってきましたが、切れ味が鈍り握力が弱まった為、手の親指でだいぶ手こずり、足の親指では両手を使わないと切れなくなってしまいました。しかたなく、アマゾンで色々物色していましたが、切った爪を収容できるホルダーが欲しいので、自ずから選択肢が狭まり、切れ心地と値段を加味して購入したのが、下記URLの製品です。600円ほどですが、貝印の製品でレビューも上々です。
購入して良かった。使 . . . 本文を読む