読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

暴かれた地域医療の実像

2011年06月30日 19時30分26秒 | ■読む
伊藤恒敏著、日本医療企画刊 千葉県銚子市立総合病院の再建を模索した経過と、それを取り巻く銚子市での騒動を記録し、論評した著作です。著者は東北大学医学系に所属する教授です。ある時、「地域医療-医師の偏在について」と題したシンポジウムで演者となった著者は、その時の聴衆の一人であった銚子市議会議長から、後日、銚子市で医師不足に関するセミナーでの講演を依頼されます。 その時点で銚子市立総合病院の経営は危機 . . . 本文を読む
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7つの贈り物/DVD

2011年06月29日 19時14分28秒 | ■見る
ウィル・スミス主演の2008年公開のアメリカ映画です。本来の筋書きは単純ですが、そこはアメリカ映画風にミステリー要素を含ませた展開で、おやゃ?という場面から始まります。そして中盤から、全体像がボンヤリと分かって来て、終盤で分かった上で、感動出来る内容に仕上がっています。下のURLを見てしまうと、面白さの半ばが失われるので、DVDを見ようと思う場合閲覧しない方が良いと思います。 ---------- . . . 本文を読む
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屁タレどもよ!

2011年06月28日 19時57分50秒 | ■読む
中村うさぎ著、文春文庫刊 いつもながらの痛快な中村うさぎさんの毒舌エッセイです。本書は夕刊フジに42回に亘り掲載されたものを書籍化したものだそうです。取り上げているのはデヴィ夫人に始まり、水前寺清子さん、和田アキ子さんを経て華原朋美さんで集結します。面白いのは、必ずしも罵詈雑言だけでなく、応援しているものもあることです。例えば、三田佳子さんが息子さんの保釈金500万円をさっと払ったことをバッシング . . . 本文を読む
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今を生きる/DVD

2011年06月27日 21時07分29秒 | ■見る
久し振りにガツンッと来る作品でした。かねてから名作の評を聞いており、楽しみにしていましたが、久方振りに、脚本、俳優、美術のすべてが渾然一体となって、見事な作品に仕上がっています。1989年の作品なので、既に20年以上を経過していますが、人生にとって何が大事かというメッセージをシンプルかつ深く伝えています。 ---------------------------------------------- . . . 本文を読む
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天平の阿修羅再び

2011年06月26日 18時57分56秒 | ■読む
関橋眞理編著、日本工業新聞社刊 仏像の修復の第一人者である松永忠興さんの仕事と人となりに焦点を合わせた書籍です。絵が好きで東京芸術大学に進みますが、縁あって仏像の修復に携わるようになったとのこと。多くの仕事の中でも、印象深くエポックとなったのが、興福寺の有名な阿修羅像の模造だそうです。形態の復元も困難でしたが、それまでの考え方に逆らい、作成時の色彩を施した姿には驚かされました。朱色です。この彩色は . . . 本文を読む
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フィフス・エレメント/DVD

2011年06月25日 18時36分14秒 | ■見る
1997年のフランス映画です。この作品は、大分前にビデオで観たのですが、実は、余りピンときませんでした。しかし、最近、あちらこちらで、リュック・ベッソンの名前を見掛けており、本作品も脚本と監督を務めたとのことで、改めて見ました。また、バイオハザードで主演したミラ・ジョヴォヴィッチの出世作であるので、楽しんで見直しました。 以前に見た時には、エイリアンのオペラ歌手に感動しましたが、改めて見ても、やは . . . 本文を読む
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土の中の奇妙な生きもの

2011年06月24日 20時10分23秒 | ■読む
渡辺弘之著、築地書館刊 小さい頃は、蝉取りなどで結構昆虫を素手で触っていました。しかし何時からか、何となく気味が悪くて、最近では触るのが嫌です。母は全く平気でした。ゴキブリなどは素手で叩きつぶしていましたから。そんな母も今はいませんが、生前の虫にまつわる話。 戦後間もなく結婚した父と母は、本当に裸一貫で暮らし始めたので、いつもお金がなかった。そんなある日、母は目出度い黄金虫を見つけたので、はながみ . . . 本文を読む
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LUST FOR LIFE/DVD

2011年06月23日 19時28分57秒 | ■見る
本作は邦題が『炎の人ゴッホ』として、1955年(私が生まれる1年前)に公開された作品のようです。フィンセント・ファン・ゴッホという本名は知らずとも、ひまわりをモチーフとした作品は有名です。日本では棟方志功さんが「わだばゴッホになる」と目標とした人物として有名です。 私は、ゴッホの作品は記憶の限りでは2回ぐらいしか観ていません。だから、本当にその作品の有り様を理解しているとは思えません。本作品を見て . . . 本文を読む
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黒の狩人

2011年06月22日 19時46分19秒 | ■読む
大沢在昌著、幻冬舎刊 久し振りに大沢さんの作品を読みました。新宿署の組織犯罪対策課の佐江警部補が主人公です。一匹狼で職場から浮ている主人公は、突然署長から呼び出しを受け、ある特殊な任務を言い渡されます。スパイと思しき中国人を相棒として、殺人事件の捜査を命令されました。他には、外務省のノンキャリアの女性。この二人と、相棒となった中国人が、殺人事件の謎に挑んで行きます。 --------------- . . . 本文を読む
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PARASITE DOLLS/DVD

2011年06月21日 19時53分38秒 | ■見る
2004年に劇場公開された日本のアニメ作品です。近未来の日本が舞台で、ブーマと呼ばれるアンドロイドが人間世界に入り込み社会の隅々にまで浸透している。そんな折、ブーマが関係する事件を扱うAD.POLICEという警察組織が作られた。その捜査官バズ=ニクヴェストと相棒でブーマのキンボールが事件に立ち向かいます。 全体が三編の事件から成り立っていますが、前の2つは普通の事件です。3つ目が中々見応えのある作 . . . 本文を読む
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北村薫のミステリびっくり箱

2011年06月20日 20時20分34秒 | ■読む
北村薫著、角川書店刊 知人が、高村薫さんと勘違いして、北村さんの著作を読み通して、「??・・・」。私は、本書以外に北村さんの著作を読んだことがありません。正統派の推理小説が好みではないので・・・。 北村さんは推理小説を心から愛しているようです。なにしろ、本書はそんな北村さんの人生、関心、興味が凝縮されてような作品です。江戸川乱歩の遺産を下に、現代の推理小説作家と、8つのテーマを取り上げ、縁のある方 . . . 本文を読む
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GIA/DVD

2011年06月19日 18時14分57秒 | ■見る
アンジェリーナ・ジョリー主演、1998年公開の映画です。翌年の「17歳のカルテ」でアカデミー助演女優賞とゴールデングローブ賞 助演女優賞を受賞していますが、本作でもゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞しています。 物語は、浮気勝ちの母親の家庭に育った普通の女の子が、悩み多い思春期を過ごし、非常に繊細で不安定な精神の持ち主に成長します。やがて、あることを切っ掛けにモデルとして頭角を現しますが、脆い精 . . . 本文を読む
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プラントハンター

2011年06月18日 22時53分59秒 | ■読む
西畠清順著、徳間書店刊 花宇という花材の卸会社の跡継ぎが、自らの生い立ちと、顧客から求められる要望に沿う植物を探し求める仕事を紹介しています。 1980年生まれの著者は、父親の薦めによって世界を遊び回っていました。家業にほとんど興味もなく、サーフィンに明け暮れる日々。多分、何不自由なく育ったのだと思います。そうして、会社に社員として入社し、父親から人一倍厳しく、職人として鍛えられます。同僚からはや . . . 本文を読む
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アトランティスのこころ/DVD

2011年06月17日 17時25分34秒 | ■見る
スティーヴン・キングの原作を映画化した2001年のアメリカ映画です。キングの作品は余り読んでいませんが、後味が良くなく、だからどうした という感想が多かった。しかし、映画化された作品が多く、著名な「キャリー」、「スタンド・バイ・ミー」、「グリーン・マイル」などなど。そして圧巻は「ミザリー」。怖かったなー。 さて本作は、「スタンド・バイ・ミー」と同傾向のハートウォーミングな作品です。原作を読んでいな . . . 本文を読む
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「人間嫌い」の言い分

2011年06月16日 20時26分20秒 | ■読む
長山靖生著、光文社新書173刊 私は「人間嫌い」を自称しているので、本書を手に取りました。中々の良書です。そもそも「人間嫌い」の根本は、自身の存在に対する疑問に端を発するのではないかと感じています。間違って生まれてきたという感じです。周囲との齟齬を幼い頃から感じている私にとって、人と交わることは、かなりの努力と工夫を必要としています。 周囲の人々を見ると、実に様々なキャラクタの持ち主で、この世は不 . . . 本文を読む
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