読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

神々の山嶺(コミック)

2022年06月30日 08時18分33秒 | ■読む
夢枕獏昨、谷口ジロー画、集英社刊夢枕獏さんの小説を漫画化した作品です。原作を読んだ記憶がうっすらとありますが、定かではありません。 本作は、羽生丈二という男が、生い立に発する山への激情故に、周囲と軋轢を起こしながら、常に一番を目指し生きる姿と、山を中途半端に放り投げカメラマンとして渡世している深町が一瞬交わり、そこで深町が目撃し体験する物語です。 この二人に似ている人物は実在するでしょうが、作 . . . 本文を読む
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ハンナ ~殺人兵器になった少女~ シーズン3

2022年06月27日 11時01分44秒 | ■見る
シリーズの最後の作品です。体制側にとって危険な存在になり得る若者を暗殺する計画を、ハンナとマリッサが阻止しようとする最後の戦いを描いています。困難な局面では、ハンナの優れた頭脳と戦闘能力で、それをマリッサの専門的な能力と判断が支援して、強力な敵に立ち向かいます。 主人公役のエスメ・クリード=マイルズは、少女から大人への移行期を的確に演じています。また、マリッサ役のミレイユ・イーノスと、その父親役 . . . 本文を読む
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おいしい中国 「酸甜苦辣」の大陸

2022年06月25日 12時48分27秒 | ■読む
楊逸著、文藝春秋刊著者は、1964年に中国のハルピンうまれ、1987年(23歳?)に来日。全く日本語ができなかったため、アルバイトをしながら日本語学校で学び、その後、お茶の水女子大学文教育学部地理学専攻で卒業。以降、日本に在住し、小説を執筆するようになった。 2007年(43歳?)に文學界新人賞を受賞し、翌年芥川賞を受賞。ネイティブでない作家が芥川賞を受賞したとマスコミ報道で聞き、かなり驚いた記 . . . 本文を読む
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HOMESTAY (ホームステイ)

2022年06月22日 10時40分35秒 | ■見る
森絵都の小説『カラフル』を原作とした、アマゾンオリジナルの日本映画です。死んでしまった男が、気がついたら他人の身体で生き返ったらしい。手術室で処置が始まろうとすると、突然、身の回りのすべてが停止してしまうが、看護師とおぼしき男(「管理人」)が、「お前は他人の身体で生き返ったのだ。これから言う課題を100日以内に解決すればそのまま生きられるが、そうでなければ・・・。」と宣言する。突然の状況に戸惑う男 . . . 本文を読む
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日教組

2022年06月20日 15時09分56秒 | ■読む
森口朗著、新潮新書刊学校の先生の多くは常識的な方々と思いますが、仕事やプライベートで知り合った方々、びっくり仰天の言動にのけぞった経験が何度もあります。小中学校あるいは高校の先生やOBです。社会に出て仕事を通じ、知らなかったこと、納得できないこと、不条理なことにぶつかり、自分なりに世の中の仕組みやルールを学ぶことで、一人前になって行くのだと思います。しかし、上記の先生方の、常軌を逸した言動の理由を . . . 本文を読む
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ジャック・リーチャー ~正義のアウトロー~シーズン1

2022年06月18日 14時39分12秒 | ■見る
楽しみにしていた、ジャック・リーチャー(下記リンク1つ目)のアマゾンプライム版のドラマです。映画版のトムクルーズとは異なり、本作のリーチャーは筋肉のすごい大男です。Alan Ritchsonという俳優が演じていますが、英語版のウィキペディアに下記4つ目のリンクに情報がありました。本当にごつい感じで、トム・クルーズの映画で印象が固まっていたせいか、はじめは違和感がありましたが、だんだん、原作のリーチ . . . 本文を読む
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おとこのるつぼ

2022年06月16日 09時20分52秒 | ■読む
群ようこ著、新潮社刊群さんのエッセイを初めて読んだのは「じじばばのるつぼ」(2019年)でした。本書は2013年の出版ですが、前者の毒舌と比べ、かなり控え目に「男」の謎の行動と性向について、あーでもない、こーでもないと様々に論じています。同じ人間なのに、男女の差を理解するのは大変に難しい。 拙い経験で言えば、女性が主の職場で一挙手一投足に注意を払いながら、薄氷の2年間を過ごせた自分を褒めてあげた . . . 本文を読む
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ブラッド&ボーン 真拳闘魂

2022年06月14日 09時08分05秒 | ■見る
2009年製作のアメリカのアクション映画です。主人公のボーンは刑務所に収監されている時、ある囚人と知り合い友人になったが、その男は殺されてしまう。その男には妻と子供がいるが、生前に守ることを約束した。出獄してから、その願いを聞き届けるために、町のストリートファイターになることから始めた。 鮮やかな身のこなしが見事で、下記リンクを見ると、主演のマイケル・ジェイ・ホワイトは、様々な格闘技に熟達してい . . . 本文を読む
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日本人はなぜ無宗教なのか

2022年06月12日 13時40分54秒 | ■読む
安満利麿著、ちくま新書刊日本人の多くが無宗教であることに外国の人々は驚きを覚えるようだ。そういう類いのことを聞いて久しい。私自身も信仰は何かと問われれば、「無宗教です」と答えることになる。本書は、その「無宗教」ということが、具体的に何を意味するのかを、歴史的経緯と仏教の変遷を通して解明している。初めは、胡散臭いと感じながら読み進めたが、読了してみれば納得の見解であった。論理に偏らず、現実の日本人の . . . 本文を読む
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ワンダーウォール 劇場版

2022年06月09日 09時03分07秒 | ■見る
2018年にNHK BSプレミアムで放送された作品だそうです。京都にある国立大学(?)の近衛寮という100年以上の歴史を持つ学生寮が、大学の都合で取り壊されることになったが、寮生が10年以上、大学のこの計画を阻止している。主人公は、高校生の時に、この寮を知り、入寮したいという願望から大学に入学し既に三回生。今まで通り、大学と交渉したいのだが、学生部長の交代とともに、大学側が強硬な姿勢に転じた。追い . . . 本文を読む
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そして、バトンは渡された

2022年06月07日 08時52分11秒 | ■読む
瀬尾まいこ著、文藝春秋刊瀬尾さんの著作を初めて読みました。平易で簡素な文章の連なりで、描写も簡潔かつ明瞭。描かれる風景も明瞭です。独特の文体に面くらい半ばまでは戸惑いながら読み進めましたが、次第に引き込まれました。周到に練られた展開が見事で、簡単に予期できる展開と、意表を突かれる展開がない交ぜになった不思議な世界でした。 主人公の少女が、希有な経験を通して、人の生き方の本質に触れていく様は見事と . . . 本文を読む
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囚われた国家

2022年06月04日 12時52分49秒 | ■見る
2019年製作のアメリカのSF映画です。舞台は近未来のアメリカ。エイリアンが地球を占拠し、人類を完全な統制下において地球の地下資源を収奪しています。一度、人間によるテロが発生したものの、犯人達が捕まり、反抗者達は地下に潜伏している模様。その人々が、命を掛けた緻密な計画によって、エイリアンを倒そうとする作品です。 脚本が良く、主演のジョン・グッドマンとヴェラ・ファーミガが成熟した大人を演じています . . . 本文を読む
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影のアメリカ 超大国を動かす見えない勢力

2022年06月01日 09時42分51秒 | ■読む
古森義久著、講談社文庫刊産経新聞の記者として活躍された著者が、1996年に出版した文庫本を講談社文庫で1999年に出版した著作です。アメリカをよく知り米語に堪能な著者が、アメリカの政治を動かしている様々な組織を取り上げて、その組織の概要と活動実態を明らかにし、どのような活動がどのように政治に影響しているのかを冷静に淡々と解説しています。 陰謀論などとは無縁の信頼できる描写で大変参考になりました。 . . . 本文を読む
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