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漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

<29-3向け> 漢検1級 模擬試験問題 その1

2017年12月02日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●今回も5回ぐらいを予定していますが、レベル的にどうでしょか? 今までの模試よりも易化させているつもりですが、漢検29-2本番と同程度か、少しく易しいレベルかと想定しています・・・(その1)に関してはですけど・・・
●第2回以降も早めに開示していきたいと考えておりますが、感想・コメント次第で考えていくところもありますので、積極的なチャレンジをお願いします。
●なお、時間制限はあまり意識せず、まだそれほどの自信のない方は練習・研鑽のつもりでじっくり取り組まれたらどうかと思います。
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<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その1>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.竹簡研究の匯報を発行する  
2.渓流に蛙蛤が鳴いている 
3.細流に蜻蛉の水蠆がいる 
4.古代篆書の一つに鳥籒がある 
5.鳧葵は茆の異称だ 
6.以て丕祉を介す  
7.芸薹から菜種油をとる 
8.幾つかの礬土の塊がある 
9.筆覘に筆先をつける 
10.山色空濛にして已に斂昏なり 
11.淡水に魴鱧が棲息している 
12.馬藺は捩菖蒲(ねじあやめ)の別称である 
13.魚のひれすじのことを鰭条という 
14.芝居小屋の柝声が聞こえる  
15.奚琴は胡琴の源流といわれる 
16.纈草とは鹿の子草の異名である  
17.インドでは仏塔の周りを結界している欄楯がみられる
18.君主から臣下への誓誥の言葉が発せられた  
19.縄文時代の石匕が出土した 
20.羇旅するに儔儻なし 
21.駁毛の馬がいる  
22.笠のに雪は降りそそぐ 
23.芥生から異臭がする  
24.もくめの美しい綾槻
25.人の仲を言いく   
26.百篝とは稲妻の異称である   
27.人の事を悪し様にいうのような奴だ 
28.い騒ぎに巻き込まれた 
29.そろそろ大晦だ 
30.魚肉をしおからにした魚醬を食す

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.唐胡麻の種子をヒマシという 
2.蕗のトウの天麩羅を食す  
3.百骸キュウキョウの中に物有り
4.キュウゼンとして旗下に集まる 
5.樹齢五百年の大樹をヨリシロとして祭る。 
6.静かだったのにヤニに怒り出した 
7.結婚式なのにケナリで来た  
8.ロウコとして抜きがたい決意を示す  
9.大きな古墳のそばにバイチョウがある 
10.金属をロウ付けしてくっつける
11.正倉院御物のバクリョウは有名だ  
12.創業以来二百年続くロウホだ  
13.ロウホの中から人材を発掘する 
14.カレツな戦闘だった   
15.二人の友情にカレツが生じた 
16.分野別のイホウを集める
17.古代のイホウは、身分によってその色が定められていた
18.故人のイホウを偲ぶ  
(国字)
19.コノシロの鮨を食べる  
20.ハバキで鐔元を締める  

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.閉口すること。降参すること。
2.おごりたかぶって分に過ぎること。
3.夜半を過ぎるころ。夜ふけ。
4.才知の鋭さを表さないこと。
5.字句の不要な部分をけずり、不足の部分を補うこと。

<語群>
(ぞうほう、さんしゅう、へんさん、きょういつ、すいだつ、もんじん、らんせき、しんげん )

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )矩歩 ( 2 )邪侈 ( 3 )離合  ( 4 )丹漆 ( 5 )跋扈
春和( 6 ) 箪食( 7 ) 談天( 8 ) 渾金( 9 ) 白首( 10 )

<語群>
( はくぎょく、ゆうあく、ひかん、ちょうりょう、こしょう、ほうへき、ほうりょう、けいめい、きゅうけい、りょうき )

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.人格を完成した完璧な悟りの境地をいう
2.広く恩恵を施し、民衆を苦しみから救うこと
3.貧困の中で勉学に励むこと。
4.互いに遠く離れて会う機会がないこと。
5.厳しい暑さのたとえ
<四字熟語群>
( 軟紅塵中 断薺画粥  流金鑠石 哀毀骨立 博施済衆  参商之隔 円頓止観  経世済民 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.御饌 2.白楊 3.山女 4.樹懶 5.愛蘭
6.山芹菜 7.九面芋 8.紫金牛 9.三毬杖 10.胡銅器 

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.馮河 ― 2.馮る  
イ.3.驕嘶 ― 4.驕ん  
ウ.5.饋詒 ― 6.饋る  
エ.7.説懌 ― 8.懌ぶ 
オ.9.撥乱 ― 10.撥める 

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.仕官 2.斜陽 3.出廬 4.歉歳  5.前略
6.風葬 7.飛檐 8.怒濤 9.寂寞 10.迅瀬

<語群>
( らくさく、ふせん、らくさい、ほんたん、へいきょ、がいろう、かいじゅ、ばくそう、しんき、しゅんう )

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.スウカン甘きを加えず 
2.を破りて円と為す  。
3.ラッシも無い   
4.大山はレキセキを譲らず、江海は小流を辞せず。
5.コンリョウの袖に隠れる 
6.イッチンの黄粱  
7.虎 グウを負う  
8.ソンシを羊となす 
9.クビキを争う 
10.ギョクシ底無きが如し  

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「・・・青酸は毒のもっともア.劇しきものにして、舌に触ふるれば、即時にイ.斃る。その間に時なし。モルヒネ、1.ヒセキは少しく2.カンにして、死にいたるまで少しく時間あり。大黄(だいおう)の下剤の如きは、二、三時間以上を経過するに非ざれば腸に感応することなし。薬剤の性質、相異なるを知るべし。また、草木に施す肥料の如き、これに感ずるおのおの3.キュウカンの別あり。野菜の類は肥料を受けて三日、すなわち青々の色に変ずといえども、樹木は寒中これに施してその効験は翌年の春夏に見るべきのみ。
 いま人心は草木の如く、教育は肥料の如し。この人心に教育を施して、その効験三日に見るべきか。いわく、否なり。三冬の育教、来年の春夏に功を奏するか。いわく、否なり。少年を率いて学に就かしめ、習字・素読よりようやく高きに登り、やや事物の理を解して心事の方向を定むるにいたるまでは、速くして五年、尋常にして七年を要すべし。これを草木の肥料にウ.譬うれば、感応のもっとも遅々たるものというべし。
・・・
 また、戦国の世にはすべて武人多くして、出家の僧侶にいたるまでも4.カンカを事としたるは、叡山・三井寺等の古史に徴して知るべし。社会の公議輿論、すなわち一世の気風は、よく仏門慈善の智識をして、殺人戦闘の悪業をなさしめたるものなり。右はいずれも、人生の智徳を発達せしめ退歩せしめ、また変化せしむるの原因にして、その力はかえって学校の教育に勝るものなり。学育もとより軽々看過すべからずといえども、古今の教育家がエ.漫りに多を予期して、あるいは人の子を学校に入れてこれを育すれば、自由自在に期するところの人物を陶冶し出だすべしと思うが如きは、妄想のはなはなだしきものにして、その妄漫なるは、空気・太陽・土壌の如何を問わず、ただ肥料の一品に依頼して草木の長茂を期するに等しきのみ。
 5.リゲンにいわく、「門前の小僧習わぬ経を読む」と。けだし寺院のかたわらに遊戯する小童輩は、自然に仏法に慣れてその臭気を帯ぶるとの義ならん。すなわち仏の気風に制しらるるものなり。仏の風にあたれば仏に化し、儒の風にあたれば儒に化す。周囲の空気に感じて一般の公議輿論に化せらるるの勢は、これを留めんとしてオ.駐むべからず。いかなる独主独行の士人といえども、この間にひとりするを得ざるは、伝染病の地方にいて、ひとりこれを免かるるの術なきが如し。独立の品行、まことにカ.嘉すべしといえども、おのずからその限りあるものにして、限界を超えて独立せんとするも、人間生々の中にありて決して行わるべきことに非ず。(「徳育如何(福沢諭吉)」

(B)「・・・けだしこの問題たるやベルリンの権謀政治家は6.キカ失うべからずとしてこれを注目し、ロンドンの哲学者は社会学の材料を発見せんと欲してこれを推究し、ニューイングランドの宗教家はわが東洋異教国中にキリスト教の伝播せんことを思うてこれを思慮し、自由をもってアングロサクソン人の特有物となすの学者は、自由の恩恵は蒙古人種にもなお及ぶことを得るや否やと疑惑し、黄人種の朋友をもって任ずる義侠の白人は日本の将来ははたして独立国たるを得るや否やと掛念し、あるいはわが邦在野の政治家は将来を思うてキ.一穂の寒燈、沈思黙坐するものもあらん。あるいは修業のほか余事なく学窓に7.コツザする青年の書生もその机上に微睡を催すときには、忽然としてわが邦の将来を夢みることもあらん。あるいはみずからク.村閭の政治家をもって任じ、威権戸長を凌ぐの8.キョウシンも、その傍輩と炉辺に9.キョザするときには、あまりに現今わが邦変化の不思議に驚き、将来はいかがあらんと相談ずることもあらん。あるいはまた密室にケ.跪き四辺人なきのときにおいて、ひそかにわが邦将来のことをば積誠を凝らして上帝に祈る熱心なるキリスト教徒もあらん。あるいはわが邦の将来を思い、これを思いこれを想うて禁ずるあたわず、コ.万籟寂々天地眠るの10.シンショウにひとり慷慨の熱涙をふるうの愛国者もあらん。(「将来の日本・徳富蘇峰『将来の日本』序 田口卯吉 識」
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<29-3向け 漢検1級 模擬試験問題 その1 標準解答>
(一)
1.かいほう:集報 2.あこう:かじかがえるの類 3.すいたい:やごのこと 4.ちょうちゅう 5.ふき 6.ひし:大きな幸い 7.うんたい・うんだい *アブラナのこと 8.ばんど *酸化アルミニウムのこと。アルミナ。 9.ひってん:水の入った器具。 10.れんこん:黄昏のこと 11.ほうれい:*おしきうお 12.ばりん 13.きじょう 14.たくせい:拍子木の音。 15.けいきん 16.けっそう 17.らんじゅん 18.せいこう 19.せきひ 20.ちゅうとう:なかま。ともがら。
21.ぶちげ (広辞苑)「斑毛・駁毛(ぶちげ)」。 22.ひさし:(漢検2:笠檐(リュウエン)・・・かさのひさし) 23.あくたふ *芥を捨てておく所。ごみため。 24.あやつき 25.放(さ)く:悪口を言って人の仲をさく。 26.ももかがり 27.はいたか・はしたか 28.えら(い) *他に、「豪い寒いな」「人が豪く集まった」等。 29.おおつごもり *「大晦日」が“おおみそか”。大髻(おおたぶさ)の類か・・・。 30.うおびしお 
(二)
1.蓖麻子 2.薹 3.九竅 4.翕然 5.依代・憑代 6.矢庭 *広辞苑では「矢場(やにわ)に」も掲載あり。 7.褻形 :ふだんの服装。平服。 8.牢乎(:かたく、しっかりとして動かない) ✖牢固(:しっかりとして丈夫なこと。「牢固とした城砦・・・」)
「牢乎たる個性を鍛え上げて」〈漱石・吾輩は猫である〉
デジタル大辞泉 牢固:がっしりしていて崩れないさま。「牢固たる建築 
9.陪塚・陪冢 10.鑞 (漢検2)▲鑞接ロウセツ:金属を、はんだなどでくっつけること。鑞付け。 11.曝涼 12.老舗・老鋪 13.壟畝・隴畝 14.苛烈 15.罅裂 16.彙報 17.位袍 18.遺芳 19.鮗 20.鎺
(三)
1.(漢検2)問訊(モンジン):①問いただすこと。類)訊問 ②閉口すること。降参すること。
2.驕溢(キョウイツ)・・・漢検2下つきのみ・・・(「▲驕▲佚・▲驕逸キョウイツ:自分はすぐれていると威張って、勝手気ままに振る舞うこと。「―に流れる」」と間違いやすい!)
驕溢:おごりたかぶって分に過ぎること。
3.闌夕(ランセキ)=夜半を過ぎるころ。夜ふけ。深更。
(漢検2)「③たける。たけなわ。さかり。また、半ばすぎ。おそい。「闌夕」 」
4.蔵鋒(ゾウホウ):(広辞苑)①書法・・・⇔露鋒  ②才知の鋭さを表さないこと。
 *他では、①の書法のことが多い、②は書いてあるものは見当たらないが・・・
5.刪拾(サンシュウ)
(広辞苑)刪補。字句の不要な部分をけずり、不足の部分を補うこと。刪除と補足。刪拾(サンシュウ)。
(参考―漢検2)・・・いじわる問題・・・
刪修(サンシュウ):不要な語句をけずって文章を整えること。「師の遺稿を―する」
類)刪正・刪定
(四)
問1
1.方領 2.放辟 3.悲歓 4.黝堊 5.梁冀
6.景明 7.壺漿 8.雕竜 9.璞玉 10.窮経
問2
1.えんどん 2.さいしゅう 3.だんせい 4.しんしょう 5.しゃくせき
(五)
1.みけ 2.はこやなぎ 3.あけび 4.なまけもの 5.アイルランド
6.なべな 7.やつがしら 8.やぶこうじ 9.さぎちょう 10.さはり
(六)
1.ひょうが 2.かちわた(る) 3.きょうせい 4.さか(ん)*馬が勢いさかんにいななく 5.きい 6.おく(る) *詒(おく)る 7.えつえき 8.よろこ(ぶ) 9.はつらん 10.おさ(める)
(七)
1.解綬 2.晨暉 3.屛居 4.楽歳 5.不宣
6.曝葬 7.峻宇 8.駭浪 9.落索 10.奔湍
(参考)
出廬 屛居
(漢検2)③しりぞく。しりぞける。「屛居」 :(広辞苑)①世を退いて隠居すること。②一室にこもっていること。 ⇔出廬 (⇔隠棲 *過去問)
 (参考)閉居:家に閉じこもっていること。また、そのところ。籠居。  =蟄居
歉歳 楽歳
(漢検2)②穀物が実らない。すくない。「歉歳」「凶歉」
⇔(広辞苑)富歳(フサイ)・豊年 楽歳(ラクサイ):豊作で楽しい歳。豊年。
(漢検2)①みのる。みのり。「稔歳」⇔「歉歳」 ・・・29-1向け模試で出題ずみ。
●前略 ⇔ 不尽、不一、不宣

曝葬  空葬。*漢検2「風葬」のみアリ
峻宇(シュンウ):高い軒。軒の高い家。
高軒:「りっぱな車」という意味だが、文字通り、“高い軒、高い家”(大字源)という意味もある。=飛檐(簷)、飛宇、飛軒

怒濤 駭浪 (漢検2)②みだれる。はげしい。「駭浪」
落索:(広辞苑)①ものさびしいさま。落莫。・・・
=(漢検2)落莫:もの寂しいさま。「―とした人生に嘆息する」類)寂寞(セキバク)
らくさく【落索】《落ちぶれた、物寂しい、の意から》1 酒食の残り物。また、それを飲食すること。「―ヲフルマウ」〈日葡〉2 行事などの後の慰労の宴。 「酒田楽を取り出して、―に呑み掛けうか」〈浄・武士鑑〉 - goo国語辞書
*他の辞典では広辞苑の①の意味が抜けてる・・・
迅瀬 奔湍
飛湍:流れの激しい瀬。はやせ。急流。   
奔湍:勢いの激しい流れ。また、流れのはやい川。早瀬。急流。類)奔流 
 (*両方とも漢検2あり)
 早瀬:・・・急湍・急灘(キュウダン) 迅瀬(ジンライ) ⇒漢検2すべてあり。
 奔湍:はやせ。急流。
(過去記事)飛湍(ヒタン):水の勢いよく流れる瀬。はやせ。急湍。古訓:たき
(八)
1.芻豢:物事の優劣・上下の区別が混同され易い喩え(既出)
2.觚:(漢書)*「破觚為円」=かどだったものを円くし、こみいったものを簡単にする。転じて、酷刑を破り繁雑な規則を刪ること
3.臈次(﨟次・臘次):順序が立たない。乱雑である。だらしない。らっちもない。﨟次も無い:デジタル大辞泉 :秩序や順序がない。たわいもない。だら しない。らちもない。「さしもの大軍も―・くくずれてしまいました」〈谷崎・盲目物語〉 
4.礫石「・・・(続き)その大を成す所以なり(韓詩外伝)」
5.袞竜:竜が縫い取られた天子の礼服。(天子の権威の陰で勝手に振る舞う。
6.一枕 *(漢検四字辞典)小項目「一枕黄粱(イッチンのコウリョウ)」
7.嵎:勢いの盛大な様子。虎が相手に対するのに、山の一角を背にして睨みを利かす事。地方の豪族が、その地に立てこもって勢力の盛んな状態。負嵎:フグウ・グウを負う ・・・転じて、英雄が要害の地に勢力を張るたとえ。
8.蹲鴟:=蹲鴟を悪鳥となす=無学な者を謗る喩え。*蹲鴟は芋(やつがしらとか大芋とか)のこと。
9.頸木(軛・衡) *互いに張り合って勝負を争う。
10.玉卮(=玉の巵)どんな立派なものでも肝心な点が欠けていれば役に立たない。〔韓非子 外儲説〕
(九)
1.砒石 2.寛 3.急緩 4.干戈 5.俚諺 6.奇貨 7.兀坐 8.郷紳 9.踞坐 10.深宵
ア.はげ(しき) イ.たお(る) ウ.たと(う) エ.みだ(り) オ.とど(む) カ.よみ(す) キ.いっすい ク.そんりょ ケ.ひざまず(き) コ.ばんらい

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自分のブログから <27-3向け模試 & 27-2向け模試>の復習③

2017年10月13日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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・当ブログ掲載の全模試、復習完了~やっぱりやってよかった・・・意外に、色々と“深掘り”も出来たし周辺知識も増やすことができた・・・
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・以下、覚書メモ的に・・・極力、漢検2掲載熟語を中心に復習したもの、また、その応用分も少し加味して記事にしておく・・・

●語選択「人の行状、経歴 」・・・きょうじゃく・・・景迹・・・ 

(広辞苑)景迹(キョウジャク):①行状(ぎょうじょう)。行跡(ぎょうせき)。②心底をいぶかしく思うこと。不審。 
                   ③事情の経過について推察すること。推測。
(漢検2)景迹(キョウジャク):①行状。行跡。 ②推察する。おしはかる

*広辞苑、漢検2ともに、「推測」「推察」の類義語にもなりうる説明あり・・・要注意か・・・知らんかった・・・

●故事成語類「権はショウスイなり」・・・称錘・・・「“秤”錘」はダメか・・・

・大字源には「秤錘」はあっても「称錘」は載ってなかったから・・・
 秤錘(ショウスイ):①軽石の名。②(俗)はかりの分銅。
・ネットでも両論あるようでよくわからないが、、
 “〔玉篇〕には「稱錘なり」とある”とある・・・
  *玉篇とは、6世紀中国南北朝のころの字書。南朝梁の顧野王が「説文解字」をもとに字を加え、編纂した字書。543年(大同9年)成立。

・漢検2「秤」の項に、「参考)もと、「稱(称)」の俗字。」とある・・・
・漢検2「称」のところには、旧字「稱」とある。
・だから、やはり「称錘」と書いておいたほうが無難なんだろうな・・・
 (参考)
 Web漢文大系論 語 子罕第九 29
 「・・・新注に引く程子の説として「権は、称錘なり。物を称りて軽重を知る所以の者なり。・・・」

 孟子の離婁章句上17
 「・・・權、稱錘也。稱物輕重、・・・」(權は稱の錘なり。物の輕重を稱るに・・・)

●対・類「擬議」=「躊躇」
(漢検2)擬議(ギギ):①あれこれとよく考えること。 ②ためらうこと。類)躊躇(チュウチョ)
     擬 :意味 「・・・②はかる。おしはかる。「擬議」「擬度

 擬 :中学…ギ 準1…まがい、もどき、はか(る)、なぞら(える)1級…に(る)
(漢検2):擬:ギ 外)なぞら(える)・はか(る)・まがい・もどき  ・・・*漢検2には「に(る)」訓ナシ・・・
     意味:①なぞらえる。まねる。にる。にせる。「擬音」「模擬」 ②はかる。おしはかる。「擬議」「擬度」 ③まがい。もどき。にせ。
 ①「擬(はか)る」訓で出るかも・・・
   擬議 - 擬(なぞら)える、擬(はか)る

 ②ー1 「擬議」=「躊躇」 以外に、 「擬議」=「熟考」なんて類義語もありうる・・・
 ②ー2 「擬度」:はかりかんがえる。おしはかる。 *語選択でありうるかも・・・

(大字源)
「擬議」(広辞苑)①あれかこれかとはかり考えること。熟考すること。 ②。ためらうこと。躊躇。
    (大字源)①考えて議論する。②(俗)決議する。相談する。③ためらう。まごまごする。
「擬度」(広辞苑ナシ)
    (大字源)ギタク:はかりかんがえる。おしはかる。度擬。

 <その他:「擬(なぞら)える、擬(に)る」に対応する熟語>
(漢検2)擬古(ギコ):昔のやり方や風習などをまねて取り入れること。「―的な方法」「―詩」
     擬古文(ギコブン):古い時代の文体や表現などをまねて作った文。・・・
     擬似(ギジ):本物と区別がつかないほどよく似ていること。「宇宙旅行の―体験」 *「疑似」とも書く。・・・
      *広辞苑も「疑似・擬似」・・・「疑」に現行読みにはその種意味ナシだが・・・
     擬製(ギセイ):本物に似せて作ること。また、そのもの。「―豆腐」類)模造・模作
     擬餌鉤・擬餌針(ギジばり):えさの代わりに形や色を似せた擬似餌(ギジえ)をつけた釣りばり。毛ばりの類。
     擬態(ギタイ):①形や状態などを他のものに似せること。
             ②動物が敵から身を守るために、形や色などを周囲の環境に似せること。
(その他)
比擬(ヒギ):他のものとひきくらべること。 「天下の物これに-すべきものなし /西国立志編 正直」
(デジタル大辞泉)比擬:他のものとくらべること。なぞらえること。 「天下の物これに―すべきものなし」〈中村訳・西国立志編〉
(広辞苑)ひきくらべること。なぞらえること。
擬制(ギセイ):法律用語で、性質の異なるものを同一のものとみなして、同じ扱いをすること。窃盗罪で電気を物とみなす類。
        *参考:本来は、なぞらえさだめる意
擬勢(ギセイ):①見せかけの勢い。強がり。「―を張る」類)虚勢 ②動物が敵を威嚇するときにとる姿勢。

●文章題「・・・しかし昔は人の此病を恐るゝこと、ロウを恐れ、癌を恐れ、癩を恐るゝよりも甚だしく・・・」・・・・・・

「癆(通用字の「労」でも間違いではないが・・・)」としておいたけど、どうかな?昔の文だったらそのまま「癆」にしたほうが良さそう・・・

(漢検2)
 癆咳(ロウガイ):肺結核の呼称。肺病。*「労咳」とも書く。・・・とはなってるが、「癆」の書きかえ字が「労」とは書いてないから・・・。

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自分のブログから <27-3向け模試 & 27-2向け模試>の復習②

2017年10月12日 | 模擬試験問題
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★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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・当ブログ掲載の全模試、復習完了~やっぱりやってよかった・・・意外に、色々と“深掘り”も出来たし周辺知識も増やすことができた・・・
・時間があったから、初期の作品のコメント等も見てたら、今や押しも押されもせぬ斯界の第一人者になってる人たちの初参加もあったりして、コメントなんかを読みかえしていたら、とても懐かしかった(^^)ご本人たちの研鑽の賚ではあるけど、当ブログも一役買えたと思うと感無量・・・
・目がボロボロなんで、あとは、体調を整えることに主眼を置いて過ごそうかな・・・
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・以下、覚書メモ的に・・・極力、漢検2掲載熟語を中心に復習したもの、また、その応用分も少し加味して記事にしておく・・・

・文章題「・・・長八は渋江氏の江戸を去る時、墓木キョウしてゐたが・・・」・・・・・・

(漢検2)「把」の下つき:拱把(キョウハ)・刀把(トウハ)
      拱:意味 ①こまぬく。こまねく。腕組みをする。「拱手」「拱拝」 ②かかえる。
           下つき:垂拱(スイキョウ)・拝拱(ハイキョウ)
・これは「墓木已に拱す」の成句を知っていれば容易にできるかもしれないけど、知らなければ何のこっちゃって感じかも・・・

 <デジタル大辞泉>「墓木已に拱す
 墓に植えた木が 一抱えもあるほどの太さに成長している。死後長い年月が経った意に、また、相手を死にぞこないとののしる言葉として用いる。*拱す=一ひろほどの大さになる
 <その他>
 墓木已に拱す:墓に植えた木が既に一抱えもあるほどに生長している。
        ①死んでから長い年月を経ているということ。出典:「春秋左氏伝」
        ②本来ならそうなっているはずだという意味で、相手を長生きをして邪魔な奴だと罵って言う。

・驚いたことに、漢検2にも、熟語「拱把」(ただし、「把」の下つきで・・・)や「拱」の字の意味に「②かかえる。」って出ていたんだ・・・
・ただ、漢検辞典だけでは、ここまで理解が深まらないし、理解しきれないと思う・・・

ー以下、参考ー 
<29-2向け <語選択問題 おさらい+α(上級者用> その3>
拱把(きょうは):樹木などのひと抱え、またはひと握りほどの太さ。
*「拱把の桐梓、人、苟も之を生ぜんと欲すれば、皆之を養ふ所以のものを知る
*拱把(漢検2掲載熟語下つき「拱把(キョウハ)」) *ひと抱え、ひと握りの桐や梓 (孟子)

<漢検1級28-3に向けて <syuusyuu 模擬試験問題その4 >>
(故事成語類) キョウハの桐梓、人、苟も之を生ぜんと欲すれば、皆之を養ふ所以のものを知る

 (注1)「桐梓」は、漢検2は“ドウシ”読みのみ。他は、“ドウシ・トウシ”読み。
 (注2)この故事成語は、少なくとも、
     「孟子曰く、拱把の桐梓も、人苟しくも之を生ぜんと欲せば、皆之を養う所以の者を知る。身に至りては、之を養う所以の者を知らず。豈、身を愛すること桐梓に若かざらんや。思わざるの甚だしきなり、と。」まで読まないと文意は伝わらないと思うが・・・
     (訳例)
      片手で握れる程の桐や梓の木も、人がもし育てようとすれば、皆これらを養う方法を知っている。
      しかし、自分の身のことになると、それを養う方法を知らない。どうして自分の身を愛することが桐梓の木に劣るのであろうか?考えないにも程がある(考えなさすぎである)・・・」 ~ここまで読めば、なかなか含蓄のある成語だと思う~


<その他の故事成語類> -甘井先ず竭き、拱木先ず伐らるー (既出)
・「薫は香を以て自ら焼く」の類)として、
  ・膏燭は明を以て自ら消ゆ
  ・甘井先ず竭き拱木先ず伐らる
  ・鐸(タク)は声を以て自ら毀る
  ・孔雀は羽ゆえ人に捕わる・・・ など

<“かかえる”意味の「拱」関連の音熟語>
 (大字源)
 拱木(キョウボク):①一抱えもある大木。拱樹。 ②墓に植えた木で、年数がたち大きくなったもの。死後歳月の経たことにたとえる。
 拱樹(キョウジュ):拱木①に同じ。
 拱把(キョウハ):拱は、両手で一抱え。把は、片手で一握り。それぞれの太さ。「拱把之桐梓」(孟子)
 拱璧(キョウヘキ):一抱えもあるほどの大きな宝玉。
 拱抱(キョウホウ):両腕で抱きかかえる。また、その大きさ。

<その他既出記事 -桐梓、槁梧->
●漢検2掲載内容
(大見出し)桐(きり) 桐一葉(きりひとは) 桐油(トウユ)
(意  味)①きり。ゴマノハグサ科の落葉高木。「桐梓(トウシ)」「梧桐(ゴトウ)」 ②こと(琴)。「桐糸」
「桐梓(とうし)」:きりとあずさ。ともに良い材木となる。(大字源(とうし・どうし))  良材(字通)
「桐糸(どうし)」:字通(どうし)=琴の絃(いと、つる)。
          大字源・漢字源:掲載なし。
          大漢和は「琴」の説明の文例中にのみあり「桐絲」:「風、桐絲を撼るがし、月明を帯びる」:*桐絲=「桐糸」・・・
 (参考)
 「桐君(とうくん)」:①琴、きりで琴の胴をつくったのでいう。②人名。黄帝のときの薬草を集めたという人
●漢検2掲載内容 「槁梧」・・・「槁」の項目で・・・
 「①かれる。草木がかれる。からす。また、かれ木。「槁梧(コウゴ)」 ②かわく。かわかす。ひからびる。下つき:枯槁(ココウ)
  (大見出し):槁木(コウボク) 槁木死灰(コウボクシカイ)  」

 「槁梧」・・・かれた梧(あおぎり)の木かと思ってた(^^;)もちろん、表面的にはそういう意味なんだろうが・・・

  槁梧:琴の異称。乾いた桐(きり)で作るから云う由。 (荘子の中のことば)

  *まさか、“琴のこと”とかなんとかで「槁梧」を書かせる問題なんて出ないとは思うが・・・“昔、乾いた桐でつくったことから、琴の異称をいう”なんて出題だと、ますますわからんくなるかもしらん・・・
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自分のブログから <27-3向け模試 & 27-2向け模試>の復習①

2017年10月11日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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・<28-2向け模試(上級者用)1~3> & 28-1向け模試1~8>の復習オワリ・・・
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・“サスケ”に感化された・・・やはり、やるべきことはやっておかないと・・・自分のブログの復習はもうオワリにしようと思ったけど、やはり、全部復習すべきだと思い直した・・・やはり限界ギリギリまで自分を追い込でおかないと・・・後で後悔するのも自分だかんな・・・
・あと初期の10模試を残すのみ・・・<27-3向け模試>12作、<27-2向け模試>(補習版5作(漢検準拠・難易度―並―)、<27-2向け模試>(チャレンジャー用)その15~その10の5作、復習完了・・・

・以下、覚書メモ的に・・・極力、漢検2掲載熟語を中心に復習したもの、また、その応用分も少し加味して記事にしておく・・・

(以下は、別に間違ったわけではないけど、間違えやすいものを中心にメモしておく)
●語選択「雑草の生い茂った草むら、荒れ果てた地。」・・・そうらい・・・草萊 ・・・思わず「“叢”萊」なんて浮んだ・・・気をつけよう・・・
●文章題「ロウキョしている我々・・・」・・・〇籠居  ✖陋居 ・・・後者は住まいのこと・・・使い方が違う・・・
●音訓「歇息 ― 歇む」・・・「けっそく-やす(む)」 ・・・「や(む)」だと息をとめて死ぬことになっちゃうデ・・・
 <歇:ケツ、カツ、やす(む)、や(める)、や(む)、つ(きる)、か(れる)>
(漢検2)🈩ケツ ①やめる。やむ。つきる。 ②やすむ。ひとやすみする。 「歇息」・・・
 (大字源)歇息:休む。休息する。休息。休憩。 

 *歇息=休息=休憩 なんて類義語にもなりうるかも・・・

●音訓「鬱紆 ― 紆ぼれる」・・・「うつうーむす(ぼれる)」
(漢検2)下つき:鬱紆(ウツウ)
(大字源)鬱紆(ウツウ):①こころがふさいで楽しまないさま。不平のさま。鬱悒(ウツユウ)。②山道などの曲がりくねったさま。

 *以前、「鬱紆」のもう一つの意味(大字源の②の意味)での記事も書いていた・・・
 「・・・鬱紆(うつう)として 高岫に陟(のぼ)り出没して平原を望む・・・」*鬱紆(うつう):曲がりくねったさま

<紆:ウ、ま(がる)、ま(げる)、めぐ(る)、まと(う)、まつ(わる)、むす(ぼれる)>
 
●類義語「美醜 = 姸蚩
 (漢検2)
 蚩:シ、あなど(る)、おろ(か)、みにく(い)、みだ(れる)
 意味:①あざわらう。あなどる。「蚩笑」 類)嗤(シ) ②おろか。 ③みにくい。「姸蚩(ケンシ)」 ④みだれる。また、みだす。
 下つき:姸蚩(ケンシ)

●音訓「揖譲 ― 揖る」・・・「ゆうじょう ーゆず(る)・へりくだ(る)」・・・
 (漢検2)
  揖譲(ユウジョウ)
  ①うやうやしく両手を前で組み合わせて、会釈をすること。拱手(キョウシュ)の礼をしてへりくだること。
  ②天子が他の者に、平和のうちに天子の位を譲ること。
  *①の場合は「へりくだ(る)」、②の場合が「ゆず(る)」

●音訓「鐫戒 ― 鐫める」 ・・・「せんかい ーいまし(める)」
<鐫:セン、え(る)、ほ(る)、うが(つ)、しりぞ(ける)、いまし(める)>
(漢検2)
 鐫:セン ほ(る)・え(る)・うが(つ)・しりぞ(ける) ・・・漢検2には、「いまし(める)」訓ナシ・・・

 *だから、「鐫戒 ― 鐫める」は出題されないかもしれない・・・寧ろ、漢検2掲載の「鐫黜」のほうが出るかもしれない・・・

 「鐫黜 -鐫ける ・・・ せんちゅつ - しりぞ(ける)」 *ま、こっちは「黜」も“しりぞ(ける)”だから簡単かもね・・・

 (漢検2)意味「・・・③ひき下げる。しりぞける。「鐫黜(センチュツ)」」
 (大字源)鐫黜:官位を下げられること。
  *大字源では“しりぞける”という字義はなく、字義④で“官吏の位を下げる”となっているんだが・・・一応、現行訓では“しりぞ(ける)”しかないか・・・。

 (参考1)
 (漢検2)意味 「・・・④いましめる。忠告を与える。」 *漢検2には訓読み掲載ナシだが意味は書いてある・・・
 *「鐫戒」以外の“鐫(いまし)める”に該当する音熟語
 (大字源)
  鐫喩(センユ):深く教えをさとす。いましめさとす。
  鐫説(センセツ):深く勧め一生懸命さとす。鐫喩。
 (参考2・・・既出記事・・・)
 <鐫:セン、え(る)、ほ(る)、うが(つ)、しりぞ(ける)、いまし(める)> *漢検2「いまし(める)」訓ナシ(意味欄にはあり)
 ・え(る)、ほ(る)、うが(つ):鐫刻、鐫録・・・以下、熟語多数。略。
 ・しりぞ(ける):鐫黜(センチュツ)=位を下げしりぞける、鐫職=職をしりぞける、鐫汰=しりぞけ淘汰する
 ・いまし(める):鐫喩(センユ)=深くすすめ切にさとす=鐫説=深くすすめ切にさとす、鐫戒=いましめさとす

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自分のブログから <28-2向け模試 & 28-1向け模試>の復習③

2017年10月09日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
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・<28-2向け模試(上級者用)1~3> & 28-1向け模試1~8>の復習オワリ・・・
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・以下、覚書メモ的に・・・ブログ模試(28-2向け・28-1向け)で使った漢検2掲載熟語を中心に復習、応用分も少し加味した・・・

縁由、原由、因由
・文章題で「縁由」の書き問題を出題・・・漢検さんの好きな「・・・由」熟語、たしか「因由(インユウ・インユ)」が文章題であった・・・
*一応、気になったので、「・・・由」熟語って、どのくらいあるのか調べたが、広辞苑の逆引きでは「縁由」「原由」「因由」の3熟語ぐらいだった・・・。

洲嶼
・「川の中の小島。川にできた砂地の陸。」の語選択問題・・・ウッカリ、「洲“渚”」と書きそうになったので、念のため・・・「嶼」の字も漢検さん、好きだよねえ・・・「島嶼」とか、よく書き問題で出ていたような・・・
(漢検2)
 洲嶼(シュウショ):川の中の小島。川にできた砂地の陸。  

幢幡(トウハン)と幢幡(ドウバン)
・「一軍の指揮に幢幡を使う」の読み問題・・・.とうはん(*“どうばん”なら仏堂に飾る旗。)
 
(漢検2)幢幡(ドウバン):仏)仏堂に飾るはた。装飾のついた竿(さお)に長い布をたらしたもの。「トウハン」と読めば、のぼりの一種の意。
 下つき:幢幡(トウハン)・(ドウバン)

・ついでに、漢検2に載っていた「意味 ②ひるがえる。「幡然」「幡幡」類)翻 」の“幡幡”の読みと意味を調べておいた・・・
 (大字源)
 幡幡:(ハンパン) :①しきりに翻るさま 同)翩翩(ヘンペン) (詩経・小雅・巷伯)
           ②威厳がなく、軽々しい。(詩経・小雅・賓之初筵)「威儀幡幡」
  *同じ出典でも使っているところで意味が違うようだ・・・
  *ネットでは、 
   ①「捷捷幡幡、謀欲譖言。豈不爾受、既其女遷。」 【捷捷たり幡幡たり】ぺちゃくちゃべらべら 二枚舌
                           【謀りて譖言せんと欲す】謀って悪口言いたがる
                           【豈(あ)に爾(なんじ)を受けざら ん】どうしてお前を真に受ける
                           【既に其れ女(なんじ)遷れり】お前さん、遠の昔に、仲間はずれ。
    とか訳している方がいた・・・一方、向こうの辞典では、
   ②“幡幡”的解释汉典
    往來的樣子。詩經.小雅.巷伯:「捷捷幡幡,謀欲譖言,豈不爾受,既其女遷。」亦作「 翩翩」。
    失去威儀的樣子。詩經.小雅.賓之初筵:「其未醉止,威儀反反,曰既醉止, 威儀幡幡。」
    樹葉翻動的樣子。詩經.小雅.瓠葉:「幡幡瓠葉,采之亨之,君子有酒,酌 言 ...
    使っているところで3種の意味が書いてあったのと、①の「幡幡」は「往來的樣子」のようなので“行ったり来たり”とでも訳すのだろうか・・・。
   ③当ブログでは、「幡幡」のほうは調べてなかったが、
    「・口やかましく騒ぐさま。「番番緝緝、讒言側入」・・・“番番緝緝(ハハシュウシュウ)として讒言側に入る”と読むのか?・・・
     ・緝緝=おしゃべりの声、多言のさま 「緝緝翩翩、謀、人を譖ることを欲す」(詩経・小雅・巷伯)」
    とか掲載済み・・・“ぺちゃぺちゃ喋る”という意味にとらえていたようだが・・・

不佞
・「菲才」の類義語で「不佞」(漢検2掲載)を出題・・・
・「不佞」は、漢検2では下付き熟語で意味説明などはナシだが、
 (ブログ)不佞(フネイ):才能のないこと。また、そのさま。「― な(の)輩 (やから) 」[代]一人称の人代名詞。男性が自分をへりくだっていう語。不才。「 ―は浅草無宿でござる」〈黄・孔子縞〉=ひさい(非才/菲才)

心状と心情、骨立と兀立
・中島敦の「弟子」の文章題で、
 「・・・弾者の荒怠暴恣のシンジョウをこれほど明らかに映し出したものはない。・・・」
 〇心状(広辞苑:心のありさま。) 
 ✖心情(広辞苑:心の中の思い。気持ち。「・・・を察する」)
 「・・・彼は一室に閉じ籠り、静思して喰らわず、もってコツリツするに至った。・・・」
 〇骨立(広辞苑:やせ衰えて骨のあらわれること。) 
 ✖兀立(広辞苑:ぬきんでて高くそびえていること)

*文章、文意をしっかり読めば間違えないと思うけど、よく読まないとウッカリ、知ってるほうの熟語をかいてしまいそうなので注意・・・

● 「利く」と「効く」
・文章題で「・・・容易に父母の顔を見る自由の“キ”かない男であった・・・」 答:利(*「効」は可かどうか疑問)
 としていたが、

(広辞苑)利く・効く
 ①有効にはたらく。活動する。 「気がーく」
 ②ききめがある。効能が現れる。「薬がーく」
 ③可能である。できる。「洗濯がーく」「見晴らしがーく」
 ④(他動詞として、「口を利く」の形で)物をいう。特に他人の世話などの場合に使う。
 *ふつう、①③は「利く」、②は「効く」と書く。
 
 当該文章題は③に当たると思う・・・「利く」が無難・・・“ききめがある。効能が現れる。”意味以外ときは「利く」のほうが良さそうだ・・・。

妍艶 ・・・妍娟はダメか
・書き問題「ケンエンたる美女の舞を観る」 答:妍艶 ・・・妍娟はダメかどうか念の為、熟語がないかどうか調べた・・・
 妍艶:(広辞苑)あでやかで美しいこと
(漢検2)
 娟  :うつくしい。あでやか。しなやか。「娟雅」「娟娟」類)姸(ケン)・・・*だから、「妍娟」てのはあり得ないのかもしれない・・・
 下つき:嬋娟(センエン)・(センケン)・便娟(ベンエン)・(ベンケン)
 *一応、「妍娟」という熟語を探したが、無かった・・・
 *なお、「妍姿艶質」という四字熟語もあるし、これはやはり「妍艶」だけなんだろう・・・

疵厲(シレイ)
・「病気、やまい」の語選択で出題・・・  
・“シレイ”というと「疵“癘”」と書きそうだが、これだと(こういう熟語は探せなかったが)“はやりやまい”や“疫病”みたいになりそうだから✖にされるだろう・・・
(漢検2)「・・・②やまい。病気。「疵厲(シレイ)」
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自分のブログから <28-2向け模試 & 28-1向け模試>の復習②

2017年10月09日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
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・<28-2向け模試(上級者用)1~3> & 28-1向け模試1~8>の復習オワリ・・・
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・以下、覚書メモ的に・・・ブログ模試(28-2向け・28-1向け)で使った漢検2掲載熟語を中心に復習、応用分も少し加味した・・・
冉冉と苒苒
・景色がゼンゼンと移り変わる     冉冉(漸漸)  
・草木がゼンゼンと盛んに茂っている  苒苒        *草、草木などがあると、クサかんむりの「苒」だから分かりやすい・・・

(漢検2)
冉:①しなやか。よわい。 ②進む。ゆっくりと行く。「冉冉」 類)漸
冉冉:①だんだん行き進んでうつりかわるようす。徐々にひたしていくさま。 ②しなやかでやわらかなようす。
*「冉」:冉(しな)やか

苒:①草がしげるさま。「苒苒」 ②のびのびになるさま。「荏苒(ジンゼン)」
  下つき:荏苒(ジンゼン)
*「苒」・・・訓よみナシ
デジタル大辞泉:荏苒 :なすことのないまま歳月 が過ぎるさま。また、物事が延び延びになるさま。「荏苒として今日に至る」「荏苒と日を 送る」「長野にある妻の里に―一週間ほど滞在して」〈長与・竹沢先生と云ふ人〉

・ついでに、「荏」と「苒」と「冉」をそれぞれ調べてみた・・・面白いことがわかった・・・
 荏苒=苒荏=遷延 という類義語が出来うるということがわかった・・・

(漢検2)
荏 :ジン、ニン、え、荏(やわ)らか  *「え」は「荏胡麻(えゴマ)」の古名(広辞苑)。
荏 :意味①え。えごま(荏胡麻)。シソ科の一年草。 ②まめ。そらまめ。「荏菽(ジンシュク)」 ③やわらか。「荏弱」
荏苒:①歳月がいたずらに過ぎていくさま。「―と日を送る」 ②物事がはかどらず延び延びになるさま。
(大字源)
<荏>
荏弱(ジンジャク):やわらかでよわよわしい。怯弱(キョウジャク)。
荏苒・荏染(ジンゼン):①歳月が長引くさま。延び延びになるさま。時がゆるゆる進むさま。②柔らかなさま。
荏菽(ジンシュク):そらまめ。または大豆。
<苒>
苒弱(ゼンジャク):①草の盛んに茂るさま。同)苒若 ②舞うさま。
苒荏(ゼンジン):のびのびになる。遷延。荏苒。
苒苒(ゼンゼン):①草木の多く茂るさま。②弱弱しいさま。しなやかなさま。③時の移り行くさま。④香りの盛んなさま。
<冉>
荏冉(ジンゼン):じわじわと月日がたつさま。
冉冉(ゼンゼン):①だんだん進行するさま ②年月の経過するさま。③しなやかなさま。「柔条紛冉冉」④口の動くにつれて、ひげの揺れるさま。

矜大=傲兀  
・漢検2で、傲兀(ゴウ“ゴツ”)と読んでるから、“ゴウゴツ”で出題したが・・・大字源を始め、「ゴウ“コツ”」と読んでるのも多い・・・
(漢検2)
①たかい。高くつき出たさま。「兀立」類)屹(キツ) ②一心に努力するさま。「兀兀」 人(儿)があたま(一)をつき出している意を表す字。
下つき:傲兀(ゴウゴツ)・突兀(トッコツ)
「兀」から始まる言葉 兀子(ゴシ) 兀兀(コツコツ) 兀立(コツリツ)

(ネット)
傲兀:ガウコツ :たかぶりて屈せざる貌、尊大にかまへる。=傲岸。
   ゴウコツ :おごりたかぶる。尊大で人に屈せず。
大字源:ゴウコツ:おごり高ぶって人に屈しないさま。傲岸。

瀰瀰(ビビ)、濔濔(デイデイ)、瀰散(ビサン)・・・(注意)✖“彌”散 ✖“弥”散 ✖“濔”散・・・
・「河水、瀰瀰たり」音読み:びび:①水の流れるさま ②水の深く満ちるさま ③盛大なさま 
 *サンずいの「瀰」は、“ビ”音しかないのでわかりやすい・・・

<瀰:ビ、み(ちる)、はびこ(る)、ひろ(い)> 
・み(ちる) :瀰漫=水が一面に満ちる
・はびこ(る):弥漫・瀰漫=一面に広がり満ちること。 はびこること。
・ひろ(い) :瀰散=広く散らばること
(漢検2)
 瀰:①みちる。水が満ちあふれるさま。また、はびこる。 ②ひろい。はてしなく広がるさま。「瀰漫」 
 瀰散(ビサン):広がりちること。類)拡散
 瀰漫(ビマン):風潮などが広がりはびこること。「退廃的気分が―する」 「弥漫」とも書く。
(広辞苑)
 瀰散(ビサン):ひろがり散ること。拡散。

瀰散=拡散 ⇔ 収斂 なんて、対・類問題ができそう・・・古い過去問であったような気もするが見つけられなかった・・・当ブログでは1回作成した。

<濔:デイ、ビ、ミ、み(ちる)、おお(い)>
・「デイデイとは、しっとりとした柔らかな様子をいう。」DS書き問題および当模試で出題・・・濔濔(デイデイ)
  (既出記事)
<濔:デイ、ビ、ミ、み(ちる)、おお(い)>
・み(ちる):濔漫(ビマン)=(みちて)はびこる
・おお(い):濔濔(デイデイ・ベイベイ):①衆多なさま、柔らかなさま(「・・・轡(ヒ)を垂るること濔濔(デイデイ )たり(詩経・斉風)」
                     ②流れの長いさま、水流のさま
    (大字源)①数の多いさま。一説に柔らかなさま。「四驪済々、垂轡濔濔」(詩経) ②流れの長いさま。また、水の流れるさま。

(参考)弥(彌) *「彌」は旧字。
・弥(彌)  *「弥}(または「彌」での、“ビサン”熟語は見当たらず・・・漢検2、大字源、広辞苑・・・
 (注)ネット上、中国語関連、および日本でも一部、この種熟語があるようではあるが・・・

・弥漫(ビマン):一面に広がること。転じて、風潮などが広がりはびこること。「拝金主義が―している」 「瀰漫」とも書く。
  *“ビマン”は書きかえアリ・・・
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自分のブログから <28-2向け模試 & 28-1向け模試>の復習① 

2017年10月08日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
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・<28-2向け模試(上級者用)1~3> & 28-1向け模試1~8>の復習も残り3作・・・遡りつつ復習しているので、残ってるのは、28-1向け模試の(その1)~(その3)・・・もうこの辺でやめようかな、初期の作品は難しすぎるし、想定の出題範囲・難度以上のものが多いからな・・・
・でも、まだ1週間あるからなあ・・・
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・以下、覚書メモ的に・・・ブログ模試(28-2向け・28-1向け)で使った漢検2掲載熟語を中心に復習、応用分も少し加味した・・・

慧悟(ケイゴ)
・「知恵があり、さとりのはやいこと。利発。」の語選択で出題・・・
 (漢検2)慧悟(ケイゴ)かしこくて悟りが早いこと。利発。「聡明慧悟(ソウメイケイゴ)」
 (広辞苑):知恵があり、さとりのはやいこと。利発。

・語選択というよりも、(簡単だと思うけど) 利発=慧悟 なんて類義語で出るかも・・・
・余談だが、広辞苑には同音熟語の「警悟」という熟語もあり・・・「警悟」は、漢検2にはナシ。区別しづらいので、漢検2の「慧悟」の方だけ覚えておけばokだろう・・・でも、類義語問題だとしたら、この「警悟」でも〇かも・・・“知恵”とか“さとり”とかの表現が入っていたら「慧悟」と覚えておこう・・・
(参考)警悟(けいご):(広辞苑)さといこと。のみこみの早いこと。かしこいこと。 

喚声・喊声・歓声・感声
・「驚きのカンセイが上がる」の書き問題・・・答:喚声 
・同音熟語で出そうな熟語ではある・・・・念の為・・・
 喚声:さけびごえ。「驚きの・・・が上がる」
 喊声:吶喊の声。ときの声。「・・・をあげて突っ込む」
 歓声:よろこびのあまり叫ぶ声「勝利の・・・をあげる」
 感声:感嘆して発する声。

尋承=嚮導
・類義語問題で出題・・・「尋承」は広辞苑所載・・・
(広辞苑) 尋承(じんじょう):案内すること。また、その人。嚮導。尋所(じんじょ)。

彽回=徙倚
・類義語問題で出題・・・両熟語ともに漢検2にもアリ・・・漢検2には「徙倚」説明ナシ・・・「徙“移”」ではないので注意・・・
(漢検2)
徙:意味:うつる。場所を変える。うつす。「徙倚(シイ)」「徙居」
(大字源)徙倚(シイ):さまよう。たちもとおる。行ったり来たりする。
(その他)徙倚(シイ):徘徊する・うろつく意。また、だらしないさまにも使われる。他例:「独り徙倚して而、彷す」(楚辞) 

*広辞苑には「徙移(しい)」:うつること、移転、移徙(いし)の所載あるも、ここでの語彙とは意味が違うので注意(不正解)! 
*漢検2には「下つき:移徙(イシ)」あり・・・注意・・・

蒻蓆
・「蒻蓆の上に坐す」の音読み問題・・・答:蒻蓆(ジャクセキ)・・・“蒟蒻(コンニャク)” の“ニャク”読みはダメか、調べた・・・
(漢検2)
「①ガマ(蒲)のめ(芽)。 ②むしろ。ガマで編んだむしろ。「蒻蓆(ジャクセキ)」 ③「蒟蒻(コンニャク)」に用いられる字。」

<蒻:ジャク・ニャク がまのめ・むしろ (大字源:ジャク(漢音)ニャク(呉音))>
(過去記事)
<蒟蒻の「蒻」:ジャク、ニャク、がまのめ、むしろ>
・がまのめ、むしろ:蒻席(ジャクセキ):わかい蒲で作った敷物、むしろ。  蒻阿(ジャクア):蒻席のくま
・蒻頭(ジャクトウ):草の名、こんにゃくの異称、こんにゃく
・旃蒻(センジャク):しきもの(毛織物と蒲の織物 *「蒻」は蒲の織物)

***“ニャクセキ”読みは見つからなかった・・・ついでに、蒟蒻の「蒟」のほうも調べた・・・

<蒟:コン・ク 訓ナシ  (大字源:ク(漢・呉音)コン(慣用音))>
(漢検2)意味:「蒟蒻(クジャク)(こんにゃく)」に用いられる字。
〈蒟醬(キンマ)〉〈蒟醬〉塗(キンマぬり) 蒟蒻(コンニャク) 蒟蒻で石垣を築く(コンニャクでいしがきをきずく)
*漢検2で、「蒟蒻(クジャク)(こんにゃく)」と掲載しているが、“こんにゃく”は訓読みじゃないよね・・・大見出しのほうは“コンニャク”ってなってるし・・・
*面白いのは、蒟蒻・・・コンニャク読みでもクジャク読みでもいいんだ・・・
*また、熟字・当て字の〈蒟醬(キンマ)>・・・音読み熟語だと、“クショウ”読みがある・・・
(大字源)
(蒟)
「蒟醬(クショウ)」は、きんま。・・・同)枸醬(クショウ)
蒟蒻:🈩クジャク:蒟醬(クショウ・きんま)と蒻草(蓮根の類)🈔コンニャク・クジャク:さといもの類の多年草。・・・・
(蒻)
 蒲の敷物「蒻蓆(ジャクセキ)」。「蒟蒻(クジャク)」は、蒟醬(クショウ)と蒻草。また、こんにゃく。
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自分のブログから <28-3向け模試>の復習 

2017年10月07日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・本日の記事、午前中にはできたのに、コピーして新規投稿画面に移って貼り付けようとしたら、全部消えてたあ~(ーー)とても不愉快・・・だから、ちょっと説明不足のところがあるかも・・・また、見おとした原案があるかも・・・
・原稿が消えたショックでちょっと休んでて、S+さんのブログを見たら、29-1の合格者数なんかがわかったんだ・・・まだ60人強の合格者が出てるんだ・・・28-1並みだったってことか・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・以下、覚書メモ的に・・・ブログ模試(28-3向け)で使った漢検2掲載熟語を中心に復習、応用分も少し加味した・・・

<余談:「寛坐」>いきなり余談だけど・・・
・文章題で「・・・古ローマ人のごとく屁を7.カンカせず・・・」・・・答は、「寛仮」(*「看過」でも良さそうだが、原文は「寛仮」。)
・一応調べたが、どうにも区別が難しそう・・・
 寛仮:(広辞苑)寛大に扱って容赦すること。大目に見ること。
 看過:(広辞苑)①大したことはないとして見逃すこと。大目に見ること。②見すごすこと。見おとすこと。
 *①で、ほぼ同じ意味でOKだと思う・・・
・ところで、「寛」で漢検2を調べていたら、「寛坐」って熟語があった・・・てっきり、「穏座」(⇔「宴座」)とかの関連熟語かなと思ったら、全然違った・・・
・手元の国語辞典、漢和辞典には無く、ネットでみたら、「胡座(あぐら・コザ)」で、
 「・・・元々は「安座(あんざ)」と呼ばれおり、また「寛座(かんざ)」「胡床(こしょう)」「半跏趺座( はんかふざ)」などとも呼ばれていました」ってのが見つかった・・・坐法の用語だったようだ・・・こんなの、漢検2に載せてるんだもんなあ・・・「胡座」=「寛座」とかってなるのか?

轟酔
・「微醺」の対義語で「轟酔」を出題・・・(漢検2)「・・・②おおいに。むやみに。「轟酔」」
(大字源)
 轟酔:ひどく酔いつぶれる。狂酔。
 *ついでに、「轟」のところを見ていたら、「轟笑:大声で笑う。哄笑。」てのを発見・・・哄笑=轟笑なんて類義語・同義語ができるな・・・
 *なお、「豪」でも同様の意味の熟語があるかと思ったら、大字源ではなかった・・・

氓俗
・「萌隷」の類義語で「氓俗」を出題・・・
 (漢検2)氓:意味 :たみ。移住民。庶民。「氓俗」「民氓」 下つき:蒼氓(ソウボウ)・民氓(ミンボウ)・流氓(リュウボウ)
・勿論、これ、類義語で理解しておいても良いのだが、「氓俗」には、もう一つの意味がある・・・
(大字源)
 氓俗①民の習わし。人民の風俗。民俗。 ②たみくさ。人民。 (参考)氓黎:素朴な民。また、人民。同)萌隷

・こっちの①の意味で、語選択問題になりうるかも・・・
(参考)
 「萌隷」・・・漢検2は、読みも意味もナシ・・・意味③の“たみ”のところに掲載。
 「萌隷(ボウレイ)」:(大字源)人民、庶民 *“隷”は「従属者」の意味。 
  萌隷=萌黎=氓黎・・・・この“黎”は「衆」の意味。 *衆(おお)い *黎(もろもろ)

頡滑
・「錯乱」の類義語で、「頡滑(けつかつ・けつこつ)」を出題・・・(漢検2)頡:・・・③入り乱れる。まがりくねる。「頡滑」・・・)
(大字源)
 頡滑(ケツコツ・ケツカツ):①入り乱れるさま ②でたらめなさま 
・漢検2は読みを振っていないけど、類義語としてではなく、これも語選択候補ではあるかも・・・

硯北(研北) 
・「梧右」の類義語で「硯北(研北)」を出題・・・
 (漢検2)意味:すずり。墨をする道具。「硯池」「硯北」・・・
      硯北(ケンポク):手紙のあて名の脇(わき)に添えて敬意を表す語。「おそば」の意。類)机下・座下 
      *南向きに机に座ると、人は机上のすずりの北に位置することから。「研北」とも書く。
 だから、 「机下・座下」ぐらいの類義語はありうるかも・・・
 なお、間違っても「硯“墨”」と書かないように(^^)・・・復習してて、思わず書きそうになったった・・・

鉤距
・「かぎで引っかけて引き出すように内情を巧みに探り出す」語選択で出題・・・(漢検2)鉤:「・・・②かける。ひっかける。「鉤距」「鉤索」」
・漢検2掲載のもう一つの熟語「鉤索」のほうが出題しやすそうなので、両方の熟語を下記しておく・・・漢検2には意味説明ナシ・・・
 鉤距(コウキョ):かぎで引っかけて引き出すように、内情を巧みに探り出す。(大字源)
 鉤索(コウサク):①隠れたものを引き出し求める ②金属製のかぎ (大字源)

刳磔
・「体を切り裂くという、残酷なコタクの刑罰が実施された」という書き問題を出題・・・ 
 (漢検2)①はりつけ。柱にしばりつけ、槍(やり)で突き殺す刑。「磔刑」 ②さく。体を引き裂く刑罰。
  下つき:刳磔(コタク)・車磔(シャタク)
・問題は間違いではないが、似たような熟語に「辜磔(コタク)」がある・・・漢検2ではこの熟語は掲載されていないので出ないとは思うが、念のため、両熟語の違いを書いておく・・・でもわかりづらいと思う・・・

 刳磔(コタク):体をきりさく
 辜磔(コタク):罪人を八つ裂きの刑に処する、体を八つ裂きにする刑罰(大字源)、はりつけにする(漢字源)

艤楫
・「かいを揃えて船出の用意をする」語選択問題で出題・・・
・漢検2では、「艤」のところでは「艤舟(ギシュウ):船を出す準備をすること。船出の用意。ふなよそい。」、「楫」のところで、下つきで、「艤楫(ギシュウ)」(意味説明ナシ)とある・・・
・同音なので、意味の違いをよく理解しておいたほうが良いかもしれない・・・
 
 艤楫(ギシュウ):(大字源)かいを揃えて船出の用意をする(=艤棹(ギトウ)) 
 艤舟(ギシュウ):出船の用意をする (漢字源) 大字源は「船を整備して岸に向かうこと。ふなよそおい。」

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自分のブログから <29-2向け模試 & 29-1向け模試>の復習② 

2017年10月06日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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・以下、覚書メモ的に・・・今度は、ブログ模試で使った漢検2掲載熟語を中心に・・・

啓緘(ケイカン):「開封」の類義語問題で出題・・・類義語ぐらいしか使い道ないだろ。*封を開く。●開封。啓緘。 ・・・
(漢検2):下つき 開緘(カイカン)・啓緘(ケイカン)・封緘(フウカン)・瑶緘(ヨウカン)
 *ついでに・・・、今回の模試では使わなかった掲載熟語「瑶緘(ヨウカン)」・・・
 *過去の模試では、
  ・対・類:「朶雲」の類義語で・・・ 瑶函(瑶緘・瑶簡)
  ・語選択「他人の手紙をうやまっていう言葉」で・・・ 瑶緘(瑶函、瑶簡)

牢籠(ロウロウ):語選択問題「苦境に立つこと。行きづまり悩むこと」で出題・・・「牢籠」には他の意味もあるので注意!
(漢検2)牢籠(ロウロウ):①人前に出るのを拒み、引きこもること。
              ②ことば巧みに言いくるめること。術中にはめること。
              ③苦境に立つこと。行きづまり悩むこと。
(他辞典)
 ①ひとまとめにすること 
 ②他人を自分の術中にまるめこむこと 
 ③牢屋におしこめること 
 ④苦しみこまること。困迫すること。落魄。「人民・・・として貴賤安きことなし」

劬力(クリョク):「懈怠」の対義語で出題
 (漢検2)つかれる。苦労する。「劬劬」「劬力」・・・*「劬力」は熟語のみ掲載、意味説明ナシ・・・。
   劬劬(クク):いそがしく苦労するようす。せっせと働くようす。
   劬労(クロウ):苦労して働くこと。ほねおり疲れること。つかれきること。「母子―す」
 *(過去問)懈怠⇔勤恪:つとめつつしむ。勤勉でまじめ。 ≒拮据
 *大字源
  劬勤(クキン):ほねおりつとめる。
  ●劬力(クリョク):骨折り働くこと。

擠抑(セイヨク):「誘掖」の対義語で出題するも、ちょっと対義語になるかどうかは微妙・・・「提撕」の対義語となるかどうかも微妙・・・。
(漢検2)
 「擠」:意味 ①おす。おしのける。おとしいれる。「擠陥」「擠排」 ●「擠抑」 ②くじく。折る。
 下つき:排擠(ハイセイ)
  擠排(セイハイ):おしのけること。おしだすこと。また、おしひらくこと。
  擠陥(セイカン):(大字源)おとしいれる。人を罪に陥れる。
  擠排(セイハイ):(大字源)おしのける。おしおとす。また、おしひらく。
  擠抑(セイヨク):(大字源)人を陥れ昇進を妨げる  ⇔ 〇誘掖  △提撕  になるか? *語選択問題にもなりうる・・・

叡哲(エイテツ):語選択問題「知深く道理に明らかなこと」(広辞苑)で出題・・・ 
 (漢検2)は、この熟語の掲載ナシ・・・同音の「穎哲」はアリ・・・
 (漢検2)意味:・・・「②すぐれている。さとい。かしこい。「穎悟」「穎才」「穎哲」:人並み以上にすぐれて賢いこと、また、その人。」
 *広辞苑では「叡哲」と「英哲・穎哲」は別建てになっている ので、意味が少し異なるようだ。漢検2ではこの違いはちょっと不明。
 「英哲・穎哲」:(広辞苑)すぐれてさとくかしこいこと。英俊。

寛厚(カンコウ):「苛切(カセツ):はなはだ厳しい。むごたらしい。」の対義語で出題・・・
(漢検2大見出し)心がひろく、おだやかなこと。寛大と温厚。 (大字源)心がゆったりしていて温厚なこと。 
(参考)「寛宏」:(広辞苑)心のひろいこと。
 *語選択問題としても考えられる・・・
 
牢稟(ろうひん・ろうりん):・・・「扶持米」の類義語で出題・・・
(漢検2)下つき熟語「牢稟(ロウヒン)・(ロウリン)」*意味説明ナシ。(大字源)牢稟:扶持米。*大字源は「ロウリン」読みのみ。

餔啜(ほせつ):語選択「職務を果たさないで俸給をむさぼるたとえ。」で出題・・・
(漢検2)③くう。くらう。食べる。「餔啜(ホセツ)」・・・意味説明ナシ・・・
(大字源)「餔啜・餔歠(ホセツ)」①食べたりすすったりする。飲食。②職務を果たさないで俸給をむさぼるたとえ。(孟子・離婁上)

芙渠(フキョ):「蓮荷」の類義語で出題・・・
(漢検2)「芙」:意味:はす(蓮)。はちす。スイレン科の多年草。「芙渠(フキョ)」「芙蓉(フヨウ)」
(大字源)ハスのこと。芙蓉。 蓮荷(レンカ) 蓮華・蓮華(レンゲ)
 *他に「夫渠(フキョ)」(大字源)もあるので、「夫渠」でも〇になるかもしれないが、漢検2には「芙渠」しか掲載ないので、どうなるかは不明。なお、“ハス”を意味する熟語は他に、荷渠(カキョ)・渠荷(キョカ)もある。

浹洽(ショウコウ)語選択「互いにうちとけること、やわらいでむつまじい状態になること」で出題・・・
(漢検2)
 浹洽(ショウコウ):①すみずみまで、広くゆきわたること。 ②互いにうちとけること。やわらいでむつまじい状態になること。
 *意味①の場合もあるので注意・・・。

温石(オンジャク):語選択「衣服がみすぼらしい人をあざけっていう語。」で出題・・・。
(漢検2)温石(オンジャク)
     ①あたためた軽石などを布に包んでふところに入れ、体をあたためるもの。季)冬
     ②①をぼろで包んだことから、衣服がみすぼらしい人をあざけっていう語
 (比較:漢検2)
  糞掃衣(フンゾウエ):僧の衣のこと。 糞や塵(ちり)のように捨てられた布を洗ってつくろい、衣を作ったことから。

郛郭(フカク):語選択「城の外囲い。外城。」で出題・・・
 漢検2掲載熟語。「郛」意味:くるわ。城の外囲い。「郛郭」 *意味の説明ナシ・・・
(大字源)①城の外囲い。外城。 ②防壁。また、防ぎ保つことのたとえ。

贍賑(センシン):語選択「物を与えて救うこと。」(大字源)で出題・・・
(漢検2)下つき:殷賑(インシン)・贍賑(センシン)・・・意味説明ナシ・・・
     下つき:賑贍(シンセン)・富贍(フセン)・・・意味説明ナシ・・・
 *漢検2には、「贍賑」「賑贍」ともにアリ・・・要注意か・・・

升平・昇平(・昌平)(ショウヘイ):語選択「国運が盛んで世の中が平和に治まっていること。」で出題・・・
 *漢検2熟語は「升平・昇平」
 *広辞苑では、「昇平・升平・昌平」
 (比較参考) ✕承平:(広辞苑)代々太平が続くこと。 (漢検2大見出し)平和な世が長く続くこと。

胤嗣(インシ):書き問題「インシの誕生を待ちわびていた。」で出題・・・今から考えると、この設問だけだと「胤子」でも〇となるか・・・
(漢検2):意味:①たね。血すじ。子孫。「胤裔(インエイ)」 ②あとを継ぐ。「胤嗣
(参考:大字源)
 胤裔:ちすじ。子孫。後裔。
 胤嗣:あととり。あとつぎ。
 胤子:跡継ぎの子。嗣子。また、子孫。胤胄。
 胤胄:胤子に同じ。
 *「胤嗣」は、“あととり。あとつぎ。”、「胤子」は、“跡継ぎの子。嗣子。(また、子孫。胤胄。)”となっているので、子どもかそうでないかで区別する必要がある・・・もし、書き問題で出たとしたらだけど・・・。

索隠(サクイン):語選択「かくれた道理(事理)を探し求める」で出題・・・
 *広辞苑・漢検2ともにあり。 「索引」とは違うから注意(^^)
(漢検2)下つき:索隠(サクイン)・雪隠(セッチン)・惻隠(ソクイン)・退隠(タイイン)・幽隠(ユウイン)

雲霄(ウンショウ):語選択「雲のある空。転じて、高い地位のたとえ。」で出題・・・
(漢検2)下つき:雲霄(ウンショウ)・層霄(ソウショウ)

蹂践(ジュウセン):語選択「人の権利や体面をおかすこと。ふみにじる。」で出題・・・
(漢検2)下つき:雑蹂(ザツジュウ)・践蹂(センジュウ)・・・意味説明ナシ・・・
(大辞典)蹂践=践蹂) 類)蹂躙(ジュウリン) 
*漢検2は「践蹂」だが、“逆さま熟語”で「蹂践」・・・ありうること・・・

演義(エンギ):語選択「事実をわかりやすく説明すること。また、その記述。」で出題・・・
 *「衍義(エンギ)」と混同・混乱しやすいので注意する・・・
(漢検2)
 演義(エンギ):①事実をわかりやすく説明すること。また、その記述。
           ②中国、元・明代に盛んだった通俗的な歴史小説。「三国志―」
 衍義(エンギ):意味をおし広めて詳しく説明すること。また、その説明されたもの。
 *どちらかといえば、後者の「衍義」のほうが出題されやすい気がするが・・・
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自分のブログから <29-2向け模試 & 29-1向け模試>の復習① 

2017年10月06日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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・自分の作った<29-2向け模試1~7>&<29-1向け模試1~5>復習オワリ・・・
・やっぱり復習は大事だなあ・・・出来なかったもの、間違ってたものなども散見されたけど、色々と発見があったり、再確認したりできたものもあった・・・こんな感じだと、さらに遡って自分の模試をおさらいしたほうが良いかもしれない・・・

・以下、覚書メモ的に・・・まあ、みなさんも大体似たようなところを迷ったり間違ったりしているだろうから、役にたつかも・・・

●「畚」(5画目) 「簒」(14画目) 「纂」(14画目)・・・横棒から出るのか出ないのかいつも迷う・・・「漢字の書き方」なんかみると、やっぱり出ていないな・・・気をつけないと・・・でも、漢字の書き方でも「纂」は、「糸」部分の4画目がハネてたり全体の14画目がちょっと出たりしてるように見えるけどなあ・・・

●故事成語問題「父にソウシあれば、すなわち身、不義に陥らず」 ・・・答:争子(諍子も可か)・・・「“爭”子」でもokかどうか調べたけど、何のことはない、「爭」は「争」の旧字だった・・・全然問題ナシ・・・

●「迂拙」・・・29-1本番文章題で出た書き問題・・・なんと、この熟語、2回も出してた・・・直近の<29-1向け模試>と<漢検1級 27-③に向けて その26  文章題訓練⑥>の中で・・・こういうのがあるから、やっぱり遡って復習しておかないとなあ・・・ホントは以前たくさん作った文章題だけの問題も復習したほうが良いのだが、もう、そこまでの余裕はなさそうだなあ・・・

●故事成語問題「鷦鷯森林に巣くうも一枝に過ぎず、エンソ河に飲むも満腹に過ぎず」 答え:偃鼠 *大字源では「・・・同)鼴鼠」となってるが、 「鼴鼠」でも〇になるのかな???・・・これはわからん・・・原文の「偃鼠」にしておいたほうが無難だな・・・

●書き問題「首が5.ククりたくなる 」 答: ・・・これ、「括り」でもOKかも・・・
 *広辞苑で「括る:・・・広辞苑③(首を)しめて死ぬ 」  とあるからOKだと思う。・・・漢検2の「括」にはそこまでの意味説明はないが・・・
 縊:イ、くび(る)、くび(れる)、くく(る)

●音訓読み
・孱鈍 - 孱る    せんどん - おと(る)    *孱弱(せんじゃく) ー 孱(よわ)い 
・舛駁 - 舛じる   せんばく - いりま(じる)  ✖ま(じる) *「駁」のほうなら、「駁(ま)じる」

 *孱鈍:(大字源)劣っていて鈍い。. 
 *舛駁:入り交じって統一がない。
 孱:セン、サン、よわ(い)、おと(る)
 舛:セン、そむ(く)、あやま(る)、いりま(じる)
 駁:バク、ハク、まだら、ぶち、なじ(る)、ま(じる) 

・葷腥 - 葷い   くんせい ー くさ(い) *なまぐさいもの。臭い野菜と生臭い肉。*葷(くさ・い、なまぐさ) *腥(なまぐさ)い。
・圉禁 - 圉ぐ   ぎょきん ー ふせ(ぐ) *ふせぎとめる ✖ふさ(ぐ)
・澳溟 - 澳い   おうめい ー ふか(い)  *ふかくてくらい意。ふかい意の場合「オウ」音。✖おくぶか(い)
・蟄伏 - 蟄もる  ちっぷく ー とじこ(もる) ✖こ(もる)
・婬逸 - 婬れる  いんいつ - たわむ(れる) ✖みだ(れる) *「婬(みだ)ら」はあるが、意味が異なってしまう・・・
・扛轎 - 扛ぐ   こうきょう ー かつ(ぐ)  🔺「扛(あ)ぐ」とも読めないことはないが〇になるかどうか不明・・・

・詼笑 ー 詼ける、詼れる、詼る

 *「詼笑(カイショウ)」 ー 詼(おど)ける、詼(たわむ)れる、詼(あざけ)る *但し、漢検2には「(あざけ)る」訓の掲載はナシ・・・。
 *漢検2にも熟語掲載アリ・・・「意味:たわむれる。おどける。あざける。からかう。」の熟語として・・・
 *「詼笑」には複数の意味があるので、上記のような訓読み分けが必要・・・ちょっと厄介なケース・熟語。
 *「おど(ける)」と「あざけ(る)」は送り仮名に注意して訓読みする要あり。「この「詼笑」は読み分けは難しすぎるから出ないだろう(^^)」と模試では書いたけど、もしかしたら、前二者の読み・・・とくに、“(おど)ける”では出るかもしれない・・・

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漢検1級 29-2向け模擬試験問題 その7(完) 

2017年09月03日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●<29-2向け模試>(その7)を配信します。今回が今季の最終回です。予定より2模試ほど多く作成となりましたが、これで、なんと、模試作成も計60作となりました(笑)初期の作に比較したら、だいぶ“慣れて”?“狎れて”?きたと思いますが、如何でしょうか(笑)
●現時点での実力等の確認にご利用ください・・・。
●なお、今回の<その7>の想定得点範囲は、事前に予告していたとおり147~183ぐらいです。前回(その6)とほぼ同様のレベルだと思います。(想定範囲の下限は相当“甘く”見ていますので、本番の29-1で160点前後が取れている人は、本模試でも160超は十分見込めるレベルの問題だと思います・・・なお、上限の183点も相当“甘く”みているので、高得点者で実力のある方は、それ以上の点数は十分取れると思います・・・。さて、どうでしょうか・・・。)

<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その7>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.詆訐の民、有ると雖も依らず  
2.辜磔の刑に処せられた    
3.近年、癰腫に悩まされることが多い 
4.車が偈偈と疾駆する   
5.罕旗はためく中、整斉と行進す 
6.偐書であることが露見した 
7.狡譎にして算多し  
8.執拗な推鞫にあった 
9.朝猿甍棟に響き夜水帷薄に声す 
10.窮巷に起ち、棘矜を奮う 
11.臣下の佞諂を嫌悪した 
12.訖糴により他国を苦しめる  
13.兜牟で頭頂を防御する  
14.楡莢相催し数知れず   
15.燬炎に儷無し 
16.断簡を思い切って屑播す  
17.孱羸の身ながら諫言す  
18.怛焉として内疚す 
19.日月、梭投急なり 
20.思いがけなく梳裹に出遭う 
21.の初めを慎む  
22.人の事を悪し様にってはいけない 
23.陳腐で、しかもびた作品だ  
24.愛用のを手入れする 
25.ほどの大きさだった 
26.人の願望が神話をんだ 
27.我れ決起して飛んで楡枋にく 
28.聞きて喜ぶ  
29.の木は落葉高木だ 
30.我孫子から東京までは三十粁だ 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.この試合は絶対取りコボせない 
2.今年は干支ではヒノトトリの年だ  
3.壁の仕上げにコウデイを用いる 
4.この桶のタガは緩んでいる 
5.シャカムニは仏教の開祖だ  
6.ギョコウは接着剤などに使用される 
7.小川のセンセンたる水の音が聞こえる
8.関関ショキュウの夫婦仲だ 
9.タケヒゴで模型をつくる   
10.暮れナズむ逢魔が時だ   
11.コワク的な所作が艶めかしい 
12.青銅器のトウテツ文に見入る 
13.テイガクの情をまっとうする 
14.古代中国の異民族統治のキビ政策は有名だ 
15.キビたる朝の光が差し込んでくる  
16.洪水で水がく  
17.物の怪がく  
18.餅をく    
19.ホロを靡かせて駆ける 
20.駅伝のタスキ渡しが途切れた 

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.すきにつけこむ。ちょうどよい機会をうまく利用する。 
2.耳ががんがん鳴ること。みみなり。
3.かがり火。
4.扶持米。
5.すぐれて美しいこと。美を一身にあつめること。
<語群>
(じろう、りょうしゅう、ろうひん、れいか、しょうび、りょうしょく、じょうきん、かげき)

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )博帯 ( 2 )画塗 ( 3 )斥鹵 ( 4 )大悟 ( 5 )跋扈
簇酒( 6 ) 炊金( 7 ) 篳路 ( 8 ) 薤露( 9 )鴛鴦( 10 )
<語群>
(せんぎょく、こうり、こうせき、らんる、こうけい、ひよう、ほうい、こうぜん、すいはん、かんい)

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.常道に従わない英雄のたとえ。
2.貧者や卑しい人の着物
3.自分の才能を言うときの謙譲語
4.弱い者を軽んじてあなどり、強い者にはおそれへつらうこと
5.兄弟の深い情愛のこと。
<四字熟語群>
( 魴魚赬尾 鴒原之情 欺軟怕硬 泛駕之馬 抜山蓋世 短褐穿結 縫衣浅帯 襪線之才 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.山茶 2.烏臼 3.淋滲 4.雅典 5.稲架
6.蕃瓜樹 7.鼠麴草 8.威内斯 9.四照花 10.馬蹄草

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.牟知 - 2.牟る  
イ.3.孺弱 - 4.孺い  
ウ.5.熹炙 - 6.熹る  
エ.7.韜世 - 8.韜む  
オ.9.迸走 - 10.迸る  

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.猜疑 2.沈厚 3.絶巓 4.丕緒 5.闃寂
6.崟巌 7.頭注 8.仙蹕 9.居諸 10.原典
<語群>
(へいけい、しんぴょう、らんぽん、けいそう、がくろく、ろぼ、けんどう、こうしゅん、ごうとう、たいきゅう)

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.エンシンは近隣に如かず  
2.民、ソランの情を懐けば、七歳蝗損に遇う 
3.グンシツ、褌中に処(お)る 
4.明日はエンブの塵ともならばなれ 
5.比近説ばざればシュウエンを務むる無かれ 
6.ウエンの卵毀らずして、後に鳳凰集まる
7.二卵を以てカンジョウの将軍を棄つ 
8.キケンを被って稚児を威す 
9.利の在る所、皆、ホンショたり
10.餌兵は食らうなかれ、キシは遏むるなかれ 

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「・・・楊は、その虱ののろくさい歩みを眺めながら、こんな虫の世界はどんなだろうと思った。自分が二足か三足で行ける所も、虱には一時間もかからなければ、歩けない。しかもその歩きまわる所が、せいぜい寝床の上だけである。自分も虱に生れたら、さぞ退屈だった事であろう。……
 そんな事を漫然と考えている中に、楊の意識は次第に1.オボロげになって来た。勿論夢ではない。そうかと云ってまた、現うつつでもない。ただ、妙に恍惚たる心もちの底へ、沈むともなく沈んで行くのである。それがやがて、はっと眼がさめたような気に帰ったと思うと、いつか楊の魂はあの虱の体へはいって、汗臭い寝床の上を、2.ゼンゼンゼンとして歩いている。楊は余りに事が意外なので、思わず茫然と立ちすくんだ。が、彼を驚かしたのは、独りそればかりではない。――
 彼の行く手には、一座の高い山があった。それがまた自ずからな円みを暖く抱いて、眼のとどかない上の方から、眼の先の寝床の上まで、大きな3.ショウニュウセキのように垂れ下っている。その寝床についている部分は、中に火気を蔵しているかと思うほど、うす赤いア.柘榴の実の形を造っているが、そこを除いては、山一円、どこを見ても白くない所はない。その白さがまた、4.ギョウシのような柔らかみのある、滑らかな色の白さで、山腹のなだらかなくぼみでさえ、丁度雪にさす月の光のような、かすかに青い影をイ.湛えているだけである。まして光をうけている部分は、融けるような5.ベッコウ色の光沢を帯びて、どこの山脈にも見られない、美しい弓なりの曲線を、遥かな天際に描いている。・・・」(女体・芥川龍之介)

(B)「・・・盧生は死ぬのだと思った。目の前が暗くなって、子や孫のすすり泣く声が、だんだん遠い所へ消えてしまう。そうして、眼に見えない分銅が足の先へついてでもいるように、体が下へ下へと沈んで行く――と思うと、急にはっと何かに驚かされて、思わず眼を大きく開いた。
 すると枕もとには依然として、道士の呂翁が坐っている。主人の炊いでいたウ.黍も、未だに熟さないらしい。盧生は青磁の枕から頭をあげると、眼をこすりながら大きな欠伸をした。邯鄲の秋の午後は、落葉した木々の梢を照らす日の光があってもうすら寒い。
「眼がさめましたね。」呂翁は、髭を噛みながら、笑みを噛み殺すような顔をして云った。
・・・
「どんな夢を見ました。」
「何でも大へん長い夢です。始めは清河の崔氏の女と一しょになりました。うつくしいつつましやかな女だったような気がします。そうして明くる年、進士の試験に及第して、渭南のエ.尉になりました。それから、監察御史や起居舎人オ.知制誥を経て、とんとん拍子に中書門下平章事になりましたが、6.ザンを受けてあぶなく殺される所をやっと助かって、驩州へ流される事になりました。そこにかれこれ五六年もいましたろう。やがて、冤を雪ぐ事が出来たおかげでまた召還され、中書令になり、燕国公に封ぜられましたが、その時はもういい年だったかと思います。子が五人に、孫が何十人とありましたから。」
「それから、どうしました。」
「死にました。確か八十を越していたように覚えていますが。」
 呂翁は、得意らしく髭を撫でた。
「では、寵辱の道も7.キュウタツの運も、一通りは味わって来た訳ですね。それは結構な事でした。生きると云う事は、あなたの見た夢といくらも変っているものではありません。これであなたの人生の執着も、熱がさめたでしょう。得喪の理も死生の情も知って見れば、つまらないものなのです。そうではありませんか。・・・」(黄粱夢・芥川龍之介)

(C)「・・・雌蜘蛛はいつか音もなく、薔薇の花の底から動き出した。蜂はその時もう花粉にまみれながら、カ.蕊の下にひそんでいる蜜へ嘴を落していた。
 残酷な沈黙の数秒が過ぎた。
 紅い庚申薔薇の花びらは、やがて蜜に酔った蜂の後へ、おもむろに雌蜘蛛の姿を吐いた。と思うと蜘蛛は猛然と、蜂の首もとへ跳りかかった。蜂は必死にキ.翅を鳴らしながら、無二無三に敵を刺さそうとした。花粉はその翅に8.アオられて、紛々と日の光に舞い上った。が、蜘蛛はどうしても、噛みついた口を離さなかった。
 争闘は短かった。
・・・
恥を知らない太陽の光は、再び薔薇に返って来た真昼の寂寞を切り開いて、この殺戮と掠奪とに勝ち誇っている蜘蛛の姿を照らした。灰色の繻子に酷似した腹、黒い南京玉を想わせる眼、それから9.ライを病んだような、醜い節々の硬まった脚、――蜘蛛はほとんど「悪」それ自身のように、いつまでも死んだ蜂の上に底気味悪くのしかかっていた。
 こう云う残虐を極めた悲劇は、何度となくその後繰返された。が、紅い庚申薔薇の花は息苦しい光と熱との中に、毎日美しく咲き狂っていた。――
 その内に雌蜘蛛はある真昼、ふと何か思いついたように、薔薇の葉と花との隙間をくぐって、一つの枝の先へ這い上った。先には土いきれに凋んだク.莟が、花びらを暑熱にねじられながら、かすかに甘い匂いを放っていた。雌蜘蛛はそこまで上りつめると、今度はその莟と枝との間に休みない往来を続けだした。と同時にまっ白な、光沢のある無数の糸が、半ばその素枯(すが)れた莟をからんで、だんだん枝の先へまつわり出した。
 しばらくの後、そこには絹を張ったような円錐形のケ.囊が一つ、コ.眩いほどもう白々と、真夏の日の光を照り返していた。
 蜘蛛は巣が出来上ると、その華奢な嚢の底に、無数の卵を産み落した。それからまた嚢の口へ、厚い糸の敷物を編んで、自分はその上に座を占めながら、さらにもう一天井、10.シャのような幕を張り渡した。幕はまるで円頂閣(ドオム)のような、ただ一つの窓を残して、この獰猛な灰色の蜘蛛を真昼の青空から遮断してしまった。が、蜘蛛は――産後の蜘蛛は、まっ白な広間のまん中に、痩せ衰えた体を横たえたまま、薔薇の花も太陽も蜂の翅音も忘れたように、たった一匹兀々と、物思いに沈んでいるばかりであった。・・・」(女・芥川龍之介)
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<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その7 標準解答>
(一)
1.ていけつ:そしりあばく 2.こたく:罪人を八つ裂きの刑に処する、体を八つ裂きにする刑罰(大字源)、はりつけにする(漢字源) 3.ようしゅ・ようしょう *癰腫(ヨウショウ):はれもの・できもの *漢検2は“ヨウシュ” 4.けつけつ(漢検2熟語)5.かんき:天子の旗 6.がんしょ
 (参考)
<偐:ガン、ゲン、にせ、にせもの>
・にせ、にせもの:偐金(ガンキン)、偐造(ガンゾウ)、偐作(ガンサク)、
偐書(ガンショ)・・・すべて「ガン」読み。「ゲン」なし。*大字源には「偐」字ナシ・・・。
7.こうけつ *算:はかりごとの意。 8.すいきく (過去問熟語) 9.ぼうとう(過去問熟語) 10.きょくきん *棘矜(キョクキン)=いばらの木で造ったほこの柄 *漢検2に、“キン”音で“ほこの柄”と説明あり。
11.ねいてん(過去問熟語) 12.きってき・きつてき:字:穀を貯える 大:粟を貯えて発しないこと=遏糴 13.とうぼう:かぶと 14、ゆきょう:にれの芽のさや。  15.きえん:盛んに燃える炎。太陽をさす。 16.せっぱ:まきちらして捨てる 17.せんるい:元気がなく、疲れる。 18.ないきゅう:心がやましい。反省して心にやましいところがある。*怛焉(ダツエン):痛ましいいさま。心を痛めるさま。 19.さとう:機の梭(ひ)が勢いよく行き交う。光陰の速やかなことのたとえ。 20.そか:髪をすき整え、頭を布で包む。転じて、女性をいう。
21.そ(の)*「厥(そ)の初めを慎み、厥の終わりを惟(おも)えば、終(つい)に以て困しまず。」(書経) 22.あげつら(って) 23.か(びた) 24.かんじき 25.おやゆび(過去問) 26.はぐく(んだ) (過去問) 27.つ(く)*つきあたる、“あつ(まる)訓・意の方が適切かと思うが、この読みのほうが通用性あるようだ。 28.みな 29.なら 30.ほぼ
(二)
1.零す(△溢す・・・通用性で〇になるかどうかか・・・) 2.丁酉 3.膠泥:セメントと砂を水で練ったもの。モルタル。 4.箍 5.釈迦牟尼 6.魚膠(漢検2下つき) 7.潺潺(漢検2) *小川などのさらさらとよどみなく流れるさま。また、その音。「―たる水の音」 8.雎鳩 9.竹籤 10.泥(む) 11.蠱惑 12.饕餮 13.棣鄂 14.羈縻 15.熹微 16.浸(く) 「漬く」は△ *広辞苑だと“水につかる”意もありそう・・・。 17.憑(く)・馮(く) 18.舂(く)・搗(く)・擣(く) 19.袰 20.襷
(三)
1.乗間=乗釁(じょうきん)=乗隙 :(大字源)すきにつけこむ。ちょうどよい機会をうまく利用する。 *漢検2、広辞苑ナシ
2.聊啾(りょうしゅう):漢検2・意味「④耳鳴り。耳が鳴る。「聊啾(リョウシュウ)」」
大字源:耳ががんがん鳴ること。みみなり。
3.燎燭(りょうしょく):(漢検2)かがり火。(=燎火リョウカ)
4.牢稟(ろうひん・ろうりん):(漢検2)(大字源)扶持米。*大字源は「ロウリン」読みのみ。
5.鍾美(しょうび):(美を一つに鍾める意から)すぐれて美しいこと
(漢検2)美を一身にあつめること。また、一人がきわだって美しいこと。
(四)
問1
1.褒衣 2.彗氾 3.荒瘠 4.恍然 5.飛揚 6.歛衣 7.饌玉 8.藍縷 9.蒿里 10.交頸
*「簇酒“斂衣(れんい)”」は辞典大見出し。「簇酒“歛衣(かんい)”」は小項目。
*「鴛鴦交頸」・・・大見出し「鳳凰于飛(うひ)」の類義語(小項目)
問2
1.ほうが 2.たんかつ 3.べっせん 4.はこう 5.れいげん
(参考)
1.泛駕之馬(ほうがのうま):常道に従わない英雄のたとえ。
(ダミー)抜山蓋世(非常に勢いがさかんなこと)
2.短褐穿結(たんかつせんけつ): 賢者や卑しい人の着物
(ダミー)縫衣浅帯(儒者の服。転じて、儒者・文人。)
3.襪線之才(べっせんのさい):自分の才能を言うときの謙譲語
4.欺軟怕硬(ぎなんはこう):弱い者を軽んじてあなどり、強い者にはおそれへつらうこと
5.鴒原之情(れいげんのじょう):兄弟の深い情愛のこと。類)棣鄂(ていがく)之情
(ダミー)魴魚赬尾(ほうぎょていび):人民が君子の暴政に苦しむことのたとえ。 魚のあかい尾。魚が疲れると尾があかくなるということから。「ほうぎょ」:おしきうおのこと
(五)
1.つばき 2.なんきんはぜ 3.つつげ 4.アテネ  5.はさ・はざ
6.パパイア 7.ははこぐさ 8.ベニス 9.やまぼうし 10. かきどおし
(六)
1.ぼうち 2.むさぼ(る) *いたずらに知識をむさぼる。
3.じゅじゃく 4.おさな(い)
5.きしゃ 6.あぶ(る)
7.とうせい 8.つつ(む)
9.ほうそう 10.はし(る) *はしりにげる
(七)
1.信憑 2.軽躁 3.岳麓 4.大咎 5.喧閙
6.高峻 7.鼇頭 8.鹵簿 9.萍桂 10.藍本
(参考)
猜疑⇔信憑 過去問 逆設定
*崟崟(ギンギン) (大字源)=崟巌=高峻
*日月=萍桂 =居諸
*底本、原典=藍本(らんぽん):
(広辞苑)絵画の下書き。転じて、原本。原典・底本(ていほん)。
*鹵簿=仙蹕 *広辞苑
*眉批(ビヒ):書籍の上端に書かれた評語。鼇頭。
(参考:広辞苑)(漢検2)鼇頭(ゴウトウ):①書物の本文の上欄。また、その書入れ。
頭注。②・・・
沈重(=沈厚:(大字源)落ち着いていて重々しい。沈重。)
   ⇔軽躁  過去問の変形  
   絶巓 ⇔ 岳麓 過去問 逆設定
   大咎(たいきゅう):(大字源)大きなとがめ。大災難。
    ⇔丕績(ひせき):(大字源)大きな手柄。大功。丕緒(ひしょ)。
    *過去問だが、丕績➪丕緒に変更。でも「大咎」を解答用に。
 喧閙 けんどう ⇔闃寂 げきせき 過去問 逆設定
(八)
1.遠親:遠くにいる親類より近くに住む他人のほうが、いざというとき頼りになる、というたとえ。(明心宝鑑)
2.疎懶 3.群蝨:見識が狭く、安逸を貪っているたとえ 4.閻浮 
5.修遠(*「脩遠」でも可と思う):まずは身近なものを大事にすべきということ。 
6.烏鳶 7.干城(過去問)8.鬼臉 (過去問)9.賁諸 10.帰師
(九)
1.朧(「朦」も〇と思う) 2.蠕々然 3.鍾乳石 4.凝脂 5.鼈甲 6.讒 7.窮達 8.煽 9.癩 10.紗
ア.ざくろ イ.たた(えて) ウ.きび エ.い (*ここは中国のことだから、日本の律令での「尉(じょう)」読みは不適) オ.ちせいこう カ.しべ  キ.はね ク.つぼみ ケ.ふくろ コ.まばゆ(い)
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漢検1級 29-2向け模擬試験問題 その6

2017年08月31日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●本日、お知らせしていたとおり、<29-2向け模試>(その6)を配信します。今回の追加模試は(その6)と(その7)で最終の予定です。現時点での実力等の確認にご利用ください。
●なお、今回の<その6>の得点範囲は、140~183ぐらいを想定しています。前回の本番の29-1で160点前後が取れている人は、本模試でも160超は十分見込めるレベルの問題だと思います・・・なお、上限の183点も相当“甘く”みているので、高得点者で実力のある方は、それ以上の点数は十分取れると思います・・・。さて、どうでしょうか・・・。

<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その6>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.遥岑を眺望す  
2.本義に乖繆す 
3.祖廟にて燔燎す 
4.煢煢と孤景に対し、怛咤し肺肝糜る  
5.夏日の晨光、煬燿とす 
6.矜寡孤独の民多し 
7.兵士は青窄の襯衫を着した 
8.村の翁嫗の村醪を賞味した 
9.庭燎、晢晢たり 
10.戦陣の鼓鉦が鳴る 
11.楞伽経は禅についても説く  
12.意気、烋烋たり  
13.甲骨の鑽鑿形態を研究する 
14.木版刷りに馬楝を用いる    
15.功無き者は富むと雖も芬華する所なし 
16.厥宗、噬膚す 
17.奇異玉石諸物、譎怪多し
18.互いに攻訐する様にては宜しからざる 
19.常に誠を成して厚賂を受く 
20.寡婦、緯は不恤するも宗周の隕を憂う 
21.腰もかがまり目もる  
22.金属をかす  
23.之を仰げば弥高く、之をれば弥堅し 
24.徳音、孔だ、し 
25.の木は落葉高木だ 
26.辛亥の年に中国で政変があった  
27.米つ男等、恐れ惑いて蹲る 
28.山上でが鳴り響く 
29.吐綬鶏は、本当にを吐いているように見える
30.魚類はで水中の浮沈を調節する  

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.気えの良い娘だ     
2.ズシに調度品を入れる  
3.安佚を貪り、キョウシな生活をおくる 
4.風紀のビンランを危惧する
5.ブチの犬を飼っている 
6.神社でヒチリキの演奏を聴く 
7.ニベなく拒絶された
8.ゲジュで仏徳を賛嘆する  
9.奮闘むなしく、到頭、コト切れた 
10.西瓜に砂糖をマブして食す  
11.居酒屋でトグロを巻いている 
12.外国の有名音楽家をショウヘイする 
13.渓谷の水がソウソウと流れる 
14.その冷遇をエンボウする者が無きにしも非ず  
15.中国チュウサツ大使として滞在している 
16.犯した罪によってチュウサツされた 
17.タンビ的な作風で知られた小説家だ  
18.その詩歌にタンビの声を発する 
19.エソは上等な蒲鉾の材料となる 
20.シカと承った 

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.人に疑われやすいことをすること。
2.退くことと進み出ること。進退。
3.遠い土地へ遊学すること。
4.悲しみや憤懣で胸がつまり、また、むせぶこと。
5.長く治らない病気。持病。
<語群>
(じゅうとく、せきあ、おゆう、ふきゅう、しょきゅう、けんじょ、かり、ぎじ)

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )塗羹 ( 2 )之変 ( 3 )不羈 ( 4 )露宿 ( 5 )殷辛
浮雲( 6 ) 黄茅( 7 ) 鹿死( 8 ) 僧伽( 9 ) 実践( 10 )
<語群>
〈えいじつ、はくい、すいしゅ、かき、ふうさん、じんぱん、らんま、きゅうこう、こうせい、そうそう)

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.おごりたかぶらない人のたとえ
2.離れ離れになっている夫婦が互いを思い合っていることのたとえ
3.仮の姿を打ち明けて真の姿を明らかにすること
4.天地の始まり
5.24節気72候の一つ、小暑の中の名称。
<四字熟語群>
( 雲雨巫山 蟋蟀居壁  巫雲蜀雨 馮異大樹 鴇羽之嗟  開天闢地 雁字鶯梭 開権顕実 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.怪士 2.鐙靼 3.膝甲 4.通古斯 5.鷸子 
6.自鳴琴 7.長吻虻 8.酔魚草 9.洋玉蘭 10.鴨跖草

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.臚言 - 2.臚える 
イ.3.肄威 - 4.肄う 
ウ.5.訌争 - 6.訌め 
エ.7.孱鈍 - 8.孱る 
オ.9.舛駁 - 10.舛じる 

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.子午 2.和睦 3.怨女 4.致仕  5.遅疑 
6.背馳 7.庶民 8.郷里 9.不審 10.文身     
<語群>
(かいはい、かいが、ふんゆ、さっせい、かんい、せっかつ、じょうれい、こうふ、ぼうゆう、ゆうげき)

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.カショの国に遊ぶ   
2.ソウリン実ちて囹圄空し  
3.命を知る者はガンショウの下に立たず 
4.スウジョウに詢る  
5.天下にキキ多くして民弥貧し 
6.外言はコンに入れず、内言はコンを出でず
7.ジョウキョも木を断ち、水滴も石を穿つ
8.酒は天の美禄、天下をイヨウす 
9.キョウランを既倒に廻らす 
10.白頭新の如く、ケイガイ故の如し  

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(はじめに・・・文章題(A)は旧字体のまま掲載しています・・・悪しからずご了承ください・・・)
(A)「・・・衣がへは更衣とも書きて夏の初めに綿入れを脱ぎ1.アワセに着かふることをいふ。特にこの句に更衣を用ゐたるは今は二人の者が世帯を持ちて平穏に暮らしをる事を現はさんがためにして、これらの言廻し取り合せなど総て老練の極なり。人世の複雑なる事実を取り来りてかくまでに詠みこなすこと、蕪村が一大俳家として芭蕉以外に一 2.キシを立てたる所以なり。ア.因にいふ、この趣向は小説の上にはありふれたりといへども、蕪村時代にはまだ箇様な小説はなかりしものなり。蕪村はイ.慥かに小説的思想を有したり。

一、日に焦げたる老翁鍬を肩にし一枝の桃花を折りてウ.田畝より帰り、老婆3.カンイし終りて柴門の辺りに佇み暗にこれを迎ふれば、飢雀その間を窺ひ井戸端の乾飯を啄む、これ4.ガボクにして美術的なる趣向ならん。十数畳の大広間片側に金屏風を繞めぐらし、十四、五の少女一枝の牡丹を伐り来りてこれを花瓶にエ.挿まんとすれば頻りにその名を呼ぶ者あり、少女驚いて耳をオ.欹つればをかしや檐頭の5.オウム6.エイジツ7.ウんでこの戯れを為すなり。これ婉麗にして美術的なる趣向ならん。ガボクと婉麗と共にこれを美術的にせんと欲せば、物のガボクと物の婉麗とを選択するの必要あるのみならず、これを美術的に配合するの必要あるなり。しかれども配合の美術的なると否とは理論の上にて説明するはカ.難し。実際の上に評論するを善しとす。・・・」(俳諧大要・正岡子規)

(B)「文字は尚とうと(たっと)ばれなかったが、しかし、思想が軽んじられておったわけではない。一万三千の怪物の中には哲学者も少なくはなかった。ただ、彼らの8.ゴイははなはだ貧弱だったので、最もむずかしい大問題が、最も無邪気な言葉でもって考えられておった。彼らは流沙河の河底にそれぞれ考える店を張り、ために、この河底には一脈の哲学的憂鬱が漂うていたほどである。ある賢明な老魚は、美しい庭を買い、明るい窓の下で、永遠の悔いなき幸福について9.メイソウしておった。ある高貴な魚族は、美しいキ.縞のある鮮緑の藻の蔭で、竪琴をかき鳴らしながら、宇宙の音楽的調和をク.讃えておった。醜く・鈍く・ばか正直な・それでいて、自分の愚かな苦悩を隠そうともしない悟浄は、こうした知的な妖怪どもの間で、いい10.ナブりものになった。一人の聡明そうな怪物が、悟浄に向かい、真面目くさって言うた。「真理とはなんぞや?」そしてケ.渠の返辞をも待たず、嘲笑を口辺に浮かべてコ.大胯に歩み去った・・・」(悟浄出世・中島敦)
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<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その6 標準解答>
(一)
1.ようしん:はるか遠くに見える峰。 2.かいびゅう:そむきあやまる。もとりあやまる。 3.はんりょう:①やく、また、もやす ②庭で火をたく。天や祖先を祭るために行う。 4.だった・だつた:痛み悲しむさま 5.ようよう:光り輝く 6.かんか 7.しんさん (23-3過去問) 8.そんろう *翁嫗(おうう)・・・「翁媼」なら“おうおう” 9.せいせい *調べた範囲では“セイセイ”。 10.こせい *既出*漢検2よみ。大字源には“こしょう”読みもあるが・・・。なお、さかさまの「鉦鼓」は“しょうこ”(大字源は“しょうこ・せいこ”) 11.りょうがきょう:中期大乗仏教経典の一つ。  12.こうこう:意気の強くさかんなさま 13.さんさく 14.ばれん 15.ふんか *芬華:花かぐわし、名誉「功ある者は顕栄せられ、功無き者は富むと雖も芬華する所なし」(商君 列伝)*「史記 商君列伝」 商鞅のこと。 16.ぜいふ:深くかみいる意。*文意:その仲間が深く結合する。君臣の間がうまくいくこと。 17.けっかい:めずらしくあやしい、また、そのもの。 18.こうけつ 19.こうろ:①厚くまいないする。多大な賄賂。②十分な心づけ。 *ここは②の意味。 20.ふじゅつ:憂えない。救済しない。 *「不恤緯(フジュツイ)」の故事。
21.ただ(る)竹取物語から変形(下二) *糜爛ビランの「糜」も同様だが・・・ 22.と(かす)  *漢検2には“かわ(かす)”訓掲載ナシ・・・。この文だけだと“かわ(かす)”でも✖にはならないだろう・・・。 23.き(れば) 24.かた(し)(詩経・小雅・隰柔) 25.にれ 26.かのとい 27.か(つ)(過去問) 28.かみなり  29.ひも・くみひも 30.うきぶくろ・ふえ
(二)
1.延(え):心ばえ、気だて。気質。 2.厨子・(「龕」も可と思う) 3.驕侈(漢検2) 4.紊乱 5.斑・駁・駮 6.篳篥 7.鮸膠・鰾膠  *「鮸」だけでは魚の名なので、多分✖か・・・ 8.偈頌 9.縡(*「“事”切れる」でも〇・・・書き問題としては拙問だった)  10.塗(す) 11.蜷局・塒 12.招聘 13.淙淙 (漢検2)*水がよどみなくさらさらと流れるさま。また、その音。 14.怨望:(漢検2・広辞苑)うらみに思うこと。うらみ。「その処遇を―する者が無きにしも非(あら)ず」 15.駐箚(*「駐紮」でも〇と思う) 16.誅殺 17.耽美(漢検2) 18.嘆美・歎美 19.鱛 20.聢
(三)
1.瓜李(かり):(大字源)人に疑われやすいことをすること。瓜李之嫌(カリのケン)。瓜田李下。
2.巻舒(けんじょ):①巻くこととのばすこと。縮むこととのび広がること。伸縮。 ②退くことと進み出ること。進退
3.負笈(ふきゅう): 書物を入れた 笈 ( おい ) を背負って遠隔地へ勉学に出ること。遊学 。(漢検2)本を入れたかごを背負うこと。転じて、遠い土地へ遊学すること。笈(おい)を負う。
4.於邑・於悒 (おゆう):悲しみや憤懣で胸がつまり、また、むせぶこと *漢検2掲載熟語「於邑」
「於邑(オユウ)」=(大字源・「於」の方での掲載)①悲しんで気分のふさぐさま=於悒 ②憤ってかっとなるさま (大字源も「邑」の方で掲載の「於邑」=「悲しみや憤懣で胸がつまり、また、むせぶこと」となっている。)
(松陰)・・・死に臨みて相於邑(おゆう)するは・・・:於悒。悲しみのため気持ちがふさがる。煩悶愁苦すること。
5.積痾(せきあ):(漢検2・大見出し)長く治らない病気。持病。「―に苦しむ」 類)宿痾
(四)
問1
1.塵飯 2.滄桑 3.曠世 4.風餐 5.夏癸 6.翳日 7.白葦 8.誰手 9.藍摩 10.躬行
*鹿死誰手(ロクシスイシュ):天下の統一が誰の手になるかわからない状態。勝敗が決まらない状態。
問2
1.ふうい 2.しょくう 3.かいごん 4.へきち 5.しっしゅつ
(参考)
1.馮異大樹(ふういたいじゅ) おごりたかぶらない人のたとえ
2.巫雲蜀雨(ふうんしょくう) 離れ離れになっている夫婦が互いを思い合っていることのたとえ。(ダミー)雲雨巫山 (男女の情交をいう)
(ダミー)鴇羽之嗟(ほううのさ):戦場で兵士が父母を思う心・なげき
3.開権顕実(かいごんけんじつ):仮の姿を打ち明けて真の姿を明らかにすること
4.開天闢地(かいてんへきち):天地の始まり
5.蟋蟀居壁:(しっしゅつきょへき):24節気72候の一つ、小暑の中の名称。「蟋蟀が壁で鳴く」(中国)➪日本では「蓮始開:蓮始めて開く」
(ダミー)雁字鶯梭(がんじおうさ):漢詩文の字句を修飾すること
(五)
1.あやかし 2.みずお 3.はいだて 4.ツングース 5.つぶり 
6.オルゴール 7.つりあぶ 8.ふじうつぎ 9.たいさんぼく 10.つゆくさ
(六)
1.ろげん 2.つた(える) *世上に伝える語
3.いい 4.なら(う) *威儀をならう
5.こうそう 6.うちわも(め)
7.せんどん 8.おと(る) 
9.せんばく  10.いりま(じる) *入り交じって統一がない。駁:バク、ハク、まだら、ぶち、なじ(る)、ま(じる) *駁(ま)じる
(参考)*孱鈍(センドン):(大字源)劣っていて鈍い。   *孱弱 ー 孱い よわ(い)
(七)
1.卯酉      2.尤隙(「有隙」・「有郤」という熟語もほぼ同様の意味あり。これも✖にはできないと思うが、漢検さんがどう判断するかは不明) 3.曠夫 4.釈褐  5.敢為
6.乖悖(乖背)  7.烝黎 8.枌楡 9.怪訝 10.箚青 
(参考)
*烝黎(じょうれい):(大字源)庶民。烝民。烝庶。多くの民。
  (漢検2)烝民ジョウミン:多くの人民。庶民。万民。
類)黎民(レイミン) 「蒸民」とも書く。
*枌楡(ふんゆ):(漢検2)①ニレの木。 ②神聖な場所。神社。 ③郷里
*怪訝(けげん・かいが) =不審
(漢検2)理由・事情がわからず合点がいかないこと。
あやしみ、いぶかしく思うこと。「―な面持ち」「―な顔をする」
類)怪疑・不審 「カイガ」とも読む。
*箚青(さっせい・とうせい) 
(漢検2)皮膚に針や刃物で傷をつけ、色素を刺し入れる彫り物。入れ墨。
類)刺青(シセイ)・(いれずみ)    =文身
対義)子午=南北 卯酉=東西
   和睦⇔尤隙(ユウゲキ):なかたがい。いさかい。
   怨女⇔曠夫 
   仕官=せっかつ   (釈 褐)⇔致仕  *広辞苑 
遅疑⇔敢為 過去問  
(八)
1.華胥 2.倉廩 3.巌牆 (過去問) 4.芻蕘(過去問) 5.忌諱(過去問)
6.梱 7.縄鋸 8.頤養 9.狂瀾 10.傾蓋
(参考)
故事)読み方(書き下し文)はいろいろあるようだ・・・
・外言はコン(梱)に入れず 男は公務に関することを家庭では言わない。梱は、しきみ。しきい。外言:内言(婦人の仕事に関する言)の対。
 *礼記・曲礼:「外言は梱に入れず、内言は梱を出でず」 
*内言:(「内」の項では)婦女のことば。妻妾のことば。
・内言は梱を出でず/内言は梱より出ず:家庭内の婦女子の話は家の敷居の外には持ち出さない。外言は梱に入らず、内言は梱より出でず/外言は梱(門の内外の仕切)より入らず。内言は梱より出ず。
 *梱:コン
  訓:しきみ・こり・こうり  *“こり・こうり”は和語(大字源)
意味①しきみ。門や部屋の内外のしきり。 ②しばる。たばねる。「梱包」
③こり。こうり(行李)。竹やヤナギの枝で編んだかご。
また、包装した荷物やそれを数える語。
(九)
1.袷 *「褶」でもOKかも。 2.旗幟 3.浣衣 *「澣衣」でも✖にはならないと思う。 4.雅樸 (広辞苑:優雅と質樸) 5.鸚鵡 6.永日 7.倦 (1級漢字の「惓む」でも〇になるだろう)  8.語彙 9.瞑想10.嬲
ア.ちなみ イ.たし(か) ウ.でんぽ エ.はさ(まん) (*“さしはさ(まん)”とも読めるが、原文ルビは“はさ(まん)”) オ.そばだ(つれば) カ.かた(し) キ.しま ク.たた(えて) ケ.かれ コ.おおまた 
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漢検1級 29-2向け模擬試験問題 その5(最終)

2017年08月20日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●“至高の五大鍋”第5弾!!(笑)・・・29-2向け模試(その5)、今回が最後です。現時点での習熟度や実力の判定にお役立てください。
●難易度は(その1)>(その5)≒(その4)>(その2)≒(その3)ぐらいでしょうか・・・前回(その4)並みかと・・・
●ハッキリ言って、漢検漢字辞典(第1版)をベースに学習されている方には不向きな模試です。初合格を目指す方であれリピーターであれ、少なくとも、漢検辞典(第2版)や他の漢和辞典・国語辞典などもベースに学習を続けられていて、より高みを目指そうとされている方に向いている模試だと思います。
●さて、最後の(その5)のお味は如何でしょうか・・・“恐いもの見たさ”の方も含め、チャレンジはどなたでも大歓迎です(笑)・・・
●模試も“咀嚼”(笑)する時間が必要なので、早めに開示いたしました・・・本番まで、まだ日はたっぷりとありますが、お役に立てれば幸いです。
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(注意)本模試配信後、今回の<その1>~<その5>に関する補足説明等の記事を配信していくつもりです。したがって、本模試(その1)~(その5)について、ゆっくりやろうと思われている方は、以降の本模試に関する記事はスルーするようにしていただいたほうが良いと思います・・・解答に関する補足なども書いていく予定ですので・・・。まだ本模試の閲覧が一定数続いているようですので念の為のお知らせです。

<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その5> 

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.古人の意を知って説懌する 
2.帝徳、遠覃し、天維宏布す
3.師、溘焉として逝く  
4.書を挟筴す 
5.抛甎引玉をもって和韻を請う 
6.妻孥にまで哂笑さる  
7.手抃し拍子を合わせる 
8.敬して抑搔す  
9.孤藐を撫恤する 
10.原隰、芒芒として士女祁祁たり  
11.震百里を驚かすも匕鬯を喪わず
12.宦官に閹奴を用いる
13.王師、驒驒として進む 
14.乱蟬嘶譟し、黄昏を欲す
15.黠獪な臣下に翻弄さる  
16.噦噫を頻発す     
17.綢緞の絹布を敷く 
18.天下に札癘多し    
19.老羸、溝壑に転ず  
20.牙檣捩柁し、青楼遠し 
21.とてもしい顔つきをしている 
22.捩摺の花が咲いている  
23.相い見て欣然とし、談話、日をる 
24.昼をくばかりの明るさだ 
25.液体の底にが沈んでいる 
26.心のれた奇人といえる
27.小川で魚をう  
28.やっとここまでった 
29.子ども達が彼方此方でんでいる 
30.牆を踰え隙をつ  

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.エビ色の優雅な友禅を着す 
2.混乱のさなか、センカに巻き込まれた 
3.重三とは、ジョウシのことである 
4.妻からのセイビの礼で、なぜか疑懼した
5.突進前に一斉にトキガシラを挙げた
6.春の日のワクたる雰囲気が好きだ
7.ソダを焼べて焚火をする 
8.この理論は君をもってコウシとする
9.シャコは鶉と雉の中間の体形をもつ鳥だ
10.校正してエンジを削除した
11.彼は文壇のキョハクである
12.大学者のことをセキジュという
13.喫茶でワビを楽しむ
14.反省してワビを入れる
15.先人の遺業をカイコウする
16.天門カイコウとは万物生滅の理だ
17.心、コウコウとして眠れず
18.コウコウと寺の鐘が鳴り響く
19.スギの花粉で目が真っ赤だ
20.これは何フィートの長さだろうか

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.自分自身に引け目を感じ、不満を持つ。
2.天空。また、弓形・半球状のもの。
3.美徳を成し遂げること。
4.主君が臣下に自由にされていることをいう。
5.多くの人が、がやがやと話しあうさま。
<語群>
(はんかん、ていりゅう、そんとう、きび、じけん、せいび、こうてん、きゅうりゅう)

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )一呼 ( 2 )皓歯 ( 3 )剛吐 ( 4 )北斗 ( 5 )同音
万目( 6 ) 竜頭( 7 ) 兵戈( 8 ) 瓶墜( 9 ) 狐死( 10 )
<語群>
(そうじょう、なんき、がいさい、しゅきゅう、しんぴ、しょうけい、しんせつ、げきしゅ、じゅうじょ、まんり)

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.非常にぜいたくなことのたとえ。
2.非常にたやすいことのたとえ。
3.偉大な人物のこと。
4.取るに足りない小細工。
5.無能でとりえのない人のたとえ。
<四字熟語群>
( 雕文刻鏤 冢中枯骨 渭川漁父 孔翊絶書 彫虫篆刻 中流砥柱 発蒙振落 漿酒霍肉 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.天魚 2.望潮魚 3.竜葵 4.海鷂魚 5.埃及 6.虎掌 7.鳶尾 8.続断 9.文珠蘭 10.牛津

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.彷彿 - 2.彷う 
イ.3.摶飯 - 4.摶める 
ウ.5.煕笑 - 6.煕ぶ
エ.7.櫟釜 - 8.櫟る  
オ.9.抒溷 - 10.抒む 

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.酷暑 2.払晨 3.仕官 4.山趾  5.霊地 
6.碩謀 7.暁暾 8.戦袍 9.徽猷 10.苟禄
<語群>
(しんぎ、けいべん、しそ、ぜんぼう、ぼんけい、ぜってん、ぼうばん、きかん、こうゆう、じゅうい)

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.腹中にリンコウ有り 
2.イケン、節を一にす 
3.スンコウは黄河の濁を治する能わず  
4.大国を治むるはショウセンを烹るがごとし
5.君子に侍するにサンケン有り 
6.クドウを行く者は至らず  
7.エイフを請う  
8.江河はロウシを満たす能わず  
9.強弩の末、ロコウに入る能わず 
10.千鈞の弩を以ってカイヨウを射る 

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
29-2-5
(A)(第二 家庭の児)
「・・・長門は山陽の1.セイスウに僻在す、而して萩城連山の陰を蔽い、渤海の衝に当る。その地海に背き山に面す、卑湿隠暗。城の東郊は則ち吾が松下村なり。松下の村たる、南は大川を帯ぶ、川の源、渓間数十里、人能く窮むるなし、蓋し平氏遺民の隠匿する処。その東北二山の大なる者は唐人山と為す、朝鮮俘虜の鈞陶する処。小なる者は長添山と為す、松倉伊賀の廃址なり。山川の間人戸一千、士農あり、工商ありと。これ彼が自ら語れる故郷の光景なり。彼は実に天保元年八月四日を以て、萩城の東郊松下村護国山の南麓に生る。
 彼の父杉百合之助は敬神家にして忠摯篤実なる循吏なりき。彼の母児玉氏は、賢にして婦道あり、姑に事うる至孝、子を教ゆる則あり、仁恕勤倹、2.カショクの労に任じ自ら馬を牧するに至る。嘗て彼女の写真を見るに、ア.豊頤、細目、健全、温厚の風、靄然として掩うべからざるものあり。母の兄弟に竹院和尚あり、鎌倉瑞泉寺の方丈にして、円覚寺の第一坐を占む、学殖徳行衆に抽きんず。父の兄弟に吉田大助あり、即ち松陰の養父なり。彼剛正にして夙に大志あり。経史を精研し、一家言を為さんと欲す。イ.瘍を病み、自から起たざるを知り、異薬をウ.卻け、特に従容として死す。歳二十九。また玉木文之進あり、硬直、廉幹にして民政に達す。松陰幼時の師は、則ち彼なり。彼は明治九年前原一誠の乱、嫌疑を被り、官囚となるをエ.屑しとせず、自ら六十余歳の3.シワバラを屠りて死せり。
 彼の一家、友交4.シュウボク、忠誠にして勤克。その父もしくは叔父の如き、5.コウガより帰れば、直ちに袴を脱して、田圃にオ.耕耨す。・・・」「吉田松陰(徳富蘇峰)」
(B)「・・・水野が幕府に失敗したる所は、則ち村田が長州に成功したる所なり。
 然りといえども彼が改革は、多少の怨敵を彼の身辺に湧かしめたり。彼の門楹は斫られたり、彼の石矼は毀たれたり、彼の前庭には、二人の刺客の足を印したり。彼自ら歌うて曰く、
国歩艱難にして策未だ成らず、身を忘れ聊か6.ヤキンの誠を献ず。才疎く万事人望に違い、徳薄く多年世情に負く。皎月の門前に誰か石を折り、芳梅の籬外に渠(なん)ぞ楹を斬る。松を撫でてただ託す千秋の後、清風に問う有らば、我が名を答えん。
 斯老襟懐想い見るべし。彼豈粗胆笨腹の慷慨家ならんや。・・・
・・・
 彼らの相見るや、実に嘉永四年江戸においてす。松陰惟えらく、象山畢竟洋学をカ.鬻いで、自ら給する売儒ならんと。乃ち平服のままにて、その門に入る。象山儼然として曰く、「貴公は学問する積りか、言葉を習う積りか。もし学問する積りならば、弟子の礼をとりて来たれ」と。松陰輙ち帰りて衣服を改め、上下を着し、その門に入れり。のち人に語りて曰く、「象山という奴は、並の奴ではないぞ」と。当時松陰二十二の青年にして、象山は既に四十の宿儒、その盛名天下を掩う。山においては富岳の高きを見、水においては遠州洋の深きを見、人においては佐久間を見る。その始めや漢蘭学芸の事を問い、遂に天下の勢に及ぶ。彼らの性質は固より相同じからず、その年齢も相距たる二十年。弟子は卒直に過ぎるほど卒直なり、先生は荘重に失するほど荘重なり。一方は木綿服に小倉織の短袴を着すれば、他方はキ.綸子の被布を纏い、儼然として7.コヒに坐す。一方はク.翰を揮う飛ぶが如く、字体の大小、筆墨紙の精粗を択む所なきも、他方は端書すら奉書紙にあらざれば書せず。一方は謙虚益を求め、他方は昂然天下の師を以て自ら居る。一方は赤裸々の心事を、赤裸々に発表すれども、他方はケ.苟も人に許さず、甚だ一笑一顰を吝しみ、礼儀三千威儀の中に、高く標置す。一方は質樸なるを以て英雄の本色となし、他方は質樸ならざるを以て英雄の本色となす。一方は恒に直径を取りて、打破的運動をなし、今日の事をして、今日の事をなさしめよといい、他方は廟算定まらざれば、一歩も動くを欲せず、その眼界は遠く百年に及ぶ。その相反する実にかくの如し。而してその相反するは、則ち相得る所以なるか。松陰曰く、「象山高く突兀たり、雲翳仰ぐべきこと難し。何れの日にか天風起り、快望せん・・・」と。彼らの関係ここにおいて分明ならずや。
・・・
吾人は阿部伊勢守を以て、庸相というべからず。彼は夏日恐るべき水野の後を承け、冬日親しむべき政略を取れり。如何に彼が大奥の援引によりてその位を固うしたるにせよ、如何に彼が8.コウアンを偸取したるの譏りは免るべからざるにせよ、如何に因循姑息の風を馴致し、また馴致せられ、弊船に坐して深淵に下るに一任したるにせよ、彼は少くとも大臣たるの器を具えたるを許さざるを得ず。彼は一身を以て朝廷、幕府、諸侯を連串するの鉄鎖となり、以て政権を三者に分配しつつも、なお幕府を以て中心点となし、上は朝廷に接し、下諸侯に連なり、以て調和一致の働きをなさんと欲せり。彼はこれがために外藩諸侯のコ.魁たる薩摩と結托せり。幕府の親藩にして朝廷に最も縁故ある水戸を馴撫せり。彼が世を終るまでは、諸侯に違言なく、水戸烈公の如きも、動もすれば牴牾9.カンカクしたるに係わらず、なお幕府の純臣たるを失わざりしなり。彼にして死せずんば、あるいは公武合体の変則制を霎時の間建立したるも未だ知るべからず。惜しむべし彼は安政四年六月を以て死せり。彼一たび死す、水戸老公はあたかも放たれたる虎の如し、その幕閣より遠ざかるに比例して朝廷と密着し、一孔生じて10.センソウ出で、遂に容易ならざる禍機を惹起せり。・・・」「吉田松陰(徳富蘇峰)」
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<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その5 標準解答>
(一)
1.えつえき(過去問) 2.えんたん:遠くまで及ぶ 3.こうえん4.きょうさく:書物をわきに抱える。 5.ほうせん:抛甎引玉(かわらを投げて玉を引き寄せる。人に和韻を請うことのへりくだった言い方。) 6.しんしょう 7.しゅべん:手をうつこと。 
8.よくそう:あんまをし、かゆいところをかく。よく親に仕えるさま。 9.こびょう:幼いみなしご。藐は、眇で、弱小の意。 
10.げんしゅう・げんしつ 
*漢検2:原隰(ゲンシツ)・(ゲンシュウ) *大字源ほか:原隰 (げんしゅう) :高原と低い湿地。   祁祁(きき):きき:①雨の静かに降るさま。風雨の和して静かなさま。②多いさま。「芒芒原隰、祁祁士女」(曹植の詩) 芒芒:廣大的樣子  「芒芒原隰,祁祁士女」:はるかに平原が広がる、そこには農蚕にいそしむ多くの若い男女のすがたがある。*ブログ過去問:「雨、祁祁として興る(詩経)」
11.ひちょう  12.えんど(過去問)
13.たんたん *大字源「🈪タン(漢・呉音):「驒驒(タンタン)」=疲れあえぐさま。また、盛んなさま。(漢・叙伝下)「王師驒驒」」 
14.せいそう:①馬がいななき騒ぐ。②せみが鳴き騒ぐ。 15.かつかい・かっかい:こざかしい、わるがしこい 16.えつあい:しゃっくり・しゃっくりと、おくび  
17.ちゅうたん:絹織物・絹布 18.さつれい:疫病による若死に 19.ろうるい 
20.れつだ:かじをねじって舟の方向を変える。
21.さか(しい) 22.もじずり 23.わた(る) 24.あざむ(く)
25.かす・おり  26.ねじ(れた) 27.すく(う) 
28.いた(った) (注)異体字しか反映せず。 
29.よろこ(んで) 30.うが(つ):*「踰牆鑽隙(ゆしょうさんげき)」:男女が人目をしのんで会うことのたとえ。また、だらしなくつきあうこと。垣根を乗り越えて密会したり、壁に穴をあけてのぞき合う意から。転じて、正当でない方法を用いることのたとえにも用いられる。(出典:孟子)
(二)
1.葡萄 2.戦渦 3.上巳 4.斉眉(の礼):妻が慎んで夫に仕えること。 *四字熟語「挙案斉眉」*「済美」は別義。 5.鬨頭(ときがしら):鬨の声の初めの発生。「えいえい」の声。 6.和煦(わく):春の日ののどかに晴れて暖かなこと 7.粗朶 *焼(く)べる 8.嚆矢 9.鷓鴣 10.衍字 11.巨擘 12.碩儒 13.侘(佗) 14.詫 15.恢弘・恢宏 16.開闔 17.耿耿 *気に掛かることがあり、心が安らかでないさま。「耿々として眠れない」 18.鏗鏗 19.椙 20.呎 
(三)
1.自歉(じけん):自分自身に引け目を感じ、不満を持つ。(漢検2掲載熟語)  
 (参考)自慊(じけん):自分で心に満足する。自分の良心に恥じるところがない。
2.穹窿(きゅうりゅう):天空。また、弓形・半球状のもの。(過去問)
3.済美(せいび):(左伝)美徳を成し遂げること。子孫 が父祖の立派な業績を受け継ぐこと
4.綴旒(テイリュウ):大字源:結びつけた旗あし。旒は、旗あし・吹き流し。旗あしは下から自由に操作できることから、転じて、主君が臣下に自由にされていることをいう。また、高位にあっても実権のない者をいう。*旒綴(リュウテイ)(漢検2):大字源:旗のなびく部分。旗のたれ。 はたあし。
5.噂沓(そんとう)(漢検2):多くの人が、がやがやと話しあうさま。
(四)
問1
1.振臂(一呼) 2.曼理(皓歯) 
3.柔茹(剛吐)(じゅうじょごうと):弱い者をさげすみ、強い者は畏れるといった世俗の常を表したたとえ。柔らかいものは食べ、固いものは吐き出すというところから。「茹」は「茹(く)う」意。 出典:詩経
4.南箕(北斗)(なんきほくと):名前ばかりで実質が伴わないことのたとえ。「箕」は穀物をふるう農具の箕。「斗」は酒をつぐためのひしゃくのこと。「南箕」は星座の名。みぼし。「北斗」は北斗七星。どちらも箕や斗を名前にしているが、実際には手に取って用いることができないことから。 出典:詩経  類)有名無実
5.笙磬(同音) 6.(万目)睚眥 7.(竜頭)鷁首 8.(兵戈)槍攘 9.(瓶墜)簪折 10.(狐死)首丘
問2
1.かくにく 2.はつもう 3.いせん 4.てんこく 5.ちょうちゅう
(参考)
1.漿酒霍肉:非常にぜいたくなことのたとえ。
2.発蒙振落(はつもうしんらく):非常にたやすいことのたとえ。物の上にある覆いを取り、葉などを振るい落す意から。 出典:史記
3.渭川漁父(イセンのギョフ):偉大な人物のこと。太公望の故事。類義:渭浜之器 渭浜漁父
4.彫虫篆刻:取るに足りない小細工。
5.冢中枯骨:無能でとりえのない人のたとえ。
(五)
1.あまご 2.いいだこ 3.うみほおずき 4.えい 5.エジプト 6.うらしまそう 7.いちはつ 8.なべな 9.はまゆう 10.オックスフォード
(六)
1.ほうふつ 2.にかよ(う)3.たんぱん 4.まる(める) 5.きしょう 6.よろこ(ぶ)*煕笑:他に、「煕(たの)しむ」訓もあり。:(大字源)楽しげに笑う。喜んで笑う。 7.れきふ 8.こす(る) 9.じょこん 10.く(む)
(七)
1.祁寒 2.旁晩 3.挂冕 4.絶巓 5.凡境
6.鴻猷 7.晨曦 8.戎衣 9.善謀 10.尸素
<参考>
祁寒きかん 酷寒(こっかん)極寒(ごっかん) 厳寒 ⇔ 酷暑
碩謀せきぼう:大きなはかりごと。 鴻猷こうゆう:(広辞苑)おおきなはかりごと。 
晨暾しんとん =あさひ。暁暾。晨曦しんぎ。➪(同じく大字源で)朝日の光。
戦袍(せんぽう)=戦争に着る衣服。軍服。戎衣。
払晨、(ふっしん):よあけ。払暁。
旁晩=夕方、晩方、日暮れ時 下舂。
挂冕=挂冠=官職を辞すること 
徽猷きゆう:よいはかりごと。善謀。嘉猷。
苟禄(コウロク):(大字源)務めを怠っていながら、俸禄をむさぼり受け取っている。尸禄(シロク)。 尸禄:・・・尸位、尸素、尸利・・・
凡境(ぼんけい)⇔霊地  (広辞苑)普通の場所。霊地などに対していう。
 cf(広辞苑):凡境(ぼんきょう):凡夫の境地  梵境(ぼんきょう):寺院の境内= 梵砌(ぼんぜい)
(八)
1.鱗甲:「腹中鱗甲」心が険しく、人と争いやすい性質のたとえ。また、陰険で腹黒いことのたとえ。 2.夷険  ✕遺賢  「夷険一節」 3.寸膠 4.小鮮 5.三愆 
6.衢道 7.郢斧:故事(郢の人が鼻の先に土を薄く塗り 、匠石という大工に斧で削り取らせたところ、鼻を少しも傷つけなかったという故事から、詩文の添削を人に請うときに用いる語。 ) 8.漏卮 9.魯縞 10.潰癰
(九)
1.西陬 2.稼穡 3.皺腹 4.輯睦 5.公衙 6.野芹 7.虎皮 8.苟安 9.扞挌(扞格) 10.千瘡
ア.ほうい イ.よう(*原文ルビは“よう”だが、“かさ”“できもの”でも可となると思われる。)
ウ.しりぞ(け)*(注)「卻」は「却」の異体字(別体字)。原文どおりの掲載とした・・・ 
エ.いさぎよ(し) オ.こうどう カ.ひさ(いで) キ.りんず ク.ふで ケ.いやしく(も) コ.かしら
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コメント (13)
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漢検1級 29-2向け模擬試験問題 その4

2017年08月18日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●“至高の五大鍋”第4弾!!(笑)・・・29-2向け模試(その4)です。現時点での習熟度や実力の判定にお役立てください。
●難易度は(その1)>(その4)>(その2)≒(その3)ぐらいかも・・・ちょっとレベル高いかもしれません・・・
●ハッキリ言って、漢検漢字辞典(第1版)をベースに学習されている方には不向きな模試です。初合格を目指す方であれリピーターであれ、少なくとも、漢検辞典(第2版)や他の漢和辞典・国語辞典などもベースに学習を続けられていて、より高みを目指そうとされている方に向いている模試だと思います。
●今回(その4)のお味は如何でしょうか・・・“恐いもの見たさ”の方も含め、チャレンジはどなたでも大歓迎です(笑)・・・
●実は、“至高の五大鍋”・・・今回の(その4)につづき、(その5)も出来ちゃってます。(その4)も、しばらく配信を控えていましたが、これ以上控えていると、手直しを入れたくなってますます難度が高い模試になりそうなので、ちょっと早いですが、配信することとしました。
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<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その4>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.清籟、蕭蕭なり 
2.山に蹊隧無く、沢に舟梁無し
3.王の遏劉により民安らぐ   
4.戎麾を掲げて進軍する 
5.絹布を熨帛す     
6.尽くその質を串殺す 
7.懾慴者は取らず 
8.戍徭、已むこと無し 
9.玫瑰は赤色の玉という 
10.鴻慈に浴し、未だ鷁退の歎有らず  
11.黎明即起、醒めて後、霑恋するなかれ
12.正笏し一揖す  
13.廃格沮誹の悪弊あり 
14.能事畢矣、すべてなし終えた 
15.君に疇咨の憂いあり 
16.かの椎輪は大輅の始めたり 
17.窮途に潦倒す 
18.弱兵を喑噁叱咤す 
19.寸白による病気に罹る 
20.泓崢として蕭瑟なり 
21.このしを見逃すな 
22.山中で、杣匠に遭遇した  
23.の料理を食する  
24.寄寓先で宴会をけた
25.全力で走ったのでいた 
26.より女房   
27.澪杭を頼りに船をすすめる 
28.この夏はとてもい日がつづく  
29.日にり、月に将(すす)む  
30.肉を虎蹊につ 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.アコメ姿の童女が現れた 
2.キョウゲキな振る舞いに驚いた 
3.草庵の下、ケイショの膳を設く 
4.問題文をよくソシャクすることが大事だ 
5.威勢のよいタンカを切る 
6.やっと病気がセンカした 
7.コウカツな詐欺師の被害に遭った 
8.交わりをショキュウの間に結ぶ  
9.カイコウ文字に強い人だ 
10.旧友とは三十年ぶりのカイコウだった 
11.社寺の反りのあるコウリョウが美しい 
12.コウリョウ悔いあり  
13.半島情勢、キュウキュウとして危険なり 
14.キュウキュウとして保身に努める 
15.派閥の勢力がキッコウしている 
16.キッコウで井戸水をくみ上げる
17.穂高岳のサンリョウを踏破する  
18.サンリョウの雌雉、時なるかな、時なるかな 
19.穀物をカマスに入れて運ぶ 
20.とてもシャクに障る 

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.跡形が残らないこと。行方のはっきりしないこと。
2.おしきっていさめること。
3.学問は順を追って進むべきであるとのたとえ。
4.平等に恩恵・利益を受けること。
5.あやぎぬ。また、あやぎぬでつくった衣。
<語群>
(むえい、かんかん、きんてん、たいきん、りょうき、こうそう、えいか、ひぜん)

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )同時 ( 2 )鳳集 ( 3 )匪躬 ( 4 )生珠 ( 5 )穿堤
造次( 6 ) 鬱肉( 7 ) 落花( 8 ) 肩摩( 9 ) 乾坤( 10 )
<語群>
(ろうほ、こくげき、ろうぜき、そったく、いってき、けんけん、らんしょう、ろうぼう、せきいん、てんぱい)

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.身動きのとれないこと。
2.大いに励むこと。
3.善悪に関わらずに行動すること。
4.することが的外れなたとえ。
5.非常に長い年月のこと。
<四字熟語群>
朝盈夕虚 兆載永劫 桀犬吠尭 超軼絶塵 進退維谷 膝癢搔背 朝憲紊乱 鞭笞策進 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.細瓮 2.小舌 3.煎汁 4.維納 5.壁虎 6.蝦蛄 7.天蛾 8.鳳梨 9.連枝草 10.瓶爾小草  

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.徇行 - 2.徇る    
イ.3.懿風 - 4.懿しい    
ウ.5.懾聳 - 6.聳れる     
エ.7.緝熙 - 8.煕る    
オ.9.攣曲 - 10.攣まる     

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.年甫 2.地角 3.低湿 4.寒暑(注) 5.老大人
6.想起 7.碩画 8.煕事 9.匳幣 10.手本

(注)「4.寒暑」は、対義語でなく類義語の問題です・・・語群からは類義語を選択してお答えください。
<語群>
(えんちゅう、こうそう、かし、だいじゅじん、りょういく、ぼはん、きっしょう、かんそう、ろうび、てんじん)

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.キョウシャは人を侮らず  
2.スウカン甘きを加えず   
3.驥もレキに伏す  
4.コキュウ敝ると雖も補うに黄狗の皮を以てすべからず 
5.蟷螂が隆車に向ってチョウヒを頼む 
6.ブンゼイ山を負う  
7.カユ相掩わず 
8.ケイヨウは少なきを以て貴なりとす 
9.ソウラン茂らんと欲して、秋風之を敗る 
10.ホウカ空しく繋かる 

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)(緒言)
「・・・題して『吉田松陰』というも、その実は、松陰を中心として、その前後の大勢、暗潜黙移の現象を観察したるに過ぎず。もし名実相副わずとせば、あるいは改めて『維新革命前史論』とするも不可なからん。
昨年の春初「本郷会堂」において、「吉田松陰」を講談す。のち1.フエンして『国民之友』に掲出する十回。さらに集めて一冊となさんと欲す、遷延果さず。このごろ江湖の2.トクセキ急なるを以て、3.トッサの間、遂にこれを成す。原文に比すれば、その加えたるもの十の六、七、そのア.刪りたるもの、十の一、二。
 事実の骨子はおおむね『幽室文稿』『吉田松陰伝』より得来たる。その他参照に資したるもの枚挙に遑あらず。
 松陰の4.マイセイにして、その同年の友たる楫取(かとり)男爵、その親友高原淳次郎、松陰の5.コウシ吉田庫三の諸君は、本書を成すにおいて、あるいは助言を与えられ、あるいは材料を与えられたり。特に記して謝意を表す。
 松陰肖像は、門人浦無窮が、松陰東都6.カンソウせらるるに際して描きたるものを、さらに謄写したり。松陰神社、及び墳墓は、久保田米僊君自らその境に臨んで実写したるもの。・・・・・・・・・・「吉田松陰(徳富蘇峰)」
(B)(第一 誰ぞ 吉田松陰とは)
「・・・玉川に遊ぶ者は、路世田が谷村を経ん。・・・碧蕪疎林その間をイ.点綴し、鶏犬の声相聞う。街道より迂折する数百歩、忽ち茅葺きの小祠堂あり、ああこれ吉田松陰の幽魂を祭る処。
祠後のウ.小杉エ.槍尖注:ウ.エ.は、いずれも音読み)の如く、森然として天を刺す。これを径すれば、幾多の小碑、行儀能く屏列するを見る。その左右に在るは、同志、同難諸人の墳墓にして、彼はあたかも幽界の大統領たるかの如く、その中央に安眠す。7.スウシュの蒼松は、桜樹に接して、その墓門を護し、一個の花崗石の鳥居は、「王政一新之歳、大江孝允」の字を刻して、長(とこしえ)に無韻の8.トウカを伝う。
 三十五年前、日本国を荒れに暴(あら)したる電火的革命家も、今はここに鎮坐して、静かなる神となり。春雨秋風人のオ.訪うなく、9.ショクショクたる松声は、日本男児の記念たる桜花の雪に和して吟じ、カ.喞々たる虫語は武蔵野の原より出でて原に入る明月の清光を帯んで咽ぶ。
 未死の幽魂、尋ねんと欲するも、今何れの処にかある。請う、吾人をして彼を10.キュウゲンの下より起し、少しく彼に就て語らしめよ。
       *   *   *   *   *
 吉田松陰は、関原の役において、西軍の殿将として、大坂を守り、徳川氏に向って弓を挽ける、毛利家の世臣なり。彼は杉氏の子、出でて叔父吉田氏を続(つ)ぎ、禄五十七石をキ.食む。彼は固より微禄の士。天保元年八月長門国萩城の東郊に生れ、安政六年十月国事犯罪人として、江戸において首を斬らる。その間僅かに三十年、而して彼が社会にク.馳駆したるは嘉永四年侯駕にケ.扈して江戸に赴きたるより以来、最後の七、八年に過ぎず。彼の社会的生涯かくの如く短命なり。彼果して伝うべきものあるか。
 曰く、コ.然り。
 彼は多くの企謀を有し、一の成功あらざりき。彼の歴史は蹉跌の歴史なり。彼の一代は失敗の一代なり。然りといえども彼は維新革命における、一箇の革命的急先鋒なり。もし維新革命にして伝うべくんば、彼もまた伝えざるべからず。彼はあたかも難産したる母の如し。自ら死せりといえども、その赤児は成育せり、長大となれり。彼れ豈伝うべからざらんや。・・・・・・・・・・・・・・・・」「吉田松陰(徳富蘇峰)」
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<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その4 標準解答>
(一)
1.せいらい*「清籟蕭蕭(せいらいしょうしょう)」:さらさらと。ひゅうひゅうと。清らかで物寂しい音の形容。主として、風雨や馬のいななき、落ち葉などの形容に用いる。
2.けいすい:*蹊隧(ケイスイ)=こみち。細く奥深い山あいのこみち。(大字源)山間のこみち。
3.あつりゅう:*遏劉(アツリュウ)=王者が殺戮を絶ち止めるをいう。
4.じゅうき:軍旗。戦争に用いる指図旗。また、軍隊。 5.うつはく:絹をのす 
6.せんさつ:(過去問)串刺しにして殺すこと 7.しょうしょう:おじおそれる。
8.じゅよう:徴発されて国境守備に当ること。戍役。9.ばいかい・まいかい 10.げきたい 11.てんれん 12.いちゆう *「正笏一揖(しょうしゃくいちゆう):威儀を正し、相手に敬意を示すこと。礼儀正しいこと。威儀を正し、相手に敬意を示すこと。礼儀正しいこと。
13.そひ:*「廃格沮誹(はいかくそひ)」:政策などが行なわれないように邪魔をして、その悪口を述べ立てること。「廃格」は、行われないように邪魔すること。「格」は、こばむ意。(*現行訓にはナシ)「沮誹」は物事の実行をはばんで、それに対する非難をすること。 出典:史記  <大字源> 「廃格」「廃格沮誹」とも、上記とほぼ同様の説明。
14.ひつい:「能事畢矣(のうじひつい)」:成すべきことは、すべて成し終えたということ。「ノウジ(能事)、畢(お)われり」 出典:易経
15.ちゅうし:「疇咨之憂(ちゅうしのうれい)」:有能な人材を集めなければならないという悩み。「疇咨」は人と相談して人材を求めること。「疇」は誰、「咨」は問いはかる意で、だれか私(王)のために人材をたずね求めよ、の意。 出典:書経・堯典  対義語:桃李満門
16.たいろ *「大輅椎輪(たいろのついりん)」:物事は簡から繁に、粗から精に移り、ついに完備に至ることのたとえ。・・・のちに、物事の始め、創始者の意にも用いられる。飾り気のない質素な車輪が、天子の乗る車にまで発達したことから。「大輅」は天子の乗る車のこと。「椎輪」は飾りがなく質素な車のこと。転じて、始めで完備していないもののたとえ。物事の始めのこと。
17.ろうとう:「窮途潦倒(きゅうとろうとう)」:苦しい境遇にいて落ちぶれたさま。また、失意の中にいるさま。「潦倒」は落ちぶれたさま。 類)窮困潦倒
18.いんお:「喑嗚叱咤(いんおしった)」:非常に怒って怒鳴ること。(史記)
19.すばく(漢検2掲載):①条虫などの人体の寄生虫。また、それによって起こる病気。 ②婦人病。 (②:①によると思われていたことから。)
20.おうそう:水深く山けわしく静謐なさま 
21.きざ(し) 22.そまだくみ:杣人。そま木を刈り採ることを業とする人。きこり。そま取り。そまだくみ。 23.なます・あえもの 24.う(けた) 25.せ(いた) 26.へっつい:*成句なので、ここは「へっつい」と読みたい。「へっつい」は、かまどのこと。生計もままならないのに、嫁を欲しがるということ。*読み問題というよりも故事成語類での出題となることが考えられる・・・。 27.みおぐい 28.むしあつ(い) 29.な(り)*「日就月将(にっしゅうげっしょう):(=日進月歩の意) *「就(な)る」:1級対象 「将(すす)む」:現行訓読みにはナシ。
30.す(つ) *参考:「委」 小学…イ、ゆだ(ねる)準1…まか(せる)、くわ(しい)、お(く)、す(てる)*出典:戦国策
(二)
1.衵・袙(過去問) 2.矯激 3.鶏黍(過去問) 4.咀嚼 5.啖呵 6.痊可 
7.狡猾・狡黠 8.杵𦥑 9.蟹行 10.邂逅 11.虹梁 12.亢竜 13.岌岌14.汲汲 15.拮抗・頡頏 16.桔槹 17.山稜 18.山梁 *山梁:(デジタル大辞泉)1.山中の谷川にかけた橋。2.(「論語」郷党 から)キジの別名。
(広辞苑):①山間のかけはし。渓流を遮る岩石。②雉の異称。 19.叺 20.癪
(三)
1.鴻爪(こうそう):(広辞苑)往時の痕跡。また、跡形が残らないこと。行方のはっきりしないこと。
2.敢諫(かんかん):(広辞苑)おしきっていさめること
敢争:(広辞苑)①思いきって争うこと。すすんで争うこと。②おしきっていさめること。*諫争・諫諍:争ってまでもいさめること。
3.盈科えいか 科(あな)に盈(み)つ 水の流れは科(あな)に満ちてから先の方へ流れていく。転じて、学問をするにも順を追って進むべきであるとのたとえ。
(孟子・離婁下)「科に盈ちて後進む(かにみちてのちすすむ)」「科 (あな) に盈 (み) ちて後 (のち) に進む」《「孟子」離婁下から。「科」はくぼんだ所の意》水が流れるとき、くぼんだ所があると、まずそこにたまってから先へ流れていく。学問も、一歩一歩順を追って進むべきことをいう。 *現行訓に科(あな)はナシ・・・大字源に意味あり・・・
≒盈進えいしん
4.均霑(きんてん):平等に恩恵・利益を受けること。 (過去問)
5.綾綺(りょうき):(漢検2)あやぎぬ。また、あやぎぬでつくった衣。
(四)
問1
1.啐啄(同時) 2.鸞翔(鳳集) 3.蹇蹇(匪躬) 4.老蚌(生珠) 
5.尺蚓(穿堤)(せきいんせんてい):小さな原因が大きな災難を引き起こすたとえ。 類)螻蟻潰堤 「セキイン(尺蚓)堤を穿つ」
6.(造次)顚沛 7.(鬱肉)漏脯 8.(落花)狼藉 9.(肩摩)轂撃 10.(乾坤)一擲
問2
1.いこく:進退維谷(しんたいいこく):進むことも退くこともできず、身動きのとれないこと。出典:詩経 「進退、維(これ)谷まる」
2.べんち:鞭笞策進(べんちさくしん):大いに励むこと。
3.はいぎょう:桀犬吠尭(けつけんはいぎょう):自分の主人に忠義なこと。善悪に関わらずに行動すること。
4.そうはい:膝癢搔背(しつようそうはい):することが的外れなたとえ。核心から外れているたとえ。脚の膝が痒いのに、背中を描くこと→議論や行動が的を得ない意。類)縁木求魚
5.ようごう:兆載永劫(ちょうさいようごう):非常に長い年月のこと。仏教語。
(五)
1.ささべ 2.ひこ 3.いろり 4.ウイーン 5.やもり 6.しゃこ 7.すずめが 8.パイナップル 9.うまごやし 10.はなやすり  
(六)
1.じゅんこう 2.めぐ(る) *めぐりあるく。同)巡行・循行
3.いふう 4.うるわ(しい) *麗しい風俗。よい習わし。
5.しょうしょう 6.おそ(れる) *恐れてぞっとする。
7.しゅうき 8・ひか(る) 9.れんきょく 10.かが(まる)  
(七)
1.臘尾 2.天潯 3.高燥 4.涼燠(注) 5.大孺人
6.喚想 7.遠籌 8.吉祥 9.嫁資 10.謨範
(注)解答「4.涼燠」は“寒暑”に対する類義語です。(対義語ではありません。)当初からの設問ミスですが、そのままの設問としたために、このような対処をしております。ご迷惑をおかけしました。
<参考>
老大人(ろうたいじん):①老人・長者の敬称。②他人の父の敬称。尊大人。③(俗)だんなさま
⇔大孺人  *徳富蘇峰「吉田松陰」- 青空文庫 松陰の書簡から発見。その他ネットにも散見。
喚想:(広辞苑)思い起こすこと。想起。
天潯てんじん:天の果て。天涯 ⇔ 地角
碩画せきかく:遠大なはかりごと。大計画。    
遠猷えんゆう:(広辞苑)さきざきまでのはかりごと。遠謀。 (大字源)遠大なはかりごと。遠謀。遠籌(えんちゅう)。遠謀。
煕事(キジ):さいわい。吉祥。
嫁資(カシ):嫁入りの支度。嫁入り道具。嫁粧(カショウ)。 
(漢検2)=匳幣(れんぺい):(大漢和のみ)嫁入り道具
謨範(ボハン・モハン)=手本・模範(大字源)
(八)
1.恭者 2.芻豢:物事の優劣・上下の区別が混同され易い喩え。 3.櫪 4.狐裘
5.長臂 6.蚊蜹・蚊蚋 7.瑕瑜 *欠点と美点、悪と善とかみなはっきり現れ、互いに隠し合わないこと。 8.瓊瑶 9.叢蘭 *「叢蘭秋風(そうらんしゅうふう):悪い者が善い者に危害を加えるたとえ。生い茂った蘭が芳しい花を咲かせようとすると、秋風がこれを傷つけやぶる意から。 10.匏瓜
(九)
1.敷衍 2.督責 3.咄嗟 4.妹婿 5.後嗣 6.檻送 7.数株 8.悼歌 9.謖々(謖謖) 10.九原
ア.けず(り) イ.てんてい・てんてつ ウ.しょうさん エ.そうせん オ.と(「おとな(う)」でも可だろう) カ.しょくしょく キ.は(む) ク.ちく ケ.こ(して) コ.しか(り)
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漢検1級 29-2向け模擬試験問題 その3

2017年08月15日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●“至高の五大鍋”第3弾!!(笑)・・・29-2向け模試(その3)です。現時点での習熟度や実力の判定にお役立てください。
●初回に比べたら前回同様(人のレベルによって異なりますが)20~40点ぐらいは易しく感じると思います。第2弾と同様のレベルぐらい・・・過去問も少し取り入れているし・・・(笑)
●ただ、ハッキリ言って、漢検漢字辞典(第1版)をベースに学習されている方には不向きな模試だと考えます。初合格を目指す方であれリピーターであれ、少なくとも、漢検辞典(第2版)や他の漢和辞典・国語辞典などもベースに学習を続けられていて、より高みを目指そうとされている方に向いている模試だと思います。
●さて、今回の(その3)はどうでしょうか・・・“恐いもの見たさ”の方も含め、チャレンジはどなたでも大歓迎です(笑)・・・
●なお、“至高の五大鍋”って書いちゃった手前、なんとか、あと2回は作成するつもりでおります(苦笑)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(注)音読みは基本的には<漢検2>および<大字源>の読みにしています。他の読み方もあるかも知れませんので、解答以外の読みもあるようでしたらお知らせいただけると有り難いです。
<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その3>
(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.鳧脛短しといえども之をつがば即ち憂えん 
2.四塞山河、喉衿の勢有り 
3.単煢の身を嘆く     
4.愚者と雖も、嗤易する莫れ  
5.奇偉俶儻の画策を好む  
6.村の翁媼から昔日の話を聞く  
7.父母を養うにを以てす 
8.盍簪の間に自説を披瀝する
9.臣、忝窃を久しくす   
10.忱恂、九徳之行を迪知す 
11.海内、欣欣として怡愉す 
12.天蹕に遭遇す  
13.喞嘖とした虫の声が聞こえる 
14.洲鳥、驟かに迴合す  
15.寥闃の涯、観ることなし。
16.寵賂により抜擢さる   
17.老いて老饕となる    
18.貪叨を以て誅死せり   
19.軍の餉道を断つ 
20.石蒜とは、ひがんばなの異称だ 
21.鴉娘、豊歳をう   
22.皇命、く伝わる  
23.窓轅にって、人を引きとめる 
24.衆賢の進はの斯(ここ)に抜くるが如し 
25.がしとしと降る   
26.結納も済ませ、妻をる   
27.剣をえて清歌す  
28.軈て、学長にせられた 
29.川の水沫が逆巻いている 
30.に託宣があった 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.禿筆をす  
2.イッスイの寒灯眼を照らして明らかなり 
3.上手く逃げオオせるとは限らない 
4.エンジ色の服がよく似合う 
5.これが我が家のナラワシだ  
6.法外な請求書に顔が引きった 
7.ホフク前進ですすむ    
8.古人のセンショウを踏む  
9.鋸で丸太をく  
10.琴をく 
11.恥ずかしくてタンガンに堪えない 
12.助命をタンガンする 
13.峻峰がショウジしている 
14.この親子は容貌がショウジしている
15.ヒヨウ取りで糊口を凌いでいる 
16.若いころはヒヨウ走狗の狩りに興じた
17.ぜひロウキョにお越しください  
18.謹慎してロウキョする 
19.痛みをコラえて走った   
20.十センチリットルの水を加える  

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.世俗を脱する。また、悟りに達する。
2.職務を果たさないで俸給をむさぼるたとえ。
3.うたがい、ためらう。ぐずぐずして決めない。
4.相手の怒りに触れないように遠回しにいさめる
5.煩悶を解消すること。気ばらし。

<語群>
( たんぱん、ほせつ、しゅし、しょうけん、せいしょう、きかん、せんぜい、ふうし )    

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )塗足 ( 2 )不斉 ( 3 )摘句 ( 4 )浅掲 ( 5 )知源
季札( 6 ) 長頸( 7 ) 瞻望( 8 ) 蓬頭( 9 ) 甑塵( 10 )
<語群>
( きゅうりゅう、しさ、ふぎょ、しんし、しんれい、こうめん、じんしょう、うかい、てんたい、けいけん )

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.何の取り柄もない平凡なさまのたとえ。
2.心がねじけていて、したい放題のことをすること。
3.とし。としを表す。
4.他人の悪口を言って、別の人にこびへつらうこと
5.礼儀のない無作法な食べ方
<四字熟語群>
( 讒諂面諛 得兎忘蹄 放飯流歠 目食耳視 宝篋印塔 年歳祀載 放辟邪侈  浮花浪蕊 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.布哇 2.脛衣 3.金漆 4.竹柏 5.香螺 6.竹麦魚 7.老海鼠 8.三白草 9.何首烏 10.雁来紅 

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.諠聒 - 2.聒しい    
イ.3.倩倩 - 4.倩しい    
ウ.5.爰書 - 6.爰える     
エ.7.偏頗 - 8.頗る    
オ.9.摶一 - 10.摶ら     

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.苗裔 2.歳闌 3.下舂 4.慟哭  5.明瞭
6.石梁 7.鴻図 8.臆病 9.慈烏 10.穀物
<語群>
(たいゆう、こうちょう、 はんらん、のうそ、てんきょく、せっこう、きょうだ、かか、しゅそ、こうしょう )     

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.足るを知る者はレイコウも膏粱より旨しとす  
2.ゼンパイ己に由る 
3.キョウを下って幽に入る 
4.天地鬼神はマンエイを悪む
5.オウテンに沈淪する  
6.コウヨウの何物たるかを知らざるなり 
7.世の中よかれと鳴く烏はシトギを貰うて食う  
8.キュウカ花を生ぜず  
9.志合えば胡越もコンテイなり  
10.カンゾウの丸のみ 

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)
「・・・この話を自分は母から聞いた。母はそれを自分の大叔父から聞いたと云つてゐる。話の真偽は知らない。唯大叔父自身の性行から推して、かう云ふ事も随分ありさうだと思ふだけである。
 大叔父はア.所謂1.ダイツウの一人で、幕末の芸人や文人の間に知己の数が多かつた。・・・中でも黙阿弥は、「江戸桜清水清玄」で紀国屋文左衛門を書くのに、この大叔父を2.フンポンにした。物故してから、もうイ.彼此五十年になるが、生前一時は今紀文とウ.綽号された事があるから、今でも名だけは聞いてゐる人があるかも知れない。・・・
・・・その津藤が或時吉原の玉屋で、一人の僧侶と近づきになつた。本郷界隈の或禅寺の住職で、名は禅超と云つたさうである。それがやはり3.ヒョウカクとなつて、玉屋の錦木と云ふエ.花魁に馴染んでゐた。勿論、肉食妻帯が僧侶に禁ぜられてゐた時分の事であるから、表向きはどこまでも出家ではない。黄八丈の着物に黒羽二重の紋付と云ふ4.コシラえで人には医者だと号してゐる。――それと偶然近づきになつた。・・・
・・・
所がふり向いた顔を見ると、反つて此方が驚いた。坊主頭と云ふ事を除いたら、竹内と似てゐる所などは一つもない。――相手は額の広い割に、眉と眉との間が険しく狭つてゐる。眼の大きく見えるのは、肉の落ちてゐるからであらう。左の頬にある大きな黒子は、その時でもはつきり見えた。その上5.ケンコツが高い。――これだけの顔かたちが、とぎれとぎれに、慌ただしく津藤の眼にはいつた。・・・」(「孤独地獄」 芥川龍之介)

(B)「・・・しかし汽車はその時分には、もう安々と6.ズイドウを辷りぬけて、枯草の山と山との間に挟まれた、或貧しい町はずれの踏切りに通りかかっていた。踏切りの近くには、いずれも見すぼらしい7.ワラ屋根や瓦屋根がごみごみと狭苦しく建てこんで、踏切り番が振るのであろう、唯8.イチリュウのうす白い旗がオ.懶げに暮色を揺すっていた。やっとズイドウを出たと思う――その時その9.ショウサクとした踏切りの柵の向うに、私は頬の赤い三人の男の子が、目白押しに並んで立っているのを見た。彼等は皆、この曇天に押しすくめられたかと思う程、10.ソロって背が低かった。そうして又この町はずれの陰惨たる風物と同じような色の着物を着ていた。それが汽車の通るのを仰ぎ見ながら、一斉に手を挙げるが早いか、いたいけな喉を高く反そらせて、何とも意味の分らない喊声を一生懸命にカ.迸らせた。するとその瞬間である。窓から半身を乗り出していた例の娘が、あの霜焼けの手をつとのばして、勢いよく左右に振ったと思うと、キ.忽ち心を躍らすばかり暖かな日の色に染まっているク.蜜柑ケ.凡そ五つ六つ、汽車を見送った子供たちの上へばらばらと空から降って来た。私は思わず息を呑んだ。そうして刹那に一切を了解した。小娘は、恐らくはこれから奉公先へ赴こうとしている小娘は、その懐に蔵していたコ.幾顆の蜜柑を窓から投げて、わざわざ踏切りまで見送りに来た弟たちの労に報いたのである。・・・」(「蜜柑」 芥川龍之介)
👍👍👍 🐔 👍👍👍

<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その3 標準解答>

(一)
 1.ふけい:(H21-③):カモの足・はぎ。 2.こうきん:①のどと、えりくび。②要害の地。 3.たんけい:ひとりぼっち。ひとりもの。単孑(たんげつ)。 4.しい:笑ってばかにする。易は、あなどる。嗤侮。 5.てきとう *奇偉:比類なく立派である・こと(さま)。 「性-にして人と 異なり・・・/花柳春話 純一郎」  *俶儻:(漢検2掲載) 6.おうおう(過去問) 7.こうどう:田を耕し、草を取る。耕作する。 
8.こうしん(過去問) 9.てんせつ:かたじけなくする。分に過ぎてもったいないという謙遜の言葉。 10.しんじゅん:まこと *てきち:踏み行って知る。11.いゆ :よろこびたのしむ。 12.てんひつ:天子の行幸。 13.しょくさく:虫の声。 
14.かいごう:とりまく。巡って一つになる。 15.りょうげき :ひっそりとして寂しいさま。人気がなく静か。 16.ちょうろ:恩寵を求めるための賄賂。 17.ろうとう:老いて貪欲なる者。 18.たんとう:①欲が深い。叨も、むさぼる意。②欲が深くて残酷。叨は、損なう意。
19.しょうどう:食糧を運ぶ道。 20.せきさん
21.まじな(う) *鴉娘(あじょう)=みこ。巫女。 22.ことごと(く) 23.すが(って) 24.かや 25.こさめ・きりさめ 
*漢検2では「こさめ」のみが訓掲載。 26.めと(る) 27.ひか(えて)(過去問) 28.のぼ(せ)(過去問) 
29.みなわ *“みずしぶき”とは読まないようだ・・・。 30.みこ・かんなぎ (「巫」も“みこ、かんなぎ”)
(二)
1.呵:穂先の擦り切れた筆に息を吹きかけて書く。 転じて、下手な文章を書く。禿筆(とくひつ):①先のすり切れた筆。ちびた筆。 ②自分の文章の謙譲語(広辞苑)
2.一穂 3.果せる・遂せる 4.臙脂 5.慣・風(ならわし) 6.攣(った) 7.匍匐 8.先蹤 9.挽(く) 10.弾(く) 
11.赧顔 12.嘆願・歎願 13.聳峙:山などが高くそびえ立つこと。 類)聳立(ショウリツ)・屹立(キツリツ)
14.肖似 15.日傭 16.飛鷹 17.陋居 18.籠居 19.怺 20.竰
(三)
1.蟬蛻(せんぜい):世俗を脱する。また、悟りに達する。(過去問)
2.餔啜(ほせつ)(漢検2):(大字源)「餔啜・餔歠(ホセツ)」①食べたりすすったりする。飲食。②職務を果たさないで俸給をむさぼるたとえ。(孟子・離婁上)
3.首施(しゅし):うたがい、ためらう。ぐずぐずして決めない。
 *首施両端:首鼠両端 (漢検四字熟語辞典に両方あり) *一説に、首鼠は躊躇の音が変化したもので、首鼠がさらに首施に変化したともいう。
4.幾諫(きかん):(広辞苑)相手の怒りに触れないようにそれとなく遠回しにいさめること。
5.消遣・銷遣(しょうけん):(広辞苑)消遣:①うれえを消しやること。俗念を追い払うこと。②俗に、遊戯をして煩悶を解消すること。気ばらし。
*「銷遣(しょうけん)」「銷遣の具」・・・広辞苑にはこの漢字での熟語はないが、 “「消」は「銷」の書きかえ字”(漢検2)だから、同じ意味・・・。 *漢検2には「消遣」「銷遣」とも、掲載は見当たらない・・・。
(四)
問1
1.霑体(塗足) 2.参差(不斉) *類)参差錯落 3.尋章(摘句) 4.深厲(浅掲) 5.汲流(知源)
6.(季札)挂剣(けいけん・かいけん):信義を重んじることのたとえ。
7.(長頸)烏喙 8.(瞻望)咨嗟 9.(蓬頭)垢面 10.(甑塵)釜魚
問2
1.ろうずい 2.ほうへき 3.しさい 4.ざんてん 5.りゅうせつ
(参考)
1.(浮花)浪蕊:ふかろうずい:何の取り柄もない平凡なさまのたとえ。
2.放辟(邪侈):ほうへきじゃし:わがまま勝手で心がねじけていてしたい放題のことをすること。
3.(年歳)祀載:ねんさいしさい:とし。としを表すのに、周では年、夏では歳、殷では祀、堯・舜時代は載といい、あとはすべて年という。
4.讒諂(面諛):ざんてんめんゆ:他人の悪口を言って、別の人にこびへつらうこと
5.(放飯)流歠:ほうはんりゅうせつ:大口で飯をほしいままに食べて、大口で汁を流し込むようにすすること。礼儀のない無作法な食べ方をいう。「礼記」
(五)
1.ハワイ 2.はばき 3.こしあぶら 4.なぎ 5.ながにし 6.ほうぼう 7.ほや 8.はんげしょう 9.つるどくだみ 10.はげいとう  
(六)
1.けんかつ 2.かまびす(しい) 3.せんせん 4.うつく(しい) 5.えんしょ 6.か(える)、とりか(える) 7.へんぱ 8.かたよ(る) 9.せんいつ 10. もっぱ(ら)
(参考)
諠聒:やかましい、さわがしい。
倩倩:
<倩:セン、セイ、うつく(しい)、むこ、やと(う)、つらつら>
・第2版、音訓すべてあり。音による意味分けなし。熟語「倩倩」(読みナシ)。「倩(つらつら)」。  *「つらつら」は邦語。
・大字源では、「セン」(漢・呉音)=うつくしい。「セイ」(漢音)=やとう、むこ、かりる・こ(乞)う、身代わり。・・・と、音による意味分けあり。
・「倩倩」は、4辞典ともに「センセン」。
・「うつくしい」に対応する熟語・・・倩影(センエイ)、倩粧(センショウ)=倩妝(センショウ)
・「やとう」に対応する熟語・・・倩人(セイジン)=人をやとう、倩雇(セイコ)=やとわれる、倩代(セイダイ)=雇いかえる、人に代理を頼む
爰書 - 爰える  えんしょ - か(える)、とりか(える) *漢検2熟語。“とりか(える)”訓はナシ。爰書:罪人の取り調べ書。くちがき。調書。爰は換の意で、罪人の白状したことばを文書に写し換えたもの。
偏頗:*漢検2掲載
(七)
1.曩祖 2.首祚 3.天旭 4.哄笑 5.汎濫
6.石矼・石杠 7.大猷 8.怯懦 9.孝鳥 10.禾稼 
(参考)
歳闌(さいらん):歳末、歳晩。闌は、晩。
明瞭 ⇔ 汎濫(*曖昧なこと、不確定なこと。「“犯”濫」にはこの意味ナシ。)
石梁(せきりょう):石の橋。また、とびいし。梁は、橋。 石矼(せっこう)。石杠(せっこう)。 *漢検2意味「杠:①小さな橋。・・・」
石矼・石杠(せっこう):川を渡るための飛び石。一説に、石橋。石梁(せきりょう)。
首祚(しゅそ):年の初め。首歳。 首歳:年の初め。正月。孟春。開歳。
鴻図・洪図(こうと) 大猷(たいゆう)=大略たいりゃく
慈烏(じう)=孝鳥(こうちょう)、孝烏(こうう)
(八)
1.藜羹:(H15ー①過去問)
2.善敗:事の成功・不成功は、わが行いの善悪によって分かれる。 (善敗:①成功と失敗 ②善と悪。)
3.喬:高い木から降りて幽谷に入る。よい所から悪い所へ移ることをいう。(孟子)
4.満盈:天地や鬼神は、人間が慢心増長するのを憎む。
5.甕天:(H6ー③過去問):かめの中の天地。転じて、狭い世間の意で見識の狭いたとえ。
6.羔羊:(H10ー①過去問):「詩経」で、羔羊=こひつじのような徳を称えている。「羔羊は乳を飲むとき、跪いて飲むのは人とかわりがなく、乳を飲むときでも遠慮し、はじらう。嘆かわしいことに、今の人は、この禽獣にさえ及ばない。」というような意味。
7.粢 8.旧柯 9.昆弟 
10.甘草(✕萱草):(甘草もよくかみしめてみなくては、甘さが わからないところから)物事の本当の意味を深くかみしめてわかろうとしないこと

(九)
1.大通 2.粉本 3.嫖客 4.拵(え) 5.顴骨 6.隧道 7.藁 8.一旒 9.蕭索 10.揃
*粉本(フンポン):(大辞泉) 1.(昔、胡粉(ごふん)を用いて下絵を描き、のち墨を施したところから)東洋画で、下書きのこと。2.後日の研究や制作の参考とするために模写した絵画。3.絵・文章などの手本とするもの。

ア.いわゆる イ.かれこれ(原文は「彼是」だが、漢検2に合わせて「彼此」に訂正してある) ウ.あだな エ.おいらん(原文「華魁」を「花魁」へ修正) オ.ものう(げ) カ.ほとばし(らせ) *「たばし(る)」でも✖ではないだろう キ.たちま(ち) ク.ミカン ケ.およ(そ) コ.いくか 
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