道端鈴成

エッセイと書評など

Pigeon Watching:朝令暮改の風見鳩

2009年11月30日 | Pigeon Watching
仕分け今回限り 首相、過渡的措置と説明東京新聞11月13日

事業仕分け、後半スタート 首相、10年も継続の意向 NikkeiNet11月24日


ワイドショーやその視聴層に好評だったので前言を翻したのだろう。


ご丁寧にも、鳩山氏は麻生前首相の朝令暮改を国会で激しく攻撃している。

鳩山氏vs.鳩山首相Part2


全く言葉に信を置けない鳩山氏である。

民主党のマニフェスト違反

2009年11月29日 | Pigeon Watching
OTC類似薬の保険給付外し

財務省が行政刷新会議に差し出した案件は「OTC類似薬の保険給付外し」だ。このOTC類似薬の中に医療用漢方製剤も含まれている。他のビタミン剤、湿布薬、うがい薬と同列の扱いだ。「湿布薬、うがい薬、漢方薬などは薬局で販売されており、医師が処方する必要性が乏しい」と財務省は主張したそうだ。薬局で販売している薬は医師が処方する必要がないのなら、頭痛薬や風邪薬も医療保険からはずすがよい。いまや医師の7割以上が処方し、医療において重要な戦力になっている漢方薬の意義をあまりにないがしろにした考えだ。民主党はマニフェストの中では漢方薬の重視を謳っているにもかかわらずこの決定だ。これをマニフェスト違反といわずに何がマニフェスト違反だろう。このまま12月初めの審議で、他の目立つ案件に隠れて「OTC類似薬の保険給付外し」が通ってしまうと、来年度からは漢方が保険で飲めなく可能性が高い。そうなると日本の漢方メーカーは倒産、各大学に作られた東洋医学講座の存続も危うい。日本の漢方は壊滅的な打撃を受けるだろう。何より患者さんは保険で漢方は飲めなくなる。残された時間は限られている。電子署名もあるので、できるだけ多くの方に署名してほしい。

坂の上クリニックブログ 11月26日


耳を疑った「漢方除外」 産経ニュース 11月28日  

民主の錯誤:事業仕分けによる勧告は、日本の科学研究に壊滅的影響を与える最後通牒になるかもしれない

2009年11月29日 | Pigeon Watching
Democratic fallacy
Nature, 26 November 2009

日本語による記事の紹介
Natureが見た「事業仕分け」:研究者は真摯に社会に対する説明責任を果たすべきだ、だが政府が闇雲に締め上げ続ければ「科学先進国ニッポン」は破滅を迎えるだろう


おそらく、ある研究者が表現したようにこれは一種の「悪夢」であり、日本の科学者が来年の1月に目を覚ませば、政府は実際に事を起こす前に事業仕分けの勧告をどうすべきか考慮していることになるだろう。そしてまたおそらく、事業仕分けが定着した数年後には、研究者たちはそれらを自らの研究の正当性を主張するための克服可能なチャレンジであると受け止められるようになるだろう。だが、事業仕分けによる勧告は、現状のままであれば、何十年にも渡って日本の科学研究に壊滅的影響を与える最後通牒になるかもしれない。

大「脳」洋航海記 11月27日


Natureの論説は科学に関する公的な予算についてはごくまっとうな内容。タイトルのDemocraticは、民主主義と民主党をかけている。ただ、この論説では、アフガンを初めとする効果の分からない海外へのばらまき、OECDにも再考を求められたこども手当、農家の所得保障、教員給与の見直しはないこと(日教組がらみ)、公務員の給与も同様(自治労がらみ)、国連大学という学生もいない大学への補助は手つかずなこと、等々、民主党ごのみの税金の大盤振る舞いについては全く考慮されていず、財政の全体のバランス、公平さについては論点となっていない。

Pigeon Watching:経済痛

2009年11月29日 | Pigeon Watching
日刊ゲンダイ 二木氏の証言

鳩山「そんなに給料減っているのですか、今サラリーマン平均1千万円くらいですか?」

2009年11月27日 TBS Radio 22時40分頃



            ノ´⌒ヽ
         γ⌒´     \
        .// "´ ⌒\  )
        i./ ⌒   ⌒  .i ) へー、日本経済って今大変なんだぁ
        i (●)` ´(●) i,/
        | ::::: (_人_) ::::: |
        (^ヽ__ `ー' _/^)、
          |__ノ  ̄ ̄,  |、)|
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
             ノ´⌒ヽ
         γ⌒´     \
        .// "´ ⌒\  )
        i./ ⌒   ⌒  .i )  裕福な家庭だから、
        i (⌒)` ´(⌒) i,/    ぼくわかんないや!
        | ::::: (_人_) ::::: |    でも25%削減
        (^ヽ__ `ー' _/^)、    約束しちゃったから
          |__ノ  ̄ ̄,  |、)|    税金しっかり払ってね
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄




Pigeon Watching:弱者にやさしい鳩山首相

2009年11月28日 | Pigeon Watching
★輸出企業支援策を検討=鳩山首相

鳩山由紀夫首相は27日夕、円高の進行について「輸出産業が相当な打撃を受ける
ことが予測される。それに対する対策を、補正を含めて検討する必要がある」と
述べ、2009年度第2次補正予算案や10年度予算案に、輸出依存型企業への支援策を
盛り込むことを検討する考えを示した。
Yahoo News 11月27日

二酸化炭素排出90年比(EUTrapに自ら入る鳩)25パーセント削減という国内産業と国民に過大なハンディと負担を負わせる無分別な国際公約を勝手にして、円高容認発言を不用意にする老害藤井大臣や亀井大臣の金融モラトリアム法案をバックアップ、波及効果の多い補正予算をパフォーマンスで削り、かつて民主党が押し込んだ金融緩和をしぶる日銀総裁も放置し、等々、めいっぱいアンチマーケットな事をやってきて、産業がいよいよ弱ってきたらありがたい支援のお言葉って、いったい何をやるの、いつやるの。この人には、今の政権には、企業が自由に活躍できる環境を用意するのが、一義的な政府の役割という発想はないのか?強者は悪だから、国民も企業も国も全部弱者にするのが友愛だとでも思っているのだろうか。下の記事の社長さんの爪の垢でも煎じて飲めといいたい。

寝言@時の最果て
自宅まで届けてくれたのがなんと社長さんでした。これはさすがに。底冷えするような寒さ、雨の中、夜の8時過ぎまでお仕事をされているので頭が下がります。中小企業対策の話を四方山話ついでに伺いましたが、勉強になりました。一言、借りた金は返さないと、私どもは信用を失うので、その辺を亀井大臣は理解されていますかねとのこと。ちょっと驚いたのは、中小企業が苦しいからといって、その度に救済ばかりしていたら、市場なんて成り立ちませんよとおっしゃっていて、このあたりはわたくしみたいないかれた「外道」でも、ちょっと躊躇うところですが、全く同感です。やはり日本郵政人事で信用がなくなったようで、真っ赤の企業を黒にしてクビなんてバカな話がありますかというのが率直な実感のようです。
11月25日

Pigeon Watching:テフロン首相

2009年11月27日 | Pigeon Watching
鳩山氏は「テフロン首相」シンガポール紙

 そんななか、地元紙ストレーツ・タイムズ(23日付)は「鳩山テフロン首相」との見出しで鳩山政権の“謎”を取り上げていた。鍋などに施すテフロン加工にたとえ、「何があっても傷つかない」といった意味だ。
 沖縄の米軍普天間飛行場の移設問題ではあいまいな答えを繰り返し、政治献金問題でも「恵まれた家庭に育ったものだから」と言い放ちながら、支持率が5割を超える。記事では「(同様に)裕福な家に生まれた麻生太郎前首相が同じことを言ったら、政治的に葬られただろう」という安倍晋三元首相のコメントを載せ、失言も痛手とならない鳩山首相に驚いているようだ。

産経ニュース
2009/11/25

安倍政権の時には、閣僚の政治資金の200万円程度の記載漏れが大問題となった。麻生政権の時には、漢字の読み間違えを大問題かのように報道した。(日本語の表記システムの問題など考えもせずに。)鳩山政権では、シンガポールの新聞の記事の通りだ。外交や経済については、ここ数日の記事で書いた通りだ。日本の主流のマスコミには公平さの感覚はないのだろうか、日本の多数の国民には瑣末な問題と大きな問題との区別がつかないのだろうか。







Pigeon Watching:鳩山政権の経済運営は予想以上に酷い

2009年11月26日 | Pigeon Watching
「鳩山政権の経済運営は予想以上に酷い」(ビル・エモット)

 事業の必要性を見極める際になにより重要なことは、ビジョンであり指導力だ。残念ながら、現在の鳩山内閣からはそれが伝わってこない。何も夢のような成長戦略を提示しろと言っているわけではないが、それにしても、大掃除をした後にどうしたいのかが見えなさすぎる。これでは、事業仕分けが果たして正しく行われるのかどうか不安視されても仕方ないだろう。

 今の日本では、構造改革あるいは改革という言葉は、格差拡大を連想させ、忌避される言葉なのかもしれないが、それは日本にとって不幸な話だ。社会正義の観点から失業者や低賃金労働者に対して安全網をより効果的に整備し、福祉を立て直すことは、規制緩和や撤廃と両立可能だ。そこを誤解している議論が、世界景気の悪化の影響を受け始めた以降の日本には多すぎる気がする。

 民主党政権の現在のマクロ経済運営は、残念ながら、予想以上に酷いと言わざるを得ない。

Diamond Online  2009年11月25日


元エコノミスト編集長エモット氏による経済学的にごくまともな意見。しかし、自治労などの労組依存と小沢流ばらまきをセンチメンタルアピールでくるんだ鳩山政権には、日本の株価が世界から取り残されて急落しても、まともな経済運営は望めそうもない。小泉劇場の劣化版コピーの仕分けパフォーマンスに訴えるのが関の山。

Pigeon Watching:鳩山・岡田の迷コンビ

2009年11月25日 | Pigeon Watching
YAMAGATA Hiroo Official Japanese Page

岡田がアフガンに行って、カルザイに会っただぁ??? いま? この時期に? カルザイはいま、アフガンの選挙ですさまじいインチキばっかりやっていたことが暴露されて国際的に評判最低、いままでがんばってきた国連とかも何やってたんだと怒られていて、CNNでもBBCでも、いまアフガンといえばオバマの話と同時に、選挙の失敗の話が未だにしつこく続いているのに。ここでカルザイと話をするのは、国際的にはセンスの欠如を暴露するだけで、マイナスでしかないんだけど、岡田はそれがわかってるわけないよなあ。とはいえ、ニュース見てればわかるだろうに(って、見てないんだろうけど)。どうせ世界に注目されるスタンドプレーのつもりだったんだろうけど、だれか忠告してやらなかったのか。ホント、だれの浅知恵なのか知らないけど、もの知らずなんだから官僚の言うことにもちゃんと耳を傾けたほうがいいと思うぜ。復興支援とか言ってるけど、いまだにドンパチやってて復興以前の状況なのわかってる?
 ま、二酸化炭素の話やら職業訓練談義やらと同じで、世界的には完全に無視されているのが情けないと同時に救いでもあるけど。あとは馬鹿な約束してきたりしてないだろうなあ。頼むぜ、まったく。 (各種の噂2009/10/10)

山形浩生氏、文章は下品ですが、仕事は早く勉強家で海外のメディアや経済事情にも通じています。ここでも、世界の中の岡田氏や鳩山政権の立ち位置をざっくり書いています。山形氏の懸念どおり、すでに馬鹿な約束をしてしまいました。世界のATMなどと言われるありさまです。しかも、予算委員会ではカルザイとあったらなどと自慢そうに発言していました。鳩山首相に岡田外相、基地移転のちぐはくぶりといい、迷コンビです。

Pigeon Watching:迷指揮者鳩山首相

2009年11月24日 | Pigeon Watching
Japan's government: Out of tune

日本の首相、鳩山由紀夫氏は、自らの役割を間に合わせの楽団(つまり新米内閣)に「ハーモニー」(鳩山氏お気に入りの言葉のひとつ)をもたらす指揮者になぞらえる。しかし、これまでのところ結果は不協和音の連続だった。鳩山内閣の大臣達は公に異論を唱え、時には馬鹿げた提案をし、鳩山氏に挑戦することすらあった。




The Economist, Nov 12th.




Pigeon Watching:ブーメラン鳩山

2009年11月23日 | Pigeon Watching
鳩山氏vs 鳩山首相Part1
「鳩山氏、政治資金規正法と政治家の責任について○○首相をきびしく追求。」

鳩山氏vs.鳩山首相Part2
「鳩山氏、ばらまきと赤字国債増発の責任をとれ、無能な総理の居座りは国民の迷惑である。許さないと○○首相を舌鋒するどく攻撃。」


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マスコミおよび鳩山氏の前政権批判について

言論における公正さの原則:同じ範疇にはいると判断される行為は、同じ評価をうけるべきである。

公正さの原則を欠いた言語行動は、言論とは言えない。宣伝、宣撫、プロパガンダのたぐいである。前政権への批判が言論活動だったと言うためには、現政権における同様の行為を、マスコミは前政権と同様に批判し、鳩山氏は言い逃れをするのではなく自らの非をきっぱり認め、行動を改めるか責任をとるかしなくてはいけない。それができないのならマスコミは言論機関ではないし、鳩山氏は言葉に信のおける政治家ではないことを自ら示すことになる。


Pigeon Watching:せまりくる鳩山不況

2009年11月22日 | Pigeon Watching
「鳩山株安」の不安 「成長戦略見えぬ」売りの要因

世界の主要株式市場では11月に入り、米ダウ平均株価(30種)をはじめ、英国、香港、台湾などで年初来の高値を更新しており、東京市場との差は歴然だ。市場では「鳩山政権の成長戦略が見えず、外国人投資家の評価が低い」との声が多く上がっている。

2009年11月20日
読売新聞





Pigeon Watching:発言の耐えられない軽さと重い現実のつけ

2009年11月21日 | Pigeon Watching
「北方領土で日ロ会談」を撤回=言葉の軽さ浮き彫りに-鳩山首相

 「現実を考えればなかなか難しい。意気込みみたいなものを申し上げた」。鳩山由紀夫首相は18日夕、午前中に行った北海道の高橋はるみ知事らとの会談で、北方領土で日ロ首脳会談を行う案を検討する考えを示したことについて、記者団に真意をただされるとあっさり撤回した。
 首相は会談では「北方四島の択捉島なり国後島で、ロシアのメドベージェフ大統領と会談できれば、それは一つの考え方だ」と言及。しかし、記者団には「大統領とそういうところで議論できたら、問題解決に向けて大きく展開するんじゃないかという思いで申し上げた」と、あくまで意気込みを語ったものだと釈明した。
 主権をめぐりロシアと係争中の北方領土で、首脳会談開催が困難なのは明らか。首相はそれを承知の上で発言したことを認めた格好で、米軍普天間飛行場移設問題での発言の迷走と同様、「言葉の軽さ」が問われそうだ。

時事通信  (2009/11/18)


「現実を考えればなかなか難しい。意気込みみたいなものを申し上げた」
二酸化炭素削減も同じ感覚で言っているらしく見えるのが怖い。国のトップが国際的に公に発言してしまえば「意気込みみたいなものでしたから」ではすまなくなる。鳩山首相が無責任に吐く軽い言葉のつけは、最終的には国民に重い現実としてまわってくる。

Pigeon Watching:OECDからもダメだしされる子供手当

2009年11月20日 | Pigeon Watching
子ども手当、見直し提言=就学前支援に重点配分を-OECD

 経済協力開発機構(OECD)は18日、日本の政策課題達成に向けた提言を公表し、鳩山政権が掲げる「子ども手当」について、「目的と対象を再検討すべきだ」と指摘、保育や就学前児童の支援により重点を置く必要があるとの見解を示した。
 子ども手当は、中学生以下1人当たりに月額2万6000円(2010年度は半額)を支給するもので、鳩山政権の目玉政策の一つ。
 提言に合わせて同日都内で記者会見したグリアOECD事務総長は、子ども手当には、女性の労働参加率と出生率の向上という二つの狙いがあると指摘。日本では「財政や金融政策、外需依存に余力がない中、女性の労働参加拡大が経済成長の源になる」と訴えた。 

[時事通信社]
2009年11月18日


Pigeon Watching: 「脱官僚・依存」内閣

2009年11月18日 | Pigeon Watching
脱官僚のイメージに依存して政権を維持する鳩山内閣: かんべえ氏の明察

○テレビの報道番組では、「事業仕分け」を取り上げるとテキメンに毎分視聴率が上がるんだそうです。鳩山政権も普天間で下げた支持率を、連日の仕分け報道のお陰で盛り返しているようです。なんだかんだいって、政治家が役人を怒鳴り散らしている「絵」を見せると、とりあえず仕事をしているように見えますからね。

○事業仕分けが人気になるのは、8月30日の選挙結果から続く有権者の「現状否定」ムードにぴったりだからでしょう。とにかく現状に不満がある。何でもいいから、今までのやり方を変えたい。変えた結果、誰かが泣いているところを見たりすると溜飲が下がる。まあ、昔の紅衛兵の時代の中国みたいなもので、結果として世の中はムチャクチャになるのかもしれませんが、とにかく予算は切らなければならない。

○自民党時代に「ムダゼロ会議」をやっていた人たちの話を聞いてみると、官僚と有識者でいくら頑張っても、思い切った予算カットなどは夢のまた夢なんだそうです。そこは暴力的な装置を作らないと、切るべき事業でもすぐに応援団が出てきてしまう。そういう意味では、事業仕分けという形ができたのは、財務省的には夢のような話ではないかと思います。なにしろ政治家が憎まれ役を買って出てくれて、自分たちは資料を作るだけでいいのですから。

○今頃になって、「仕分けには財務省謹製のマニュアルが存在した」ことがニュースになっているようですが、そんなもの当ったり前じゃございませんか。今の政権は「脱・官僚依存」内閣ではなく、「脱官僚・依存」内閣なんですから。


かんべえの不規則発言  2009年11月18日



Dirty Valley Report:ばらまきのために科学技術予算を削る鳩山政権

2009年11月15日 | Dirty Valley Report
河端「民主党の仙谷行政刷新担当相だが、新聞記事によると、「事業仕分け」について「政治の文化大革命が始まった」とか何とか自賛したらしいな。」
道端「はい。テレビでも発言は放送されてますし。」
河端「中国共産党ですら正式に過ちを認めている文化大革命を、肯定的な意味合いで使う政治家が21世紀の日本にまだ生息しているとは、しかもそれが重要な役割の大臣をつとめているとは、驚きだな。」
道端「ヨーロッパではベストセラーになったクルトワらの共産主義黒書も日本ではあまり読まれていないようですし、かつての進歩的文化人の化石化というか(1970年代の終わりに大学の社会学の講義で文化大革命を賛美して熱弁をふるっていた某社会学者を思い出します)、おばちゃん左翼の時代における大衆版でしょうか、その程度の議員も多いのでしょう。いわゆる仕分け人ですが、若手の議員が活躍しているようです。紅衛兵とだぶってしかたがありません。マニフェストが毛沢東語録で。」
河端「そうだな、もうすこし正確を期すと仕分け人はやや幹部に近く、紅衛兵に相当するのはチルドレンとか言われる連中と言うべきかな。委員会では命令のもと紅衛兵よろしく拍手したりヤジをとばしていたらしいしな。マニフェストには書けなかった外国人参政権についても、小沢氏の命ずるままだろうし。」
道端「なるほど、そうですか。それで、仕分け人の手柄でしょうか、スプリング8や若手研究者育成のための予算など必要な科学予算まで削られました。本家の文化大革命にならって、科学技術を敵視しているのでしょうか?人民vsブルジョワ文化みたいな発想のにおいがします。下放などと言い出さなければ良いのですが。」
河端「そこまではいかれてないだろう。発想の親和性程度だろうよ。財政は危機的な状況だし、財政の健全化をめざしているのなら理解できなくもないがな。」
道端「科学技術で比較優位を保とうとするなら、そしてそこにしか日本の未来はないのですから、苦しい中でも将来への投資は優先すべきでしょう。」
河端「まあ、小沢流に言えば、将来のための投資よりも、財政の健全化よりも、票に直接つながる子ども手当2兆3000億円だの農業所得補償6000億円といったばらまきの方が重要なんだろうよ。高速道路無料化もあったな。おおよそのところは、君が以前、永田町票しぐれの替え歌で書いていたとおりだよ。」
道端「小沢氏といえば、湾岸戦争のときに自民党の幹事長でした。国民の税金を1兆500億円拠出する小切手外交を仕切った張本人です。今度は民主党の幹事長ですが、安全、安上がりで評価されていたアフガニスタン沖での給油をやめて、お得意の小切手外交の復活でしょうかアフガニスタン支援に4500億円拠出するそうです。いわゆる地球温暖化問題では排出権取引でしこたま払いそうな勢いですし、海外へのばらまきにも熱心なようです。」
河端「国民や企業の懐に手をつっこんで大金をばらまくなど、さすがは豪腕と言われるだけのことはあるな。」
道端「はい。たしかに豪腕です。小沢氏が自民党の幹事長だったころから始まった日本の失われた20年ですが。時代を決定づけた政治家ということでしたら、小沢氏の時代だったと言えるかもしれません。小泉氏は約束どうり自民党をぶっつぶしましたが、結局、5年間の幕間劇の登場人物でしかありませんでした。しかし、小沢氏の時代がさらに続き、失われた四半世紀になったら、もう取り返しがつかないでしょう。」


永田町票しぐれ(再掲)

永田町票しぐれ

作詩 小沢一郎   作曲 小澤一郎

  票のためなら  空約束もする
  それがどうした 文句があるか
  政権とれば  こっちのものさ
  自民葬る  マスコミ囃子
  小泉自民を  壊しただけよ
  壊し屋一郎  もっとやる
  
 「そやわいは政局師や 補助金の餌もまくし
  特亜にとりいり自治労解同ともつるむ
  せやかて それもこれも みんな政権交代のためや 数が力や 力なんや
  今にみてみい!わいは首領になったるんや
  金丸先生以上の首領になったるんや わかってるやろ 前原
  なんや そのしんき臭い顔は 票や!票や!
  票集めてこい!」
(2007年9月3日)